この日は、この季節一番の寒さ。
しかも寒風が吹き荒れます。
尚且つ、この季節は太陽が出て来るのが遅い。
ようやく出て来た太陽も、校舎を越えてグラウンドを照らすにはもう少し時間がかかります。
お陰でグラウンドに陽が当たる場所もまばら。
前日降った雨が凍って、歩くとシャリシャリ音がしますね。
こんな日は、いつも通りに始めると怪我をします。
なので、まずは塾生達の身体を温める所からスタート。
Up前に行ったのは、平成塾名物ジャンケン鬼。
最近入塾した塾生の御父兄には、聞き慣れない名前だと思います。
これは平成塾独自の遊び感覚のトレーニング。
グー、チョキ、パーの3組に分れ、ジャンケンの要領でグーはチョキを、チョキはパーを、パーはグーを捕まえます。
自分が逃げながら相手を捕まえ無くてはならないので、まあ休む暇はありません。
塾生達の息が切れて来た頃、太陽も随分と高い所まで昇りました。
ようやく太陽の赤外線が届いて、陽の当たる場所は温かくなって来ましたよ。
で・・・ジャンケン鬼が終わったと思ったら。
今度はベーランです。
ベーランとはベースランニングの略。
たかが学童用の野球グラウンドとお思いでしょうが、これでも1周は直線距離で92mあります。
なので塾生達が走る距離は、1周でおおよそ100m。
100mをずうっと全力疾走と言うのは、かなり辛いんです。
それでも100分の1秒を争う塾生達。
足の遅い順に走らせているので、前者のタイムを抜けなかった塾生はグラウンド1周のペナルティ。
足の遅い順と言っても、必ずしもタイム差が開いているとは限りません。
それこそ必死に走った奴の方が速いのです。
そしてようやくUpが終わってキャッチボール。
指先の感覚が無い程寒いので、まずは拍手を繰り返して指先に血を送ります。
それと同時に手をグーパー、グーパー。
指の感覚が戻って来たかな?
それではキャッチボール開始しますよ~
ところで、この日も練習前に塾生達にメッセージを送りました。
「なりたい」と「なろう」の違い。
「○○になりたい」と言うのは幼稚園児でも言える言葉。
もう君達は「○○になろう」でなくてはいけません。
「なりたい」は単なる願望だけど、「なろう」と思ったら具体的に行動が必要でしょ?
例えば「野球が上手くなりたい」と言った所で上手くはならないけど、「野球が上手くなろう」であれば練習が必要でしょ。
それと同じで「勉強が出来るようになりたい」「足が速くなりたい」と言うのは卒業して、「勉強ができるようになろう」に行動を変えなさいと言うお話し。
コリュウセイとキズナは、もう1年半も毎日漢字の書き取りを行っています。
1日に書く漢字は5文字程度を20回くらいずつ。
それでもこの1年半で書いた漢字は、365×1.5×5なので2,738種類。
更には書いた文字数は54,750文字に昇ります。
みんながテレビを見て笑っていたり、ゲームに夢中になっている時間に、二人はコツコツと漢字を書いていたんです。
勿論、二人とも遊びたかったでしょうし、テレビも見たかったでしょう。
その他にも学校の宿題があったり、具合の悪い日もあった事だと思います。
でも、二人は塾長との約束を守り、今でも漢字の書き取りを続けています。
漢字を書けるようになりたいでは無く、漢字を書けるようになるには、こうした努力が必要なのです。
努力して身に付けた物は、決して本人を裏切らないどころか、将来必ず自分自身を助けてくれますよ。
平成塾に来た時だけキャッチボールをした所で野球は上手くならないし、駆けっこ倶楽部に来た時だけ走ったって足は速くならないんです。
言われたトレーニングを続けられない者は、教わる資格もありません。