人生チャレンジ20000km~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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JRバス白棚線訪問

2008-05-25 22:38:57 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
妻が地域情報紙「ラコンテ」主催のribbon marketに行くというので(門外漢の私には正直、よくわからないが)、棚倉町までお供する。棚倉町と言えば、以前からずっと行ってみたかったJRバス白棚(はくほう)線があるところだ。

白棚線は、もともと白河~磐城棚倉を結ぶ鉄道省の鉄道路線だった。しかし、太平洋戦争中の1944年、金属類回収令による金属供出で線路が供出されることになったため休止となり、そのまま戦後も二度と復活することがなかった。

戦後に入り、国鉄は、当時幹線国道でさえ未舗装の砂利道が大半である中で、いち早く白棚線跡を舗装して1957年から国鉄バス白棚高速線を運行した。当然、砂利道を走っていた一般国道経由の国鉄バスと比べて平均速度は速く、このため、白棚線は今でも「日本最初の高速バス路線」として紹介されることがある。
国鉄分割民営化後はJRバス関東が営業を引き継いだ。東北地方の中でこの地域だけがJRバス関東のエリアになっている(JRバス関東東北道統括支店の担当)。

専用道路区間はこのような感じだ(梁森駅付近)。

私たちが訪れたのは15時頃だが、ちょうど15時11分にバスが通過する予定だったので、しばらく待つ。定刻より4分ほど遅れて、バスがやってきた(写真)。

写真をよく見てほしい。廃線跡を趣味とする人なら、予備知識がなくても直感でここが廃線跡だとわかるだろう。白棚線の「休止」からすでに64年も経っているのに、いまだに鉄道廃線跡の雰囲気をよく残しているのには、本当に驚くばかりである。

戦時中の線路供出から廃線、国鉄バスとしての復活を経て今もなお廃線跡の雰囲気をよく残すここ白棚線は、日本の鉄道とバスの歴史が詰まっている。鉄道ファンだけでなく、バスファンや廃線跡ファンの人たちも、鉄道の歴史の生き証人であるここをぜひ訪れてみると良いだろう。

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