難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

総務省デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送

2006年09月06日 20時11分39秒 | 生活

通勤途上の花です38月21日、総務省で「デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送に関する意見交換会」が行われた。
http://www.mainichi.co.jp/universalon/report/2006/0803.html

参加メンバーは、全難聴、全日本ろうあ連盟、日本盲人会連合会の視聴覚障害者当事者団体の他、高齢者のニーズを把握している老テク研究会近藤事務局長が加わっている。
座長は、総務省の高齢者・障害者の委員会でおなじみの高橋紘士教授(社会学)だ。
放送事業者は、NHKの他、東京のキー局のすべてとローカル放送局からテレビ静岡が参加している。放送事業者は、放送コンテンツに関わる編成から、デジタルメディア開発関係、著作権関係、バリアフリー関係まで多様な方が揃っているのが目に付く。

地上デジタル放送推進協会からも出席しているが、テレビとIP放送のミックス、ワンセグ字幕放送や災害時の安否確認システムなど各種検討はされているようだ。
テレビメーカーを代表した形が松下電器産業か、日本電気はどういう業界を代表しているか、意見交換会ではまだわからない。

全難聴からは、
1)聴覚障害者だけではなく、視覚障害者、知的障害者、高齢者その他すべての国民を対象にアクセスを保障するべきだ。
2)国連の障害者権利条約の採択もあり、放送法で義務付けをすべきだ。ガイドラインはその目標を設定する。
3)難聴者に限らず、対象者「数」ではなく、権利としてアクセスを保障する考えが必要だ。
などを発言した。
アメリカのメディアアクセス恒常的なモニタリング機関や各業界が結集したデジタル放送アクセスフォーラムのような機構を結成して、一致して取り組む必要がある。

意見交換会は最初だけで、次回からは委員会になり、来年3月まで6回程度開催される。
委員会だけでなく、障害者放送協議会、CS障害者放送統一機構の放送バリアフリーシンポジウムなどの機会に積極的に、関係者を招いて、総務省や放送事業者、テレビメーカーなどにいろいろな場で、問題提起、施策の提案をしていくことが重要だ。委員会の場では、「意見」を言ったことが残るだけだ。

ラビット 記



Court Reporting ( コートレポーティング=法廷速記)  

2006年09月06日 08時21分45秒 | みたびニューヨークで
court-report2.jpggroundzero2.jpgニューヨークで行動をともにした在米9年の難聴女性からのメールを本人の許可を得たので紹介したい。

右の写真が、地下鉄の車内広告にあったコートリポーティングを学びませんかという広告。
左の写真が、グラウンドゼロ。

ラビット
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皆さんと別れたあと一人でJFK空港へ行く途中、地下鉄の中でこのような広告を見つけました。高給でデマンド(要望)の高いコートレポーターになりませんか?という大学のコースの宣伝広告です。
そういえば、私たちのサイドイベント中、英語の文字通訳をしてくれたコリーンさんは一時間に135ドル請求してましたよね(誰が請求書もってるのだったっけ?)。
技術が身につくまでは数年かかると聞きますが、一度身につけば法廷、会議、講演会などに引っ張りだこ。言語通訳のように安定収入の期待できる専門職として確立しつつある感じがします。
もちろん日本もこのようになるべき、という意味じゃありません。両国には文化、言語、社会や個人の発達の形成も違うお国事情がありますから、日本は日本なりの文字通訳の発達の過程があるべきです。
この報告は、あくまでもアメリカでの彼らの職業(文字通訳)が一般社会からも注目と尊敬を集めているのであろうことの証左としてこの広告を感慨深く発見した、ということにすぎません。
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ラビット 記