先住民族関連ニュース

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「阿寒アイヌアートウィーク」が初開催へ

2024-11-11 | アイヌ民族関連

美術手帖 11/11(月) 7:23

 株式会社ロフトワークがは北海道釧路市からの委託により、阿寒湖温泉・阿寒湖アイヌコタンを舞台としたアートの祭典「阿寒アイヌアートウィーク」を開催する。会期は11月23日~12月15日。

 阿寒アイヌアートウィークは、阿寒湖の大自然を舞台にアイヌ工芸と多様な背景を持つ現代アートが混じり合う約3週間。

 アイヌの文化を現代に解釈しながら表現を続けるアーティストたちによる、木彫作品からガラス彫刻、刺繍作品、パフォーミングアートなど、アイヌ美術の伝統と革新を体感できる多彩な作品が、エリアの各所に登場する。参加作家は、秋辺日出男、井上綾子、岡田実、郷右近富貴子、斉藤政輝、下倉洋之、平良秀晴、瀧口健吾、床州生、西田香代子、平間覚、辺泥敏弘(Pete)、簗瀬秀夫、渡辺澄夫

 また、ガスアズインターフェイス株式会社の西野慎二郎が、今回のアートウィークに向けて国内外の現代アーティストらをキュレーション。阿寒湖温泉・阿寒湖アイヌコタン周辺でのフィールドリサーチや滞在制作を通して制作した新作も発表される。参加作家は、磯崎道佳、加々見太地、MSHR、山口みいな+木下真紀。

 また、会期中は体験ツアー、舞台芸術などのプログラムも、開催エリアの各所にて展開。阿寒湖アイヌの歴史と物語に触れるステージプログラムでは、アイヌの人々がアイデンティティとして持つ多様性を受け入れる受容性や大切な思想でもあるウレシパモシㇼ、お互いに育て合う大地等をテーマに取り入れ、制作チームと阿寒湖アイヌシアター<イコㇿ>の踊り手が話し合いを重ねながら沢山の想いを込めつくられた作品『満月のリㇺセ』や『古式舞踊』、古式舞踊、現代舞踊、3DCG、7.1chサラウンドを組み合わせた『阿寒ユーカラロストカムイ』などが上演される。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c8bd2af9ffe969a3c3da708124b953477f5ae101


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露口啓二さんと考える土地の記憶 撮る ずっと忘れないために

2024-11-11 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年11月10日 10:18

 長く札幌を拠点に道内外を回り、各地の風景を記録してきた写真家の露口啓二さん(74)が新たな写真集「移住」(赤々(あかあか)舎)を出版した。北海道、四国、東京、福島…。一見ありふれた何げない風景が、写真に切り撮られることで、その土地固有の記憶を鮮やかによみがえらせる。何を捉えようとしているのか、何を伝えようとしているのか、露口さんの話を聞いて風景写真の可能性を考えた。

 人の目線の高さにカメラを構える。低いアングルや俯瞰(ふかん)する視点は使わない。「風景は、そこに住む人や、そこを訪れた人たちが普通に見ることから始まります。写真的な表現を強調したくない。ごく普通に成立する風景をそのまま捉えたい」

 一つの場所では1枚しか撮らない。作品として発表する基準はその1枚に「強度があるか」。なければボツにする。強度とは。そう聞くと「その写真に何か心を揺さぶられるものがあるか、です」と答えた。

■ねじ曲がる地名

 2017年の写真集「自然史」、18年の「地名」、そして今夏出した「移住」。並行して撮影した3部作からにじみ出るのが、それぞれの土地の記憶だ。

 例えば②の夕張市本町の写真。外科という文字が見えるので、かつて病院だったと説明できる。「だけど、言葉では言い尽くせない。言葉で説明できないことを写真で表現したい」

 道内の風景は、写真家にも一般の人々にも、数限りなく撮影されてきた。北海道らしい風景といえば、誰もが何らかの風景を思い浮かべることができる。しかし、その風景を名指す北海道の地名には「切断とゆがみがある」という。口承のアイヌ語地名がカナに置き換えられ、漢字を当てられた。「引き裂かれ、ねじ曲げられた」と。写真集「地名」は、①の神恵内のように、同じ場所で視線をずらした風景を時間を置いて撮った2枚を並べるという手法を取り、写真説明にアイヌ語の地名の由来を添えた。

 セトラー・コロニアリズムという言葉がある。入植植民地主義と訳される。先住民族がいる土地を後からやって来た人が支配する。来た人にも元いた場所、離れた故郷の記憶がある。「近代以降の歴史の中で考えるべき複雑な問題が北海道に集積しています」と話す。

・・・・・・・・・・

(編集委員 関口裕士)

つゆぐち・けいじ 1950年徳島県生まれ。中央大在学中に荒木経惟(のぶよし)氏らの撮影助手を経験。70年代後半から札幌で広告写真の仕事に携わり、95年に毎日広告デザイン賞。99年から3部作に連なる土地や風景を記録した写真を撮り始めた。2009年東川賞特別賞。昨年完成した中島洋監督の映画「Wakka」の撮影監督も務めた。20年に札幌を離れ、現在は東京都在住。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1086332/


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実写ドラマ「ゴールデンカムイ」鶴見中尉と江渡貝のダンスシーン登場 こだわりの衣装にも注目

2024-11-11 | アイヌ民族関連

シネマトゥデイ 2024年11月10日 10時00分

ついに江渡貝くんが登場する第6話「職人の鑑」 - (C)野田サトル/集英社 (C)2024 WOWOW

 野田サトルの人気漫画を山崎賢人(崎はたつさき)主演で実写ドラマ化した「連続ドラマW ゴールデンカムイ ー北海道刺青囚人争奪編ー」の第6話「職人の鑑」が10日の午後10時より、WOWOWで放送・配信される。「刺青人皮(いれずみにんぴ)」争奪戦をかき回す天才剥製職人・江渡貝弥作(古川雄輝)が登場。鶴見中尉(玉木宏)とのダンスシーンも見どころだ。また、ファンの要望に応える形で、応援上映イベントの開催も決定した。

【写真】いいよ江渡貝くぅん!「ゴールデンカムイ」第6話フォトギャラリー

 「ゴールデンカムイ」は、明治時代の北海道を舞台に、日露戦争帰りの元兵士・杉元(山崎)とアイヌの少女・アシリパ(※リは小文字・山田杏奈)が、莫大なアイヌの埋蔵金をめぐって、大日本帝国陸軍第七師団中尉・鶴見篤四郎(玉木)や、新撰組副長・土方歳三(舘ひろし)らと攻防を繰り広げる冒険活劇。映画に続く連続ドラマ版では、脱獄囚たちの体に金塊の在りかを刻んだ「刺青人皮」をめぐる、三つ巴のバトルが激化する。

 前回、牧場経営者エディー・ダン(モーリー・ロバートソン)の依頼で、ヒグマたちと壮絶な戦いを繰り広げた杉元たち。第6話では、ダンから怪しげな革を用いた本を見せられた杉元一行が、その革職人の館で刺青人皮の目撃情報があったと聞き、夕張へ向かう。そのころ、土葬された墓から人間の体を持ち去る怪しげな人物をマークしていた鶴見中尉は、夕張で剥製工房を営む江渡貝弥作にたどり着く。江渡貝の精巧な技術に目を付けた鶴見は、言葉巧みにその懐に入り込み、思いもよらないことを持ち掛ける。

 普通の好青年に見える江渡貝だが、実はくせ者がそろった「ゴールデンカムイ」のキャラクターのなかでも、ひときわ異彩を放つ人物。剥製作りの腕前は確かだが、彼の家には深い闇が隠されている。江渡貝を演じる古川は、10kgの減量に加え、体脂肪率を10%以下に落として腹筋を披露。また、江渡貝と鶴見のやり取りも見どころ。特に2人のダンスシーンは、曲作りから振り付け、せりふ合わせなども含め、かなりの時間をかけて撮影されたという。

 2人のダンスと共に、原作でも相当なインパクトを残した江渡貝の“ファッションショー”も登場。特殊造形チームが古川の体を型取りして制作した、江渡貝が身につける独特な衣装はもちろん、江渡貝邸の室内インテリアも細部まで飾り込まれており、撮影現場に訪れた原作者・野田サトルが「原作以上の作り込みに感動した」と言うほどの出来映えに注目だ。さらに後半では、炭鉱を舞台にした攻防が展開。美術チームが手作りでトロッコやレールを準備し、実際にレール上でトロッコを走らせて撮影したチェイスシーンが繰り広げられる。

 各話ごとに担当アーティストや楽曲が変わる今回のエンディングテーマは、人気ロックバンド、神はサイコロを振らないの「火花」。同バンドは、楽曲について「何度死にかけても生に食らいつく、不死身の杉元に自分自身を重ね合わせました。杉元や僕だけでなく、この世界に生きるものすべてが何かと戦いながら生きていて。打ちひしがれたり、生きる気力や希望すらも喪失してしまった時、己の魂に火を灯すための着火剤としてこの曲を書きました」とコメントを寄せている。

 そしてWOWOWでは、ファンからの「映画版のように応援上映をやって欲しい」といった反響を受け、「『連続ドラマW ゴールデンカムイ』最終話目前ッ!!応援上映&トークイベント」の開催を決定した。最終話の放送・配信を目前に控えた11月26日の夕刻から都内某所にて開催予定で、第1話の応援上映形式の後、本作のプロデューサーが登壇し、視聴者からの質問に答える。イベントの招待は、番組公式X (@kamuy_movie)で募集する。(編集部・入倉功一)

「連続ドラマW ゴールデンカムイ ー北海道刺青囚人争奪編ー」WOWOWにて毎週日曜午後10時より独占放送・配信中(全9話)
第1話は無料配信中

https://www.cinematoday.jp/news/N0145877#google_vignette


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盛岡市民や市長ら、台湾東部・花蓮市を訪問 友好都市5周年で 夜市で山車が運行

2024-11-11 | 先住民族関連

中央社フォーカス台湾 2024年11月10日(日)17:53

花蓮市内の水牛公園でゴヨウマツを植樹する魏嘉彦花蓮市長(左)と内館茂盛岡市長=花蓮市公所提供

(花蓮中央社)盛岡市の内館茂市長率いる市民団が8日から10日にかけ、東部・花蓮市を訪問した。両市の友好都市締結5周年を記念したもので、9日には記念植樹が行われた他、花蓮市内の夜市で盛岡山車を運行するパレードが行われた。

盛岡山車が2002年に初めて花蓮市に派遣されたのをきっかけに両市の交流が深まり、19年に友好都市提携を締結した。これまでにも双方の市長らが相互訪問するなどして交流を深めてきた。今年4月の台湾東部沖地震の際には、盛岡市から花蓮市に寄付金が寄せられた。

記念植樹は友好都市の記念碑がある花蓮市内の水牛公園で行われ、ゴヨウマツが植えられた。また市内の百貨店では盛岡市から空輸されたリンゴの販売が行われ、内館市長と魏嘉彦(ぎかげん)花蓮市長がPRした。

パレードでは盛岡山車の運行の他、台湾原住民(先住民)のダンスグループや高校のマーチングバンドによるパフォーマンスも行われ、会場には多くの人々が訪れた。パレードは地震で被害を受けた花蓮の観光振興を願って行われた。

一方、山車のパレードを先導した車両に取り付けられた電光掲示板に、葬儀の際に用いられる文面が表示されるトラブルがあった。イベントの開催を請け負った市内の企業は同日、声明を発表して謝罪。車両は他社から借り受けたものであり、過去の用途について確認を怠っていたとした上で、担当者が電光掲示板の電源を切らなかったのが原因だと説明した。

(張祈/編集:田中宏樹)

https://www.excite.co.jp/news/article/Jpcna_CNA_20241110_202411100002/


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地上波避けてもムリ? 大好評実写『ゴールデンカムイ』惜しくも再現されなかった衝撃シーン

2024-11-11 | アイヌ民族関連

マグミクス 2024.11.10

『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』は、映画に引き続き高い再現度が絶賛されていますが、それでも放送枠の都合やコンプライアンスの問題でカットされた場面はいくつもあります。そういった改変も評価されていますが、やはり「あの場面観てみたかった」と思ってしまうのもファンの心理です。

生首はいいけど姫の「ふざけた乳首」はNG?

 2024年10月からWOWOWで放送が始まった映画『ゴールデンカムイ』の続編ドラマ『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』は、毎話原作の再現度や的確なオリジナル要素、豪華キャストの名演などが絶賛され話題を呼んでいます。

【画像】え…っ? 「桜井ユキさん…なんという姿に…」「地上波NGでしょ」 こちらがドラマ『ゴールデンカムイ』で実写化された「変態たち」です(6枚)

 原作よりもマイルドにはなっているもののしっかり人体破壊描写があるほか、アイヌの少女「アシリパ(演:山田杏奈)」の「未成年飲酒」シーン、「勃起」「チンポ先生」などの過激ワードも出てきており、原作ファンからは「地上波では無理な要素多いからWOWOWで正解だった」などと、納得の意見も多く出ていました。かなり攻めた場面もしっかり再現されていますが、描かれなかった原作の人気シーンも多々あり、納得する人、残念がる人のさまざまな声が出ています。

 たとえば、第4話冒頭7分ほどで終わった「茨戸の用心棒」のエピソードは、アニメでもOADになったカット回で、「尾形百之助(演:眞栄田郷敦)」が「土方歳三(演:舘ひろし)」の一派に合流する、という最低限必要な描写にとどまりました。そのほか、全9話のドラマの放送枠の都合や、さすがにコンプライアンス的に厳しいなどの理由でカットされたと思われる場面もありました。

●動物関連はカット多め?

 ドラマ『ゴールデンカムイ』には、ヒグマやエゾオオカミ「レタラ」、シャチなどが登場していますが、原作にはさらなる動物の衝撃シーンがいくつもありました。たとえば刺青囚人「二瓶鉄造(演:藤本隆宏)」のエピソードが終わった後の、原作「怪奇!謎の巨大鳥」の回は、本筋と関係ないということもありカットとなっています。

 また、ドラマ3話では「杉元佐一(演:山崎賢人)」たちが川で「キロランケ(演:池内博之)」に出会う場面で、「イトウ」にまつわるシーンが変わっています。「白石由竹(演:矢本悠馬)」がイトウを捕まえようとして川に落ちるところまでは同じですが、白石がそこで人間の倍くらいあるイトウに飲み込まれるシーンは、彼が常識の範囲内での巨大イトウと一緒に引き上げられる、という描写になっていました。

 改変は致し方ないものの、3話担当の片桐健滋監督はWOWOW公式サイトのインタビューで「あのサイズのイトウを手に入れるのは難しいと分かっていたので、撮影に焦点を合わせて自分たちで飼育して大きく育てました(笑)」と語っています。

 そのほか、タヌキや鯨の捕獲シーンや「シャチの竜田揚げ」の場面、アシリパの「アザラシ撲殺」などがカットとなりました。実際に動物を殺すことはできない以上、なかなか再現が難しいのでしょう。

●観てみたかった?「杉元の全裸」と「姫の乳首」

「闇鍋」と呼ばれるほどさまざまな要素がてんこ盛りの『ゴールデンカムイ』において、特に欠かせないのはやはり「男の裸」でしょうか。映画『ゴールデンカムイ』では杉元が銭湯に入る場面が再現され、役作りで10kg増量した山崎さんの見事な肉体が話題になりました。

 一方、ドラマ第2話で期待されていた、「杉元が全裸で海に飛び込む」場面はさすがにカットされています。刺青囚人「辺見和雄(演:萩原聖人)」が海でシャチに襲われる点は一緒ですが、それを助けに行く杉元は上着を脱いだだけで海に入っていました。ただその代わりに、上着を脱いだ杉元が「サスペンダー」を着けていたことでそのカッコよさが話題になり、X(旧:Twitter)で「サスペンダー杉」がトレンド入りしており、改変が功を奏したともいえます。

 また、厳密にはカットされたわけではないですが、視聴者が観られなかったのは「姫の乳首」です。5話で、凶暴なヒグマ3頭に追われた杉元たちは森のなかの小屋に逃げ込み、そこでヤクザの親分「若山輝一郎(刺青囚人のひとり/演:渋川清彦)」と、彼の子分で恋人(「姫」と呼ばれている)でもある「仲沢達弥(演:木村知貴)」に出会います。

 若山がヤクザだと判明した後、杉元たちは仲沢も子分ではないかと疑い、刺青がないか確認しようと彼の上半身を脱がせました。彼の乳首をアシリパが怖がり、杉元たちが彼の乳首を「何だその乳首は」「ふざけた乳首しやがって」などと罵る点は原作と一緒でしたが、ドラマでは仲沢の胸元ギリギリまでしか映されていません。

 ネット上では「親分に殺された生首はOKで汚い乳首はNGなのは草」「やっぱり親分からNG入ったのかな」「姫と同じ感じの乳首の人が傷つかないための配慮では」と、いろんな意見や考察が出ています。今のところ男の裸要素が少ないのは、後に作られるであろう続編の「ラッコ鍋」「スチェンカ」「バーニャ」などの名シーンへの布石かもしれません。

 そのほかのカットや改変にも、納得の声が多く出るほどの信頼を得ている実写『ゴールデンカムイ』は、今後ドラマ8話でアニメではOADにもなっていない「偽アイヌ」のエピソードが放送予定です。これから作られるであろう、続編の衝撃シーンにも注目が集まります。

https://magmix.jp/post/265471#google_vignette


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日本最低気温-41.2度を記録した「日本極寒の地」幌加内町は、どんなところ? 鉄道廃止から30年

2024-11-11 | アイヌ民族関連

鉄道乗蔵鉄道ライター11/10(日) 20:01

 1995年9月3日限りでJR深名線が廃止となり、まもなく30年を迎える。深名線は函館本線の深川駅と宗谷本線の名寄駅を幌加内・朱鞠内経由で結ぶ121.8kmの長大路線で、沿線の幌加内町は日本一の蕎麦の産地であるほか、町内の母子里地区では1978年2月に日本最低気温とされる摂氏-41.2度を記録した日本極寒の地である。幌加内町は深名線が廃止された1995年には人口が2500人余りであったが、鉄道の廃止から30年近くが経過し、現在の町の人口は1200人余りと半減してしまった。

 JR深名線の廃止後、鉄道代替路線としてジェイ・アール北海道バスが運行されているが、幌加内町では町内利用者と町外からの来訪者を対象として2022年から特定日に路線バス「無料DAY」を実施している。筆者は2024年11月3日に、この取り組みを利用して幌加内町を訪問したことは、記事(路線バスが無料で乗り放題! JR北海道、旧深名線「深川ー名寄間」廃止代替バス 特典で温泉割引き券も)と(路線バス無料デーで訪れた「日本極寒の地」北海道・朱鞠内 鉄道廃止から約30年、人は減りお店も消えた)でも詳しく触れているが、2024年度の「無料DAY」は、11月23日(土祝)、1月13日(月祝)、2月11日(火祝)、2月23日(日祝)のあと4回実施される。なお、運賃が無料となるのは幌加内町内のバス停を利用する場合のみで、例えば深川市内の深川―多度志間や、名寄市内の名寄―天塩弥生間のみでバスを利用してしまうと、降車の際に運賃が請求されるため注意が必要だ。

幌加内町は石狩平野北部の小さな盆地に市街地が拓かれた(Google Maps)

 ところで、そもそも幌加内町の「ホロカナイ」とはいったいどのような意味なのであろうか。北海道内の地名はアイヌ語に由来するものが多いが、幌加内もアイヌ語の「ホロカ・ナイ(逆戻りする・川)」に由来する。幌加内町の市街地は、石狩平野北端部の深川市の北部に開けた小さな盆地に形成されているが、この盆地の南部を流れる幌加内川が、北部を流れる本流の雨竜川に対して逆方向に流れていることが「ホロカ・ナイ」の由来だという。なお、JR深名線があった時代に運行上の拠点駅であった朱鞠内駅が置かれていた「シュマリナイ」は、アイヌ語の「シュマリ・ナイ(狐のいる・川)」に、日本最低気温を記録した母子里地区の「モシリ」は、「モシリ・ウン・ナイ(島の・ある・川)」に由来している。いずれも近くを流れている川が地名の由来となっているようだ。

 JR深名線の鉄道代替バスは、廃止直後は旧幌加内駅前を拠点に深川方面と名寄方面を結び、旧幌加内駅舎がバス待合所として使用されていた。しかし、2000年に火災により焼失してしまい、現在は駅跡地に石碑が残されるのみとなっている。現在の路線バスは、旧幌加内駅から少し離れた国道275号線沿いの幌加内交流プラザを拠点に運行されている。この交流プラザには、バス待合所のほか幌加内町商工会と幌加内観光協会が入居しており、さらに地元産の蕎麦が食べられる蕎麦屋さんも営業している。施設の2階にはJR深名線資料展示室もある。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/bfae8cd9e19377861562756f5725d179f10777ba


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