難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

”聴覚障害者用運転免許”で運転できる車の種類

2008年05月16日 22時33分58秒 | バリアフリー
080516_0846~001.jpg道路交通法一部改正に伴い、聴覚障害者用運転標識案などについてパブリックコメントが募集され、その締め切りと同時に法施行規則が公布された(2008年4月25日)。

今回、聴覚障害者運転出来る自動車の種類のパブリックコメントが絞めきられるやすぐ「もっぱら人を運搬する普通自動車」に限定されてしまった。

全日本ろうあ連盟がパブリックコメントで異議を唱えていたにも関わらずだ。


ラビット 記
・・・・・・・・・・・・
道路交通法施行規則の一部改正が6月1日に施行されることを受けて、警察庁は「聴覚障害者標識」等を決定しました。

それと同時に、新設された”聴覚障害者用運転免許”で運転できる車の種類に
ついて、「専ら人を運搬する構造の普通自動車に限定」することも決定されました。

これについて、全難聴および全日本ろうあ連盟、障害者欠格条項をなくす会の三者は警察庁長官に緊急要望を行ないました。

※警察庁交通局運転免許課の説明では、”専ら人を運搬する構造の普通自動車
”とは、車のナンバープレートが3、5(一部7)のものを指すとのことです。

詳細は添付の要望書をご覧下さい。

以上

…………………………………
2008 年5 月15 日
警察庁長官 吉村博人 殿
財団法人全日本ろうあ連盟
理事長 安藤豊喜
社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会
理事長 高岡 正
障害者欠格条項をなくす会
共同代表 福島智・大熊由紀子
(公印略)

要 望 書

私たち、財団法人全日本ろうあ連盟、社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会、障害者欠格条項をなくす会は、4月に警察庁より出された道路交通法施行規則案には問題があると考えています。

とりわけ、新たに出された「専ら人を運搬する構造の普通自動車に限定」は、就労をはじめ、聴覚障害者の社会活動を著しく制限するものであり、施行規則を確定する前に、早急に改めるよう求めます。

2007 年通常国会で普通自動車を運転できるとする法案が成立しました。
しかし、そこから更に普通自動車の中でも「専ら人を運搬する構造の普通自動車に限定」するというのは、国会審議にもなく、6月から施行という直前になって突然発表されたものです。

私たち聴覚障害団体の納得もないまま、「道路交通法施行規則」を公布施行することは、国会の附帯決議「(普通自動車にとどまらず)「運転できる自動車の種類の拡大」、「聴覚障害者団体との意見交換」に反しており、受け入れることができません。

よって下記を要望いたします。



一、道路交通法施行規則の公布施行にあたっては、聴覚障害者団体の意見を反
映してください。

二、「専ら人を運搬する構造の普通自動車」は、国会審議に即して「普通自動
車」に改めてください。

三、年限を切って法施行後の状況をまとめ、法制度を早期に見直すため、聴覚障害者団体と協議の場を持ってください。
以 上




難聴者の就労問題の解決に向けて(1) 

2008年05月16日 20時14分28秒 | 就労
080516_0846~001.jpg就労している難聴者の職場では難聴者のコミュニケーションがどういう状況なのか、心理的にどういう影響とストレスを与えているかの理解がほとんどない。

一方、難聴者は、その閉塞したコミュニケーションの状況の中で大きな心理的抑圧感を感じ、自己否定にもつながる気持ちまで持っている。

「理解がない」から「コミュニケーション状況が改善されない」。「コミュニケーションがうまく行かない」から「誤解される」。

卵か鶏かどっちが先かの問題のようだが、はっきりしているのは難聴者のコミュニケーション状況を説明するのが難しいということだ。

聞こえの状況をいろいろ説明するがそれでも誤解を招くのはなぜかと考えていた。

それは難聴者に問題がある。「部分的に聞こえたことを聞こえる」と言うのが一番の原因ではないか。
普通「聞こえる」というと「全部聞こえる」、「分かる」と理解してしまう。
ここがボタンのかけ違いの始まりになっている。

難聴者に問題があるが責任があるとは言えない。それが誤解の元だと教えられていないからだ。

「職場に理解がない」と言ってしまうことに躊躇したが、しかし誤解の元を産み出しているのが難聴者側でもあるので、言い切らないと問題が見えない。


部分的に聞こえる、あるいは読話出来ても「よく分からない」と言う必要がある。それがはっきりしないと職場も対応しようがない。
少し聞こえるなら大きな声で言うので、ゆっくり話すから頑張って聞き取って下さいとなるのが普通だ。
大抵はすぐ普通の声になるし早口になる。
補聴支援システムが有効な難聴者もいるだろう。しかし、あちこちから話す人にマイクに話してもらうのは大変だ。

以上の理由で、大事な会議は要約筆記が有効だ。
(続く)


ラビット 記



難聴者の聞こえの説明は難しい理由

2008年05月16日 07時32分17秒 | 生活
080515_2227~001.jpg071113_1049~001.jpg難聴の体験ショールームでの体験記があります。
http://www.geocities.jp/freehandshp/japan/katudou6.html

新宿の「東京ガス新宿ショールーム」にあるのですが、これは
筑波技術大学が開発に協力したものだそうです。
http://www.tsukuba-tech.ac.jp/techno/DB/AR/No03/ar0301.pdf

先日も、勤務先でこう言うことがありました。
「これって、×◎◆△/ ▲◯□ますかね」

途中が何度聞いても、えっ、えっ、3回聞いても分からないので、彼は、下の引き出しから、ヤマトの宅配伝票を取り出した。
まだ、分からない。

彼が指差したのは、「クール便」だった。
「ここって、クール便で送れますかね」だったのです。
いつもは宅配便でいろいろなものが届くがクール便で届くこともありますが、こっちから送ることはないので、クール便という言葉を聞いても脳が反応しなかったのです。

前にも、上司にデータの報告をした時に「●□▲◎◆したか」と言われて少しも分からなかったです。
「転送?」、「戦争?」、「点ショウ?」
「検証」でした。
「ケンショウ」の子音が良く聞こえないために、違った言葉に聞こえるのですが、その場の状況、それまでの会話に合わないものは頭の中に浮かんでも削除されます。
聞いた時に、これかな、これかも知れない、こっちかと非常に猛スピードで頭の中で類推するので、すごく疲れます。
パソコンのCPUが高速で演算しているようなものです。

聞こえた言葉のオンで表すのは難しいです。意味のないオンの綴りを頭の記憶に残すことすら難しいです。
「ワラマラ」と聞こえたのを記憶出来ますか。

英語で、What's the matter? どうしたのですかと言われた際に聞いたことがあり、上記のように理解していれば、
ホワッツザマターと聞こえるかもしれません。


ラビット 記