変な大きさの往復乗車券

上田交通(現・上田電鉄)別所線上田駅には、大学前駅ゆきの大人用往復乗車券が設備されています。
大学前駅は無人駅ですが、近くに長野大学・上田女子短期大学・長野県工科短期大学校の3大学があり、その他上田市自然運動公園や県営工業団地も近くにあることから往復乗車券の設備があるものと思われます。

   images (表)  images (裏)

同社の片道乗車券類同様日本交通印刷調製のものと思われますが、少々他社で発行されている日本交通印刷製の往復乗車券とは趣が違います。

   images (上田丸子電鉄時代の同社往復券)

これは上田交通の前身である上田丸子電鉄時代に日本交通印刷にて印刷された上田原駅から別所温泉ゆきの往復乗車券です。(上田丸子電鉄は昭和44年5月に上田交通に社名が変更されており、実に17年間売れ残っていたようです。)
下に小児断片のあるB型硬券で、日本交通印刷では標準様式(?)なのか、だいたいどこの会社でも採用されている様式です。小児断片があるからでしょうか、印刷面がかなり窮屈です。

大学前駅ゆきのものは小児断片が無いので印刷面に余裕があるように見えますが、この余裕は小児断片のあるなしだけでなく、券紙の大きさにあります。

   images (大きさ比較)

並べてみると良くわかるのですが、上の往復乗車券はB型硬券であり、左に並べた別所温泉駅から東京山手線内ゆきの乗車券はA型硬券です。
通常、A型硬券は縦3.0cm x 横5.75cm、B型硬券は縦2.5cm x 横5.75cm、C型硬券は縦6.0cm x 横5.75cm、D型硬券は縦3.0cm x 横11.5cmと決められておりますが、大学前駅ゆきの往復乗車券を定規で測ってみると縦3.0cm x 横7.0cmあり、いずれにも該当しません。
差し詰め「D´(ダッシュ)型硬券」とでもいうところでしょうか?

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )