京都には様々な分野の博物館、美術館が約200館あるそうですが、東山、神宮道に近くにある「並河靖之七宝記念館」もその一つ。
記念館は明治大正期に活躍した七宝家、並河靖之が営んだ工房と旧邸を七宝作品とその生涯に触れていただく場として平成15年開設。
並河七宝は筆致のような繊細な金属線と黒色釉薬をはじめとした多彩な釉薬で花や鳥、著を風景を描き出し、個性的な客形とも相まって国内外から絶大な人気を博した。
建物は並河靖之の自宅兼工房であった明治27年建造の町屋で国登録有形文化財および京都市指定歴史的意匠建造物。主屋には庭園の眺めを楽しむためガラス障子をめぐらしてあります。
この庭園は七代目小川治兵衛(植治)が手掛けた京都市指定名勝
琵琶湖疎水を引き入れた池は七宝の研磨用の水にも用いられます。
躍動的な水の流れは職住一体の敷地を潤い豊かな空間にしているそうです。
近くの無鄰菴にも、琵琶湖疎水の水を取り入れて小川治兵衛が手掛けた庭園があります。
ここは岡崎公園にも近く、京都国立近代美術館では東山魁夷展が開催されており、多くの美術ファンが訪れていました。
初秋の京探訪に歩いてみてはいかがでしょうか。
京都好き男 細木