JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
秋葉原駅発行 小田急小田原線経由 宿河原ゆき 片道通過連絡乗車券
前回エントリーで新宿駅の券売機で発行された通過連絡乗車券を御紹介いたしましたので、今回は秋葉原駅で発行された、硬券の通過連絡乗車券を御紹介いたしましょう。
1985(昭和60)年1月に秋葉原駅で発行された、小田急電鉄小田原線経由の南武線宿河原ゆきの通過連絡片道乗車券です。
桃色こくてつ地紋のB型地図式大人専用券で、東京印刷場で調製されたものです。乗車経路は秋葉原駅~(御徒町又は神田経由)~新宿~(小田急小田原線)~登戸~(南武線)~宿河原というものになり、国鉄線区間と国鉄線区間の間に小田急小田原線が入る通過連絡となります。
券売機券同様、社線区間については「++++++」という線で表されており、小田急電鉄の文字が確認できます。
東京印刷場の地図式券には小児断片のある大人・小児用券というものが無く、専用券のみの設備になりますので、同区間には小児専用券の設備もありました。
1984(昭和59)年3月に秋葉原駅で発行された、同区間の小児専用券になります。
双方とも昭和通り側の窓口で購入しておりますが、昭和59年3月の時点では菅沼式のダッチングマシンが設備されていましたが、大人用を購入した昭和60年1月の時点では、天虎式のダッチングマシンに替わっていたようです。
大人専用券の裏面です。「表面太線区間の1駅ゆき」および「発売当日限り有効 下車前途無効」の文言の他、「小田急線経由」という経由表記が記載されています。
こちらは小児専用券の裏面です。「小田急線経由」という経由表記の印刷が漏れてしまっているようですが、この次に請求されたロットについてはきちんと印刷されていたのを確認しています。
都内発の地図式通過連絡乗車券は、作成に手間がかかる割に着駅が少なく、なおかつ、大人専用券と小児専用券を双方設備する必要もあることからでしょうか、地図式券で設備されている駅はさほど多くは無く、次回御紹介したいと思いますが、相互式での設備例が多かったように感じます。