先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アラスカ先住民が千歳来訪 アイヌ協会員らと交流

2024-11-09 | 先住民族関連

加藤祐輔 有料記事

北海道新聞https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1085880/2024年11月8日 22:23(11月8日 22:51更新)

アラスカ先住民族の黄色い衣装を身にまとい、末広小の児童らとホリッパを踊るベンジャミンさん(左から3人目)

 【千歳】千歳市と姉妹都市提携を結ぶ米国アラスカ州アンカレジ市の先住民族らが交流事業で、千歳を初めて訪れている。12日まで滞在の予定で、千歳アイヌ協会会員との意見交換や、鮭の日・アイヌフェスタへの参加、民族共生象徴空間「ウポポイ」(胆振管内白老町)への訪問などを予定している。

 来訪したのは、アラスカ先住民連盟会長のベンジャミン・マロットさん(40)ら先住民族や研究者ら計5人。7日深夜、空路で千歳に入った。

 一行は8日、アイヌ文化教育に力を入れる末広小を訪問した。ベンジャミンさんらは、アラスカ先住民族についてスライドや自ら着用した民族衣装を使って紹介。続いて、児童らによる寸劇を交えたアイヌ文化の紹介に耳を傾け、アイヌの伝統舞踊「ホリッパ」を一緒に踊り交流を深めた。

 同校4年の寺尾莉愛奈さん(10)は「一緒に踊り、思い出になった。民族衣装が格好良かった」と話した。

 千歳のアイヌ民族とアラスカ先住民族の交流を巡っては、千歳アイヌ協会の会員らが2020年と22年にアンカレジを訪れ、アラスカ先住民連盟の大会にも参加。千歳に来てもらう計画も立てていたが、新型コロナウイルス禍などで実現できていなかった。

 千歳アイヌ協会の中村吉雄会長(75)は・・・・・

 ☆マレクのクは小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1086042/


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台湾先住民族と絆深める 白老町訪問団が「秀林郷」視察 タロコ族とアイヌ民族、伝統舞踊をとも

2024-11-09 | 先住民族関連

武内敦貴 有料記事

北海道新聞2024年11月8日 19:11(11月8日 19:54更新)

秀林郷公所前で王郷長(手前右から5人目)ら現地の職員らと記念撮影する大塩町長(同6人目)ら訪問団(いずれも町提供)

 【白老】大塩英男町長や白老アイヌ協会の山丸和幸理事長ら10人が10月29日から11月2日まで台湾を訪れ、町と友好交流推進協定を結ぶ東部の花蓮県秀林郷を視察した。タロコ族の文化や暮らしに触れ、一緒に舞踊を踊り交流をさらに深めた。

 町は2022年8月、先住民族が暮らす共通点がある縁から、秀林郷と同協定を締結。今年3月には秀林郷の訪問団が町役場や民族共生象徴空間(ウポポイ)を訪問し、職員らと意見を交わしていた。タロコ族は人口約3万4900人(23年6月時点)で、台湾の16原住民族(先住民族)の一つ。04年に台湾政府の認定を受けた。

 訪問団一行は10月29日に台湾入り。30日に秀林郷の役場に当たる公所を訪れ、王バイ瑰(おうばいかい)郷長ら約30人の出迎えを受けた。

 4月の台湾東部沖地震で、秀林郷でも観光名所で落石が発生するなどの被害が出ており、町と町議会は義援金計55万円を同郷へ贈っていた。30日に同郷で行われた懇談の場で、王郷長は「義援金をいただき、心から感謝する。さらに友情を固めたい」と話し、大塩町長と小西秀延町議会議長に感謝状を手渡した。

 その後、タロコ族の民芸品が展示されている施設に移動し、・・・・・

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1085880/


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シシャモ豊漁願う 白糠でアイヌ民族伝統行事【白糠】

2024-11-09 | アイヌ民族関連

釧路新聞 2024年11月9日 土曜日

 【白糠】白糠アイヌ協会(天内重樹会長)は3日、アイヌ民族を飢えから救ったというシシャモの恵みに感謝する「第45回ししゃも祭」をアイヌ文化活動施設「ウレシパチセ」と茶路川河畔で開いた。道内各地のアイヌ...

この記事は【会員限定】です。

https://kushironews.jp/2024/11/09/550192/


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オールひだか来てウマい!観光物産展

2024-11-09 | アイヌ民族関連

北海道 2024年11月8日 16時18分

 高規格道路日高自動車道新冠IC(仮称)の開通を見据えて、利用者の多くを占める札幌圏の方々の誘客推進を図るため、魅力あるひだか地域7町の特産品の販売や日高自動車道の整備効果と日高山脈襟裳十勝国立公園を紹介するパネル展示のほか、アイヌの伝統工芸「イタ」の製作実演販売及びアイヌ文様入ペンダントの組立やVRを用いたジョッキー体験などの体験コーナー、観光PRなど、オールひだかで魅力を伝える観光物産展を開催します。

1 名 称:「オールひだか来てウマい!観光物産展」

2 期 間:令和6年11月14日(木)12:00~19:00 

      令和6年11月15日(金)10:00~19:00

3 場 所:札幌駅前通地下歩行空間「北3条交差点広場(西)」

4 内 容:日高管内の特産品販売やパネル展示、アイヌの伝統工芸「イタ」の製作実演販売及び

      アイヌ文様入ペンダントの組立やVRを用いたジョッキー体験などの体験コーナー、

      観光PRなど      

5 主 催:優駿日高道!!オールひだか魅力発信キャンペーン町実行委員会

      優駿日高道!!オールひだか魅力発信協議会

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000601.000088209.html

 


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牡丹社事件から150年、屏東県牡丹郷と沖縄県宮古島市が交流協定

2024-11-09 | 先住民族関連

台湾トゥディ2024/11/08

屏東県牡丹郷と日本の沖縄県宮古島市が7日、交流協定に関する覚書に調印した。一行はまた、2005年に牡丹郷が宮古島市に寄贈した「愛と平和の石像」の隣に記念碑を設置。「牡丹社事件」から150周年の節目を迎え、台日双方の自治体が新たな関係構築に向けて歩みだした。(屏東県)

屏東県牡丹郷と日本の沖縄県宮古島市が7日、交流協定に関する覚書に調印した。牡丹郷の藩壮志郷長が牡丹や高士集落に住む先住民族を率いて宮古島市役所を訪れ、宮古島の座喜味一幸市長とともに署名に臨んだ。双方は今後、①教育・文化、②観光・旅行、③産業推進の3つの側面から交流を促進させる。一行はまた、2005年に牡丹郷が宮古島市に寄贈した「愛と平和の石像」の隣に記念碑を設置。「牡丹社事件」から150周年の節目を迎え、台日双方の自治体が新たな関係構築に向けて歩みだした。

 「牡丹社事件」とは、台湾に漂着した日本の宮古島島民がパンワン族に殺害された「八瑤湾事件」(日本での名称は宮古島島民遭難事件)(1871年)と、それをきっかけとして1874年に行われた日本軍による台湾出兵に至るまでの一連の歴史事件を指す。今年は事件から150周年の節目となる。

 屏東県原住民処が明らかにしたところによると、牡丹郷の一行は4日から8日までの日程で沖縄県宮古島を訪れた。一行は7日、カママ嶺公園にある「愛と平和の石像」の隣に、石像を設置した目的や理念について説明する記念碑を新たに設置した。また、パイワン族の祈願祭を開催し、宮古島市のすみずみにまで平和が訪れ、そしてより多くの人が「牡丹社事件」の歴史に関心を寄せ、理解を深めてくれるよう祈願した。

 一行はまた、宮古島市役所を訪れ、交流協定に関する覚書に調印した。協定の内容は、双方が①教育・文化、②観光・旅行、③産業推進の3つの側面から交流を促進させることを約束したもの。屏東県原住民処は「牡丹郷と宮古島市はいずれも国境の南に位置する。地方から台日双方の都市外交を盛り上げ、双方の交流活動を通して、双方の協力関係を発展させていきたい」と期待を寄せている。

 牡丹郷にとって、宮古島市は初めての国際交流都市となる。屏東県原住民処によると、この2つの自治体は過去の歴史を通して関係を構築した。2005年には牡丹郷の林傑西郷長が「牡丹社事件-愛と平和の世紀の大和解」と名付けた「平和の旅」を実践。宮古島市の伊志嶺亮市長(当時)が証人として立ち会う中、宮古島の被害者の末裔が牡丹郷の善意に理解を示し、被害者・加害者双方の末裔が握手、抱擁するという歴史的な和解を実現させた。

牡丹郷はこの和解を記念するため、「愛と平和の石像」を牡丹郷の「牡丹社事件紀念公園」と宮古島市の「下地中学校」に設置し、愛と平和という普遍的価値観を伝えてきた。2023年、宮古島市は牡丹郷に敬意を示し、石像をカママ嶺公園に移設。石像の正面を牡丹郷に向けることで、日本側の善意と理解を示した。

 https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=148,149,150,151,152&post=261354


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★WTTC、西豪パースでグローバル・サミット開催

2024-11-09 | 先住民族関連

ウイングトラベル 2024.11.08

※写真=西オーストラリア州パースで開催されたWTTCグローバル・サミットの模様

先住民観光など、持続可能な未来について提言

 世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)はこのほど、オーストラリアのパースで「第24回グローバル・サミット」を開催した。今回は70カ国以上から代表団やメディアが集まり「古来の土地、新たな視点」をテーマに、再生型観光(リジェネラティブ・ツーリズム)の要となる先住民観光など、持続可能な未来について議論、提言を行った。
 基調講演では、WTTCのジュリア・シンプソン会長兼CEOが「西オーストラリア州は、先住民アボリジナルのコミュニティが自分たちの6万年の歴史を持つ文化や物語を共有することで、旅行者の体験を豊かにすると同時に、持続可能な観光の機会を生み出すという輝かしい模範例となっている」と述べた。
 さらに「パースは、オーストラリアへの単なる玄関口ではなく、旅行/観光産業の未来をリードしている」とし、先住民アボリジナルが残した文化と深くつながり、観光イノベーションの世界的な拠点として現代的な役割を果たす西オーストラリア州のパースでサミットを開催する意義と先住民観光の重要性を強調した。
 サミット内で行われた「グローバル・リーダーズ・ダイアローグ」では官民から25カ国以上のリーダーが一堂に会し、ツーリズムの持続可能な長期的成長戦略について議論が交わされた。
 この中で、開催地である西オーストラリア州のリタ・サフィオティ副首相兼観光大臣は「すべての国にとって、観光産業は経済成長の重要な柱のひとつ。観光産業には持続可能な成長とインパクトをもたらす多くの機会があり、西オーストラリア州はその将来において重要な役割を果たすことができる非常に恵まれた環境にある」とアピールした。

  先住民観光、670億米ドルの経済効果
 拡大する西豪州のアボリジナル・ツーリズム

  今回のグローバル・サミットでWTTCは最新の報告書を発表した。それによると、先住民観光が2034年までに年平均で4.1%成長し、670億米ドルの経済効果をもたらすとの予測を明らかにした。
 先住民観光は、先住民の文化や言語、土地を保護するだけでなく、歴史や伝統の体験を観光客に提供、地域の雇用や新たな経済的価値をもたらすものとして位置づけており「地域社会が自ら経済的未来を切り拓く力を得られる」点で重要としている。
 なかでも西オーストラリア州では、2023~2024年に西オーストラリア州を訪れた旅行者の87%がアボリジナル・ツーリズムに興味を持ち、36%が実際に参加した。アボリジナル観光事業の経済貢献は向上し続けており、2021~2022年で州総生産に対し6380万豪ドルの貢献に達したという。
 同州で先住民観光を推進する西オーストラリア先住民観光事業者協議会(WAITOC)は、西オーストラリア州政府観光局と協働し、同州におけるアボリジナル観光の継続的発展を支援するため、「西オーストラリア州先住民観光アクション・プラン2021-2025」を策定、新規事業の支援などに努める。 WAITOCのロバート・テイラーCEOは「西オーストラリア州は、アボリジナルの文化体験ができる国内随一の観光地となることを目指している」と強調した。
 具体的には、オーストラリア初のプログラムとして、伝統的なアボリジナルの所有地に宿泊施設を含むキャンプ場の開発を進めており、今年5月には北部ブルームの北に位置するダンピア半島のロンバディナに7番目のキャンプ場がオープンした。
 これらのキャンプ場は、アボリジナル・コミュニティによって所有、運営されており、資金と雇用の機会をもたらしているという。

  旅行/観光に関わるCO2排出量が減少
 ビジネス旅行はコロナ前超えを予測

  ほかにも今回のサミットでは最新の環境社会調査データの発表が行われた。
 2023年は旅行/観光業が世界のCO2排出量の6.7%を占め、ピークだった2019年の7.8%から1.1ポイント減少した。またCO2排出量自体も2019年のピークを12%下回り、GDPあたりの排出量も8.4%低下した。
 その一方で旅行/観光業における世界GDPへの貢献は、9.9兆米ドルに達し、コロナ前の水準にほぼ回復しており、旅行/観光業が環境に配慮しながら成長していることを示した。
 また旅行/観光業における化石燃料エネルギー源(石油、石炭、天然ガス)への依存度は、2019年の90%から2023年には88.2%に低下した。これに対して低炭素エネルギー源(原子力、再生可能エネルギー)のシェアは、2019年の5.1%から5.9%まで増加した。
 一方、ビジネス旅行は2024年にコロナ前の水準を超え、過去最高の1兆5000億米ドルに達する見通しであると指摘した。
 ビジネス旅行は、従来予測を上回るスピードの回復を見せており、コロナの影響でリモートワークが台頭したものの、対面交流の重要性が再認識されたことで、ビジネス旅行が復活、コロナ前の2019年を6.2%上回る成長を見せるとした。

https://www.jwing.net/news/85476


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氷で足を怪我するホッキョクグマたち、歩行困難にも、最新報告

2024-11-09 | 先住民族関連

肉球に最大30cmの氷塊や深い切り傷、先住民も「こんなことは初めて」

ナショナルジオグラフィック2024.11.08

足に大きな氷の塊が着いたホッキョクグマ。降水パターンが変化し、氷が付着しやすくなったのではないかと考えられている。(PHOTOGRAPH BY KRISTIN L. LAIDRE)

 ホッキョクグマワモンアザラシを狩るため、海氷を何キロも歩き、氷の割れ目や穴を探す。しかし、一部の地域で、氷がホッキョクグマの足を傷つけていることが明らかになった。北方に暮らす2つの集団が裂傷、脱毛、皮膚の潰瘍、そして、毛皮と主に足への着氷に苦しんでいるという報告が、10月22日付けで学術誌「Ecology」に発表された。ひどい2頭の例では、肉球に最大直径30センチの氷塊が着き、出血を伴う深い切り傷を負い、歩くのも困難な状態だった。

 論文の著者は、米ワシントン大学の生態学者クリスティン・ライドラ氏とカナダ、ヌナブト準州環境局の野生生物学者スティーブン・アトキンソン氏だ。

 アトキンソン氏は2012年と2013年に行ったカナダとグリーランドに挟まれたケイン湾の調査で、ホッキョクグマの病変に初めて気付いた。アトキンソン氏はライドラ氏に画像を共有したが、これが広範な傾向の一部であることはまだ知らなかった。「どう考えたらよいのかわかりませんでした」とライドラ氏は振り返る。

 その後、2018年から2022年にかけて実施した東グリーンランドの調査で、ライドラ氏は同じ傷を目にするようになった。論文ではその理由として気候変動を挙げており、ホッキョクグマにとって、新たな難題になる可能性があると懸念している。(参考記事:「海氷が減っても生き延びるホッキョクグマ、「特別な集団」を発見」

脱毛と痛々しい足

 一部のクマに見られる脱毛は、おそらく氷の塊が毛皮に絡まったせいだと考えられる。ただし、ライドラ氏によれば、それ自体は必ずしも珍しいことではない。

「ホッキョクグマは過酷な環境に暮らしており、体に氷がくっつくこともあります」

 むしろ注目すべきはその状況だ。脱毛が見られたのはほとんど足だった。加えて、調査の対象となったホッキョクグマの多くが足に重傷を負っており、出血を伴う潰瘍も複数確認された。

 クマたちは鎮静剤を投与されていたにもかかわらず、傷を軽く触ると、身じろぎすることもあったため、痛みがあったのではないかと研究チームは考えている。

 足の裏に氷の塊が付いているクマを見たことは「とてもショックでした」とライドラ氏は述べている。

 上空から見たとき、「何かがおかしいと思いました。うまく歩けないように見えたためです。地上に降りたとき、歩けなくて当然だとわかりました。彼らの足にくっついているものが見えましたから」

 クマに鎮静剤を投与し、足を調べたところ、氷の塊は硬いことが判明した。金属製の道具で削り落とすのに30分かかった。

 氷で何らかの傷を負っていたクマは比較的少ない。ケーン湾では32頭、東グリーンランドでは15頭だった。ただし、調査対象となったクマのそれぞれ52%と12%であり、ライドラ氏によれば、決して無視できる割合ではない。

 科学者はもちろん、インタビューした先住民のハンターたちも、このような影響は指摘していなかった。

「ハンターたちが何を見てきたかを聞くことなく、これは新しい発見だと言いたくありませんでした」とライドラ氏は説明する。「ホッキョクグマを最もよく見ているのは、クマと共存するコミュニティーに暮らし、生活のために狩猟を行っている人々です。インタビューしたハンターのほとんどが、こんなことは初めてだと話していました」

 ただし、多くのハンターが、犬ぞりの犬にも似たようなことがあり、ぬかるんだ状況では、足に氷がくっつき、痛みを伴うことがあると指摘している。

「氷の塊がくっついたホッキョクグマは北極圏の各地で観察されています。しかし最近は、氷の塊が大きくなり、影響がより深刻になっています」とカナダ、アルバータ大学の生態学者アンドリュー・デロシェール氏はナショナル ジオグラフィックに語った。(参考記事:「「海氷の裏側」がホッキョクグマの命運を握る理由」

「寒いときに、泳ぐホッキョクグマの背中に氷が塊が付着するのはよくあることです。それと比べると、氷塊がホッキョクグマの足に着くのはずっと珍しく、通常とは異なるいくつかの条件が必要です」。なお、デロシェール氏は今回の研究に参加していない。(参考記事:「環境汚染でホッキョクグマのペニス折れやすく」

原因は北極圏の温暖化?

 ライドラ氏とアトキンソン氏は、温暖化が何らかの役割を果たしていると考えている。論文では、ホッキョクグマのけがについて、いくつかの説を提示している。

 ライドラ氏とアトキンソン氏はまず、北極圏の気温が上昇するにつれて、雪ではなく雨が降る割合が増えている点に注目した。シナリオの一つとして、降雨によって氷の表面が解け、ホッキョクグマが歩くと、足の裏で再び氷になると説明している。

 また、温暖化によって表面の雪が解け、再び凍ると、硬い層ができる。クマが歩くとき、その硬い層を突き破り、切り傷を負うというのが2つ目の可能性だ。

 3つ目のシナリオは、なぜ現時点では2つの集団のみが傷を負っているかの説明になる。

 ライドラ氏によれば、東グリーンランドとケイン湾では春、多くのホッキョクグマが海岸に定着した広い氷、あるいは、氷河の河口で暮らしている。このような環境で温暖化が進むと、海氷は薄くなり、海水が染み込んで表面がぬかるんでくる。(参考記事:「北極の海氷が劇的に薄く平らに、2007年から、研究で判明」

 南方に暮らすホッキョクグマは、(比較的)温かい水で氷の塊を洗い流せる。対して、これらのクマは、一般的により寒く乾燥した高緯度地域に暮らしているため、南方のクマのようにはなかなかいかない。

「ホッキョクグマは北極圏の生息環境によく適応しているため、雪が降るべきときに雨が降ったり、寒いはずのときに気温がプラスになったりと、氷がくっつくような状況を経験しているに違いありません」とポーラー・ベアーズ・インターナショナルの主席研究員ジョン・ホワイトマン氏は話す。

「この問題が研究した地域の複数のクマに影響を与えていたことは注目に値します」とホワイトマン氏は続ける。「このパターンに加えて、一部のクマは重傷を負い、自然治癒の可能性が低く、歩行が困難に見えたという観察結果から、氷の塊がホッキョクグマにとって、より広くて深刻な問題になりうることが示唆されます」

 ただし、氷の塊はまだほかの地域では確認されていないため、ホッキョクグマの長期的な脅威になるかどうかは不確かだ。

「温暖化に伴い、北極圏は急速に変化しており、ホッキョクグマがどのように反応するかを研究者は注視しています」とカナダ、アルバータ大学のデロシェール氏は話す。

「ホッキョクグマの行動は驚きに満ちています。温暖化する北極圏で生き延びるすべを編み出したかのように見えることもありますが、氷の塊のような奇妙なものが現れ、誰一人として考えもしなかったような問題に直面していることが示唆されます」

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/24/110700600/?P=1


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トランプ再選をアート業界はどう受け止めたのか。「未来は暗い」「蹂躙される」「改めて連帯すべきとき」

2024-11-09 | 先住民族関連

ARTNEWS 11/8(金) 6:00

2024年11月6日、ドナルド・トランプの大統領復帰が確定した。米大統領選挙の結果が発表されたその瞬間から、嘆き悲しむ人や喜ぶ人、あるいは第二次トランプ政権において起こりうる事態を懸念する人の声がSNS上にあふれかえっている。そこには、アーティストや評論家、学芸員、そして文化施設の職員など、アート業界に身を置く人々も含まれる。

第一次トランプ政権だけを元にアメリカの未来を推測すると、アート業界にとって来る4年間が明るいとは思えない。というのも、2016年からの4年間の間にトランプは、芸術への資金援助を削減し、多様性や教育の向上にはむしろ忌避感を露わにした。

例えばトランプは、イスラム教徒が多く住む7つの国への渡航禁止令を任期中に発令している。美術館や大学関係者はこれによってアーティストや芸術関係者の入国が阻止され、反発した。また、連邦政府の芸術助成金廃止を繰り返し試み、2018年と2021年の予算案には全米芸術基金(NEA)の廃止が盛り込まれた(同基金の2021年予算は1億6750万ドル、現在の為替で約258億円で、連邦政府機関としては著しく低い)。NEA以外にも公共放送ラジオ(PBS)や米公共放送ラジオ(NPR )に一部資金援助を行っているアメリカ公共放送公社や、美術館・図書館サービス協会も標的となっており、すでにトランプ政権と予算の奪い合いを繰り広げていた文化セクターはコロナ禍の打撃も重なり衰弱し、今も完全には回復できていない。

こうしたことから、文化政策における対立が次の4年間も続くことを覚悟した(そして、トランプに対する人々や文化施設の反感を明確に示すためにも)アート界のスターたちは、総じてカマラ・ハリスを支持したのだ。ジェフ・クーンズ、ジェニー・ホルツァー、シモーヌ・リーなど、200人以上の著名なアーティストが作品を寄付したオークションは、最終的に150万ドル(約2億3110万円)の収益を上げた。これ以外にも、キャリー・メイ・ウィームスがカマラ・ハリスの広告キャンペーンに提供した代表作《Kitchen Table》シリーズの作品が「Kamala's Table」と題された広告映像に使用されたほか、ブライアン・アンドリュー・ホワイティーは、話題となった《Trump Tombstone》の彫刻を展示している。

しかし、アーティストたちによる努力は実ことなく、ハリスを大統領執務室に導くことはできなかった。美術評論家のシッダールダ・ミッターはInstagramの投稿で次のようなコメントを残している。

「45年間にわたって抑制のきかなかったレーガノミクスは、人道的な代替案ではなく、さらに卑劣な何かに取って代わられて終わりを迎えた。(2024年の大統領選に道徳的な候補者は存在せず)パレスチナで起きている言葉にできない恐怖が日々報道されることで、消極的選択として本質的に鈍化された『まだマシ』な候補者を選ぶしかなかった」

エッセイストのレベッカ・ソルニットも、Xにこう投稿している。

「トランプ政権は、人々に無力感を抱かせ、熱意を削ぎ、すべてを踏みにじろうとしている。でも諦めてはいけない。すべてを救うことはできなくても、守るべきものは見捨てずに守り抜く必要がある」

また、ハドソン川流域の先住民主導のアーティストイニシアティブであるフォージ・プロジェクトは、この日は「喪に服す日」であると同時に「コミュニティにの結束力の強さを思い出す時でもある」とInstagramに投稿しており、先住民プログラムのディレクターを務めるサラ・ビスカッラ・ディリーはこう続ける。

「人々を支援する方法や組織のあり方は変わったとしても、選挙結果は私たちの仕事がさらに必要であることを示している。植民地として誕生したこの国が直面している厳しい現実を解決するには、国民のすべてがともに夢を思い描き、実現に向けて動く必要がある」

一方、選挙結果についてSNS上で直接的な言及をしているアメリカの文化施設はほとんどない。こうしたなか、ロサンゼルス現代美術館(MOCA)は、1989年から1990年にかけてMOCAの分館であるテンポラリー・コンテンポラリー(現ゲフィン現代美術館)の南壁に展示されていたバーバラ・クルーガーの《Untitled (Questions)》のアーカイブ画像を投稿。この作品には、「Who is Beyond The Law? Who is Bought and Sold(法を超えた存在は誰か? 買収され、売り渡されるのは誰なのか)」という言葉が記されている。これ以外にも、ニューヨークを拠点に女性やジェンダー規範に縛られないアーティストや芸術教育を支援する芸術団体「Topical Cream」は、そのチームが「これまで以上に」団体の使命に注力していくと記していた。

今回の選挙では、人々が1973年に勝ち取った女性の人工中絶権を認めるロー対ウェイド事件裁判の判決が、第一次トランプ政権下で保守化が進んだ米最高裁によって2022年に覆されたことを受け、人工中絶の是非が主要争点の一つとなった。

今回のトランプ当選に際し、キュレーターのジャスミン・ワヒはInstagramに、「教育よりも暴力を、自由よりも利益を、命を救うことよりも害を何度も重んじてきてきたこの国のことなので、驚きはない」と投稿し、トランプ大統領の下で苦しむ可能性が高い人々は、「白人、シスジェンダー、男性」ではない「不安定さ」を知る人々だと記している。

アーティストたちも声を上げている。ヘンリー・テイラーは、ドレッド・スコットのメッセージの一部を次のように再投稿した。「問題は選挙結果ではない。奴隷制と大量虐殺、搾取、そして抑圧を基盤とした国家運営を掲げる政党に、人々が投票したことが問題なのだ」

映画監督のコーリーン・スミスは、NBCニュースによる黒人、白人、ラテン系有権者の投票先調査を共有した。これによれば、黒人男性の約81%、黒人女性の約90%がハリスに投票している(「その他の人種」は42%がトランプに、55%がハリスに票を投じた)。スミスはInstagramの投稿に次のように記している。

「黒人たちは、自分たちを抑圧してきた人々に対して、倫理的な考え方を育む方法を100年以上にわたって教えようとしてきた。(中略)最終的に民主党は、有権者の声に耳を傾けなかった。民主党員たちは億万長者にひれ伏したのだ。億万長者たちはまたしても、最も痛ましい方法で、自らの貴重な一票を使って私たちを売ったのだ。私たちの希望は、裏切られた」

政治的なパフォーマンスアートで知られるラファ・エスパルザは、11月5日にホワイトハウスの南に位置する公園、ザ・エリプスで実施した《bust: indestructible columns》のパフォーマンス風景を投稿した。エスパルザが柱の頂上を超えてホワイトハウス内部に潜り込む姿を映したこの作品は、アメリカの白人至上主義と新古典主義の束縛からの解放を表現している。その翌日にエスパルザは、ラテン系有権者の男女別の投票先をを投稿し(男性は54%がトランプに、女性は61%がハリスに投票)、これらの数字を見て「熟考すべきことがたくさんある」とコメントした上で、こう続ける。

「アメリカンドリームを追い求めること(それは、白人になることへの憧れとほぼ同義だ)の恐ろしさについて再考しなければいけない。この追求が白人男性ではないほとんどの人々、そしてこの国でただ生き延びることを余儀なくされている多くの人々にとって、実際にどれほどの恐怖をもたらすのかを解明し、幻想を解く必要がある」

https://news.yahoo.co.jp/articles/1f449fcc59acfb0d0b1c692fd4e27043713567c7


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ムスタファ・スカンドラニのピアノ独奏名盤『イスティクバルと即興』が新装丁で再プレス

2024-11-09 | 先住民族関連

CDJournal 11/7(木) 13:59

ムスタファ・スカンドラニのピアノ独奏名盤『イスティクバルと即興』が新装丁で再プレス

 アルジェリアのピアニストで作曲家、ムスタファ・スカンドラニ(Mustapha Skandrani)がアンダルシア民謡の旋律をピアノで即興変奏した二つとない珠玉のアルバム『イスティクバルと即興』(1965年)。2012年にエム・レコードが復刻し、ロングセラー・ピアノ作品で知られるLP版が、新装丁を施し再プレスされ12月13日(金)にリリースされます。

 アンダルシア古典音楽で西洋由来のピアノは末席、このスカンドラニが開拓したも同然の演奏法でその作品は異端扱いされたとのこと。それ以前のアンダルシア音楽のコンサートでピアノ独奏はありえず、「イスティクバル」(アンダルシア宮廷音楽の様式のひとつ)をピアノでやるなどは当時、物議をかもしたといいます。

 アルジェリアの古典音楽は、スペインのアラブ・イスラム王朝が起源のアンダルシア宮廷音楽とトルコの古典音楽が混じりあい、西洋 / アフリカ先住民 / ユダヤ系の影響も受け、東西文化の統合が特徴とされています。「イスティクバル」は宮廷音楽の組曲様式「ナウバ(またはヌーヴァ)」の前奏曲で、幾つかのモード(型)があります。本作では、ひとつのモードをまず主題的に演奏・提示し、その後、変奏を行なって1セットとし、合計9セットのモードを収録しています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7ffa04e71c58d488836ae5afe3adb2f9547dcf3e


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