東京急行電鉄 横浜駅発行 工業都市ゆき乗車券

昭和28年1月に東京急行電鉄(東急電鉄)横浜駅で発行された、工業都市ゆきの乗車券です。


   


桃色PJRてつどう地紋のB型一般式券となっています。


工業都市駅は東横線武蔵小杉~元住吉間にかつて存在した駅で、東横線の線路と府中街道が交わっている所付近にあったようです。

当時、近くには国鉄南武線の旧武蔵小杉停留場(現在の武蔵小杉駅であるグラウンド前停留場の昇格および武蔵小杉駅への改称に伴い廃止)があったものの東横線の駅がありませんでした。

しかし、昭和10年代になりますと、付近に日本電気玉川工場・富士通信機製造・東京無線器材製造・荏原製作所・大同製鋼・不二越精機・沖電線などの大規模な工場が誘致され、工場へ通う通勤者は元住吉駅もしくは新丸子駅で下車して工場まで徒歩で通うようになります。

昭和14年、これらの工場への通勤の便の向上のために東京急行電鉄は工業都市駅を開業しましたが、武蔵小杉駅とは200m程度しか距離がなかったため、この券が発行された2か月後の昭和28年3月に武蔵小杉駅に統合される形で廃駅となってしまっています。

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