安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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3月16日の福島県沖の地震について

2022-03-18 22:54:57 | 気象・地震
令和4年3月16日23時36分頃の福島県沖の地震について (気象庁報道発表)

16日夜、福島県沖で発生した地震は相当の規模だった。当ブログ管理人の住む北海道内でも震度3を記録。揺れは優に1分以上続いた。揺れを感じ始めてから、感じなくなるまでに、2分くらいはあったかもしれない。東日本大震災以降では間違いなく最大規模だった。

若干の解説をしておきたい。

気象庁の報道発表資料9ページに、過去、周辺地域で起きた地震と今回の地震の震源地をプロットしたものが示されているが、昨年2月14日に起きた地震(気象庁報道発表)とまったく同じ震源地である。

そればかりではない。両方とも地震の規模はM7.3、発震機構(地震のメカニズム)は西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型でまったく同じ。震源深さも昨年2月の地震が55kmで今回が60kmとほとんど同じである。今後の解析を待たなければならないが、昨年2月の地震が今回の地震の前震だったと評価されることになるかもしれない。

また、資料最終ページには、地震調査研究推進本部(地震本部)による三陸沖地震についての長期評価が転載されている。それによると、宮城県沖でのひとまわり小さいプレート間地震はM7.0~7.5で、12.6~14.7年周期のものもある。しかも、前回の発生が東日本大震災と同時となっており、現時点で11年経過している。

今回の地震が、その規模、周期から見て、この「宮城県沖でのひとまわり小さいプレート間地震」の発生として、後日、評価される可能性もあるように思う。一方で、そのように評価するには若干発生時期が早すぎ、また震源が南に寄りすぎで、プレート境界からも内側に寄りすぎている。

この記事を読まれたみなさんは、今後、地震本部がどのような評価をするか注目してほしい。もし、「宮城県沖でのひとまわり小さいプレート間地震」に該当しないと評価された場合には、今後、遠くない時期に宮城県沖地震がもう一度来ることになる。私たちは改めて、地震の巣の上に住んでいるのだという自覚を持ってほしい。

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