(寸松庵色紙)
水無月になりましたね。
奈良でも田に水が入ると盛んに代掻きが始まり、
もうすぐ田植え、そして梅雨の季節もやってまいりますので、
しつらえを慌てて替え、玄関の色紙には蛙さんが登場しました。
昨日は京都へ「茶の湯の書」の講座に出かけ、
多くを学べたのですが、復習をしておかないと・・・、
でも有難いことに、今こんな言葉をかみ締めております。
『離見之見』
世阿弥の「花鏡」より
舞に、目前心後と云ふことあり。
目を前に見て、心を後に置 けとなり。
これは、以前申しつる舞智風体の用心なり。
見所より見る所の風姿は、わが離見なり。
しかれば、わが眼の見る所は我見なり。
離見の見にはあらず。
能楽用語事典では
離見とは、
”演者が自らの身体を離れた客観的な目線をもち、
あらゆる方向から自身の演技を見る意識のこと”
我見とは
”自己中心的な狭い見方で、
これによって自己満足に陥ることを厳しく戒めている。”
今年は「初心忘るべからず」を掲げており、
これも世阿弥さんのお言葉でしたね。
また古筆の歴史に沿い、筆遣いの変化等を教えて頂きました。
例として『寸松庵色紙』伝紀貫之筆、を挙げられ
たゝみね
あめふれはかさ
とり山のもみち
はゝゆきかふ人の
そてさへそてる
平安朝かな名蹟選集、書芸文化新社刊より
講座終了後、「茶道資料館」へお邪魔しました。
「やきもの巡り 京都・滋賀編」前期は~6月25日(日)で、
後期は大幅な展示替えがあり、
信楽焼、銘青苔の桧垣文蹲花入が展示されるそうです。
7月5日(水)~9月10日(日)になります。
前期の展示品は69点で、
京都からは、粟田焼、一方堂焼、岩倉山焼、御室焼、乾山焼、
修学院焼、御菩薩焼、楽焼、古清水焼、他
例)御室焼 色絵金彩花唐草文香炉 野々村仁清作
色絵金彩花唐草文香炉
滋賀からも、石部焼、姥ヶ餅焼、河濱焼、湖東焼、湖南焼、
信楽焼、膳所焼(国分)、杣山焼、梅林焼、比良焼、他
例)湖東焼 色絵金彩花鳥文皆具 鳴鳳絵付
色絵金彩花鳥文皆具
掛物も展示されており、今日習ったことがよく判りました。
”平安朝でも中期のものは手がきれいで字が細くなる特徴が
鎌倉時代になると食料事情が良くなるにつれ字が太くなる”
おっしゃっていたとおりです。
さらに江戸後期の井伊直弼の懐紙が出展されていましたが、
堂々とした太い筆遣いで・・・やはり食糧事情?
過食の時代にいる私には紀貫之や小野道風のような
スマートな字は到底書けるわけがありませんよね。
水無月になりましたね。
奈良でも田に水が入ると盛んに代掻きが始まり、
もうすぐ田植え、そして梅雨の季節もやってまいりますので、
しつらえを慌てて替え、玄関の色紙には蛙さんが登場しました。
昨日は京都へ「茶の湯の書」の講座に出かけ、
多くを学べたのですが、復習をしておかないと・・・、
でも有難いことに、今こんな言葉をかみ締めております。
『離見之見』
世阿弥の「花鏡」より
舞に、目前心後と云ふことあり。
目を前に見て、心を後に置 けとなり。
これは、以前申しつる舞智風体の用心なり。
見所より見る所の風姿は、わが離見なり。
しかれば、わが眼の見る所は我見なり。
離見の見にはあらず。
能楽用語事典では
離見とは、
”演者が自らの身体を離れた客観的な目線をもち、
あらゆる方向から自身の演技を見る意識のこと”
我見とは
”自己中心的な狭い見方で、
これによって自己満足に陥ることを厳しく戒めている。”
今年は「初心忘るべからず」を掲げており、
これも世阿弥さんのお言葉でしたね。
また古筆の歴史に沿い、筆遣いの変化等を教えて頂きました。
例として『寸松庵色紙』伝紀貫之筆、を挙げられ
たゝみね
あめふれはかさ
とり山のもみち
はゝゆきかふ人の
そてさへそてる
平安朝かな名蹟選集、書芸文化新社刊より
講座終了後、「茶道資料館」へお邪魔しました。
「やきもの巡り 京都・滋賀編」前期は~6月25日(日)で、
後期は大幅な展示替えがあり、
信楽焼、銘青苔の桧垣文蹲花入が展示されるそうです。
7月5日(水)~9月10日(日)になります。
前期の展示品は69点で、
京都からは、粟田焼、一方堂焼、岩倉山焼、御室焼、乾山焼、
修学院焼、御菩薩焼、楽焼、古清水焼、他
例)御室焼 色絵金彩花唐草文香炉 野々村仁清作
色絵金彩花唐草文香炉
滋賀からも、石部焼、姥ヶ餅焼、河濱焼、湖東焼、湖南焼、
信楽焼、膳所焼(国分)、杣山焼、梅林焼、比良焼、他
例)湖東焼 色絵金彩花鳥文皆具 鳴鳳絵付
色絵金彩花鳥文皆具
掛物も展示されており、今日習ったことがよく判りました。
”平安朝でも中期のものは手がきれいで字が細くなる特徴が
鎌倉時代になると食料事情が良くなるにつれ字が太くなる”
おっしゃっていたとおりです。
さらに江戸後期の井伊直弼の懐紙が出展されていましたが、
堂々とした太い筆遣いで・・・やはり食糧事情?
過食の時代にいる私には紀貫之や小野道風のような
スマートな字は到底書けるわけがありませんよね。