JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
いすみ鐵道 大多喜駅硬券入場券
いすみ鐵道では従来より、本社と車庫のある大多喜駅のみで硬券入場券を発売していますが、このたび、JR西日本よりキハ52-125を購入したことを機会に、昨年9月中旬より様式の変更がなされました。
1月9日にお披露目されたキハ52-125です。JR西日本から譲渡されたときは旧塗装でしたが、いつのまにか一般色に塗装されていました。
さて、本題の入場券の話題に戻しましょう。
これは従来の券です。
日本交通印刷製のA型券で、一番上に「いすみ鐵道」の社名が入った券です。平成7年に購入した160円券の時代はダッチングによって日付が入れられていましたが、使用不能になったのでしょう、ゴム印による日付となっていました。
今回新たに設備された券です。
印刷からして関東交通印刷のものでしょうか、赤の横一条が入っていますが、国鉄の東京印刷場の60円券以前のものとよく似たレイアウトです。
同社社長のブログにもありますように券紙にもこだわりがあるようで、当時のものと同じ券紙にしてあるそうです。
また、今回よりダッチングも復活しており、社長ブログによりますと、社長さん個人のコレクションを使用しているらしいです。
また、いままでは大人・小児用だけの設備でしたが、今回は小児用も設備されています。
小児用券も60円券以前の国鉄東京印刷場のものと同じレイアウトで、こちらには横赤一条はありません。
もっとも、赤線の入っていた時期には小児用の入場券は存在しなかったわけで、赤線が入っていてはおかしなことになってしまいますので、こうなったのでしょう。
裏面です。
いすみ鐵道の社名と発行箇所名である大多喜駅の記載があります。
ここまで徹底的に国鉄時代の入場券を復活させたのでしたら、せっかく小児用を作ったことですし、大人・小児用ではなく大人用とすれば、横赤一条がもっと意味のあるものになったように思いますが、敢えて発売管理上合理的な大人・小児用にしたのでしょうか?
いづれにせよ、趣味的にはたいへん良くできた、好ましい券だと思います。