先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ文様入りストールやバッグも 工芸作家と企業が連携 札幌で報告会

2021-03-18 | アイヌ民族関連
北海道新聞 03/17 20:27 更新
 札幌市内のアイヌ工芸作家らと企業が連携して開発した新商品の報告会が17日、札幌市内で開かれ、アイヌ文様の刺しゅうをプリントしたストールやトートバッグなどの試作品について作家たちが思いを語った。
 工芸品の販路拡大などを目指す札幌市の事業「札幌アイヌプロダクツ」の一環。市内の工芸作家の早坂ユカさんと結城幸司さん、アイヌ文化の担い手を育てる一般社団法人札幌大学ウレシパクラブが、市内のデザイン会社などと連携した。
 報告会には関係者約30人が参加。ストールをデザインした早坂さんは「刺しゅうの一針一針が印刷で再現できている」と語り、制作した札幌市のデザイン会社「クラウド9」の峰江卓也代表取締役は「アイヌ文化への敬意を持ちつつ、北海道デザインとしてブランド化したい」と話した。
 今回の試作品は今後、商品化を視野に検討していく方針。(田鍋里奈)
*「ウレシパクラブ」の「シ」は小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/522645

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シマフクロウの目

2021-03-18 | アイヌ民族関連
北海道新聞 03/17 05:00
アイヌ民族の守り神シマフクロウの大きな目は四方八方ににらみをきかし、遠くまで見渡すことができる。ところが、サケはその目玉をあざ笑ってしまう。「そんな姿で神様なんて」。すると、シマフクロウの怒りで海は干上がってしまった▼アイヌ民族の神謡を元に、宇梶静江さんが古い布に伝統的刺しゅうでよみがえらせた「シマフクロウとサケ」(福音館書店)の一節だ。すべての生きるものにそれぞれの役割があり、敬い合って生きることの尊さを伝えている▼日本テレビ系列の情報番組でアイヌ民族を侮る発言があった。差別的表現を用いたお笑い芸人は勉強不足を猛省したという。学ぶことで、無知が招いた罪の上にアイヌ民族の歴史を書き足していくことは可能だろう▼アイヌ施策推進法はアイヌ民族を先住民族と位置づけ、誇りを尊重する基本理念を明記した。昨夏にはアイヌ文化復興の拠点、民族共生象徴空間(ウポポイ)が胆振管内白老町で開業したが、理解が進まない現状が浮き彫りとなった▼文化を発展させるということは、その歴史も直視するということだ。美しい文様は一朝一夕に生まれたものではない。過去から目をそらしては教訓も得られまい▼見かけだけで決めつけてばかにすることの愚かさがある。宇梶さんはそう指摘する。視野が狭くなってはいないだろうか。今こそ、シマフクロウの知恵を思い起こしたい。2021・3・17
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/522305

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道アイヌ協会 差別根絶要望 官房長官と面会

2021-03-18 | アイヌ民族関連
北海道新聞 03/17 05:00
 日本テレビ系列の情報番組「スッキリ」でアイヌ民族への差別表現があった問題で、北海道アイヌ協会(札幌)の大川勝理事長らが16日、加藤勝信官房長官と首相官邸で面会し、差別の根絶に向けた情報発信や啓発などに取り組むよう求めた。
 加藤氏は総務省や法務省と連携し、再発防止策を検討する考えを示した。加藤氏は面会後の記者会見で「アイヌの人々がいわれのない差別を受けない社会の実現に向けて、国民の理解を深めていけるように努めていく」と述べた。(荒谷健一郎)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/522302

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<ウポポイ オルシペ>11 衣服の複製事業 収蔵資料熟覧、技術を再現

2021-03-18 | アイヌ民族関連
北海道新聞 03/17 05:00
 アイヌ文化伝承活動として、これまで各地でアイヌ民族の衣服や装身具などの複製事業がさかんに行われてきました。これは伝承されてきた儀礼や歌、踊りなどに参加する際、盛装するための衣服を作るという点でも必要な事業といえます。衣服などの製作にあたっては、自分の家系に伝わる模様を入れて衣服を複製したり、博物館などに収蔵されている資料から複製したりすることもあります。
 旧アイヌ民族博物館(2018年3月閉館)では、10年から4年間、アイヌの伝統衣服の複製事業が行われ、伝承活動実践者10人によって計65着が製作されました。この事業は、博物館の収蔵資料を伝承活動実践者が学芸員とともに熟覧し、どのような技術が使われているかを考え、それらをできる限り再現するものでした。これらの衣服は、現在のウポポイ内でユニホームや、各施設での展示品として利活用されています。
 現在開催中の収蔵資料展第2期の衣服の展示では、元資料と複製資料の計4点を紹介しています。
 30日から始まる収蔵資料展の第3期では、樹皮衣4点を見比べられるように展示します。今回は衣服製作のなかで、これまで不明だった技法のひとつが分析調査によってわかったため、その技法についてもパネルで紹介いたします。
 今回収蔵資料展に関わるなかで、ものづくりの奥深さを再認識できました。ご来場いただいた方たちに、展示を通して博物館の収蔵資料を紹介できることをうれしく感じています。
(文・写真 八幡巴絵=国立アイヌ民族博物館学芸主査)
 国立アイヌ民族博物館では、第1回テーマ展示「収蔵資料展イコロ~資料にみる素材と技~」第2期を21日まで開催中です。22日~29日は展示替えのため特別展示室を閉め、30日から5月23日まで第3期を開催します。
◆「収蔵資料展イコロ」のロは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/522247

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スッキリ「アイヌ差別発言」流した現場の実情 放送前の事前チェックが緩かったのはなぜか

2021-03-18 | アイヌ民族関連
東洋経済 2021/03/17 16:20
日本テレビ「スッキリ」で起きたアイヌ民族への不適切表現は、加藤勝信官房長官が記者会見で「極めて不適切」と言及するなど、テレビ業界の枠を越えて大きな問題となってしまった。
私は2007年から2年間、「スッキリ」の番組初期に総合演出を務めていた。今の「スッキリ」の原型を作ったという自負がある。
今回の問題は個人的には胸が痛むが、しかしテレビ番組として許されない〝表現〟をしてしまったことは事実である。この点について擁護はできない。
元総合演出から見ても「これはマズい」
一方で、ただ断罪するのではなく、この問題の背景に何があったのかを少し考察してみたい。かつて番組を率いていた立場だからこそ「見える」部分もある。
3月12日(金)放送の「スッキリ」を、私は仕事に出かける準備をしながら他局の情報番組をザッピングしつつ、いわゆる「ながら試聴」をしていた。そして、問題のコーナーで「えっ?」と思わず画面を凝視した。
「スッキりす週末ジョイHuluッス」というコーナーで、出演する芸人の脳みそ夫さんが動画配信サービス「Hulu」の「アイヌを取り上げたドキュメンタリー」を紹介した後に謎かけを披露したのだが、その中でアイヌ民族を差別する表現があったのだ。 
私は「これマズいんじゃないか?」と思ったが、その後スタジオで特に触れることもなく放送は終了した。
しかし直後からSNSなどで「スッキリで差別表現」と批判が噴出して大炎上、当日夕方のニュース「every」内で藤井貴彦アナウンサーが謝罪をするという事態になった。
その後、多くのメディアもこの問題を取り上げて波紋は拡大していった。
14日には、出演者の脳みそ夫さんが自身のツイッターで「勉強不足を痛感しました」と謝罪。
そして週が明けた15日(月)、「スッキリ」の冒頭で加藤浩次さんと水卜麻美アナウンサーが謝罪したのだ。
この中で加藤さんは「北海道出身という立場にありながら、OAがあった時、即座に対応できなかったことをお詫びしたい」と語った。
日本テレビの社員である水卜アナは「制作に関わった者に、この表現が差別にあたるという認識が不足していて、番組として放送に際しての確認が不十分でした。その結果十分な正しい判断が行われないまま、アイヌ民族の方々を傷つける不適切な内容で放送してしまいました」と説明した。
さらに「アイヌの皆さま、関係者の皆さまに深くお詫び申し上げるとともに、今後の再発防止に努めて参ります」とお詫びした。
この謝罪放送の翌日には、北海道アイヌ協会の大川勝理事長が首相官邸で加藤官房長官と面談して政府による対応を要請、その後官房長官による会見で「極めて不適切」という発言とともに日本テレビに対して「厳重に抗議」したことが明かされた。
「スッキリ」という番組の「ひとつのコーナー」での〝表現〟がここまでの大きな問題になってしまった。
日本テレビという放送会社が政府から「抗議」を受けたという事実は衝撃的に大きいのだ。社長以下、上層部は対応に加速度的に追われているはずだ。
その中で、今回の問題が「どうして起きてしまったのか」という検証も詳細に行われるだろう。
差別に当たる認識、事前確認の不足
なぜ「スッキリ」でこのような問題が起きたのか?
水卜アナは謝罪の中で
① 「制作に関わった者に、この表現が差別にあたるという認識が不足していた」
② 「番組として放送に際しての確認が不十分だった」
③ 「その結果、十分な正しい判断が行われないまま放送してしまった」
と伝えている。
この言葉はもちろん水卜アナ個人のコメントではなく、日本テレビのかなりの上層部まで巻き込んで作られたものだろう。
ここには「言い訳」はなく、そのままの事実を述べていると私は思う。
① の実際に制作に関わった担当者に認識が不足していたというのは、そのとおりだろう。
脳みそ夫さんも合わせて、「無知だった」ことは認めざるをえないはずだ。
勉強不足と、「この表現、ちょっとマズイかも?」と思う感覚の欠如は責められてもしょうがない。
ただ、「問題」としてより大きいのは②の「確認が不十分だった」という点である。
仮にコーナーの担当者が「無知」だったとしても、「チェック機能」がしっかりと働いていれば、不適切な表現の企画がOAに乗ることはなかったはずなのだ。
その「不適切な表現」となった問題の場面は、朝8時から始まる「スッキリ」の2時間半に及ぶ生放送の中で「最終盤」にあたる10時20分頃に放送された。「スッキりす週末ジョイHuluッス」という企画である。
「スッキリす」は番組スタート時から続く「占い」のコーナーで、そこに2018年5月から、日本テレビが運営する動画配信サービス「Hulu」の告知も入れた企画が「週末ジョイHulu」としてスタートした。
「Hulu」の会員数を増やすことを目的とした、言わば「社命」のコーナーと言っても良いだろう。
企画のスタート当初は、おそらくHuluの幹部や「スッキリ」のプロデューサーも内容についてしっかりと「チェック」をして把握もしていたはずである。
「ニュース」のチェックに比重が置かれる
この「チェック」を担当するプロデューサーは、「スッキリ」のような帯番組では複数いるのが通例である。
ニュースネタを取り扱うことも多いので、コンプライアンスを担保するために報道局に在籍歴があるプロデューサーも必ず配置されているのだ。
そしてプロデューサーにとって、日々の業務でまずチェックしなければならないのは、番組の冒頭で取り扱う「ニュース」である。
現在なら連日新しいニュースが出てくる新型コロナウイルスついて、正確な情報を伝えるために専門家の話で「裏取り」したり、数値を細かく確認したりしなければならない。
「事件」なら容疑者や被害者について「どこまで放送して良いか」を判断しなければならない。
これらニュース系の内容は冒頭から9時くらいまで、およそ1時間分のボリュームがある。そしてこの時間帯こそが、他局との視聴率争いの〝主戦場〟にあたり「手抜き」はできないのだ。
一方で、「週末ジョイHulu」などの番組終盤の〝ミニ企画〟は、見ている視聴者の総数も減る時間帯である。ここでの視聴率が多少増減しても、番組全体への影響は小さいのだ。
それゆえに、ミニコーナーは軌道に乗るとチェックが「おろそか」になりがちなのだ。
ましてや「Hulu」で観られる作品を紹介するだけのコーナーである。
関係者の気持ちを想像すれば、
「毎週楽しくお届けできれば、まあ良いのではないか。なので、現場に任せておきましょう」といったところか。
そして、そこに「チェックの隙間」が生じてしまったのだ。
実際に私も「スッキリ」の総合演出だった時期に、占いコーナーがいつ、どのように作られているかなど、意識することはほとんどなかった。
コーナーの担当者が、ニュースやエンタメ情報などを作る「本隊」とは別のところで作業をして、完成した「占いVTR」を持ってくるのだ。
もちろん担当のプロデューサーは中身をチェックしていたのだが。
だが私の体験から言えば、番組終盤のミニ企画は、やはり「チェックの優先順位」は〝下位〟となってしまう。
「変異ウイルスの危険性」や「ワクチンの副反応確率」などニュースのチェックに追われる中で、こうした企画への注意が疎かになってしまった。
日本テレビの関係者から漏れ伝わる話でも、大方このような感じでチェックが緩かったようである。
今回の問題はそのような「チェックの隙間」に起きてしまった。
ミニコーナーもニュースと同様に放送される
たとえ番組の中核ではないコーナーでも、放送に乗るということでは「冒頭のコロナ関連ニュース」と変わりはない。
加藤浩次さんは、吉本興業との関係でデリケートな時期である。
水卜麻美アナは、間もなく「スッキリ」を卒業して「ZIP」へと移っていく。
この2人にこのタイミングで謝罪させてしまったのは重いことだ。そして「チェックの隙間」二度と生じないように、日本テレビにはぜひ万全の体制を作ってもらいたいと、番組OBとして願っている。
https://toyokeizai.net/articles/-/417573
スッキリ「アイヌ差別発言」流した現場の実情 放送前の事前チェックが緩かったのはなぜか
東洋経済 2021/03/17 16:20
日本テレビ「スッキリ」で起きたアイヌ民族への不適切表現は、加藤勝信官房長官が記者会見で「極めて不適切」と言及するなど、テレビ業界の枠を越えて大きな問題となってしまった。
私は2007年から2年間、「スッキリ」の番組初期に総合演出を務めていた。今の「スッキリ」の原型を作ったという自負がある。
今回の問題は個人的には胸が痛むが、しかしテレビ番組として許されない〝表現〟をしてしまったことは事実である。この点について擁護はできない。
元総合演出から見ても「これはマズい」
一方で、ただ断罪するのではなく、この問題の背景に何があったのかを少し考察してみたい。かつて番組を率いていた立場だからこそ「見える」部分もある。
3月12日(金)放送の「スッキリ」を、私は仕事に出かける準備をしながら他局の情報番組をザッピングしつつ、いわゆる「ながら試聴」をしていた。そして、問題のコーナーで「えっ?」と思わず画面を凝視した。
「スッキりす週末ジョイHuluッス」というコーナーで、出演する芸人の脳みそ夫さんが動画配信サービス「Hulu」の「アイヌを取り上げたドキュメンタリー」を紹介した後に謎かけを披露したのだが、その中でアイヌ民族を差別する表現があったのだ。 
私は「これマズいんじゃないか?」と思ったが、その後スタジオで特に触れることもなく放送は終了した。
しかし直後からSNSなどで「スッキリで差別表現」と批判が噴出して大炎上、当日夕方のニュース「every」内で藤井貴彦アナウンサーが謝罪をするという事態になった。
その後、多くのメディアもこの問題を取り上げて波紋は拡大していった。
14日には、出演者の脳みそ夫さんが自身のツイッターで「勉強不足を痛感しました」と謝罪。
そして週が明けた15日(月)、「スッキリ」の冒頭で加藤浩次さんと水卜麻美アナウンサーが謝罪したのだ。
この中で加藤さんは「北海道出身という立場にありながら、OAがあった時、即座に対応できなかったことをお詫びしたい」と語った。
日本テレビの社員である水卜アナは「制作に関わった者に、この表現が差別にあたるという認識が不足していて、番組として放送に際しての確認が不十分でした。その結果十分な正しい判断が行われないまま、アイヌ民族の方々を傷つける不適切な内容で放送してしまいました」と説明した。
さらに「アイヌの皆さま、関係者の皆さまに深くお詫び申し上げるとともに、今後の再発防止に努めて参ります」とお詫びした。
この謝罪放送の翌日には、北海道アイヌ協会の大川勝理事長が首相官邸で加藤官房長官と面談して政府による対応を要請、その後官房長官による会見で「極めて不適切」という発言とともに日本テレビに対して「厳重に抗議」したことが明かされた。
「スッキリ」という番組の「ひとつのコーナー」での〝表現〟がここまでの大きな問題になってしまった。
日本テレビという放送会社が政府から「抗議」を受けたという事実は衝撃的に大きいのだ。社長以下、上層部は対応に加速度的に追われているはずだ。
その中で、今回の問題が「どうして起きてしまったのか」という検証も詳細に行われるだろう。
差別に当たる認識、事前確認の不足
なぜ「スッキリ」でこのような問題が起きたのか?
水卜アナは謝罪の中で
① 「制作に関わった者に、この表現が差別にあたるという認識が不足していた」
② 「番組として放送に際しての確認が不十分だった」
③ 「その結果、十分な正しい判断が行われないまま放送してしまった」
と伝えている。
この言葉はもちろん水卜アナ個人のコメントではなく、日本テレビのかなりの上層部まで巻き込んで作られたものだろう。
ここには「言い訳」はなく、そのままの事実を述べていると私は思う。
① の実際に制作に関わった担当者に認識が不足していたというのは、そのとおりだろう。
脳みそ夫さんも合わせて、「無知だった」ことは認めざるをえないはずだ。
勉強不足と、「この表現、ちょっとマズイかも?」と思う感覚の欠如は責められてもしょうがない。
ただ、「問題」としてより大きいのは②の「確認が不十分だった」という点である。
仮にコーナーの担当者が「無知」だったとしても、「チェック機能」がしっかりと働いていれば、不適切な表現の企画がOAに乗ることはなかったはずなのだ。
その「不適切な表現」となった問題の場面は、朝8時から始まる「スッキリ」の2時間半に及ぶ生放送の中で「最終盤」にあたる10時20分頃に放送された。「スッキりす週末ジョイHuluッス」という企画である。
「スッキリす」は番組スタート時から続く「占い」のコーナーで、そこに2018年5月から、日本テレビが運営する動画配信サービス「Hulu」の告知も入れた企画が「週末ジョイHulu」としてスタートした。
「Hulu」の会員数を増やすことを目的とした、言わば「社命」のコーナーと言っても良いだろう。
企画のスタート当初は、おそらくHuluの幹部や「スッキリ」のプロデューサーも内容についてしっかりと「チェック」をして把握もしていたはずである。
「ニュース」のチェックに比重が置かれる
この「チェック」を担当するプロデューサーは、「スッキリ」のような帯番組では複数いるのが通例である。
ニュースネタを取り扱うことも多いので、コンプライアンスを担保するために報道局に在籍歴があるプロデューサーも必ず配置されているのだ。
そしてプロデューサーにとって、日々の業務でまずチェックしなければならないのは、番組の冒頭で取り扱う「ニュース」である。
現在なら連日新しいニュースが出てくる新型コロナウイルスついて、正確な情報を伝えるために専門家の話で「裏取り」したり、数値を細かく確認したりしなければならない。
「事件」なら容疑者や被害者について「どこまで放送して良いか」を判断しなければならない。
これらニュース系の内容は冒頭から9時くらいまで、およそ1時間分のボリュームがある。そしてこの時間帯こそが、他局との視聴率争いの〝主戦場〟にあたり「手抜き」はできないのだ。
一方で、「週末ジョイHulu」などの番組終盤の〝ミニ企画〟は、見ている視聴者の総数も減る時間帯である。ここでの視聴率が多少増減しても、番組全体への影響は小さいのだ。
それゆえに、ミニコーナーは軌道に乗るとチェックが「おろそか」になりがちなのだ。
ましてや「Hulu」で観られる作品を紹介するだけのコーナーである。
関係者の気持ちを想像すれば、
「毎週楽しくお届けできれば、まあ良いのではないか。なので、現場に任せておきましょう」といったところか。
そして、そこに「チェックの隙間」が生じてしまったのだ。
実際に私も「スッキリ」の総合演出だった時期に、占いコーナーがいつ、どのように作られているかなど、意識することはほとんどなかった。
コーナーの担当者が、ニュースやエンタメ情報などを作る「本隊」とは別のところで作業をして、完成した「占いVTR」を持ってくるのだ。
もちろん担当のプロデューサーは中身をチェックしていたのだが。
だが私の体験から言えば、番組終盤のミニ企画は、やはり「チェックの優先順位」は〝下位〟となってしまう。
「変異ウイルスの危険性」や「ワクチンの副反応確率」などニュースのチェックに追われる中で、こうした企画への注意が疎かになってしまった。
日本テレビの関係者から漏れ伝わる話でも、大方このような感じでチェックが緩かったようである。
今回の問題はそのような「チェックの隙間」に起きてしまった。
ミニコーナーもニュースと同様に放送される
たとえ番組の中核ではないコーナーでも、放送に乗るということでは「冒頭のコロナ関連ニュース」と変わりはない。
加藤浩次さんは、吉本興業との関係でデリケートな時期である。
水卜麻美アナは、間もなく「スッキリ」を卒業して「ZIP」へと移っていく。
この2人にこのタイミングで謝罪させてしまったのは重いことだ。そして「チェックの隙間」二度と生じないように、日本テレビにはぜひ万全の体制を作ってもらいたいと、番組OBとして願っている。
https://toyokeizai.net/articles/-/417573

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Unity、「2020年 Unity for Humanity 助成金」の受賞者を発表

2021-03-18 | 先住民族関連
JIJI.COM 2021年3月18日(木)
[ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社]
社会的な問題を体験できるゲーム 5作品に資金や技術支援などを授与

マルチプラットフォーム向け統合開発環境「Unity」を提供するユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:豊田 信夫、以下 当社)は、親会社であるUnityが「2020年 Unity for Humanity 助成金」交付先 5プロジェクトを選定したことを発表しました。受賞した各プロジェクトには資金のほか、各プロジェクトでのUnityの活用を高めるためのメンターシップや技術支援が与えられます。Unity for Humanityは、Unity Social Impact内のプログラムで、リアルタイム技術を使って変革を起こそうとしているクリエーターを称え、支援しております。
Unity for Humanityの活動は、Unityが持つ「The world is a better place with more creators in it. (私たちは、より多くのクリエイターがいれば、世界はもっと良い場所になるはずだと信じています。)」というの強い信念と、パワフルな体験を実現するためのリソースとガイダンスをクリエイターに提供するというコミットメントの象徴と言えます。今回助成金が交付される各プロジェクトは、プロジェクトが提供する体験や視野の包括性と多様性、社会的影響の度合いの可測性、Unityの活用方法などの独創性、プロジェクト計画の実現可能性が評価されました。
「2020年 Unity for Humanity 助成金」受賞者(作品)
Ahi Kā Rangers:ニュージーランドの先住民族であるマオリ族のチームが主導するエコロジカルなモバイルゲームで、周囲の世界とのつながりを失った世代を、地球のためのチアリーダーやアクティビストに変えることを目的としています。プレイヤーはバイオマスを育成・管理し、他のプレイヤーを助け、ライブデータ収集ミッションに参加して科学的な研究に貢献します。https://www.arajourneys.com/rangers
Dot's Home:米国の住宅制度に組み込まれた不正に光を当てるゲームで、社会から疎外されたコミュニティが住宅制度の中でどのような選択をしなければならなかったかに焦点を当てています。『Dot's Home』は、デトロイトに住む若い黒人女性が、祖母が大切にしていた家に住みながら、家族の歴史の中で人種、場所、家がぶつかり合う重要な瞬間を追体験していく様子を描いています。『Dot's Home』は『Rise-Home Stories Project』の一環として制作された、アメリカの住宅や土地、人種差別の問題で活動する、いくつかの草の根団体のマルチメディア・ストーリーテラーとソーシャル・ジャスティス・アドボケイトたちによるコラボレーション作品です。https://risehomestories.com/
Future Aleppo:子供たちが戦争で破壊された家や街を再建することができるインタラクティブなVR体験です。この作品は、当時少年だったモハメッド・クテイシュ(Mohammed Kteish)くんが、落ちている瓦礫を使って爆撃で破壊された自分の街の模型を作ったことに端を発しています。このプロジェクトはのちに映画化され、さらにその映像はUnityを使って完全な没入型のインタラクティブな体験に変換され、街をバーチャルに保存したことで、シリアの東アレッポ市民に希望を与えています。『Future Aleppo』のチームメンバーは現在、紛争地域や孤児院にいる他の若者たちと協力して、自分たちの街や家を建築することで、主体性を取り戻しトラウマを解消する手助けをしています。https://futurealeppo.com/
Our America:アメリカの黒人について学ぶためのバーチャルリアリティ体験です。この体験では、父と息子のただの通勤時間が生死を分ける出会いにまで発展していく様子を通して、あからさまな、そして狡猾な人種差別を体験することができます。『Our America』は、人種差別、マイクロアグレッション(自覚なき差別的言動)、警察の残虐行為など、制作者の個人的な体験を元にしており、組織的な人種差別の多くのパターンに光を当て、アメリカの黒人が日々直面している体験をユーザーが直接理解できるようにしています。https://www.ouramericavr.com/
Samudra:環境をテーマにした、手描きイラストの2Dパズルゲーム。プレイヤーは海中の生物と出会い、深海の汚染を引き起こしている「地上の住人」の行動に関する真実を明らかにしていきます。セリフのないユニークなデザインで、言語や聴覚の違いを超えて楽しむことができます。制作者は、世界中の若い視聴者に汚染について学び、行動を促すことを目指しています。特に、2025年までにインドネシアでのプラスチック使用量を70%に抑えるというインドネシアの活動家サークルとのコラボレーションの一環として、プラスチック廃棄物に焦点を当てています。https://khayalan-arts.itch.io/
UnityのSocial Impact担当副社長のジェシカ・リンドル(Jessica Lindl)は次のように述べております。「Unityは今回初めて、リアルタイム技術によってプレイヤーにこれまでと少し違った目線で世界を体験できるよう社会活動をしているUnityクリエイターの皆さんに助成金などを贈ることができました。世界をより良い場所にするために、ストーリーテリングを通じてインスピレーションを与えてくれるチェンジメーカーの皆さんを、Unityはサポートできることを光栄に思います。」
Unity for Humanityは、Unityの一部門であるUnity Social Impactの中の助成プログラムで、より包括的で持続可能な世界を育むために、あらゆるバックグラウンドを持つ社員やクリエイターに力を与えることを目的としています。Unity Social Impactは、「教育と経済的機会」、「サステナビリティ」、「デジタルヘルスと福祉」の3つの柱で構成されています。そして「インクルーシブ・ストーリーテリング」は、Unity Social Impactのすべての取り組みに共通する重要なテーマです。
なお、次回「2021年Unity for Humanity 助成金」の募集は、2021年4月22日より開始します。詳細については、こちらのサイトよりご覧ください。
https://unity.com/ja/humanity
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社について
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは、リアルタイム3Dコンテンツを作成・運用するための世界有数のプラットフォーム「Unity」の日本国内での販売やサポート、コミュニティ活動、研究開発(R&D)および教育支援などを行っています。ゲーム開発者からアーティスト、建築家、自動車デザイナー、映画製作者など、さまざまなクリエイターがUnityを使い想像力を発揮しています。Unityのプラットフォームは、携帯電話、タブレット、PC、コンソールゲーム機、VR・ARデバイス向けのインタラクティブなリアルタイム2Dおよび3Dコンテンツを作成、実行、収益化するための包括的なソフトウェアソリューションを提供しています。1,400人以上在籍するUnityのR&Dチームは、外部パートナーと協力して最新リリースやプラットフォームのために最適化されたサポートを保証することで、Unityをコンテンツ制作の最先端であるようにし続けています。Unityのクリエイターが開発したアプリは、2019年に20億以上のユニークデバイスで月30億回以上ダウンロードされました。
※Unityおよび関連の製品名はUnity Technologiesまたはその子会社の商標です。
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000165.000016287&g=prt

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脳みそ夫「アイヌ民族差別発言」で問われる 加藤浩二の立ち位置…水卜アナが率先して謝罪に疑問

2021-03-18 | アイヌ民族関連
日刊サイゾー 2021/03/17 18:00
 12日金曜日の放送で、アイヌ民族への差別的な発言があって夕方のニュースで謝罪を行うことになった「スッキリ!」(日本テレビ)が、15日月曜日、朝の放送の冒頭で陳謝した。
 謝罪は「まずは番組からお詫びをさせていただきます」と、水ト麻美アナウンサーが行った。謝罪は以下の通り。
「先週金曜日のスッキリで、アイヌ民族の女性をテーマにしたドキュメンタリー作品を紹介しました。それを受けての放送の内容について、アイヌ民族の方々を傷つける不適切な表現がありました。制作に関わった者に、この表現が差別にあたるという認識が不足していて、番組として放送に際しての確認が不十分でした。その結果、十分な、正しい判断が行われないまま、アイヌ民族の方々を傷つける不適切な表現で放送をしてしまいました。日本テレビとして、アイヌの皆さま、ならびに関係者のみなさまに深くお詫びを申し上げると共に、今後の再発防止に努めてまいります。そして、アイヌ民族の方々の歴史や文化を深く理解して、広く伝えていくための取組を進めてまいります。なお、スッキリの当該コーナーに関しましては、当面の間休止とさせていただきます。改めまして申し訳ありませんでした」
 これに続いて、MCの加藤浩二が、
「さらに、僕自身もですね、北海道出身という立場にありながら、オンエアのとき即座に僕自身が対応できなかったこと、深くお詫びしたいと思います。スタッフ共々、こういったことをしっかり理解して、若いスタッフもいます、全員でこういった問題に取り組んでいく、理解を深めていく。そういうことを我々はしていきたいと思います。今回はアイヌ民族の方々、本当に申し訳ありませんでした」
と述べた。
 その後、コメンテーターで読売新聞特別編集委員の橋本五郎が「アイヌ民族について、先住民とは何かを学んでいないない」として、「大地よ! アイヌの母神、宇梶静江自伝」という、アイヌの女性が書いた自伝を紹介した。
 すでに当該コーナーを担当していたお笑い芸人の脳みそ夫は書面で謝罪している。金曜日の時点では彼への批判が集中していたが、その後は番組中、犬のイラストやテロップまで出していたことがわかり、元々番組の構成がそうした差別的表現をしていたことが分かって、日本テレビの差別教育やチェック機能への疑問が大きく投げかけられいた。
 当該コーナーはしばらくの間休止するというが、逆に番組は脳みそ夫さんがアイヌについてを学びに行く特集を放送してはどうだろう?
 もちろん若いスタッフも同行すべきだ。何も北海道まで行って取材などしなくても、橋本氏が紹介していたようなアイヌ民族に関する本を読んで、みんなで意見を交換する会を開いたっていい。
 都内のアイヌ料理店などを訪れて、料理を紹介してもらってもいい。差別的な言葉を発してしまうことはある、間違いはある、でも、そこから学んで知って変えていくことが大事なんだと率先して示していく、それが社会から差別的なものを減らして行くことにつながるんじゃないだろうか?
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 ちなみに番組としての謝罪は、水トアナは「日本テレビ社員として、社を代表して」行ったんであろうが、番組のMCはあくまでも加藤浩二なのだから、最初から加藤さん自らがやってもよかったんじゃないか?とも感じた。
 また、差別的な表現に対して、不適切な表現と言葉を変えるのも、そろそろ止めてほしい。差別は差別。はっきり言って認識し、自分たちの中に、しっかり刻み込んで欲しい。それが伝える者としての責任じゃないだろうか?
和田靜香(わだ・しずか)
1965年生まれ。静岡県出身。主に音楽と相撲のライターで貧困問題やフェミニズムにも関心が高い。著書に『スー女のみかた~相撲ってなんて面白い』(シンコーミュージック)、『音楽に恋をして♪評伝・湯川れい子』(朝日新聞出版)、『おでんの汁にウツを沈めて~44歳恐る恐るコンビニ店員デビュー』(幻冬舎文庫)などがある。
https://www.cyzo.com/2021/03/post_271508_entry.html

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