北海道新聞 02/28 21:02
熟練の演奏で会場を魅了する朴保さん(右)とOKIさん=28日、旭川市文化会館(宮永春希撮影)
熟練の演奏で会場を魅了する朴保さん(右)とOKIさん=28日、旭川市文化会館(宮永春希撮影)
2人の音楽家が対談を通して差別やいじめを乗り越えるヒントを考え、演奏を披露する「差別のない世界のために」が28日、旭川市民文化会館で開かれた。ロック歌手朴保(パクポー)さんと当麻町在住で樺太アイヌの弦楽器トンコリ奏者のOKI(オキ)さんが、自らの経験や音楽への思いを語り、力強い演奏を披露した。
旭川に公立夜間中学をつくる会(中島啓幸会長)の主催。川崎市在住で在日韓国人2世の朴さんは、かつて10年余り過ごした米国での日々を振り返り、アルバイト時に少し触れてしまっただけの白人女性にたたかれた人種差別的な経験を語った。一方で、弱者の代弁者であり反権力の意識が強い現地のミュージシャンの姿を見て、自分の考えを持つ大切さも学んだと語った。
オキさんは、思想信条にかかわらず、強盗などの被害を一方的に被った人については無条件に助けるものだとして、「たとえ嫌な人とでも一緒に住むのが共生だ」と指摘。意見が食い違って解決できなくても認め合える寛容な社会を求めた。またトンコリを弾くきっかけを与えてくれ、2月9日に亡くなった「川村カ子(ネ)トアイヌ記念館」の館長川村兼一さんの死を悼んだ。
司会の中島会長から、いじめによる自殺をなくすヒントを問われた朴さんは「差別やいじめはかっこ悪い。子どもにはかっこいいことをやれと教えた」と述べ、オキさんは傷ついた子どもを家族や学校が支援する大切さを説いた。
対談後の演奏では、朴さんがギター、オキさんはトンコリを手に持ち歌を披露したり「ソーラン節」を合奏したりして会場を盛り上げた。(星野真)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/516297
熟練の演奏で会場を魅了する朴保さん(右)とOKIさん=28日、旭川市文化会館(宮永春希撮影)
熟練の演奏で会場を魅了する朴保さん(右)とOKIさん=28日、旭川市文化会館(宮永春希撮影)
2人の音楽家が対談を通して差別やいじめを乗り越えるヒントを考え、演奏を披露する「差別のない世界のために」が28日、旭川市民文化会館で開かれた。ロック歌手朴保(パクポー)さんと当麻町在住で樺太アイヌの弦楽器トンコリ奏者のOKI(オキ)さんが、自らの経験や音楽への思いを語り、力強い演奏を披露した。
旭川に公立夜間中学をつくる会(中島啓幸会長)の主催。川崎市在住で在日韓国人2世の朴さんは、かつて10年余り過ごした米国での日々を振り返り、アルバイト時に少し触れてしまっただけの白人女性にたたかれた人種差別的な経験を語った。一方で、弱者の代弁者であり反権力の意識が強い現地のミュージシャンの姿を見て、自分の考えを持つ大切さも学んだと語った。
オキさんは、思想信条にかかわらず、強盗などの被害を一方的に被った人については無条件に助けるものだとして、「たとえ嫌な人とでも一緒に住むのが共生だ」と指摘。意見が食い違って解決できなくても認め合える寛容な社会を求めた。またトンコリを弾くきっかけを与えてくれ、2月9日に亡くなった「川村カ子(ネ)トアイヌ記念館」の館長川村兼一さんの死を悼んだ。
司会の中島会長から、いじめによる自殺をなくすヒントを問われた朴さんは「差別やいじめはかっこ悪い。子どもにはかっこいいことをやれと教えた」と述べ、オキさんは傷ついた子どもを家族や学校が支援する大切さを説いた。
対談後の演奏では、朴さんがギター、オキさんはトンコリを手に持ち歌を披露したり「ソーラン節」を合奏したりして会場を盛り上げた。(星野真)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/516297