人生チャレンジ20000km~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
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国は今こそ貨物列車迂回対策を!

福島県知事・佐藤雄平よ、都合のよいときだけ農家を利用するな!

2011-11-17 23:01:34 | 原発問題/一般
福島市大波地区で生産された米から「暫定基準値」を超える放射性セシウムが検出されたことは、昨日の記事でお伝えした。政府は大波地区産の米について出荷を制限することを決め、福島県にその旨を指示した。

ところで、県外にお住まいの方は福島の地元メディアのバカさ加減を見ることがなくて幸せというべきなのか、見るチャンスがなくて残念というべきなのかわからないが、国際基準の十倍~数十倍という途方もない水準の「暫定基準値」さえ守れないこの状況になっても、福島の地元メディアまだ風評風評と言い張っている。どこまで消費者・国民を愚弄すれば済むのか、はらわたが煮えくりかえるが、この国のメディアは今や子どもにまで「どうだっていい」と言われる程度の水準に過ぎないのだからもう放っておこう(こんなメディアは滅びるなら勝手に滅びればいい)。それより、当ブログが問題にしなければならないのは、福島県政と佐藤雄平知事が子どもの命を犠牲にしてまでも守らなければならないほど、この県の農家と農業は大切にされてきたのか、ということだ。

ここにひとつのデータがある。私の手元にある「福島県民手帳」掲載の「都道府県勢一覧」である。福島県の「販売農家戸数」は80,597戸。茨城県の84,845戸、新潟県の82,011戸に次ぐ3位である。販売農家戸数が8万戸を超えているのはこの3県しかない。人口はこの3県の中では福島が最も少ないから、人口に占める販売農家戸数の割合では、ひょっとすると福島は全国一かもしれない。なるほど、その意味では農家を抜きにしてこの県の政策は考えられない、ということになる。

しかし、データからは別の側面が見えてくる。例えば愛知県と比較してみると、同県の販売農家戸数は51,638戸で農業産出額は3,210億円。これに対し、福島県は愛知県より販売農家戸数が約3万戸も多いにもかかわらず、農業産出額は愛知県より低い2,505億円にとどまっている。販売農家戸数が福島県と同水準の茨城県との比較で見ると、茨城県は農業産出額が4,284億円もあり、福島県を大きく上回っている。

このデータからいえることは、愛知県は福島県より農家1戸当たりの農業産出額が多いということ。その推定される要因は、大規模農家が多いということと、ブランド化により農産物の単価が高いということが考えられる。茨城県の場合も同様である。

昔から、東北の中でも福島県産の農産物は品質がよいにもかかわらず、他県と比べてブランド化が大きく立ち後れているため、安く買い叩かれ農家が損をしているといわれてきたが、数字によってそれが裏付けられた形となった。福島県には小規模農家が多いということも裏付けられた。他県のようにもっとどん欲にブランド化、大規模化を追求していれば、事態は全く違ったかもしれないのだ。

福島県の行政はこれまで小規模経営の中で必死に生計を立てる農家たちを見ながら、大規模化への支援もブランド化への取り組みも不十分だった。そのような形で農家をいわば「放置」してきた福島県の行政が、今頃になって「農業を守れ! 風評被害を許すな!」と叫んでも白々しいだけだ。どう見ても自分の在任中、福島が元気に復興しているように取り繕うために農家を利用しているようにしか見えないのである。

福島には、今この事態になってもなお「県の言うとおりにしていれば悪いようにはならない」と信じ切っている人たちがいる。そういう人たちには目を覚ましてほしいと思う。原発事故が起きて以降の福島県政が当事者能力を欠き、右往左往しているように見えるかもしれないが実際はそうではない。厳しい言い方になるが、福島県政なんて所詮昔からこの程度なのだ。だから、彼らのいうことを額面通り受け取ってはならない。放射能汚染で帰れもしないのに「帰れるかもしれない」という幻想を抱くくらいなら、いっそ西日本などの耕作放棄地に思い切って移り、新天地で農業をやり直す選択肢があってもいいのではないか。

何も「福島を見捨てよ」と言っているのではない。いつまでも自分の土地に帰れるあてもなく、仮設住宅で悶々としながら苦しい日々を過ごすくらいなら、新しい道を切り開く選択肢があってもいいのではないかと問うているのだ。そもそも佐藤雄平知事は、食品の放射能測定値が基準以内だったときは自分が出てきて「ホッとしました」とコメントするのに、基準値を超えたら自分は出て来ずに県庁の役人に会見させている。「手柄は自分、失敗は部下」という、サラリーマンなら絶対に上司にしたくないタイプの知事だ。その上に、消費者を愚民扱いして600bq/kgでも風評呼ばわりするメディアしか持ち得ないこの県を鍛え直さなければならない。そのためには、篤農と呼ばれる人たちが一時的に県を離れるショック療法が必要なのかもしれない。

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本日の放射能測定値

2011-11-17 20:59:01 | 福島原発事故に伴う放射能測定値
・計測年月日、時間
 2011年11月17日 午後6時50分~7時00分

・計測場所
 福島県 西郷村転作促進技術研修センター

・計測時の気象条件(晴/曇/雨/雪の別及び風向、風速)
 天気:晴
 風向・風速:東 3m

・計測結果(単位:マイクロシーベルト/時)
(1)八雲神社境内
  大気中(高さ100cm)   0.82
  土壌(高さ10cm)    1.09

(2)福島県西郷村転作促進技術研修センター正門前
  大気中(高さ100cm)   0.43
  舗装路面(高さ10cm)  0.41

<放射線量測定に関するお知らせ>
次の定期測定は、11月24日(木)に実施する。

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