集中印刷券の切断状況

前回エントリーで、
> 集中印刷券は印刷してから切断するという印刷方法のため、
> ある程度のズレを見込んで余白を多く取っていることから行間が詰められており、
> 若干上下の印刷幅が狭くなっています。
と申し上げました。
しかしながら、このような対策を取っても、印刷工程上の「ズレ」を発生させないことは難しかったようで、結果的にズレてしまったまま実使用された券も多く存在します。


   

こちらは、1979(昭和54)年2月に内房線巌根駅で発行された、印刷が上に寄ってしまった券になります。
桃色こくてつ地紋のB型金額式大人専用券で、東京印刷場で集中印刷方式で調製されたものです。


   

前回御紹介いたしました原宿駅の券と比べますと。若干ではありますが印刷が上に寄っており、「国鉄線」の上の余白部分が少々きつく感じられます。


   

こちらは、1977(昭和52)年5月に新宿駅の小田急線との中間改札にあった精算所で発行されたもので、逆に印刷が下に寄ってしまった券になります。
桃色こくてつ地紋のB型金額式大人専用券で、こちらも東京印刷場で集中印刷方式で調製されたものです。
一見して印刷が下に寄っているのが分かり、「国鉄線」の上の余白はさほど違和感がありませんが、発行駅名の下の余白が極端に狭くなってしまっていることが分かります。

管理人のコレクションを見返しますと、断然印刷が上に寄ってしまったものが多く、印刷工程の都合上、上に寄った状態で印刷されてしまうことが多かったのかも知れません。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )