普段の日、日中は家にいないから、愉快でない勧誘電話をとる機会はあまりないのだが、先日、結構しつこく(というか、先方の立場に立てばとても熱心に)何回にもわたってかかってきた電話があった。
先ずは、とても豪華な黒い厚紙の封筒に入ったインビテーションカードのようなお手紙が届いた。今使っているクレジットカードのグレードアップのお誘い。
が、別に興味を持ったわけでもなかったので、そのままゴミ箱へ。
1週間ほど経った日の夜、たまたま私が不在の時に、夫が電話をとった。とても丁寧な年配の男性からで、なんとか私と直接お話をさせて頂きたい、という姿勢だったようだ。
その後、2回ほど、いずれも午後5時頃に息子がとり、「母は6時過ぎには帰ると思います。」という対応をしたらしい。
そんな経緯があって、ある日の帰宅後、ようやく私が直接電話に出た。もちろん、かけてきた相手とすれば、夫や息子と話した内容から推理して、私が最も家にいそうな時間を狙ってくるのは当然か。
ところが、仕事を持ちながら一応主婦もやる私であるから、夕方の仕事帰りの時間は忙しいに決まっている。夕食の支度で手が離せなかったり、干しっ放しの洗濯物を取り込んだり、食事中だったりする時間であることが多いからだ。
私が受けた電話は若い女性の声だった。
「以前、黒い封筒でご案内を差し上げているかと思いますが、ご覧頂けましたでしょうか。」
「はい、拝見しましたが、別に、今のカードのままで良いと思っているのですが、ダメでしょうか。」
「いえ、今までのカードとは違って、毎月カードを一定額以上お使い頂いております○○様専用のコンシェルジュが付き、これまでとはサービス内容が全く異なり・・・」
「別にコンシェルジュは必要ないのです。(そんなものに付き纏われて、したいことを代行してもらうほど落ちぶれちゃいない!)」
「○○様の代わりに、ゴルフ場の予約ですとか、旅行先の手配とかあらゆるお手伝いを・・・」
この辺で、もう電話を終わらせたかった。そもそも、何かの予約をするっていう楽しいことを、誰かに代わってもらうなんて馬鹿げている。私は、予約する、という行為を通じて、これから先にこんな楽しいことが待っているんだ、と幸福感に浸るのが好きなのだ。ゴルフもしない。出したたとえも悪かった。
「明細をご覧頂くとわかるかと思いますが、私がどうしてこんなに毎月カード支払いが多いかというと、病院での支払いが多いからなんです。今、闘病中なので、それがなくなれば、そうそうカードを使うこともなくなりますし、そういったレジャーの手配は必要ないのです。」
「・・・・(息をのむのが聞こえる)そうでしたか。申し訳ありませんでした。失礼します。今後とも○○カードをよろしくお願いいたします。」
と、こんな感じだ。
今、病院の支払いでクレジットカードが使えることは本当に助かっている。毎回3~5万円を現金で払うとなったら、その都度ATMにかけこまなければならないから。
それにしても、なんだかなあ、と思える電話であった。
そのほか、保険の勧誘電話もよくある。
この時の決め台詞は「今、私はがんの闘病中なのです。再発転移がんですが、それでも入ることが出来ますか。」である。先方は一瞬息をのみ、しばしの沈黙があり、そそくさと「・・・失礼しました。お大事にしてください。」と電話を切る。「お大事に」と言ってくださる人の方が珍しいけれど。
2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで亡くなるという現在、こういう勧誘電話をする人も、かけた相手方ががん患者だ、という可能性について事前に想定して電話をすれば、こんなにあわてふためいて電話を切ることもないと思うのだけれど。
マンションの勧誘も多い。これは病気のカミングアウトとは関係ないけれど、この時は「ローンで手一杯でとてもそんな余裕はありません。」だ。それでも結構しつこいときにはそのまま切らせて頂きます、と言って電話を置く。
そもそも私の名前はパッと見、男性読みが出来る。時々「(男読みで)○○様、御在宅でしょうか。」とかかってくる。私がその本人なのだが、向こうは男性だと思いこんでいるから、私相手に平気でそう言う。そういう時は「(男読みの)○○というものは我が家にはおりません。」と答え、先方が「???」としている間に電話を切らせて頂く。そもそも名前を間違ってかけてくる相手が、きちんとした対応をしなければならないような相手であるわけはないからだ。
最近では、夫が出ると、私の名前を男読みして○○様と勘違いして話し出す相手方に、夫が「(男読みの)○○というものはおりません。私でもありません。良く調べて電話しなさい。」と上から目線になって電話を切っている。
いろいろ大変である。
昨日も暑かった。気持ち悪さと暑さ負けのだるさで早々に寝てしまった。今日はようやく副作用が抜けてきた感じだ。
先ずは、とても豪華な黒い厚紙の封筒に入ったインビテーションカードのようなお手紙が届いた。今使っているクレジットカードのグレードアップのお誘い。
が、別に興味を持ったわけでもなかったので、そのままゴミ箱へ。
1週間ほど経った日の夜、たまたま私が不在の時に、夫が電話をとった。とても丁寧な年配の男性からで、なんとか私と直接お話をさせて頂きたい、という姿勢だったようだ。
その後、2回ほど、いずれも午後5時頃に息子がとり、「母は6時過ぎには帰ると思います。」という対応をしたらしい。
そんな経緯があって、ある日の帰宅後、ようやく私が直接電話に出た。もちろん、かけてきた相手とすれば、夫や息子と話した内容から推理して、私が最も家にいそうな時間を狙ってくるのは当然か。
ところが、仕事を持ちながら一応主婦もやる私であるから、夕方の仕事帰りの時間は忙しいに決まっている。夕食の支度で手が離せなかったり、干しっ放しの洗濯物を取り込んだり、食事中だったりする時間であることが多いからだ。
私が受けた電話は若い女性の声だった。
「以前、黒い封筒でご案内を差し上げているかと思いますが、ご覧頂けましたでしょうか。」
「はい、拝見しましたが、別に、今のカードのままで良いと思っているのですが、ダメでしょうか。」
「いえ、今までのカードとは違って、毎月カードを一定額以上お使い頂いております○○様専用のコンシェルジュが付き、これまでとはサービス内容が全く異なり・・・」
「別にコンシェルジュは必要ないのです。(そんなものに付き纏われて、したいことを代行してもらうほど落ちぶれちゃいない!)」
「○○様の代わりに、ゴルフ場の予約ですとか、旅行先の手配とかあらゆるお手伝いを・・・」
この辺で、もう電話を終わらせたかった。そもそも、何かの予約をするっていう楽しいことを、誰かに代わってもらうなんて馬鹿げている。私は、予約する、という行為を通じて、これから先にこんな楽しいことが待っているんだ、と幸福感に浸るのが好きなのだ。ゴルフもしない。出したたとえも悪かった。
「明細をご覧頂くとわかるかと思いますが、私がどうしてこんなに毎月カード支払いが多いかというと、病院での支払いが多いからなんです。今、闘病中なので、それがなくなれば、そうそうカードを使うこともなくなりますし、そういったレジャーの手配は必要ないのです。」
「・・・・(息をのむのが聞こえる)そうでしたか。申し訳ありませんでした。失礼します。今後とも○○カードをよろしくお願いいたします。」
と、こんな感じだ。
今、病院の支払いでクレジットカードが使えることは本当に助かっている。毎回3~5万円を現金で払うとなったら、その都度ATMにかけこまなければならないから。
それにしても、なんだかなあ、と思える電話であった。
そのほか、保険の勧誘電話もよくある。
この時の決め台詞は「今、私はがんの闘病中なのです。再発転移がんですが、それでも入ることが出来ますか。」である。先方は一瞬息をのみ、しばしの沈黙があり、そそくさと「・・・失礼しました。お大事にしてください。」と電話を切る。「お大事に」と言ってくださる人の方が珍しいけれど。
2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで亡くなるという現在、こういう勧誘電話をする人も、かけた相手方ががん患者だ、という可能性について事前に想定して電話をすれば、こんなにあわてふためいて電話を切ることもないと思うのだけれど。
マンションの勧誘も多い。これは病気のカミングアウトとは関係ないけれど、この時は「ローンで手一杯でとてもそんな余裕はありません。」だ。それでも結構しつこいときにはそのまま切らせて頂きます、と言って電話を置く。
そもそも私の名前はパッと見、男性読みが出来る。時々「(男読みで)○○様、御在宅でしょうか。」とかかってくる。私がその本人なのだが、向こうは男性だと思いこんでいるから、私相手に平気でそう言う。そういう時は「(男読みの)○○というものは我が家にはおりません。」と答え、先方が「???」としている間に電話を切らせて頂く。そもそも名前を間違ってかけてくる相手が、きちんとした対応をしなければならないような相手であるわけはないからだ。
最近では、夫が出ると、私の名前を男読みして○○様と勘違いして話し出す相手方に、夫が「(男読みの)○○というものはおりません。私でもありません。良く調べて電話しなさい。」と上から目線になって電話を切っている。
いろいろ大変である。
昨日も暑かった。気持ち悪さと暑さ負けのだるさで早々に寝てしまった。今日はようやく副作用が抜けてきた感じだ。