天候次第ですが、まだまだ見頃が続きそうです。
白ネコ
夏目漱石は49歳で亡くなった。
さて、それが持つ意味とは?
答え、没後100年の翌年が、生誕150年になるということ。
昨年は没後100年を記念して朝日新聞紙上で『吾輩は猫である』が連載されたり、新たな全集が刊行開始されたりした。
今年は生誕150年ということで、現在大山崎町にあるアサヒビール大山崎山荘美術館では、「漱石と京都」という展覧会が開かれている。
この美術館は、山荘というだけあって、当然山の中にあり、そこへ行くには結構な急坂を登らなければならない。
目の前にすると、少しうんざりしてしまい、最寄りのJR山崎駅、阪急大山崎駅から出ている送迎バスに乗りたい衝動にも駆られる。
しかし、天気が良いのであれば、歩いて行くのが望ましい。
都会の喧騒が遠く、木々の緑や鳥の鳴き声が、優しく出迎えてくれるのだ。
山荘はその名にふさわしいロッジ風な外観で、古びも加えて、大変に趣がある。
山荘の施主であり、設計者だったのは、ニッカウヰスキー(現アサヒビール系列会社)の創業に携わった加賀正太郎。
某局朝ドラでオール阪神が演じていた役のモデルとなった人物である。
その加賀が、知人のつてをたどって、建設途中のこの山荘へ夏目漱石を招いた。
その上、山荘の命名を漱石に依頼したのだ。
東京へ戻ってから、そのことについて加賀に送った漱石の手紙があり、今回、それが展示されている。
いくつかの命名案(漱石当人も気に入っていなかったようだが)を記しているが、結局どれも採用されなかった。
山荘は二階建てで、二階には喫茶室があるのだが、その中を抜けた先にテラスがある。
喫茶室を利用しなくても、そこへは立ち入れる。
そこからの見晴らしが見事だ。
眼下に碧い宇治川、木津川、桂川の三川合流を眺められ、その向こうに石清水八幡宮を頂く緑の男山、そしてこの時期には、三川合流の中に背割堤の桜の列が見渡せる。
実に色彩豊かな風景を一望できるのだ。
時間は晩春の川の如く悠然と流れ、世事の煩わしさから逃れられる。
これほどの贅沢があるだろうか。
また、美術館にはモネの『スイレン』などが展示されている別館があるのだが、そちらは安藤忠雄の設計のものである。
いかにも安藤らしい、コンクリートの打ちっぱなしで、無駄な装飾を排除した建物だ。
無機質ともいえる見栄えだが、しかし、不思議なことに自然豊かな風景と調和している。
山荘からさらに少し山を登っていくと、宝積寺、通称宝寺がある。
豊臣秀吉が明智光秀を討った山崎の戦い、いわゆる天王山の戦いの際、秀吉の本陣の置かれた寺だ。
重要文化財に指定されている三重塔には、秀吉が一夜にして建てたという伝説が残されている。
秀吉の伝説には一夜物が多い。
この宝積寺に、大山崎山荘を訪れた際の漱石を、足を伸ばしたという。
宝寺の隣にすんで桜哉
この地で漱石は、かような句を詠んだという。
漱石がこの地を訪れたのは、1915年4月15日。
102年前のちょうど今日のことである。
あいらんど
京都洛西の美しい景色を一望できる嵐山・高尾パークウェイは、奥嵯峨、鳥居本と高尾を結ぶ延長10.7km、展望台4ヶ所の自然公園ドライブウェイです。
この嵐山・高尾パークウエイは、ドライブ、ツーリングはもちろん、ワン遊ランド、フィッシングエリア、貸ボート等のレジャー施設も充実、カップルからファミリーまで幅広く楽しめます。
今回は、鳥居本側、嵐山・清滝口ゲートより入場。
周辺は桜やミツバツツジが咲き誇っていました。
保津川展望台は、保津川やトロッコ列車、保津川下りの船が見られる絶好のスポット。
ドライブしながら観空代遊園地、菖蒲ヶ丘展望台、菖蒲谷池遊園地等で、春の一日を是非お楽しみ下さい。
通行料、普通車1180円。(JAF会員割引、ホームページ限定割引で1030円。)
京都好き男
半木の道
ナカラギと読む、賀茂川北山大橋の東、府立植物園の西側を通る遊歩道で、紅枝垂桜が植栽されています。
一時期、樹勢が弱くなりましたが、手当を施したようで、勢いを取り戻し今年も元気に咲かせています。
ソメイヨシノ、枝垂れは見頃を過ぎましたが、ここの紅枝垂れは見頃です。
お駒姉さん