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さらば!鳩山政権

2010-05-28 23:33:20 | その他社会・時事
鳩山首相、福島消費者相を罷免(読売新聞) - goo ニュース

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 鳩山首相は28日夜、沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で、同県名護市辺野古への移設を明記した政府の対処方針の閣議決定に反対した社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化相(54)を罷免した。

 後任の消費者・少子化相は当面、平野博文官房長官に兼務させる。首相は、社民党の別の議員を入閣させるなどして同党との連立政権を維持したい考えだが、社民党内では連立離脱論が強まっている。民主、社民、国民新の3党連立で昨年9月に発足した鳩山政権は、夏の参院選を前に危機的な状況を迎えた。

 首相は、対処方針を決める臨時閣議で「非常に残念だが、ここに至った。大変厳しい環境だが、一致団結して乗り越えられるよう頑張ろう」と述べ、政権運営への影響を回避するよう結束を求めた。

 福島氏は同夜、首相官邸で開かれた普天間問題に関する基本政策閣僚委員会で、辺野古移設の明記を理由に対処方針に反対し、閣議で署名を拒む考えを表明した。首相はこの後、福島氏と会談して説得したが福島氏は譲らず、臨時閣議を開いて福島氏の罷免を決めた。

 福島氏はこの後、党本部で記者会見し、対処方針について「辺野古から始まり、最終的に辺野古に戻ったことは激しく失望している」と語った。連立離脱の是非については、30日に常任幹事会、全国幹事長会議を開いて判断する考えを示した。

 社民党内では、参院選での民主党との選挙協力を重視し、連立の維持や協力関係の継続を主張する意見もある。しかし、「27日の常任幹事会で、辺野古移設を前提とした対処方針には反対すると正式に決めたのに、首相は福島氏の罷免を選択した。このまま連立にとどまるのは難しい」(幹部)との声も出ている。

 社民党は28日夜、福島氏の罷免について「連立政権のあり方について重大な決定をせざるを得ない」とする抗議声明を発表した。

 社民党の閣僚は福島氏1人だけだったが、辻元清美衆院議員が国土交通副大臣を務めており、辻元氏の進退も焦点となる。執行部は、30日の常任幹事会で辻元氏の意向を踏まえて判断する。

 国民新党代表の亀井金融相は28日夜、首相官邸で記者団に対し、「非常に残念だ。閣議決定を認めない以上、首相としてはやむを得ない」と語った。

 閣僚が罷免されるのは、2005年8月の郵政解散の際、小泉首相(当時)が衆院解散に反対した島村宜伸農相を罷免して以来で、戦後5人目となる。
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普天間基地「移設」問題は、ついに福島瑞穂・消費者・少子化担当相の罷免に発展、鳩山政権は社民党の連立離脱含みの緊迫した局面を迎えた。ちなみに、過去4回の罷免は、いずれも首相と同一政党に所属していた閣僚に対するものだ。選挙協力までした友党の党首である閣僚を罷免というのは戦後初の事態であり、これだけでも鳩山政権に与える打撃は計り知れない。「連立政権のあり方について重大な決定をせざるを得ない」とする社民党の抗議は当然だ。

政治論からいえば、すべての基本政策において完全な一致をみているなら、それはあえて別々の政党でなくてもよいということになるわけで、別々の政党である以上は基本政策の違いを当然の前提として連立を組むのである。政権維持・利益配分だけが目的の自民党と、「学会」のためだけに政権入りした公明党とが野合していた過去の政権とは、同じ連立でも全くその意味は違っている。

もっとも私は、社民党の政権入りにははじめから反対だった。水と油のように相容れない両党が一致点を見いだすことははじめから困難だと思えたし、数合わせのために利用された少数政党は、数合わせの必要がなくなると捨てられ、党勢が衰退していくのが常だったからである。社民党は、まさにみずからが社会党から社民党への党名変更を余儀なくされた90年代の自民党との野合の歴史から何を学習したのだろうか。

福島党首は、それでも90年代の「歴史」から正しく学習した数少ない社民党員であったと思う。根幹である安全保障政策で妥協すれば、党に明日はないと知っていたのだろう。だからこそ護憲平和政党としての矜持を守ることを最優先にしたのだ。

私は政権内部にあっての福島党首の頑張りを高く評価している。指導力も人望もなく、政治献金疑惑にまみれた「甘えん坊将軍」が県内、県外とふらふらし、結果的にほとんどすべての公約を投げ捨てていく中で、ぶれることなく「県外」を主張し続けた。私は、社民党に対しても言いたいことは山ほどあるが、沖縄と平和のために闘い、党のため、信ずる主義主張を貫き通して潔く散っていったその姿が、支持者に対してマイナスに作用することはないだろう。

さて、社民党の今後だが、基本政策で相容れないことが判明した(というより、はじめからわかっていた対立を隠しきれなくなった)今、潔く連立を離脱すべきだと当ブログは考える。影響力を維持し続けるためにも政権にとどまるべきだとの意見も党内にはあるようだが、数合わせのために利用される少数政党が影響力など発揮し得ないことは過去の経緯を見れば明らかだ。野にあっても、闘う方法はいくらでもある。

反対に民主党は今後、厳しい政権運営を強いられるだろう。事態は、社会党(当時)の政権離脱によって羽田内閣が倒れた1994年頃の状況に極めて似てきた。

社民党が政権を離脱しても、すでに参院では社民党抜きで与党は過半数を確保しており、7月の参院選までは何とか乗り切れるだろう。しかし、大惨敗が確実視される参院選以降の展望は全くない。社民党の協力がなければ衆院で3分の2に達しない鳩山政権は、安倍・福田・麻生内閣のように「3分の2再議決」による国会乗り切りもできず、参院で過半数を大幅に割り込む事態になれば早晩行き詰まる。鳩山政権はそのとき倒れ、衆院総選挙は早い時期(場合によっては年内)にあり得るのではないか。

社民党は今後も信ずる道を堂々と行けばよい。民主党には来るべき参院選で厳しい審判が下されるであろう。しかしそれは全てみずからがまいた種である。私は、あと数ヶ月のうちに政権から去るであろう民主党に対し、もはや挽歌さえ歌う気になれない。

沖縄を、社民党を、そして政権交代に期待した国民を徹底的に欺き通した民主党に、いま、声を上げて私は告げよう。「鳩山民主党政権よ、さらば!」と。

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