近江鉄道 日野駅発行往復乗車券

ダッチングが変ですが、平成22年月に近江鉄道日野駅で発行された、290円区間(水口石橋・桜川)までの往復乗車券です。
同社ではダッチング印字環の年号10の位に「2」が印字できない機器が多く存在し、そのような駅では10の位を省略して印字していましたのでこのような体裁になってしまっています。


   


水色近江鉄道自社地紋のD型往復大人・小児用券で、日本交通印刷で調製されたものです。

発行駅である滋賀県蒲生郡日野町のキャラクターである「がもにゃん」が印刷されていることから企画乗車券の位置づけになるのかも知れませんが、往路券は金額式、復路券が一般式という珍しい様式です。往路券の着駅である水口石橋駅は貴生川方面の駅で桜川駅は米原方面の駅ですので使用上の問題は発生しないものと思われますが、往路券と復路券の様式が異なる往復乗車券は極めて珍しく、他に例を見たことがありません。同社の運賃表を見ますと、水口石橋駅の手前にあります水口駅も同じ運賃帯のようです。


   


裏面です。
同社では当時、営業距離が100km以下の連絡乗車券は途中下車できませんでしたが、社線完結の乗車券については距離にかかわらず途中下車が認められており、目的地と同一運賃は不可という制限や回数制限もなく、途中区間の全駅で途中下車できました。しかしながら、途中駅で折り返して日野駅を超えて反対方向の駅まで乗車することも可能になってしまいますので、悪意ある乗り方をしてしまえば若干の不具合が発生してしまいます。
そのようなことを想定していたのでしょうか、この券については下車前途無効となっています。

ちなみに、同社は平成27年4月より普通乗車券の途中下車が認められなくなっています。

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