先住民族関連ニュース

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道アイヌ協会、日テレに経緯説明求める 差別表現問題で

2021-03-14 | アイヌ民族関連
北海道新聞 03/13 21:28
 日本テレビ系列の情報番組「スッキリ」でアイヌ民族への差別表現があった問題で、北海道アイヌ協会(札幌)は13日、同局に番組製作の経緯を説明するよう申し入れた。
 同協会は差別表現についてアイヌ民族全体に関わる重大な問題と受け止め、放送前に問題が分からなかった理由などを検証し、回答するよう電話で求めた。同協会の大川勝理事長は「決して許される行為ではない。経緯の説明を含めて、しっかりした対応を求めたい」と話している。
 問題の番組は12日朝に放送された。同局は同日夕方の番組で「不適切な表現だった」と謝罪し、再発防止に努めるとしたが、問題発生の経緯などを検証するかは明らかにしていない。(田鍋里奈)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/521303

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学校での教育の必要性など意見交換 国立アイヌ博物館と北大センターがシンポ

2021-03-14 | アイヌ民族関連
北海道新聞 03/14 00:56 更新
アイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」(胆振管内白老町)にある国立アイヌ民族博物館と北大アイヌ・先住民研究センター(札幌)は13日、学校でのアイヌ民族に関する教育や今後の人材育成について考えるシンポジウムをオンラインで行った。同センターで研究者ら8人が意見交換し、約150人がライブ配信を視聴した。
 同館と同センターが昨年11月に結んだ学術連携協定に基づいて実施した。参加者は学校教育の中でアイヌ民族の歴史や文化を学ぶことの重要性を共有。同センターの北原モコットゥナシ准教授は「ALT(外国語指導助手)のように学習支援するアイヌ民族を学校に派遣する仕組みが必要だ」と指摘した。学校で指導できる人材を育てることが必要だという意見も出た。
 12日に日本テレビ系列の情報番組で、アイヌ民族に対する差別表現があったことに関し、同館の佐々木史郎館長は「正しい情報を全国に発信し、理解を促す」と話した。(田鍋里奈)
◆北原モコットゥナシ准教授のシは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/521272

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「このまま終わらせるわけにはいかない」 日テレ「スッキリ」差別表現問題で北海道アイヌ協会が対応協議

2021-03-14 | アイヌ民族関連
HTB 3/13(土) 18:10
 日本テレビ系列の朝の情報番組「スッキリ」でアイヌ民族への差別表現が放送された問題で、北海道アイヌ協会の幹部が13日に緊急に集まり、対応を協議しました。
 情報番組「スッキリ」(北海道内での放送はSTV)で12日午前、アイヌ民族を描いたドキュメンタリー映画を紹介したあと、お笑い芸人がアイヌ民族に絡めたクイズを出し、その答えに差別表現を用いました。
 放送後、SNSなどで「不勉強だ」、「差別表現をそのまま放送する体制に問題がある」など、多くの批判や抗議の声が上っています。
 北海道アイヌ協会の幹部が13日午後に集まり、対応を協議しました。北海道アイヌ協会の大川勝理事長は「憤りを感じ、大変遺憾である。このまま終わらせる訳にはいかないので、きちっとした対応を日本テレビにしてもらいたい」とコメントしました。
 STVはアイヌ民族に関する不適切な内容があったとしたうえで「大変遺憾な事であり、日本テレビに対して再発防止を厳しく求めて参ります」とコメントしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/653aa6c99da793aaaf41ec636709ffaa69f1213f

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プロが薦めるいま読むべき3冊】千葉大学教授・中川裕が選んだ〈アイヌ〉の本

2021-03-14 | アイヌ民族関連
PEN 3/13(土) 20:08
このところアイヌ文化への関心が、かつてないほどに高まりを見せている。2019年4月、史上初めてアイヌを「先住民族」と規定した、いわゆる「アイヌ新法」が国会で成立。これに続き今年7月には、アイヌ文化が古くから根付く北海道白老町に、民族共生象徴空間「ウポポイ」が開設された。国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園、慰霊施設などからなり、アイヌ文化の復興・創造・発展の拠点としての役割を担う。このほかアイヌの伝統歌ボーカルグループやアイヌの木彫工芸などへの注目度も上昇している。
かつてアイヌを取り上げると政治が絡んできたり、差別的だと抗議を受けたりするのではという恐怖心があった。その敷居が低くなってきている。この流れを決定づけたのは、人気漫画『ゴールデンカムイ』だと思います」
こう指摘するのは、アイヌ語・アイヌ文化研究の第一人者、中川裕だ。
『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で14年に連載がスタートした野田サトルによる『ゴールデンカムイ』。舞台は明治末期の北海道・樺太。日露戦争の帰還兵、杉元佐一を主人公に、アイヌの埋蔵金をめぐってサバイバルバトルが繰り広げられる。杉元をサポートするアイヌの娘アシリパや、実は生きていたという設定の新撰組副長の土方歳三など、登場人物も興味を引く。コミックスも23巻を数え、総発行部数は1300万部を突破。18年には手塚治虫文化賞でマンガ大賞を受賞、アニメ化も果たした。中川はこの作品のアイヌ語監修にも携わっている。
「第1稿を見た時、直感的にこれはいけると思いました。ヒロインであるアシリパの狩人としての出で立ちの正確な描写を見て、綿密な取材を重ね、情報を集めて描かれていることがわかりました。明治末期のアイヌ社会を真っ向から漫画の中に取り込んだ、初の高度なエンターテインメント作品と言ってよいのではないでしょうか」
アイヌ文化に改めてスポットが当たるいま、理解を深めるために読むべき作品として、アイヌ自身が書いた書籍から、一般の人が理解しやすく、かつ手に入りやすい3冊を紹介してもらった。まずは『アイヌ神謡集』。
「20世紀の初めに、アイヌ自身がアイヌ語で書いた初めての本。著者の知里幸惠さんは、旭川の女学校でトップクラスの成績でしたが、校内唯一のアイヌだったため、疎外される状況も経験したようです。19歳で夭折したので、この作品は18歳ぐらいに書かれたもの。13編の『神謡』と呼ばれるアイヌの物語が、アイヌ語と日本語の原文対訳形式で紹介されています。日本語で書かれた序文は、洗練された美しい文章で有名です。また第1話の『銀の滴降る降るまわりに』という神謡は、アイヌ文学を代表する作品として、これまで繰り返し取り上げられています」
次に萱野茂著『アイヌ歳時記』は、入門書として最適な一冊だという。
「萱野さんはアイヌ初の国会議員であり、政治活動も含めてアイヌ文化を積極的に残す活動に取り組んだ人物。かつてのアイヌがどのような生活文化の中に生きてきたかを、自身の体験に基づいて紹介しています。文章も読みやすく、教科書にしてもいい作品です」
瀧口夕美著『民族衣装を着なかったアイヌ』は、アイヌコタンと呼ばれる村に生まれ育ち、本州で編集者として活動する著者によるルポルタージュ。
「自分の母親やサハリンの少数民族ウイルタの人々にもインタビューを行い、“アイヌであること”の意味を自ら探求しようと試みた一冊。観念に基づく単純化された議論ではつかむことのできない、現在進行形の生のアイヌの声を聞くことができる良書です」
中川がアイヌ語研究のため通い始めた約40年前の北海道では、「アイヌ」という言葉を公の場で口にするのが憚られるような雰囲気があったという。
「ウタリ(仲間)という言葉や、民族の人という間接的な表現を使っていました。それが、アイヌという言葉をここまで使える時代になったのは特筆すべきこと。いま、アイヌ文化への関心は上げ潮に乗ってきていますが、これを元に戻してはいけない。アイヌの中からさまざまな人材が登場し、より世界にアピールできる展開や、マジョリティである“和人”側の意識を、もっと変えていく働きかけも重要でしょう」
https://news.yahoo.co.jp/articles/ff9e306fcb143fee8fab5e38647031235374d372

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少年刑務所で作家が詩の授業をして見つけた言葉の可能性

2021-03-14 | アイヌ民族関連
ハルメク 2021/03/13 13:30
作家の寮美千子さんは、2007年から9年間、奈良少年刑務所の少年たち186人に「絵本と詩の教室」を行ってきました。教育者でもなく刑務所関係者でもない寮さんが、なぜそんな経験をすることになり、そこで何が起きたのか。全3回でお届けします。
寮美千子さんが奈良少年刑務所に通うようになったきっかけ
実にひょんな出合いでした。
2006年、神奈川から奈良に越してきて間もない頃、夫と二人あちこち自転車を走らせていたときに見た、赤レンガの壮麗な建物。それが奈良少年刑務所で、近代建築ファンの私はひと目で魅せられました。
でも中には絶対入れない……そう思っていたら、2か月後、年に一度の「矯正展」が開かれるといいます。刑務所製品や作品を一般に向けて販売・展示する会だと知って、さっそく出掛けました。
体育館に展示された絵や陶芸作品、詩、俳句はどれも繊細な出来栄えで、「振り返りまた振り返る遠花火/夏祭り胸の高まり懐かしむ」という句に私は立ち止まってしまいました。
しかし、これを書いた子も、何か重い罪を犯したのです。戸惑いながらも私は思わず、そこにいた刑務所の教官に「こうした句を、彼らに声に出して読んでもらってください。きっといい効果があります」と話しました。
私は絵本や詩を書きます。長い間ラジオに、朗読するための詩を書いていたこともあり「言葉は文字ではない、音だ」という実感を強く持っていました。ただ活字を見るだけでなく、声に出すと、その音が新しい意味を持つ――そう思って言ったひと言が、私の人生を変えることになるとは思いもしませんでした。
刑務所の教育プログラムの講師に抜擢
10か月ほどたったある日、刑務所から「社会性涵養(かんよう)プログラム」なる新しい教育プログラムにおける言葉の講座の講師になってほしいという依頼が来たのです。月に1回を6か月。仰天しました。
朗読のワークショップの経験はありましたが、いったい何をどのように教えればいいのか。しかも相手は殺人、放火、レイプ、覚せい剤……といった重い罪を犯した17歳から25歳までの男子です。尻込みする私を説得したのは、電話をかけてきた教育統括担当の細水令子さんの「この子たちに美しい言葉を、寄せては返す波のように聞かせてあげたいのです」というひと言でした。
涵養という言葉は耳慣れないですが「水が染みこむように育てていく」という意味で、社会になじむことが困難なタイプの子、軽度の知的障害や精神疾患を抱えている子に、会話や絵画、言葉を通して内面を豊かにしようという教育プログラムなのだそうです。マニュアルはないのですか? と聞くと、「寮先生のお心のままにどうぞ」。余計に面食らいましたが、とにかく一人で行くことが怖かったので、夫と一緒なら、という条件で承諾しました。
初めての授業で見えた、子どもたちの変化
初めての授業は8人の少年に、私と夫、刑務所の教官が2人、そして細水さんが参加しました。ふんぞり返っている子、目が宙を泳いでいる子……正直「無理! 交流不能だ!」と思いました。でも引き返すわけにもいきません。
私が用意した題材は自分が書いた絵本『おおかみのこがはしってきて』でした。「絵本なんて女子どもの読むもんだ」「馬鹿にしてんのか」と彼らが思わないように、絵本は大人だって読むということ、絵本を作るのは小説を書くより難しい場合もあるということ、みなさんがいずれ社会に戻って父親になったとき、子どもに絵本を読んであげられるお父さんになってほしいということを一生懸命伝えました。
この絵本はアイヌのお父さんとその息子の対話でできています。アイヌの民話を元にしたお話で、この世で一番偉いのは何か――おおかみなのか、氷なのか、お日さまなのか、人間なのか、何なのか、子どもの質問にお父さんが答える形で話が進みます。
この対話を少年たちに朗読してもらいました。小道具として、アイヌ風の鉢巻きやはんてん、付けひげも用意しました。教官に促されてトップバッターを務めてくれた少年2人は緊張してカチコチ。聞いている方も2人に感情移入してハラハラ。だから2人が最後まで読み切ると、「よかった! すごい!」と教官も少年も一斉に拍手喝采です。
演じた2人はきょとんとしていました。本を読んだだけで、こんなにみんなが心からの拍手をしてくれる。そんな経験は、彼らは生まれて初めてなのです。そして全員の表情が変わってきました。
後に教官に伺うと、刑務所の少年たちは、子どもの頃からろくに学校に行けず、学芸会にも参加したことがない子が大半だそうです。親から罵倒され、否定され続けてきた子も多い。そんな彼らが、言葉を声に出すことで、みんなに真剣に耳を傾けてもらえた。それで彼らの中に、自己肯定感が芽生え、教室の雰囲気ががらりと変わったのです。
こんなにうまく行くなんて――ビギナーズラックかしらとも思いました。でも、私はその後9年間、186人の少年たちと向き合いましたが、この授業をして、一人として変わらない子はいませんでした。
最初の授業は、この朗読を順繰りにやってもらうだけ。いかつい少年が、子ども役をやりたい、と志願してくれたことがありました。お父さん役は、きゃしゃで細身の少年。逆じゃないかなと思いつつ演じてもらうと、強面の少年は大柄な体を小さくしてかわいらしい声を、きゃしゃな少年は精いっぱい低い太い声を出すのです。みんな、あっけにとられました。でもすごくよかった。きゃしゃな少年はお父さん役を堂々と演じ切ったことで自信が生まれたのか、晴れ晴れとしていました。
強面の少年は――授業後、刑務所の教官が私に言いました。「彼にやらせてもらえてよかった。あの子は小さいときから大変な成育環境で、親に甘えられるような家庭ではなかったんです」と。彼は後でこっそり教官に「先生、僕、先生にお父さんをやってほしかったな」と言ったそうです。
自己表現をしても誰からも傷つけられない
2回目の授業では『どんぐりたいかい』という絵本を題材にしました。6人のいろんなどんぐりが集まって、誰が一番偉いかを競う、というコメディで、最後はみんなで根性を競い合ってぐるぐる回って、回り過ぎてぱたんと倒れて「つづきはまたらいねん!」でおしまい。
今度は集団劇です。コミュニケーションが苦手な彼らは、声をそろえるシーンでもなかなかタイミングが合いません。でも、上手に演じることが目的ではないのですから構いません。自由にくるくる回って、言葉を声に出せれば、それでいい。
やっぱり「言葉は音」なんです。
文字を黙読するだけなら、そこで完結してしまいます。でも彼らは、同じ絵本でも読み手が変わると、全然違うものになることを実感し、言葉を音に返すことで自分を表現できる、と気付きました。また、これまで自分の考えを言うと、ぶん殴られたり、罵詈雑言を浴びせられたりしてきた子たちが、自己表現しても誰からも傷つけられないことに気付いたのです。
私は、なぜ細水さんが「夫も参加させてほしい」という私の願いを快諾してくれたのか、その理由を後で知りました。授業中、私と夫は、それぞれ自分の思いを語りました。違う見解でも、夫は私に腹を立てたり、殴って言うことを聞かせたりしません。多くの少年たちにとって、それは初めて見る対等な男女関係だったのです。そういう多様性を彼らに見せられてよかった、細水さんはそうおっしゃいました。
さあ、これで彼らの心に下地ができました。「次の授業までに、自分で詩を書いてきてくださいね」。彼らが書いてきた詩がどんなものだったかは、次回にしましょう。
寮美千子さんのプロフィール
りょう・みちこ
作家。1955(昭和30)年、東京都生まれ。毎日童話新人賞、泉鏡花文学賞を受賞。2007〜16年、奈良少年刑務所で、社会性涵養プログラムにおける言葉の講師を務める。絵本に『おおかみのこがはしってきて』(ロクリン社刊)、著書に『あふれでたのはやさしさだった』(西日本出版社刊)他多数。受刑者の詩をまとめた『空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集』はこの夏の「新潮文庫の100冊」に選ばれた。第2詩集『世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集』(ロクリン社刊)には、「詩の教室を開く12のポイント」とベテラン教官に聞いた「子どもを追い詰めない育て方」を収録。2021年5月開催のハルメクのオンライン講座に登場予定。
※この記事は、雑誌「ハルメク」2020年9月号を再編集しています。
https://news.goo.ne.jp/article/halmek/life/halmek-article_3836.html

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