三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

猫ブームの陰で。

2016年07月06日 | 三味線のはなし
いつからこんなに世の中は猫ブームだったのか
犬派と猫派とでは今じゃ圧倒的に猫だというじゃないですか。

かくいう私も猫写真に癒されたり
リアルに猫になつかれがちですが、
しかし私は三味線弾き。
まぁ、師匠のお宅にも猫ちゃんが2匹いるくらいなので
猫によく似た某キャラクターのグッズを集めてるくらい何てことない。
家に猫皮の三味線があったってね!


雑誌 邦楽ジャーナル 2016年7月号 354号 ひまわり スコア
邦楽ジャーナル


今月の邦楽ジャーナル。
特集は皮と象牙の問題について。

これは正直、難しい問題。
三味線には今も犬や猫の皮を本当に張っているわけで、
それを聞いてショックを受ける人は多い。
身近な動物なだけに、気持ちは分かるけれど、
感情的な拒絶反応だけで片付けられはしない問題でもある。

もちろん、私は合成皮革の発展にものすごく期待しています。
むしろ今までのレベルの低さが信じられない。
今までの合皮では音色が違いすぎて、
それは撥使いのテクニックとかで対応できるような範囲ではなく、
思い描く音がまったく出せない。
初めて合皮の三味線を弾いたときは、
こんなに違うものかと愕然としてしまいました。
でも、日本の職人さんたちなら、
きっと舞台で使える音を出せるようになると思うし、
それが出来たら是非とも使いたい。
待ち望んでおります。

そうはいっても、
猫の皮を張って象牙の撥を使うからって
三味線を恥ずべきものだとまでは思わないですが…
そこまで言われると、さすがに切ないですね。

というわけで重ね重ね
合成皮革の発展に期待です。


そして手許の子どもたちが
無事にこの夏を越せるよう、
日々どきどきしながら
ご機嫌を伺いながら過ごしています。
梅雨から夏にかけては皮が破れる危険の増す季節。
今年こそ張替なしで乗り切りたい…




コメント
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