湯めぐり四方山話 & 和の音

湯めぐりは 人・風物との出会い

堀田温泉(別府)

2019-04-09 | 大分の温泉

地区湯が、新装オープンして市営の湯に市営堀田温泉」別府         

       ~前に温泉博士に掲載された私の記事より~   

 別府の「堀田温泉」には「市営堀田温泉」という外来湯がある。

入湯料二百十円さえ払えば、誰でも(観光客も)気楽に入れる和風の温泉施設だ。

この施設は、昔からここにあった「地区湯」(地区の組合員だけが利用する湯)を、

市が買い取り「市営堀田温泉」として平成十五年四月に新装オープンさせたものだ。

別府市民は七十歳以上になると、役所で証明書を作ってもらい、無料でこの湯に入れるという。

 

市営堀田温泉」は、朝早くから営業されている。駐車場も広く、三十台の車が停まれる。

建物内は、ロビーも広く一部は休憩室でここから別府の街を見下ろすことが出来る。

脱衣場もかなり広く木の棚のほかにロッカーもある。

浴室、浴槽ともに赤御影石造りで広く窓も大きい。

外側には植栽と石を配したセンスのよい露天風呂がある。

お湯は内湯も露天風呂もぬるめで、さらりとして肌にやさしい。

滑らかな単純温泉で、肌の弱い人や高齢者にやさしい泉質に思える。

浴槽の広さは、内湯が二十人程度、露天は十人程度なので、ゆったりと入れる広さだ。

私が、訪れたのは夜の七時半頃で、けっこう人が多かった。

洗い場の半分はふさがっていて、内湯には二~三人入っていた。

湯は白い濁りのあるもので、細かい湯の花が満開だった。

露天風呂にも、四人ほど入っていた。

その中に、山口県の宇部から来た五十代後半の女性がいた。

彼女は、二泊三日の湯めぐりの最中だった。

家で、布団を干す時、二つの布団を一回で運ぶ無茶をしたところ、庭先で転び左足を骨折したという。

今は骨にチタンを入れており、一年ほどで、それは取るという。

もう一人、膝の手術をした女性がいた。

膝を故障して困っていたが、思い切って手術をしたところ二ケ月で歩けるようになったと言う。

二人とも、大きな手術をしていたが、朗らかに話して温泉に入っている。

怪我は順調に回復しているのだろう。

あと一人、七十代の女性とも話をした。

車で五分のところに住んでいて、一週間に三~四日は、この湯に来ると言う。

別府市民で七十才以上なので、日々無料で入れるこの湯に、いつも感謝しているという。

柔らかい湯に浸かりながら

     「一つの地区湯がみんなの湯になるまでの市営堀田温泉の歴史」を聞いた。

同時に「別府市民の温泉にかける情熱のすごさ」も知った。

・・・・・・・・・・2009年に訪問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ★「市営堀田温泉」温泉データー★

   (住所) 大分県別府市堀田2-16

   (tel)0977-24-9418 

 (入浴時間) 6:30-22:30

 (休館日)  第一水曜休  

 (入浴料)   大人21 小人100

  シャンプーや石鹸、タオルなどは自分で用意すること     

    浴室には 本物湯(源泉)と 洗面器はある。

 (泉質)   単純温泉・(弱酸性低張性高温泉、硫黄泉)

           無色透明、無味。やや硫黄臭。

 源泉の温度) 源泉58℃、  浴槽4245℃

 (効能)  神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・疲労回復

 (駐車場)  施設にある  20~30台まで停車できる

 

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白ら湯(白浜)

2019-04-09 | 和歌山の温泉

白砂青松の浜に、ほっかほかの湯あり「白良湯」白浜温泉    

       ~以前、温泉博士に掲載された私の記事より~     

年に二回は訪れる和歌山県白浜温泉

白良浜に面した「白良湯」は、周囲を松の木が囲む趣きある木造建築の共同湯だ。

 

浴室は二階にる。浴室からは、まばゆばかりに真っ白な白良浜が一望できる。真っ青な太平洋や青空とのコントラストは、息を飲むほど美しい。

駐車場は小さくて、平日の昼間以外は、なかなか空いてない。白良湯の隣りには、ファミリーマートがある。

玄関入ってすぐの一階は、待合い所を兼ねた休憩室で、クエ(和歌山特産の魚)の大きな魚拓が天井から掛けてある。

入浴の受付は、階段を昇った二階突き当りにある。


源泉は高温なので加水されているが、浴槽から溢れた湯はザアザアと洗い場に掛け流されている。かすかに白灰色に濁った強塩泉で、二酸化炭素を含むため、ライオンの口をした湯口の近くに浸かると、肌にぷちぷちと気泡が弾け、爽快感のある湯ざわりだ。味はしょっぱいが、温まり夜はぐっすりと眠れる

 夕方の時間帯に行くと、地元の人が多い。

2歳~3歳くらいの幼児が洗い場で、母親に体を洗ってもらっていた。母親は幼児の好きな歌を次々と歌い、気をそらせながら髪の毛を洗ってやっていた。幼児は、好きな歌に乗せられて超ご機嫌。歓声を上げ笑顔もかわいい。それが、いざ入浴になると、母親が、浴槽から手招きして呼んでも「にゃんにゃん」と面白い声と動作をし浴槽周りを、にこにこ歩きまわるだけで、いっこうに入浴しない。熱めの湯が苦手なのか?猫を真似たような愛嬌のある動作と声で、母親の気を引き、入浴をはぐらかしている。なかなかの知能犯だ。その後も洗い場で続く幼児の「にゃんにゃん」踊り。

急に、地元の老婆が「それ、それ」と浴槽の湯を洗面器ですくい、踊っている幼児の後ろから「ちょろちょろ」と小さなおしりに湯をかけはじめた。このふいの襲撃に、幼児は驚き、あっと言う間に浴槽の近くまで追い込まれた。なおも続く執拗な老婆の「後ろからお湯ちょろちょろ攻勢」をかわすため、思わず湯船にドボンと入った。

そして、湯船の入り口の階段に腰を下ろして、静かに静かに湯に浸かってる。一瞬にして引っ込んだ幼児の「にゃんにゃん」。この入浴劇に、浴槽のみんなは思わず笑った。

そして、男湯から出てきた夫が「女湯で、ずっと「にゃんにゃん」言っとたろう」と話しかけてきた。これには、再び可笑しさがこみあげてきた。幼児の「にゃんにゃん」は、隣りの男湯にも聞こえていたようだ。

・・・・・2010年の入湯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ★「白良湯」 白浜温泉 共同浴場 温泉データー★      

 (住所) 和歌山県西牟婁郡白浜町白良浜

  (tel)0739-43-2614(白良湯)

      0739-43-5511(白浜温泉観光協会) 

 (入浴時間) 午前7時~午後11時

  (休館日)   無休(火曜は12:00より) 

  (入浴料)  大人300中人130小人70      

 (泉質)   Na-塩化物泉

 (源泉の温度) 67.3PH6.73

  (効能)リウマチ、創傷   神経痛、胃腸病

 (駐車場)  5台~7台程度

 

 円月島(白浜)・・共同湯「松の湯」の近くからよく見える。夕日の時刻には絶景ポイント。

長らく行っていない白浜・・懐かしい共同湯たち・・

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