(仏の顔も三度まで)
外資系の会社の臨時社員となった。
最近は、契約社員というそうだ。
期限一年、土曜日曜祝日の勤務。
月平均 9日間。
双方とも(雇われる側も雇い入れた側も)契約を解除するには、
三ヶ月前に申し出ること、になっていた。商品の仕入れの仕事。
一ヶ月の総仕入れの35%をボクに任せるという。
出勤日には、ボクのほかにやはり契約社員のやり手の女性一人と、
コンピューターに入力するパートの女性 三名の都合5名。
面接時に英語力を聞かれたが、40年前の英語で、聞くには耐えられるが、
話すのは無理だと伝えてある。
そうしたら人事担当者は、勝手に Toeic 450点はありますね、
と勝手にきめて書類に書き込んだ。
聞くところによると採用される女性は、
すべてペラペラに英語が話せないと採用しないという。
前回書いたが、パソコンの中は、すべて英語で書かれている。
そもそも、日本の英語教育は、読み書きには、もっぱら強い内容になっている。
読み書きなら、辞書さえあれば、ボクの右に出る人はいない、と自信を持っている。
何といっても大学一年の夏休みにパールバック女史の「大地」を読みあさり、
二年生では、シェークスピアの「ハムレット」を一年がかりで精読。
三年の夏には、美しい文章で書かれた「緑の館」と、
スペイン語でセルバンテスの「ドン・キホーテ デ・ラマンチャ」を読んだ経歴があるボクである。
そして一年から四年にかけては、エッセイに魅せられて、
沢山のエッセイを原書で読んだ。
だから特に読むことは強い。
また最近では、絵本の翻訳コンテストに応募し、
900人中39人の予選通過者の中に残るくらいの英語力はある。
ところが最近の英語教育は、話し言葉から入るので、
聞く、話すは、よく出来るが読み書きになるとやや劣る。
それにしてもパートの資料入力ぐらいの仕事にどうして英語が必要かと思ってしまう。
第一入力するのは日本語だからである。
この一文を書き始めた本題に入る。
このパートの女性の中に、色白でチャーミングな方がいらっしゃった。
夫君(?)は米国人。この方の欠点はよく遅刻すること。
パートの場合、遅刻はお休みにつながるケースが多く、
一緒に仕事をする人にとって厄介なものだ。
遅刻の原因は、夫君が自動車で送ってくるから、
道路事情で時間が不正確になってしまうらしい。
子供でもあるまいし、いちいち注意もしていられない。
また、そんな暇がないほど忙しい。
こればかりは、本人の自覚に待つより仕方がない。
本人は、とても素直で、仕事も速く、間違いがないので助かるが、
遅刻だけが欠点である。
一度、二度、三度目の遅刻になったとき、呼んで注意をした。
「(仏の顔も三度まで)って言葉知っています?」と訊いた。
くだんの女性答えて曰く、
「ハイ!知っています!四度目です!」
ボクは、続けて「慈悲深いお釈迦様でも、過ちを三度犯せば、我慢されません。
ましてボクは人間ですから、今後気を付けてくださいよ!」と言おうとしたのに
、笑いがこみ上げてきて、あとを続けることができなかった。
余談であるが、夫君の米人は、その後アメリカへ帰ってしまい音沙汰がないと、
風の便りに聞いた。
外資系法人のやることは、とてもドラスティックで、
パートから正社員に採用などは朝飯前、
昨日の部長が課長に降格し、
スーパーヴァイザーが、部長になるという人事も、
日常茶飯事で行われる。
降格された部長は、一ヶ月も経たないうちに、転職していくし、
新しい部長級の社員が入ってきたりする。
日本の企業と違って、仕事の出来不出来がものをいい、
安閑としていられない。
話が戻るが、彼女は、すこぶる優秀な方で、
後に会社からイギリスへ研修で派遣されることになった。
「仏の顔も三度まで」を忘れないでと、
餞別代りに話したら、「うん、彼がいないから大丈夫」と言っていた。
若い人のバイタリティには敵わない。
外資系の会社の臨時社員となった。
最近は、契約社員というそうだ。
期限一年、土曜日曜祝日の勤務。
月平均 9日間。
双方とも(雇われる側も雇い入れた側も)契約を解除するには、
三ヶ月前に申し出ること、になっていた。商品の仕入れの仕事。
一ヶ月の総仕入れの35%をボクに任せるという。
出勤日には、ボクのほかにやはり契約社員のやり手の女性一人と、
コンピューターに入力するパートの女性 三名の都合5名。
面接時に英語力を聞かれたが、40年前の英語で、聞くには耐えられるが、
話すのは無理だと伝えてある。
そうしたら人事担当者は、勝手に Toeic 450点はありますね、
と勝手にきめて書類に書き込んだ。
聞くところによると採用される女性は、
すべてペラペラに英語が話せないと採用しないという。
前回書いたが、パソコンの中は、すべて英語で書かれている。
そもそも、日本の英語教育は、読み書きには、もっぱら強い内容になっている。
読み書きなら、辞書さえあれば、ボクの右に出る人はいない、と自信を持っている。
何といっても大学一年の夏休みにパールバック女史の「大地」を読みあさり、
二年生では、シェークスピアの「ハムレット」を一年がかりで精読。
三年の夏には、美しい文章で書かれた「緑の館」と、
スペイン語でセルバンテスの「ドン・キホーテ デ・ラマンチャ」を読んだ経歴があるボクである。
そして一年から四年にかけては、エッセイに魅せられて、
沢山のエッセイを原書で読んだ。
だから特に読むことは強い。
また最近では、絵本の翻訳コンテストに応募し、
900人中39人の予選通過者の中に残るくらいの英語力はある。
ところが最近の英語教育は、話し言葉から入るので、
聞く、話すは、よく出来るが読み書きになるとやや劣る。
それにしてもパートの資料入力ぐらいの仕事にどうして英語が必要かと思ってしまう。
第一入力するのは日本語だからである。
この一文を書き始めた本題に入る。
このパートの女性の中に、色白でチャーミングな方がいらっしゃった。
夫君(?)は米国人。この方の欠点はよく遅刻すること。
パートの場合、遅刻はお休みにつながるケースが多く、
一緒に仕事をする人にとって厄介なものだ。
遅刻の原因は、夫君が自動車で送ってくるから、
道路事情で時間が不正確になってしまうらしい。
子供でもあるまいし、いちいち注意もしていられない。
また、そんな暇がないほど忙しい。
こればかりは、本人の自覚に待つより仕方がない。
本人は、とても素直で、仕事も速く、間違いがないので助かるが、
遅刻だけが欠点である。
一度、二度、三度目の遅刻になったとき、呼んで注意をした。
「(仏の顔も三度まで)って言葉知っています?」と訊いた。
くだんの女性答えて曰く、
「ハイ!知っています!四度目です!」
ボクは、続けて「慈悲深いお釈迦様でも、過ちを三度犯せば、我慢されません。
ましてボクは人間ですから、今後気を付けてくださいよ!」と言おうとしたのに
、笑いがこみ上げてきて、あとを続けることができなかった。
余談であるが、夫君の米人は、その後アメリカへ帰ってしまい音沙汰がないと、
風の便りに聞いた。
外資系法人のやることは、とてもドラスティックで、
パートから正社員に採用などは朝飯前、
昨日の部長が課長に降格し、
スーパーヴァイザーが、部長になるという人事も、
日常茶飯事で行われる。
降格された部長は、一ヶ月も経たないうちに、転職していくし、
新しい部長級の社員が入ってきたりする。
日本の企業と違って、仕事の出来不出来がものをいい、
安閑としていられない。
話が戻るが、彼女は、すこぶる優秀な方で、
後に会社からイギリスへ研修で派遣されることになった。
「仏の顔も三度まで」を忘れないでと、
餞別代りに話したら、「うん、彼がいないから大丈夫」と言っていた。
若い人のバイタリティには敵わない。