毎月25日は、天神さん、北野天満宮の縁日の日。
食べ物、古着、古道具……。
多種多様の露店が、境内や参道に立ち並ぶ。
当たり前だが、2月にも催される。
ただし、2月の天神さんは、ただの天神さんではない。
2月25日には梅花祭が行われる。
梅花祭というのだから、梅が満開なのだろう。
と思っていってみると、意外とそうでもない年が多い。
今年など、まだまだ寒いので、満開になるのはもう少し先になるだろう。
もう少し後にすれば良いと思うのだが、そうもできない事情がある。
2月25日は、菅原道真の命日なのである。
梅花祭とは、梅のまつりではなく、梅を愛した菅原道真を偲ぶ会であるわけだ。
にしても、良くできたもので、梅の咲く季節ではある。
ただし、公式には、梅花祭の名の由来は、道真が梅を愛したから、ではないようだ。
さて、その梅花祭で何が行われるのか。
梅花御供と呼ばれる神事も行われるが、大方の参拝客の目的は別にある。
それが野点だ。
野点とは、野外の茶会である。
その茶を点ててくれるのが、京都五花街の一つ、上七軒の芸・舞妓さんである。
こちらは、豊臣秀吉が催した北野大茶湯が由来となっている。
テントの下の座敷で、芸妓さんがお茶を点ててくれる。
その手前を見ているのも楽しみの一つ。
ただし、その目の前で点てたものが飲めるわけではない。
奥で点てたものを運んできて、配ってくれるのだ。
そりゃ何百人もにお茶を供さねばならぬのだから、悠長にはしていられない。
しかし、運んできてくれるのも舞妓さんで、間近に接することができるのはうれしい。
今年は2月25日が土曜日。
とても多くの人出が予想されるが、一度見てみるのも良かろう。
しかし野点拝服料1,500円なりはややお高い?
”あいらんど”