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『報ステ』女性蔑視に『スッキリ!』差別発言、傲慢なテレビ局プロデューサーと世間のズレ

2021-03-27 | アイヌ民族関連
週刊女性 3/26(金) 16:01
 テレビ局のプロデューサーは、どうしてこうも劣化してしまっているのか。
 日本テレビ系情報番組『スッキリ!』のアイヌ民族侮辱のケース、テレビ朝日系『報道ステーション』ウェブCMの女性蔑視ケースが相次いだ。
【写真】出演女優を「こいつ」呼ばわりで同情も、炎上したCMの一部
 両方とも防げる案件だった。そう指摘するのは、スポーツ紙放送担当記者だ。
「日テレは、プロデューサーがネタを見て、これは考査に確認しようと周囲に漏らしていたそうです。考査というのは、放送に適しているかどうか、放送前・放送後に判断する部署です。確認の必要性を感じていながら、それをしなかった。プロデューサーの失態は大きいですよ。すでにもう、番組から外されていますけどね」
 あまりにもお粗末なプロデューサー……。一方、テレビ朝日ケースについても、こう伝える。
「CMですから、絵コンテのコピーチェックは、幾重にも確認できる機会はあり、それらをすべてプロデューサーは目を通していたそうです。もちろん完成品も。にもかかわらず流れたということは、表現の中に潜んでいた女性蔑視の視点、ジェンダー問題への観点がまったくなかったということです」
局員>系列制作会社>非系列制作会社
 テレビ番組のプロデューサーという存在について、
「番組によっては100人単位のスタッフを動かし、1日に数千万円単位の予算を使う権限があるため、中小企業の社長ぐらいえらいと思い込んでいる人が大勢いますよ」
 そう指摘するのは民放報道局の常駐スタッフだ。
「番組の全体反省会には局員も制作会社の派遣スタッフもみんな出ているのに、平気で『幹部のみなさんはよろしくお願いします』と言って、局員を幹部扱いします。制作会社の人間はみんな嫌そうな顔をしていますけどね。
 世間ではコロナ禍の失業者問題が騒がれていますが、テレビ局内では、改変期になると多くのスタッフがクビになっているんです。いわゆる“解雇”ですよ。人の生活を簡単に奪うことも、プロデューサーは平気でする。自分には権限があると思い込んでいる。現場スタッフがいないと成り立たない、と口では言っていながら、現場スタッフに対するリスペクトを感じたことはありませんね。
 そんな感覚のプロデューサーが、世間の空気を理解したり寄り添うことができると思いますか?」
 もちろん優秀なプロデューサーもいて、スタッフや番組のことを第一に考え仕事に励んでいる人もいる。しかし、今回の問題に関しては「日テレに関してもテレビ朝日に関しても起こるべくして起きたことだと思いますよ」と、前出の民放報道局の常駐スタッフは鼻息を荒げる。
 テレビ番組の制作には、局員、系列制作会社、非系列制作会社のスタッフなどが複雑に関わり、同一労働でありながらギャラはまるで違うという大きな格差を作り出している。
「えらそうなことを報道しているテレビ局が内部に作り出しているのが、格差構造なのです。そのことに疑問を持つことがない局員プロデューサーはますます図に乗り、立場の弱いスタッフたちが取り囲む。物申してクビになるかもしれないと考えれば、意見するより沈黙を選びますよ」(前出・民放報道局常駐スタッフ)
 高学歴で高年収で社会的地位も高いという高スペックの局員プロデューサーは、自分はできる、自分はエリートだと考える。自分の能力を疑わず、ほかの人の視点を持たない番組幹部が作るテレビ番組や自社CMは、社会通念とズレたテレビ局の体質を映し続ける。
〈取材・文/薮入うらら〉
https://news.yahoo.co.jp/articles/a2584e2295f958b1aff7a1873e32b3285a16e4cd

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知られざる、ブータンの“秘境”の物語『ブータン 山の教室』4月3日公開

2021-03-27 | アイヌ民族関連
otocoto 2021/03/26 10:00
都会から赴任した若き教師と
村の人たちや子どもたちの心の交流を描く
標高4,800メートルの地にあるブータン北部の村ルナナ。
ブータン民謡が響きわたるこの村で暮らすのは、大自然とともにある日常に幸せを見つけ生きる大人たち。
そして親の仕事の手伝いをしながらも、“学ぶこと”に純粋な好奇心を向ける子どもたちだ。
写真家としても活躍するブータンの新鋭パオ・チョニン・ドルジ監督は長編デビュー作となる本作で「ブータンの独自性を記憶に焼き付けたい」と人々の笑顔あふれる暮らしを圧倒的な映像美で映し出した。

(c)2019 ALL RIGHTS RESERVED
「初めての授業なので自己紹介します」と話し始めたウゲンは、名前を書こうと学級委員であるペム・ザムに「黒板は?」と聞くが「コクバン?」と黒板を知らない様子。
諦めて子どもたちに自己紹介を促し、「歌手になりたいです」と答えたペム・ザムに「歌を聴かせてくれる?」と言うと「♪あなたを見ると胸がドキドキ。いなくなると心がザワザワ。そこの彼、こっちにおいでよ。私とつきあっちゃえば?」と大人びた歌詞の歌をニコニコしながら歌うペム・ザム。そしてウゲンが次の指名したサンゲは「将来は先生になりたいです」という。
「先生?どうして?」とウゲンが聞くと「先生は未来に触れることができるからです」とまっすぐに自分を見つめて答える。
そんなサンゲをみて複雑な表情を一瞬うかべるウゲン。
実は教師を辞めて、オーストラリアに行き歌手になることを密かに夢見ていた彼と、その先生を夢見る子や嬉々として授業を受ける子どもたちとの出会いが、このあとウゲンの心をどう変えていくのか印象に残る場面だ。
本作は実際にルナナ村にある学校で撮影し、生徒役の子どもたちはみな村に住む子どもたちが演じている。
特に劇中、学級委員として登場するペム・ザムは、監督が「ペム・ザムが出ているシーンすべてが一番印象的だった」と振り返り「彼女はどれほどの美しさ、無邪気さをこの映画にもたらしてくれたか」と絶賛。
今回解禁する本編映像の最後にはペム・ザムとパオ・チョニン・ドルジ監督が初めて会った日に、実際にペム・ザムが監督に聞かせてくれたという歌を歌うメイキング映像もあわせて公開している。
各界著名人から絶賛の声が到着!
本作を公開に先駆けて鑑賞した加藤登紀子さん、紺野美沙子さん、鶴田真由さん、八神純子さん、ピーター・バラカンさん、作家の渡辺一枝さん、樺太アイヌ伝統弦楽器トンコリ奏者のOKIさん、太宰府市立太宰府小学校校長の浦田貴子さんから絶賛の声が到着!
歌手の加藤登紀子さんは「村の暮らしが美しい!首都ティンプーから山のルナナへの旅も、最高!ブータンが好きでコンサートをした私、すっかりルナナのファンになってしまいました」と絶賛。紺野美沙子さんも「現代ブータンの発展にまずはびっくり。その対極にあるルナナの人々の純粋さと強さに心打たれ、何気ない場面に幾度も涙があふれました」と感動の言葉を寄せる。また『チベットを馬で行く』などの著作で知られる作家の渡辺一枝さんは「ヒマラヤの清涼な空気の中に、歌声が流れる。村人の暮らしにとって宝物のような動物、ヤクを称える歌だ。子どもたちの好奇心に満ちた輝く瞳と、山の神々や大自然に捧げられるこの歌声が、気付かせてくれる。大切なことは遠くにあるのでは無いことに、近代的で便利な日々にあるのでは無いことに。」とコメント。
グローバル化が進み、世界の景色が単一化するいま、秘境の地で伝統を守りながら生きるルナナの人々が私たちに教えてくれること、その答えをぜひスクリーンで。
各界の著名人より絶賛の声続々!(敬称略・順不同)
渡辺一枝(作家)
ヒマラヤの清涼な空気の中に、歌声が流れる。村人の暮らしにとって宝物のような動物、ヤクを称える歌だ。子どもたちの好奇心に満ちた輝く瞳と、山の神々や大自然に捧げられるこの歌声が、気付かせてくれる。大切なことは遠くにあるのでは無いことに、近代的で便利な日々にあるのでは無いことに。
加藤登紀子(歌手)
村の暮らしが美しい!首都ティンプーから山のルナナへの旅も、最高!
ブータンが好きでコンサートをした私、すっかりルナナのファンになってしまいました。
紺野美沙子(俳優・朗読座主宰)
現代ブータンの発展にまずはびっくり。その対極にあるルナナの人々の純粋さと強さに心打たれ、何気ない場面に幾度も涙があふれました。人を大切に思うこと、思われることが一番の幸せだと心から思える作品です。子どもたちと今風の先生の成長をずっと見つめていたい。  
八神純子(歌手)
人が真の生きがいを見つけるためには、人のためになること、そしてその背景にはいつも音楽があること。『ブータン 山の教室』は、忘れてはならない大切なことを、あらためて感じさせてくれるパワフルな作品です。
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
秘境というとロマンティックな響きですが、電気も水道もない標高4,800メートルの集落で暮らすとなると厳しいものがあるはず。でも、自然環境の美しさに息を飲むものがあります。劇映画ではあるものの、多くの登場人物はありのまま、中でも9歳の女の子ペム・ザムには完璧に心を奪われてしまいます。
鶴田真由(女優)
この映画を見ながら、かつてパキスタンの山間の村を訪れた時のことを思い出した。もう二度と会えないと思って別れた少年と20年ぶりにFacebookで繋がってテレビ電話でその家族と話をした。時は流れている。
でも、大切なことは変わらない。そういうことを気づかせてくれる旅だった。
この映画を見ながら、ずっとその時のことを思い出していた。
OKI(樺太アイヌ伝統弦楽器トンコリ奏者)
歌とはどこで、誰のために、何をテーマに歌うのか?を教えてくれる映画です。「ルナナ ヤクのいる教室」という原題も素敵です。 主題曲はもちろん、国を代表する音楽家ジグメ ドゥㇰパさんの歌と弦楽器ダムニェンの演奏も素晴らしい。 鑑賞後ブータンとの距離が縮まり、訪れてみたい国がまた一つ増えました。
浦田貴子(太宰府市立太宰府小学校 校長)
「教師は未来に触れることができる人」という言葉が教職に身を置く私の心を揺さぶりました。情報と物質に満ち溢れる現在の日本だからこそ,学校でしか教えられない「未来」を子供達に与えていきたいと心に誓いました。  
4月3日(土)より 岩波ホール他にて全国順次公開!
映画『ブータン 山の教室』
【作品情報】
監督・脚本:パオ・チョニン・ドルジ
出演:シェラップ・ドルジ、ウゲン・ノルブ・へンドゥップ、ケルドン・ハモ・グルン、ペム・ザム 他
【2019年/ブータン/ゾンカ語、英語/110分/シネスコ 英題:Lunana A Yak in the Classroom 日本語字幕:横井和子 字幕監修:西田文信】
後援:在東京ブータン王国名誉総領事館
協力:日本ブータン友好協会  
配給:ドマ
(c)2019 ALL RIGHTS RESERVED
公式サイト:bhutanclassroom.com
4月3日(土)より 岩波ホール他にて全国順次公開!
アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート!イー・ヤンチェンシー主演『少年の君』7月16日公開!
https://news.goo.ne.jp/article/otocoto/entertainment/otocoto-otocoto_45609.html

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ミケル・バルセロ展 国立国際美術館 | 大阪府

2021-03-27 | 先住民族関連
インターネットミウジアム 2021年3月26日
スペイン現代美術界の巨匠ミケル・バルセロ(1957-)の日本初となる大規模個展が大阪中之島・国立国際美術館で始まりました。本展は初期の作品から現在に至るまでの93点で構成され、彼の仕事の全貌が紹介されています。

右/《海のスープ》1984 左/《細長い図書館》1984.02-1985.03
バルセロの大きな特徴の1つは、絵画、彫刻や陶芸など美術におけるジャンルを横断しながら、様々な制作手法で独自の世界を生みだしていることです。
会場すぐに《マッチ棒》《カピロテを被る雄山羊》のブロンズ彫刻、画面から棒が突き出た絵画《海のスープ》、陶芸《トーテム》などが紹介されており、そのことがすぐに実感できます。
《恐れと震え》では大蛸が画面いっぱいに描かれています。下地に皺が寄せられていて蛸の足がくねくねと動いているかのよう。《ルーブル》は、まるで砂絵を見ているような面白味がありますし、陶芸作品《カサゴの群れ》では壺の側面に入れた切り口を魚の口に見立て絵付けされています。どれも見るほどに発見があり、尽きることがありません。
会場を巡るうちに、同館で2008年に開催された「エミリー・ウングワレー展」でのオーストラリア先住民族アポリジニ出身のエミリーが描いた抽象画を思い出していました。見上げる大画面から発せられる瑞々しいエネルギーに思わず深呼吸したことも覚えています。
今、バルセロの作品を前に似たような気持ちになっていきます。いえ、もっと泥臭く、強いものかもしれません。大胆な筆跡、触って確かめたくなるようなテクスチャー仕上げの大型絵画。土に身をゆだねて焼き上げたような陶芸作品。
バルセロから湧き出るイマジネーションに巻き込まれていきます。足元から熱を感じると同時に、静寂で広い神秘的空間へと導かれていくようです。
今回、3本の映像も紹介されていて、中でも2015年スイスで上演されたバルセロと振付家ジョゼフ・ナジのパフォーマンス《パソ・ドブレ》は強烈な印象を残してくれました。
彼らが背丈以上の高い土壁に向かい、手で穴を開けたり、力任せにたたいたり身体を動かし続けます。6分程度という短さですが、バルセロ作品の根底にあるものが見える気がします。周りの材料となりうるもの全てが導くままに、手を、体を動かすことが、彼の世界観を築く土台であるのではないでしょうか。
本展はこの後、長崎県美術館、三重県立美術館そして東京オペラシティアートギャラリーに巡回します。ぜひ実際に作品を堪能し、バルセロの世界を味わってください。
[ 取材・撮影・文:カワタユカリ / 2021年3月29日 ]
https://www.museum.or.jp/report/102021


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