東武鉄道 大師前駅発行硬券乗車券

今から26年前の昭和60年1月2日、東武鉄道大師線大師前駅で発行された、100円区間ゆき硬券乗車券です。



   



同駅は東京都内の高速鉄道線の駅では数少ない無人駅で、通常、乗車券類の発売は一切行われていません。



大師線は西新井駅から大師前駅を結ぶ、営業距離わずか1kmの全線単線、途中駅なしという盲腸線で、乗車券の取り扱いは伊勢崎線との乗換駅である西新井駅の乗換通路にて行われています。


そのため、大師前駅から定期券で乗車する乗客以外は、乗車区間に有効な乗車券を所持しないで電車に乗車するようになっています。



そんな大師前駅ですが、正月期間中は西新井大師への初詣客を捌くために駅員が配置され、乗車券の発売が行われています。この券は正月期間中に臨時発売された、硬券乗車券です。



実際に乗車しましたが、改札口では係員にきっぷを見せるのみでパンチ(入鋏)はしませんでした。もしかすると、同駅の鋏痕の設定が無かったのかもしれません。


そのため、「M省略」という入鋏省略の表記がある硬券という独特な様式になっています。



   



裏面です。


有効期間や途中下車前途無効の注意書きのほか、東武鉄道の文字と、発行課所名が記載されています。


発行箇所名は大師前駅となっております。



⑮という循環番号がありますので、3が日だけの期間限定発売であるにも拘わらず、相当な枚数が発売されていたようで、臨時発売をする意義が感じられます。



現在は硬券は廃止され、また、PASMOやSuicaといったIC乗車券が主流となり、このような臨時発売の意味そのものが薄れてきてしまったように思われます。




その後、能登飯田さまより、縁日の日も臨発を行っているという情報をいただきました。
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