〇簡 夕張駅発行簡易委託用片道乗車券

昭和61年9月に石勝線夕張支線の終着駅である夕張駅で発行された、新夕張ゆきの片道乗車券です。


   


桃色こくてつ地紋のB型一般式大人専用券で、札幌印刷場で調製された簡易委託用「〇ム」券です。

夕張駅は夕張炭田から採掘される石炭を運搬するために敷設された夕張線の終着駅で、かつては機関区も存在した規模の大きさの駅でしたが、石炭需要の縮小などにより経済事情が変わり、昭和53年には貨物の取扱いが廃止され、昭和56年には夕張線は石勝線に編入のうえ「夕張支線」となり、昭和59年には夕張駅は無人化のうえで簡易委託化されてしまっています。


この券を購入した時の夕張駅は営業キロを1.3km短縮させた夕張鉄道旧夕張本町駅跡地に移転された2代目の駅で、貨車を3両つなげて作られた駅舎で、その中に出札窓口がありました。


   


同日に購入した小児用券です。北海道の簡易委託駅で発売される乗車券には大人・小児用の券はなく、えきによっては小児用券の発売の無い駅や小児用券も別途設備されている駅がありました。

現在の夕張駅は3代目の駅となっており、営業キロをさらに0.8km短縮させた場所に移転しており、隣接しているホテルマウントレースイで前出し総販券による乗車券の発売が行われていますが、かなり欠札状態であるようです。


JR北海道は財政難と施設の老朽化を理由に廃止の意思を表明しており、特別な事情で地元自治体との合意がなされている状況ですので、夕張から鉄道が消えてしまうのも時間の問題のようです。

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