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西鉄社長 1000円高速に怒り バス乗客減、4時間遅れも

2009-05-28 22:31:04 | 鉄道・公共交通/交通政策
西鉄社長 1000円高速に怒り バス乗客減、4時間遅れも(西日本新聞) - goo ニュース

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 西日本鉄道(福岡市)の竹島和幸社長は26日の定例会見で、自動料金収受システム(ETC)利用による高速道路料金割引について言及。大型連休中に九州の高速バス乗客数が約12%減少したうえ、渋滞により到着が4時間以上遅れる便もあったとして、怒りをにじませながら「1000円高速」施策を批判した。

 国土交通省がお盆期間など平日の割引実施を検討していることに対し、現行の土日祝日以外への適用拡充をしないよう、九州の82社が加盟する九州バス協会会長として、同省に要請していることも明らかにした。

 竹島社長によると、西鉄高速バスの4月24‐5月6日の乗客数と収入を前年と比較したところ、乗客は約3万6000人、収入は約5400万円減った。また福岡‐鹿児島線では、渋滞に巻き込まれ、通常の倍となる8時間以上かかった便もあった。「尋常でない遅延で、こういう状況が続けば客離れにつながる」と強い危機感を示した。

 九州の他のバス事業者も同様で、乗客が平均12.3%減少。中には20%を超す減少率だったところもあったという。

 お盆のほか正月期間の割引適用拡大については「(西鉄の)減収が2億円くらいになるのではないか。赤字路線は見直しを考えざるをえないかもしれない」と指摘。「環境問題の観点からも、おかしいのではないか」と不満をあらわにした。

 高速バス対象の割引もあるものの「十分ではない」として、九州のバス業界を代表して22日、国交省に(1)上限1000円施策の拡充防止(2)高速道渋滞緩和策の検討(3)バス事業に対する支援措置‐を求める要請書を提出。6月中に具体的な改善策を提示する考えを示した。
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ちょうどいい機会だし、このニュースとの関連で「高速道路1000円」政策について述べておこう。

私自身、GWの岩手旅行でこの政策の恩恵を受けたわけだが、だからといってこの政策に賛意を唱える気には毛頭なれない。西鉄社長が怒りを露わにしたように、公共交通機関への息の根を止めかねないからだ。

世界的に見れば、環境問題や「大量消費、大量廃棄」社会への反省で「クルマから公共交通へ」のパラダイムシフトが起きつつある。自動車大国アメリカですら、クライスラーに次いでGMも破綻が噂される今日、公共交通を見直す動きが顕在化するかもしれない。

しかし、依然として日本だけがクルマ優先、公共交通政策不在の路線を突っ走り続けている。この路線は、自民党政権をスポイルしない限り、残念ながら変わらないだろう。「国立メディア芸術総合センター」(いわゆる「国営マンガ喫茶」)構想にしてもそうだが、まずハコモノを作り、使い方は後付けで考えるというようなトンカチ行政のなかに、自民党政権は絡め取られてしまっている。

来るべき総選挙は「ハコモノ・トンカチ行政の継続か、解体か」を争点のひとつにすべきではないかと当ブログは考える。クルマ中心から公共交通中心への社会へと転換するためには、どうしてもこのハコモノ・トンカチ行政との闘いに勝たねばならないからだ。道路特定財源と、これに群がる道路族の利権を解体し、公共交通、限界集落対策、医療・福祉・教育、そして農業(農業土木は除く)に予算を振り向けるために、来るべき総選挙はきわめて重要な意味を持つことになるだろう。

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