新幹線遅れ承知特急券

見本券ですが、東京駅発行の準常備新幹線遅れ承知特急券です。


   


橙色こくてつ地紋のD型券で、東京印刷場にて調製されたものです。


新幹線遅れ承知特急券は新幹線のダイヤが大幅に遅れている時、2時間以上の遅延であっても払戻しが出来ない条件で発売される新幹線特急券で、通常料金の半額で発売されていました。
特別な時でなければ出てこないものでありましたため、簡単にコレクション出来るものではなく、たまたま何らかのトラブルに遭遇しなければ入手の叶うものではありませんでした。


そのような性格から、新幹線の精算窓口では、大幅な遅れが生じると奥の事務所から硬券の束が持ち出されて発売が開始されますので、基本的に「前売り」は存在しなく、有効期間も発売当日限りとなります。そして、遅れが解消されると、遅れ承知特急券の発売は終了します。

そのため、窓口には区間が予め印刷された常備券が使用されていたと記憶しておりますが、こちらの見本券は区間が発着駅ともに記入式の準常備式となっています。


   


裏面です。

発売当日限り有効であることと、途中出場が出来ない旨が記載されています。


前売り等の扱いのない遅れ承知特急券ですが、どのような理由でこのような発着駅が記入式の券が設備されたのか、興味深いところです。

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