東京都区内から豊橋ゆき2態

   images (東京印刷場製)  

国鉄時代の東京都区内から新所原・豊橋・西小坂井・小坂井間ゆき常備券です。
東京印刷場調製で、「(205)」の設備記号がついている券です。

設備記号は東京都区内発を始め、東京山手線内発および横浜市内発の券につけられているもので、各特定市内管内であれば発駅がいずれでも運賃が同じであるばかりかどの駅からも乗車が可能(但し、途中下車は不可)で、発行箇所名だけを差し替えるだけでどこの発行箇所へも供給できるため、パターンが番号管理されているものです。

   images (民間印刷)

昭和40年代後半から昭和50年代前半にかけて、これらの設備記号のついた券の一部に民間へ印刷委託された時期があったようです。
下の券は同じ(205)番の民間印刷券です。

東京印刷場製と民間印刷場製では活字が全く違い、前者の活字が東京印刷場の標準的な活字であるのに対し、後者は独特なものが使用されています。

   images (宮内ゆき民間印刷券・表)

   images (宮内ゆき民間印刷券・裏)

しかし、裏面は東京印刷場にて予め印刷されたものもしくは後で印刷したのかわかりませんが、東京印刷場製のものと全く同じ活字にて印刷されています。

発行された時期が異なるので運賃に違いがありますが、その他記載されている事項は東京印刷場のものと同じです(経由欄の表現が「東海道線経由」と「東海道経由」の違いはありますが…)。

この他、(北)郡山ゆきの券に民間印刷場券を確認しておりますが、他にどれほどのパターンが民間に委託されたのかは不明です。

この記事は菅沼天虎様のブログ「菅沼天虎の紙屑談義」1月21日エントリーの「通常の活字製版とは異なる、東京都区内発常備片道乗車券」にトラックバックさせていただきました。

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