気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

茅(ちがや)で

2017-06-20 17:48:20 | 季節の花々
夏越の祓いまで残り十日、お近くの神社では
「茅の輪」を作り始められておりませんでしょうか。
古来その材料は・・・・・
近所の空き地にもみられる、細い葉から白穂を伸ばし、
初夏の風に揺れ動く「茅(ちがや)」です。
茅花茅花みな語らふよ風呼んで
              林翔
 

今日では「茅花(つばな)」というの名で愛されており、
俳句にも詠まれております。
おそろしき迄穂に出る茅花哉
           政岡子規
 
時には白銀に染まり、また朝夕には金色にも見えたりし、
この白穂の姿から「白茅(ちがや)」の字が当てられております。
 
古来、春の若葉に花穂を抜き取って食すと元気が得られるとされ
『万葉集』においては、紀女郎の歌(巻8.1660)で
『戯奴がため吾が手もすまに春の野に
        抜ける茅花そ召して肥えませ』
意味は、
「あなたの為に、私が手を止めないで春の野で採りました
        茅花ですから召し上がって太ってください」
こんな穂になるのでしょうか?


また「茅 」の音通、漢字の同一字音では「智=智恵」に通じ
それで、夏越の祓いには「茅」や「葦」や「薄」などを素材と
して作らた「茅の輪」で「茅の輪くぐり」をして、
罪や穢を祓い心身が清められ、災厄や病気から危れるとされます。
一例をHPからですが、大神神社(三輪明神)と
大神神社
その摂社、率川神社の茅の輪の紹介します。
率川神社2017
お近くの神社はどのような「茅の輪」があるのでしょうか。
30日には、水無月を召し上がり、心を静めてお参りください。

荒れた里山で白花露草と思ったら野博多唐草

2017-06-19 09:10:36 | 季節の花々
里山散策をしていると、住宅地内では気付かなかったことが、
付近の里山があまりにも放置されぱなしなのです。
昨今問題になっているナラ枯れ、カシノナガキクイムシと
いう昆虫が寄生した病原菌「ナラ菌」を木の中に運び込み、
枯らしてしまう伝染病が原因で、ほとんど手つかずでそのまま、

竹林も放置され、竹が込み合い過ぎて枯れ始め、暗くなり
通り過ぎるのも怖いですね。
また田んぼであったところも、蒲(ガマ)が生い茂ったり、
雑草生え放題で、竹が侵入したりしております。
 
民有地ならいざ知らず、奈良県が歴史的景観保護のために
買い入れた里山でも手入れが行き届かず、
何ともひどい状況なのです。
そのため「市街地の里山保全」を目的としてNPO法人
奈良・人と自然の会』が結成され、一例では
「ならやまプロジェクト」も成果を上げられておます。

荒れた里山にも、きれいになれば再び人が入り始め、
子供連れでも安心ですね。

里山散策をしていると、竹林に囲まれた暗い小川の土手に
放置された枇杷の木、少ないですが実も成っており、
  
虫食いもありますが、つい一つ手に取り口に運ぶと
すっぱいーー、でも不思議と懐かしい味に・・・
種を捨てるため、下を向くとツユクサ様の葉に白い花が
小川の一部の川べり、そして土手まで一面に茂っていました。
シロバナツユクサだったら珍しいのですが・・・
  ツユクサ
帰って調べると、残念『ノハカタカラクサ(野博多唐草)』で、
和名通り、野にある博多の唐草という意味で、
葉の縞模様が博多織に似ているところからになりますが、
昭和初期に観賞用として導入された時は、葉に班の入っており、
その後野生化すると班が消失してしまいました。
別名を「トキワツユクサ(常葉露草)」ということは
常緑のツユクサ、帰化植物でも日蔭を好んで生えるんですね。

栗の花と

2017-06-18 07:32:58 | 季節の花々
先日梅雨ですのに、晴れた昼下がり、急に話し出す相方、
”玉葱を収穫したあとにモロヘイヤの種を蒔いたのに、
芽が出ない”とぼやいており、いつのと聞くと3年前の種
それですよ”近くの園芸店まで歩いていきませんか”と
出不精の相方を誘い出し、道を歩きだしますが、暑いって
ブツブツ。アスファルトをしたばかりの歩道を突き破り竹が出て
きており、生命力と同時に家を壊す恐ろしさが判ります。

突然、特有な匂いが鼻をくすぐります。栗の花の匂い
付近には栗の木が見つかりません。不思議なこと?
買い物を済まし、帰りは遠回りになりますがサイクリング道へと
谷筋に降りると、風が爽やかで、ランニングやサイクリングを
されている方々に出会い、廻りもきれいに整備されています。
道から奥の方に「養蜂箱」が数個目にとまりした。

西洋ミツバチさんはどんな花の蜜をとっているのでしょうか?
ありました栗の木が、下には養蜂箱が点々と置いてあります。
ラングストロス式巣箱といわれる)

栗の花は、枝先につけた白い長い花だけと思っていませんか?
それは雄花で、そのつけ根に目立たない5㎜ほどの緑色の
雌花があり、先端の白いところがめしべになります。
 
付近では少量の蕎麦の花など数々の花々が咲いておりますが?

強い匂いがした道の真下付近にまで来ますと栗林がみえました。
 
そしてその下にも当然、養蜂箱が転々と置かれておりました。

栗の花の蜂蜜」どんなお味がするのでしょう。
匂いも独特で(TV番組では野良犬のにおいとの表現される)、
栗の渋みがあり、好き嫌いが分かれますが、
栄養価が高く、鉄分・ビタミン・カルシウムが多く含まれ
フランスやイタリアではお菓子作りには人気のはちみつに。

ところで英語で養蜂箱はbeehive「ビーハイブ」
そういえば、奈良に来てお世話になった方のお店の名前も
「ビーハイブ」奈良店、忘年会をしたことがあったように、
でも奈良では店はなくなってしまいましたが・・・本店は
1951年創業の大阪・天保山にある昔ながらの洋食屋さん
洋食のビーハイブ」、孫と一緒に海遊館も良いかも。
海外、アメリカでは工業化のシンボルなど(あえてふれません)
面白いものには、ニュージーランドの円形の国会議事堂も
そう呼ばれており議会のアドレスもwww.beehive.govt.nzに。

蜂蜜って、洗顔時に洗顔料に混ぜると、つるつる美肌になり、
いいことばかりですが、幼児にはくれぐれも気を付けてね。
また蜂蜜を買ってこなくては!

ナナフシの脱皮で「茶の湯の数字のことば」を読まなくては

2017-06-17 11:15:03 | 書籍
先日散歩していると面白い光景に出合いました。
はじめ細いカマキリと思ってよく見ると『ナナフシ』です。
それも若草色、もっと灰色っぽかった印象なんですが、
(*注意ニホントビナナフシは緑色)
それに何か上の方に引っかかっている「ぬけがら」です。
『脱皮』中なのです。
 
多分なのですが「エダナナフシ」ではないでしょうか?
その後抜け殻をすごい勢いで食べ、木の枝に擬態します。
生まれたばかりのナナフシは2cmくらいしかないので、
このナナフシは10cmはあり成虫なのでしょう。
何度か繰り返した脱皮も最後になるのでしょうか?

『ナナフシ』は七節、竹節虫と書かれますが、実際に
体節を7つもっているわけではなく、たくさんという
意味で使われています。

茶の世界でも「七」のつく語は、・・
良い本を持っておりました。
見て覚える「茶の湯の数字のことば」茶道具と名数
              平成16年、淡交社

55頁からで、さわりを紹介します。
”人類が方位の「東西南北」に人の立つ「地」を入れて
 「五徳」とし、「天」を入れて「六極」といいますが、
 それに人の動く時間的中間を入れて「七」とし神秘的な
 宇宙数字にしたといわれております。・・・・
 「七」は聖なる数字といい・・・数えきれないほど・・・
 ・・・・・・
 意味は、ななたび、何度も・・・”

 玉椿七宝棚、七賢棗、七徳釜、七草文、七種の建水、
 七種の蓋置、七宝紋、七福茶器、・・・・・”
 後12の言葉が続いております。 

茶のお稽古も、一つ一つ殻を破り成長できるよう
精進あるのみですね。

ズッキーニの雌花

2017-06-16 17:25:45 | 日記
梅雨の曇り空の朝を迎えました。
小さな庭では小さな争が、というのも、
鉢の白玉椿もう一年もそのまま、椿を地植えしたい私と、
家庭菜園の部分をこれ以上奪われたくない相方との争い
そこは、相方が苦心して昨年の晩秋に100本の玉ねぎの
一部の苗を植えた場所、収穫の時期が近づきましたが、
梅雨入り真近と聞き慌てて収穫され物干し竿にと。

相方がそこにコンポストを移動させるといっていたので、
私は、コンポストの空いた場所を密かに狙ってたのですが、
相方がその前に植えたズッキーニ、一本だけですが
今や大きな黄色の花が咲き、その後に長細く青い
ズッキーニが育ちはじめました。
 
当然玉ねぎがなくなると、葉は一杯に伸びてまいります。

塀際ですから日差しも少なくなり、ズッキーニが終わって
からでは遅いです。あきらめなくては。
今夏も鉢植えでやり過ぎないと、でも暑いとの予報もあり、
”枯らさないように水遣りを頼まなくては”と思っていると
なんと葱の場所を開けて、植えてくれました。アリガトウ

やはり、放っておいた罰、弱々しいですが、
ここで大きく育ってくださいね。

ところがズッキーニって、ネットでは二本植えるそうで、
一本だと咲いた花は一日ほどで萎んでしまい、同時に雄花・
雌花は咲きにくいので受粉しないため、人工受粉させると
相方に教えてあげなくては・・・
だめだったら、高級食材の雄花を料理してあげますよ。
 
この雌花は、アリさんが受粉させてくれると良いのですが、
そうは問屋が卸さないでしょうね?
『梅雨晴れに受粉せし蟻ズッキーニかな』
                愚句

幻の大仏鉄道廃線跡を歩くⅡ~奈良編

2017-06-15 15:15:08 | 散策
雨が降らないうちにと早めのお昼ご飯は「城山台公園」、
木津ニュータウンの一角、通称「大仏鉄道公園」で摂ると、
歩きだしますが、足が重たい・・・日頃の運動不足が。

アスファルト道をだらだらと下っていくこと20分で梅谷に、
雨が激しければ、旧公民館「梅谷カフェ&マルシェ」で休憩と
連絡をされていたみたい。見守られながら幾分か軽い足取りで
川中にある『井関川橋梁跡』草でよーく解かりません。
大きな住宅地、梅見台をとぼとぼと・・・20分で・・
『松谷川隧道』色の違う煉瓦が交互に配置されています。
大規模な開発のもめげず、残されておりました。
さらに木津川市の給水塔(面白い形、巻貝?)の前を通り

さあ、やっと奈良県へ、途端に歩道がなく、車道横を歩くのです。
国会議員さんの力の差なのでしょう。
20分で梅谷口から道をはずれ、下へと降りていきますが、
”大声で話してはだめですよ”との注意声が
(苦情があったらしい)
『鹿川隧道』石積で、現在も農業用水路として使用中で

そこには説明板がありません。なんと上の道に
奈良県・市の整備する気概が伺われませんね。
さらに足が重くなり、速度が遅くなりますが15分で
『黒髪山トンネル跡』大仏鉄道唯一のトンネルで、
道路拡張のため、昭和41年に取り壊され切り通しに。
 
ここを抜けると、廃墟の奈良ドリームランドで、
この右上に東大寺の元になった金鐘寺(こんしゅじ)との案内が
あり、さらにほぼ線路と同じような経路で鴻池の競技場側を
通り右へ廻り込むと住宅地内へはいり、途中用水路内にある
レンガは大仏鉄道のものと、よく判りません。
小さなお醤油屋(やまもとしょうゆ)さんの前を通り過ぎ、

10分程で尼寺の興福院(こんぶいん)さん前に着きました。
静寂さが忍び寄ってきます。
  
さらに歩くと大伴家持の邸宅跡地には歌碑があります。
『我が背子が見らむ佐保道の青柳を
       手折りてだにも見むよしもがも』   
 
道を渡り佐保小学校前を、とーぼとーぼと
地面に大きな松ぼっくりが、”幸せが訪れる”と、
パリのXmas時に店先にあったのをもらったのみ、
どこにいったのかなー
先ほどの興福院から10分程で、大仏鉄道記念公園に着きます。
大仏駅の停車場跡地にあたり、一年後奈良駅まで延長される

佐保川を渡る『佐保川橋梁跡』も川の中に隠れて見え

20分程で舟橋商店街を抜け、油阪そして
最終目的地のJR奈良駅に至りました。
まだ電車に乗り、家まで歩いて帰らなければなりません。
迎えは・・・・なし。
16kmも歩き通しました。久しぶり、やった。
明日は痛いでしょうか・・・実は3日間も痛かったです。

露草の古名はつきくさ(鴨跖草、月草)

2017-06-14 13:01:53 | 季節の花々
                 (予約投稿です)
梅雨入りの日の話になります。
雨の朝を迎えると、庭の片隅のツユクサに小さな花が。
今年は早く咲いてくれました。
「梅雨入りに遅れじと咲く露草よ」愚句

5月中旬に咲きだした「ムラサキツユクサ」に比べ
ムラサキツユクサ
小振りで、密やかさが良いですね。
茶花に一度は使わせてくださいね。
でもこの雨の中、先客が・・・アリさんが逃げていきます。
 
露草は、茶道大辞典によれば
”別名帽子草・青花・藍花・蛍草・移花。古名「つきくさ」。
 ツユクサ科の一年草。日本原産。草丈約三〇センチ。
 葉は茎の節ごとに付き長卵形または公披針形で平行脈がある。
 葉柄は鞘状で茎を包む。
 六月から九月、編笠状の大形の苞の間に藍色二弁の花を開く。
 午前中に開花、午後しぼむ。”と
このことから、朝露を連想させ「露草」と名付けられた。
古名「つきくさ」は万葉集では「鴨頭草」,「月草」の字が、
中国では花の姿が鴨の堅い足の裏から「鴨跖草(おおせきそう)」
万葉人は花の形状と色から、鴨の丸みを帯びた頭と長い首を想い
跖⇒頭に変え「鴨頭草」とされたといわれます。
万葉人の万物に対する感性の違いなのでしょうか?
こんな歌が詠まれております。
『朝露に咲きすさびたる鴨頭草の日斜なへに消ぬべく思ほゆ』
                (2281 作者未詳)
時の流れが表されておりますね。
「月草」は月が沈む前、朝四時から咲きだしことからで、
『月草のうつろひやすく思へかも我が思ふ人の言も告げ来ぬ』
              (0583 大伴坂上家之大娘)

恋の歌、相聞歌として万葉集では夏の植物として詠まれますが、
現代俳句、歳時記は「秋」、三秋の季語になり、
注意しなけれバいけませんね。
虚子の珍しい恋の歌が詠まれております。
露草を面影にして恋ふるかな

さあお稽古で花にも「露打ち」をしてお迎えしましょう。

南天の花で

2017-06-13 10:26:47 | 季節の花々
水無月になり咲きだした南側の白南天、
南天の花の白さのめでたけれ
           高野素十
『南天』は「難転」に通じるとされ縁起物で、
床柱にも使われますが、現在は多くはイイギリなどの別種、
古くは金閣寺の夕佳亭の床柱に使用されたとの伝承があり
明治の再建では、床柱や板床に細く曲がりくねった南天が
使われております。

我が家は、「南天のど飴」を。フフフ
この南天は、蜘蛛の巣まで利用しておりますね。
余り目立ちませんが、よく見ると黄色い雄しべと
白色の花びらのコントラストが・・・


梅雨に入り、葉の上に残る水滴も・・・
  
雨の翌日には薄雪の如く白色の花が地にこぼれて落ち、
一面に・・・一瞬の出会いでした。
梅花空木のこぼれ落ちた薄い花びらと同じ風情に。
(写真があればよかったのですが・・・)
『南天の花こぼれ落つ雪のよう』
            愚句
奈良では開花時期は6月~7月頃なので、梅雨の季節の花にも
なりますね。
よく見ると、小さな蕾が開くと、花びらは反り返り、
黄色い雄しべが前の方に出て、受粉を誘っているのかも。
そして花びらが落ちると、額の茶色も印象的です。

『南天の花』は、ニッポニカ日本大百科全書によると、
”茎の先に大形の円錐花序をつくり、多数の白色花を開く。
 萼片、花弁とも3枚ずつ輪生し、萼片は多数、花弁は6枚で
 光沢がある。雄しべは6本、葯は縦に裂ける。雌しべは1本、
 子房は1室で2、3個の胚珠がある。”と

正岡子規も詠んでおられます。
南天の実になる花と思はれず』 

でも北側の南天(赤)は蕾の状態で、

楽しみですね。

「おようのあま絵巻」に長板が

2017-06-12 16:37:58 | お稽古
奈良の今朝の最低気温は13.4℃、肌寒い朝を迎え、
早めに目を覚ましました。
NHKラジヲから流れてきた今日の誕生日の花は、
ヤマボウシ』、花言葉は「友情」
 
白い頭巾をかぶった比叡山延暦寺の法師の姿からだとも
白い四枚は花びらではなく総苞片で、
真ん中に黄緑色の花が密に生えています。
山法師抹茶一服いただきて
        石脇みはる
こんなお稽古にしたいのですが、ヤマボウシの木がなく、
頂きに行けばよかったのですが、子育てママお二人は
早くお出でと、準備もあり断念しました。
今日も含め土曜から、三日続けてのお稽古、そんな訳で
同じ花ばかりになってしまいました。
今年は、本当に庭には良い花がないのです。寂しい
花入れに、昨日写真を撮った葦穂を挿してみました。
  
お出でになり、長板総荘でお薄を、
話が弾みました。


若い方々ですのでどんな質問が来るのかわかりません。
前日事前に基礎からと思い茶道大辞典(淡交社)を手に取り、
「長板」の項を読んでおりますと
”・・・・・長板の点前は台子の扱いに準じるため、
 台子の地板をかたどったとも、天板を下したともされる。
 しかしその起源はむしろ台子より古く
 「おようのあま絵巻*」では一間近い木地の長板の上に
 風炉釜・水桶・天目盆が並んでいる。
おようのあま絵巻、部分サントリー美術館
 茶湯棚の代用として茶湯成立以前から使われたものだった。”

急いで「*おようのあま絵巻」の項を開くと
”奈良絵本系の絵巻、二巻。 室町時代中期制作
 ・・・(中略)・・・御伽草子。
 茶を振る舞う場面では、木地の長板にのせられた
 茶道具一式が 押入に描かれており、
 草庵茶成立期の絵画資料として注目される。”と

また出てきました。「草庵」の項をめくると、
”茶室として完全に具象化されたのは利休時代の草庵風茶室
 であった。・・・かくて草庵は書院に対称され、
 侘び茶、侘びの小座敷(小間)の代名詞になった。
 ただし「おようのあま絵巻」に見られるように、
 遁世者の草庵の茶湯が書院茶と並行して存在し、
 それが茶湯の主流になって行ったとする考えも近年
 提起されている。”と

歴史を学ぶのも良いことですね。
知らないことばかり、一緒に勉強させていただきました。

梅雨晴れの稽古は「縞葦」で涼を

2017-06-11 07:31:12 | お稽古
一昨日の「ストロベリームーン」、赤い?
よーく判りません。湿気が少なかったためでしょうか?

でも、家にある冬でも花が咲く野生種?の「イチゴ」は
二倍以上の大きさにそだっております。スッパイ!
でもこれを乾燥させて、お茶事に使う手もあるのです。
 

昨日は梅雨晴れで朝からのお稽古ですが、
気温が上がるとのことで、何か涼を求める手立ては・・・
 
お稽古は、薄茶平点前で、菓子は水無月を
 
花は赤花蛍袋、ヤマアジサイに「縞葦」を入れてみました。
   
「縞葦」はクサヨシの変種でシマガヤやリボングラスとも。
水を欲しがる植物で、梅雨の季節は椿の片隅でも
勢いを増していますが、真夏になればすぐ葉が枯れ気味に。
今が使い時で、葉の白いたて縞が良く似合います。
暑くなる前に、お稽古は終わってしまいました。

 
写真の様に縞葦に丈高く生える葦穂の姿が見られますね。
葦穂は秋になると見られますが、縞葦は早いですね。
この葦の初生を「葭カ」、長く連なり生えるを「蘆ロ」、
長大に成熟したものを「葦」とも称されております。

『万葉集』では、52首のなかで、「葦」が30首と最も多く、
古代日本の国名として「葦原の国 瑞穂の国に・・」
も詠まれております。
石川女郎(いしかわのいらつめ)が巻2、128に詠んだ歌は
伴田主の足の病気を見舞った歌で
『吾聞之 耳尓好似 葦若末乃 足痛吾勢 勤多扶倍思』
「我が聞きし、耳によく似る、葦(あし)の末(うれ)の、
       足ひく我が背(せ)、つとめ給(た)ぶべし」
意味は、話に聞いた通りに、葦の先のように弱々しい足を
    引きづっているあなた、早く直してくださいね。
誰かは(相方)、私の歩く姿をみても何も言わないのに、
今日のお稽古では、見舞いの言葉がありました。
”中腰で痛々しそうに歩いていませんか?”と
大分マシにはなりましたが・・・用心せねばね。