JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
西武鉄道 椎名町駅発行 池袋・高田馬場接続3線連絡乗車券
平成29年5月に西武池袋線椎名町駅で発行された、池袋・高田馬場接続、西武新宿線武蔵関ゆきの3線連絡乗車券です。
緑色西武鉄道自社地紋の指定欄に列車名が印刷される以前に使用されていた旧様式の特別補充券で発行されています。
裏面のご案内文です。国鉄民営化後に設備されたもので、「旅客鉄道会社線」という表現になっています。
同社にはJR東日本山手線の池袋~高田馬場間を経由して池袋線椎名町~秋津間および有楽町線新桜台と新宿線西武新宿~小平間相互間において、現在でも普通旅客の3線連絡運輸が設定されています。
この取扱いは西武鉄道側のみの取扱いで、JR側での発売はありません。ただし、椎名町~池袋間150円と池袋~高田馬場間140円、高田馬場~武蔵関間240円を合算した530円となりますが、同区間を椎名町~池袋接続で高田馬場までの乗継割引が適用された連絡乗車券(280円)と、高田馬場から武蔵関までの片道乗車券(240円)を購入すれば520円となり、SuicaやPASMOなどのIC乗車券を使用すれば椎名町~池袋接続で高田馬場までの連絡乗車券が乗継割引が適用されて267円・高田馬場から武蔵関までの片道乗車券が237円の504円となり、乗継割引が適用されない区間であっても、敢えて割高な3線連絡乗車券を購入するメリットは無いようです。
以上のようなことからも、同社で発売されている3線連絡乗車券は券売機には口座として設定されておらず、発売するには発券に時間と手間の掛かる補充券を使用しなければならないことから利便性も無く、実態として利用実績は殆ど無いものと思われますが、出札窓口(カウンター)には3線連絡の運賃表は設備されているようで、発行は問題なく行うことができます。
連絡運輸が縮小または廃止されているこの時代に、なぜこの取扱いが未だに残されているのか疑問に感じてしまいます。