インテリジェント ワークス

子供達との泣き笑い

区代表、東京都入選作品

2014年12月25日 | 歴史

年末の慌ただしさに加えて、鬼の撹乱で体調を崩していた塾長です。
どうやら平成塾の大忘年会で塾長に風邪を移した奴がいるだろ。
心当たりのある塾生は新年早々塾長に謝るように。


さて、御本人と御家族から掲載の御許可を頂きながら、なかなか掲載できなかったヤマトの作文です。
今年東京都の作文コンクールに入選致しました。
小学校3年生の作文を、原文のままで掲載させて頂きます。


【どの国も子供を大切に】

 たった四才の男の子が、一人で道路でくらしている国があります。 
この本を読むまでこんな国がある事を僕は知りませんでした。
 ぼくは、道路でくらしている子供を見たこともないし、聞いたこともありません。
日本ではありえないと思います。
この国は一体どうなっているんだろう。
僕はとても不思議に思いました。
 ぼくが最初におどろいたのは、こんなに大変なじょうきょうなのに、主人公のツソがめげずに生きてきたということです。
ツソという名前は、「助けて」という意味です。
ツソがもっと小さいころ「お父さんがぼくの方を見ながら何度も言っていたから。」とツソは言いました。
ぼくはとても悲しくなりました。
ツソの家はきっとびんぼうで病院に行けなかったから、お父さんは苦しみながら何度もツソに助けをもとめて死んでしまったと思います。
ぼくの両親は、ぼくの名前を決めるとき「親が子供にあげる一番初めのプレゼントだから。」と一生けん命願いをこめて考えたと言っていました。
 ぼくにもツソと同じ年の弟がいますが、手も小さいし、足もおそい。
背も低いし、すぐに泣いてしまいます。
こんな小さな体でツソはどうやって生きてきたんだろう。
八才のぼくだっていやになって毎日泣いてしまうと思います。

 この本には書いていないけれど、道路での生活は、きっとけがもするし、病気にもなると思います。
一人ぼっちでさみしい思いもたくさんしてきたと思います。
それでも、くじけずにまっすぐ生きてきたツソ。
ぼくもその強さを見習いたいなと思いました。
 道路でくらしている間、ツソは食べ物をぬすむこともありました。
いけない事だとだれからも教えてもらえなかったから、教えてくれる大人がまわりにいなかったから、生きていくために仕方なくぬすんだのだと思います。
誰か大人が教えてくれたらよかったのに。
 近くのダルエスラームやモシには食べ物がたくさんあると書いてあります。
どうしてツソたちは食べる物がないのに、すぐ近くの町にはたくさんあるのかな。
同じ国なのに。
とても不思議です。

 そうして、何年かすごしているうちに、ツソは運良く、寄宿舎に入ることができました。
そして、思い出の中にある、自分の生まれた村をたずねることになるのです。

 ぼくは大人たちに、もっと子供を守って欲しいと思います。
ぼくは大人になったら子供を大切にして、日本のように安心してご飯を食べることができ、着る物があって学校にも行って、家で眠ることができる国を作りたいです。
 大人が守ってくれないと子供はとてもこまります。
なぜなら、ぼくたちが生きているのは大人が作った世界だからです。
ぼくが大人になるころには、世界中のどの国の子供たちも大切にされていますように。