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先住権は「固有の権利」 アイヌ民族訴訟で原告側 札幌地裁

2021-03-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞 03/04 19:01
 十勝管内浦幌町のアイヌ民族団体「ラポロアイヌネイション」(旧浦幌アイヌ協会)が国と道を相手取り、先住権として同町の浦幌十勝川でサケ漁を行う権利の確認を求めた訴訟の第3回口頭弁論が4日、札幌地裁(高木勝己裁判長)であった。原告側は「先住権は特定の法律を根拠とするものではなく、先住民族が当然に持つ権利だ」と主張した。
 弁論で原告側は、国連の先住民族権利宣言などを根拠に、「先住民族が自然資源に対して固有の権利を持つことは国際的な理解だ」と主張。法的根拠がないとして請求棄却を求めた国側の主張を「極めて特異な見解」と批判した。
 高木裁判長は「(原告らの)サケ捕獲権が法律に定められていないからといって、直ちに権利がないとはいえない」と述べ、国側に具体的な反論を求めた。
 訴状によると、浦幌十勝川流域のアイヌ民族は江戸時代、集団(コタン)ごとに独占的にサケ漁をしていた。河口から4キロまでの漁業権は、各集団の子孫でつくる原告が引き継いだとしている。(角田悠馬)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/517895

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アイヌ語に由来する地名秘話 ひるまえナマら!北海道

2021-03-05 | アイヌ民族関連
NHK 2021年3月5日(金)午前11時30分

▽北海道のお宝!北海道遺産は「アイヌ語地名」。北海道の地名のおよそ8割の由来となっているアイヌ語。地形や自然など、アイヌ民族の伝統的生活の中から付けられているため、アイヌ文化を知る重要な手がかりとされている。番組では、アイヌ語地名の語源について深掘りする。▽「チェック!そらもよう」は気になる週末の天気をくわしく解説!▽「わたしの1枚/お便り」番組HP・FAX011-208-1575
https://www.nhk.or.jp/hokkaido/program/12e1/7e47c66e6/

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五輪組織委理事にアイヌ団体代表

2021-03-05 | アイヌ民族関連
NHK 03月04日 19時23分

アイヌ文化を発信している登別市の団体の代表を務める女性が、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の新たな理事に選ばれ、「差別を受けた経験も踏まえ、意見を述べていきたい」と抱負を語りました。
大会組織委員会は3日、女性蔑視と取れる森前会長の発言を踏まえた改革として女性理事を12人増やし、このうちの1人に、登別市で刺しゅうを通じてアイヌ文化を発信している団体「登別アシリの会」の代表を務める芳賀美津枝さん(67)が選ばれました。
芳賀さんはアイヌにルーツがあり、おととしまでの5年間、地元のアイヌ協会でアイヌの人たちを支援する生活相談員も務めてきました。
芳賀さんの団体が刺しゅうしたアイヌ文様のマスクは、去年、当時官房長官だった菅総理大臣が着用して話題となりました。
理事就任の打診があったのは先月26日だったということで、芳賀さんは「微力な私でもアイヌ文化発信の一助になれればと思い、引き受けました」と話していました。
そして、「私だけでなく、いろいろな方が差別を受けていることもたくさんあると思う。オリンピックは多様性を問われるので、これまでの経験で対応できることがあれば、意見を述べていきたい」と抱負を語りました。
芳賀さんは、今月22日に東京で開かれる大会組織委員会の理事会に出席するということです。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210304/7000031414.html

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きっかけはスガノマスク? アイヌ刺しゅう家が五輪組織委理事へ

2021-03-05 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2021/3/3 12:54(最終更新 3/3 19:10)

アイヌ文様をあしらったマスクを袋に詰める芳賀美津枝さん=登別市内で2020年5月25日午後2時5分、平山公崇撮影
 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は3日、東京都内で評議員会を開き、理事会から提案された理事定数の増員と新理事候補12人を承認した。定数は35人から45人となり、新理事はいずれも女性でその中の一人、芳賀美津枝(みつえ)さん(67)は北海道登別市の刺しゅうサークル「登別アシリの会」代表。突然の理事就任に「大きな重責を承り、誠に恐縮している。差別を受けてきた少数派の意見も知ってもらい、(五輪開催に)役立ててほしい」と語った。
 アシリはアイヌ語で新しいという意味。名称に「新しい方向に向かって」との願いを込めた同会が一躍有名となったのは、昨年5月だった。当時は官房長官だった菅義偉首相が記者会見で、魔よけの意味があるとされるアイヌ文様を刺しゅうした同会のマスクを着用したのだ。一気に知名度が上がり、全国から注文が殺到した。北海道出身でスピードスケート五輪メダリストの堀井学衆院議員を通じ、菅氏にマスクを送ったのがきっかけだった。
 当時の菅氏は政府のアイヌ政策推進本部長を務め、アイヌ民族を先住民族と明記したアイヌ民族支援法制定を推進した。芳賀さんは「アイヌ文化の発信につながれば、という思いで菅さんはつけてくれたんだと思うが、思わぬ形で知名度が上がってしまい、(五輪組織委の)理事に声を掛けてもらうとは」と驚きを隠せない。
 芳賀さんによると、2月下旬に組織委の橋本聖子会長から北海道アイヌ協会に直接連絡があり、関係者を通じて理事就任への打診を受けたという。思わぬ大役に芳賀さんは「大会の開催ができるか、できないか、暗中模索の中でも、準備だけは万全にしていきたい」と話す。東京大会は「多様性と調和」をビジョンに掲げており、橋本会長は「北海道のアイヌ文化の素晴らしさを世界に発信することが、より素晴らしい多様性と調和になる」と選出理由を説明した。
 新理事は他に、五輪マラソン金メダリストの高橋尚子さん(48)や、女性の人材育成支援を手掛けるコンサルティング会社「イー・ウーマン」社長の佐々木かをりさん(61)らが承認された。理事に占める女性の割合は40%超と、これまでから倍増した。【村上正】
https://mainichi.jp/articles/20210303/k00/00m/050/108000c

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破壊が進むアマゾンの森林が、フェイスブック上で気軽に販売されていた

2021-03-05 | 先住民族関連
クーリエ3/3(水) 16:00
ブラジルのアマゾンの熱帯雨林では、ここ数年大規模な火災が起き、森林が消失しているが、同時にそれに輪をかけるように、違法グループが土地を違法に販売している。そして、フェイスブック上でもアマゾンの土地が気軽に売られていることがわかった。
フェイスブックで売られるアマゾンの土地
ブラジルのアマゾンの土地が、フェイスブックのマーケットプレイス上で違法に売買されていることを、英メディア「BBC」が明らかにした。フェイスブック社は「地元当局と協力する」と発言しているものの、環境保護運動家や先住民族グループは、ブラジル政府は違法売買を止めようとしていないと批判する。
さらにアマゾンの森林には約100万人の先住民が住んでいるが、違法に販売される土地の中には、先住民族の保護区や国有林などの保護地域も含まれている。なかでもフェイスブックで最も頻繁に販売されていたのは、森林伐採が進んだロンドゥーニア州の区画だ。
同地区を違法に販売するアルヴィム・ソウザ・アルベスは、土地の所有権を示す書類も持たず、同州の先住民族が狩りや食料採取をする地域の土地についても先住民はいないと偽って販売している。許可がなくとも森林を伐採し、元と異なる状態にしてしまうことで、その土地の保護ステータスを解除させ、政府から同地域を買い取ろうと企んでいる。
さらに、そのような違法グループは政治家にも働きかけ、極右のボルソナロ大統領に近い有力政治家が、政府機関に彼らが会えるよう手助けしているとも語った。
他の違法販売者も、国家機関による検査を受ける危険性はないと話す。
大統領が推進するアマゾンの伐採
ブラジルの環境相リカルド・サレスは、ボルソナロ政権は「環境問題を含むあらゆる犯罪を許さない政府だ」と建前を述べるが、ボルソナロ政権下で森林破壊を規制する監視機関への予算は40%も削減された。
ボルソナロは世界最大の熱帯雨林での開発と農業を奨励しており、2019年1月の大統領就任以来、アマゾンでの森林破壊は急増し、過去最悪レベルに達している。
さらにアマゾンでは2019年以降、記録的な数の火災が報告されているにもかかわらず、ボルソナロは「アマゾンでは火災はない」と幾度も主張し、政府機関の提出した証拠を「嘘」と呼び、過去にはG7の消火支援も断っていた。
火災の原因は、伐採や大豆畑や牛の放牧地を整備するための農地開拓にあると指摘されている。
限界点に達するアマゾンの森林
一方、米誌「タイム」によると、科学者たちは森林破壊と気候の変化によって、アマゾンの熱帯雨林が決定的に破壊される「臨界点」を向かえようとしていると警鐘を鳴らしてきた。
熱帯雨林においては、樹木が地表から水を吸い上げ、樹木が大気を湿らせて雨を降らせるからこそ、熱帯雨林として機能し、維持される。しかし、このバランスが森林消失や気温の上昇によって崩れてきており、もうすぐ不可逆的に崩れると科学者は警告する。そうなると、数十年前からの降水量減少と乾季長期化に歯止めがかからなくなり、森林の少なくとも半分が乾いた草原地帯のサバンナに変わると予測されている。
森林消失が20~25%に達すると臨界点に到達すると予測されるが、すでに17%以上の森林が消失している。
森林消失に関するデータを示してボルソナロを批判し、2019年に森林破壊監視機関の所長を解雇されたたリカルド・ガルバオは「アマゾンが破壊されれば、地球温暖化の抑制は不可能になる」と語る。
ロンドゥーニア州で30年間森林伐採と闘ってきたイバニデ・バンデイラも、希望を失ったとBBCに漏らす。
「アマゾンの森林の維持がこれほど困難だったのは、過去にありません」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1361153d865909d6eb1e8172ca68721b95f51263

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ユニセフを支援するPandoraの新しい「CHARM FOR CHANGE」が登場

2021-03-05 | 先住民族関連
JIJI.COM 03月04日 

[PANDORA Jewelry Japan株式会社]
1,000万人以上にも及ぶ子どもたち・若者たちが、教育、自己表現、雇用の機会を得られるように、Pandoraは今月もユニセフとのパートナーシップを継続します。
今日では、世界的に見ると15歳~24歳のうち22%が仕事や学び・訓練の機会がありません。中でも、そのうちの68%が少女や若い女性です。2019年以降、変化の取り組みのためのPandoraのCharms for Changeは、全ての子どもたちが生き延びるだけでなく、成長できるようにするためのユニセフの活動を支援してきました。
その重要な分野の一つは、質の高い学習機会へのアクセスを改善することであり、その中には、若者や青年が自信を持って社会起業家になれるように支援するための「アップシフト」アプローチを用いたプロジェクトも含まれています。
地域のユニセフプロジェクトで、グアテマラでの「ドリームキャッチャー」プログラムのような、「アップシフト」プログラムの成果が得られています。「ドリームキャッチャー」プログラムは、先住民族や農村地域の出身者といった支援が届きにくい若者たちが学校に戻り、将来に向けた希望を実現するために必要な技能を育むプロジェクトです。学生たちは実用的なインターンシップと同様に、このプログラムが提供する中等教育支援を受けています。
「2019年から、Pandoraは誇りを持って、ユニセフの若者の力を高めるための取り組み-学習機会の確保や技能習得のための資金提供、世界中のいくつかの国で行われてきた人権啓発やジェンダーの平等を訴えるための活動-をサポートしてきました」とPandoraのサステナビリティ責任者・Marissa Saretskyは語ります。「グアテマラのユニセフ・ドリームキャッチャー・プログラムによって、女の子も男の子も重要な中等教育を受ける機会を得ています。」
子どもたち・若者たちの前向きな夢と希望を支えるために、Pandoraは既存のチャームをDreamcatcherチャームに適応させました。Dreamcatcherチャームは、ブルーカラーをデザインに加えた、新しい限定版のチャームです。
「ドリームキャッチャー」はネイティブアメリカンや先住民族のコミュニティに由来する、象徴的なお守りです。いい夢だけを見られるようにすることで、悪夢から人を守ると言い伝えられています。
チャームが売れる度に、Pandoraは購入価格のうち15ユーロをユニセフに寄付しています。
こうした寄付を行っているという点で、Pandoraのお客様は先住民族や農村地域の出身者含めた、弱い立場にある子どもたちや若者を本来の能力を発揮できるように支援するためのユニセフの活動のサポートを通じて、明確な違いを作り出せていると言えるでしょう。こうした寄付はまた、次の世代の学習を支える、学校教材のような必需品を支える資金の一助となっていきます。
議論に加わり、
そして支援する姿勢を示しましょう。
#PandoraforUNICEF #CharmsforChange
「The Charms for change Blue Dreamcatcher」は9,900 円(税込)です。2021年6月4日まで、世界各国で販売します。
Pandora for UNICEF に関する詳細はこちら:
https://jp.pandora.net/ja/discover/stories/pandora-for-unicef/
PANDORAについて
Pandoraは、高品質の素材で作られた手仕上げのジュエリーを手頃な価格で設計、製造、販売しています。Pandoraのジュエリーは100カ国以上で販売されており、2,700以上のコンセプトストアを含む7,400の販売拠点を保有しています。デンマークのコペンハーゲンに本社を置くPandoraは、世界中で28,000人の従業員を雇用、主にリサイクルされた銀と金を使用して、タイのLEED認定施設2つでジュエリーを作ります。
同社は2025年までにカーボンニュートラルになる計画であり、Science Based Targets Initiativeに参加して、全社的に排出量を削減しています。
バリューチェーン。Pandoraはナスダックコペンハーゲン証券取引所に上場されており、2019年には 29億ユーロの売り上げを記録しました。
ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域で、特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
若者の声を支えます:3月4日から6月4日の期間、Pandora for UNICEFチャームが売れる度に、Pandoraは購入価格のうち15ユーロを、子どもたち・若者たちのための、教育・性の平等性・権利への意識・個人の権利尊重・市民参加のための取り組みのような、UNICEFの活動に寄付します。詳細はhttp://www.pandora.net/universe/pandora-for-unicef/をご確認下さい。ユニセフは特定の企業やブランド、製品、サービスを推奨するものではありません。写真の子どもたちはユニセフの支援事業による受益者ではありません。
企業プレスリリース詳細へ (2021/03/04-16:46)
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000007.000066920&g=prt

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生き返らせてよ 大杉漣さんが“最後の映画”で語っていた約束

2021-03-05 | アイヌ民族関連
女性自身 2021/03/04 11:00
「漣さんは撮影後に『これからいろいろなことが起こると思うけど、絶対いつか素敵な港に着くよ』と言ってくれました。
撮影開始したのが'14年5月ですからね。約7年を経て、日の目を見た形です。『漣さん、やっと港に着きましたよ』と伝えたいです」
名優・大杉漣さん(享年66)との思い出を語るのは、映画監督の坪川拓史さん(49)だ。
大杉さんが急逝したのは'18年2月21日だった。あれから3年。2月24日には「第63回ブルーリボン賞」で主演男優賞に輝いた草なぎ剛(46)が「漣さんから頂いた要素を膨らませていろんな役ができている」と感謝の言葉を語ったことからも、改めて偉大さに注目が集まっていた。
そんな大杉さんの“遺作”が現在、公開されている。坪川さんが監督を手掛けた映画『モルエラニの霧の中』だ。
同作は7話で構成されているオムニバス映画。大杉さんは、第2話・春の章「名残りの花」を中心に出演。この映画以降は出演作品が公表されていないことから、大杉さんの“最後の映画”と言われている。坪川さんが続ける。
「『モルエラニ』とは、アイヌの言葉で“小さな坂道を下りたところ”という意味。北海道・室蘭の語源のひとつともいわれています。
実際、この映画は全編室蘭市で撮影しています。大杉さんはバイプレーヤーとして大忙しでしたが、それでも合間を縫って3日間のロケに参加してくれたんです」
漣さんについて「気遣いの人でした」と振り返った坪川さん。こんな撮影秘話も語ってくれた。
■「おお、生き返ったか!」とうれしそうに……
「タイトなスケジュールだったこともあり、撮影現場はとても混乱していました。それでも漣さんは『監督がやろうとしていることは全部やるから。何でも言ってね』と声をかけてくれて。その言葉が本当にありがたかったです。
漣さんは、誰にでも分け隔てなく気さくに接してくれる方でした。現場近くにある喫茶店のママが漣さんのファンで、サインをお願いしたそうです。そしたら『もちろん!』と快諾。お店には画用紙しかなかったのですが、漣さんは嫌な顔一つせずサインしたそうです。
しかも翌朝になると漣さんは『書き直したよ!』と言って、再びそのお店に出向いたんです。色紙を自分で買って、改めてサインもしていたと聞きました」
同作で初タッグを組んだ大杉さんと坪川さん。以降、大杉さんが亡くなるまで交流は続いた。
大杉さんが亡くなった後、息子で写真家の大杉隼平さん(38)は坪川さんにこう明かしたという。
「亡くなる少し前に一緒にごはんを食べたときも室蘭の話をしてくれました。だから、本当に撮影が楽しかったんだと思いますよ」
室蘭での撮影を思い続けていた大杉さん。実は、坪川さんは“ある約束”を交わしていたという。
「漣さんは作中、生死をさまよう役柄を演じていました。しかし室蘭を離れるときに『おそらく死んでしまう役だろうね。でも、また室蘭に来たい。だから生き返らせてよ』と言ってきたんです。僕は『じゃあ生き返らせます』と約束して。それでエピローグの章を書き足すことになりました。
脚本ができてから漣さんに『生き返らせました』とメールしたら、『おお、生き返ったか!』とうれしそうで。それが亡くなる半年くらい前のことでした。漣さん側はスケジュール調整もしてくれていたのですが、『2日続けて室蘭に滞在するのは難しいかも』と悩んでいて。そんなやり取りをしている間に亡くなってしまったんです。訃報を知って愕然としました」
■夢の中に現れた漣さんは脚本を読んでいた
同作は、大杉さんが亡くなった8カ月後となる'18年10月に撮影終了。大杉さんが完成を見届けることはかなわなかった。
「7年かけてやっと公開されるというときに、漣さんの奥さんからメールが来ました。そこにはお祝いの言葉とともに、『多くの方に見ていただけるように願っております』と書かれていて。漣さんと同じような優しい気遣いが感じられて、温かい気持ちになりました」
今年の初夢には、大杉さんが現れたという。坪川さんは最後に、こう明かしてくれた。
「夢の中で、漣さんは作品の追加撮影をしていました。新しく付け加えられたシナリオをずっと真剣に読んでくれていてね……。
僕がいったん現場を離れることになったのですが、慌てて戻ると漣さんはまだ脚本を読んでいるんです。僕に気づくと、漣さんは『坪川くん、ここのここはさ……』と質問してくれて。漣さんは、永遠に役者なのかもしれません。
僕もいつか漣さんのもとに行くと思います。そのときは、幻となったエピローグを撮影したい。そして天国で、完成版の上映会を漣さんと一緒にやりたいですね」
7年の月日を経て公開された“最後の映画”。大杉さんも天国で喜んでいることだろう。
「女性自身」2021年3月16日号 掲載
https://news.goo.ne.jp/article/jisin/entertainment/jisin-https_jisin.jp_p_1957954.html

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謎の失踪事件から見る、ドキュメンタリーの功罪

2021-03-05 | 先住民族関連
ローリングストーンズ 2021/03/02 06:45
1920年代に建築された米ロサンゼルスのセシルホテルは殺人・薬物・売春など、忌まわしい歴史を持つホテルとして知られている。Netflixドキュメンタリー『事件現場から:セシルホテル失踪事件』は、2013年に発生したエリサ・ラム失踪事件を検証した作品だ。監督はジョー・ベリンジャー監督(『殺人鬼との対談:テッド・バンディの場合』)。
【動画を見る】連続殺人鬼や薬物中毒者が出入りするホテル
事件の事実関係をご存知ない方のために補足すると、ラムさんは2013年、ロサンゼルス旅行中に失踪。ロサンゼルス警察署がエレベーターの監視カメラの映像を公開したことで、彼女の行方の謎はますます深まった。エレベーターの中で彼女は突飛な行動をとり、大げさな身振り手振りでせわしなく動き回っては、何者から、あるいは何かから隠れるようなそぶりをしていた。最終的に、警察は屋上の貯水タンクの中から彼女の腐敗した遺体を発見。彼女が屋上へ行き、貯水タンクの中へ至った経緯はいまだ謎のままだが、検視の結果、身体的暴行や性的暴行の跡はなく、事故による溺死と判定された。ラムさんが双極性障害を患っていたことで――薬物報告書によれば、死亡時に彼女の体内に残っていた薬物の痕跡はごくわずかで、薬を摂取していなかったであろうと思われる――彼女が精神病の発作を起こし、屋上に登ってタンクの中に落ちたのではないか、という説が有力となった。ホテルで彼女と同室に滞在していた客は、事件数日前に彼女の「奇行」に不満を漏らし、個室に移っている。おそらくもっとも重要な点は、ラムさんが偏執的な妄想や被害妄想に悩まされていたことを姉も認めていることだ。エレベーターでの彼女の言動もこれで説明がつく。
以上が警察や多くのメインストリームメディアが報じたエリサ・ラムさん死亡事件だ。彼女が薬を摂取していれば、ホテルの従業員や滞在客の1人でも彼女の精神状態に注意していれば、あるいはその他いくつかの要因で防げたかもしれない悲劇の事故。だが『事件現場から:セシルホテル失踪事件』の大部分で描かれる物語ではない。ドキュメンタリーの筋書きは、ラムさんの事件に魅せられたネット探偵たちが中心となって進められていく。
こうしたストーリーテリングの手法をとった目的は明白だ。すでに8年が経過した事件に、あらためて関心を呼び起こすこと。なにしろ実録犯罪ものや、陰惨な殺人事件をめぐってあれこれ推理を練るのに夢中なPodcastやFacebookグループが爆発的人気を博す以前に起こった事件なのだ。
軽視される被害者の視点
実録犯罪ものでは、被害者の遺族に割かれるスペースはほとんどない。彼らは静かに悲しみに暮れるか、放っておかれることを好むからだ(『事件現場から:セシルホテル失踪事件』でも、ラムさんの遺族のインタビューは出てこない)。同じように、陰惨な死の詳細に対する執拗なまでの詮索が、実際の被害者の生活や、人間関係、興味の対象などから目を背けることになる、という議論がなされることはほとんどない。事件の可能性を熱心に憶測させておきながら、比較的平凡だが悲劇的な暴力の現実にはまったくといっていいほど触れられることはない。たいていの場合、そうした暴力はイカれた不審者ではなく、愛するパートナーによって行われる。身体的あるいは性的暴行が先行しているケースも多い。被害者の圧倒的多数は黒人や先住民族の女性が占めている。こうした事実に時間を割けば、現実を正しく認識できただろう。暴力や不審死の大半は悲劇的だが、悲しいかな、どれも説明がつく。大半の悲劇を導いた幾多の社会的・文化的要因――ラムさんの場合は精神疾患の過去――を無理にでも考察すれば素人探偵から楽しみを奪うことになってしまう。
『事件現場から:セシルホテル失踪事件』の最終話には「受け入れがたい真実」というタイトルがつけられ、シリーズ本来のあるべき姿を垣間見せながら、こうした現実に向き合おうとしている。この中でネット探偵らは、ラムさんの死が身の毛もよだつ迷宮殺人事件ではなく、若い女性が必要なときに必要な助けを得られなかった痛ましい物語であった事実と、いかに折り合いをつけたかを語っている。「やっと気づきました、彼女に敬意を払うことは事実を受け入れることなんだと。これは事故による痛ましい死だったんです」と、とある動画ブロガーは語る。別のブロガーは、自らのチャンネルで陰謀論的な思考に長いこと固執したことに悔恨の意を表した。スキッドロウの専門家はこの地域の歴史や最終的な都市化を論じながら、ドキュメンタリー序盤で描かれたホームレスに対する中傷を振り返り、こう語る。「私たちはホームレスの人々そのものを問題視して語りますが、こうした人々は、我々があてがった場所よりももっとましな場所を与えられてしかるべきです」
気づきや社会問題の議論とはほとんど無縁の実録犯罪もので、この手の自省を目にするのは何とも落ち着かない。だが必要なことだ。このような事件に社会が興味を示す限り、それを語る側には使い古された陰謀論や陰惨な検視結果の詳細ではなく、そうした物語から学ぶべき教訓を力説する重責がある。エリサ・ラムさんの事件には、恐ろしい死に目や、最期の日々を過ごした粗末なホテル以上のことがあった。面白おかしい推理を盛り込んだがために、『事件現場から:セシルホテル失踪事件』は精神疾患の現実や、それがもたらす脅威を見過ごしている。
from Rolling Stone US
https://news.goo.ne.jp/article/rollingstonejapan/entertainment/rollingstonejapan-35500.html

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13日にオンラインでシンポ アイヌ民族博物館と北大の研究センター

2021-03-05 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2021/3/3配信
 国立アイヌ民族博物館(白老町)と北海道大学アイヌ・先住民研究センター(札幌市)は13日、学術連携協定に基づくシンポジウムをオンラインで開催する。  協定締結記念のシンポジウムは「アイヌ文化の教育と人材育成」をテーマとし、アイヌ民族の…
この続き:344文字
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https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/42158/

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