東京印刷 異様式印刷券

前回のエントリーに引き続き、東京印刷場から発生している異様式印刷券です。

この現象は相互式券に良く見られるようです。

   images (異様式券)    images (通常様式券)

ご紹介の券は東京印刷場で印刷された、等級制時代の相互式券です。
昭和40年・41年と言いますと3等制から2等制に変わったあとですので、青地紋ですが「ハザ」用の乗車券となります。
同じ区間のものが見つからなかったのですが、左が大宮駅発行の神田ゆきの異様式券で、右が東京駅発行の蒲田ゆき通常様式券です。

左の異様式券は「活字が組まれた」というより「版を作成した」という感じで、菅沼天虎様の仰せのように、後期の地図式券に用いられたような製版による印刷の可能性があります。
これに対し、右の通常様式券は明らかに活字を組んだものであることがわかります。

   images (異様式券・裏)  images (通常様式券・裏)

裏面を見ますと双方共集中印刷方式独特の券番となっており、この印刷方法は集中印刷方式に対応できるものであることがわかります。

この他、異様式券を注意深く探しましたところ、モノクラス制以降の相互式券や矢印式券にも同じような現象があるようです。
この手の現象については参考書のような文献が見つからず、不明な点が多々ありますが、自分なりに調べて少しづつご紹介していきたいと思います。

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