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「逆神」状態の気象庁との正しい付き合い方

2013-02-08 22:51:12 | 気象・地震
気象庁、降雪予報またハズレ 挽回ならず「国民に迷惑」(産経)

今年の1月14日、成人の日を気象庁が「大雪にはならない」と予報したにもかかわらず、この日に首都圏が大雪となったことはまだ多くの方がご記憶だろう。振り袖姿の新成人が大雪に見舞われるのを気の毒に思ったものだ。

大雪と予報すれば降らず、大雪ではないと予報すれば降る。最近の気象庁は見事なまでの「逆神」ぶりだ。長期予報にしても、冷夏と予想すれば猛暑、暖冬と予想すれば厳冬というパターンがここ数年は続いている。冷夏と予想していたのが、暑くなり始めたら暑くなると予報を修正し、暖冬の予報の後、寒くなり始めたら厳冬と修正する。暑くなってから「暑くなる」、寒くなり始めてから「寒くなる」というのは実況であって予報ではない。

ここ数年は、気象庁よりも民間の気象予報士のほうが精度のよい予報を出しているように思う。なぜ気象庁はこんな体たらくになってしまったのだろうか。

明治時代に日本で初めて国立気象台による天気予報が始まった頃、予報精度は低く、「“測候所、測候所、測候所”と3回唱えれば、傷みかけた食べ物を食べても“あたらない”」という冗談が流行ったほどだ。最近では予報的中率は7割程度だが、「晴時々曇、所により一時雨か雷雨、山沿いでは雪」などという予報を出しておいて「的中」といわれても納得できないものがある。

最近、天気予報の精度が以前より下がったと感じている人が多くなったような気がする。実際には的中率は変わっていないと思うが、年末年始、GW、秋の行楽シーズン、大きなイベントや大学入試センター試験の日など、お天気が国民的関心事となる「ここ一番」のときに当たるか外れるかが予報全体の信頼性に大きく影響する。こうした「ここ一番」の日に外れが多いことが、予報精度の低下のイメージにつながっていると言えるだろう。

今から20年ほど前は、こうした「ここ一番」のとき、「迷ったら悪いほうに予報しておく」のが鉄則とされていた。晴と予報して雨だったら苦情が殺到するが、逆であれば苦情が少ないので、そのような「政治的判断」による予報が行われるときがあった。ただ、昔は良い方に予報が外れたときは苦情を言う人が少なかったが、最近は良い方に外れても苦情を言う人が多くなってきて、予報士・予報官にはやりづらい時代になった。世の中全体が世知辛くなったことの「とばっちり」の側面もあるだろう。

気象庁の名誉のために述べておくと、首都圏に大雪を降らせる「南岸低気圧」は天気予報の中でも最も難しいもののひとつである。実際には、発達中の低気圧が伊豆大島と八丈島の間を通り、なおかつ東京の気温が2度以下になったときに首都圏が大雪となることが経験的に知られている。低気圧がこれより北を通った場合は、首都圏には南から暖かい空気が流れ込むので雪ではなく雨となる。逆に、低気圧がこれより南を通った場合には、北~北西の季節風が吹くため、雪は首都圏ではなく日本海側に降ることになる。

こうした特性を知った上で、「逆神」状態の気象庁といかに付き合うべきか。気象庁を絶対視せず、数ある情報のひとつとして冷静な判断をすることである。気象予報士などの情報も参考にし、時には空を見て直接判断するのも有効な手段である。当ブログ管理人は、判断に迷ったときは天気図を見て直接判断することにしている。

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