小田急電鉄 集中印刷券

今まで、国鉄で発行された集中印刷券について御紹介いたしました。定かではありませんが、首都圏の私鉄大手であります小田急電鉄に、集中印刷方式で印刷されたと思われる乗車券類が確認されています。


   

1985(昭和60)年1月に、新宿駅国鉄線との小田急線中間改札口にあります精算所で発行されたものになります。
橙色PJRてつどう地紋のB型金額式大人専用券で、井口印刷で調製されたものです。
この券は印刷された行に余裕があまりなく全体的に上下に寄っていて印刷面の縦幅が狭く、また、若干上寄りに印刷されています。このことから、集中印刷方式で調製されたものと思われます。


   

裏面です。国鉄の集中印刷方式券と同じく券番が片方にしかないことも、集中印刷方式で印刷されたのではないかという手がかりになります。


   

こちらは1983(昭和58)年12月に、新宿駅国鉄線との小田急線中間改札口にあります精算所で発行された小面印刷方式で調製されたものになります。
橙色PJRてつどう地紋のB型金額式大人専用券で、やはり井口印刷で調製されたものです。
集中印刷方式で調製された券(90円区間ゆき)と比べますと、小面印刷方式で調製された券は発行駅名の上に1行分の余白があるなど、集中印刷方式で調製されたものより印刷される縦幅が広くなっています。

同社では他にも比較的規模の大きな駅で、かつ絶対的に発売枚数が多い口座の券について集中印刷方式で印刷されたと思われる券が存在しておりました。


    

   

例えば片瀬江ノ島駅の400円区間(新宿駅ゆきが最遠区間)や小田原駅の230円区間(本厚木駅ゆきが代表的な着駅)などの比較的需要のある口座が、集中印刷方式で印刷されたと思われる券になっています。

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