先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

冬のウポポイでイルミネーション 守り神を照らす淡い光 1月まで

2024-11-24 | アイヌ民族関連

斎藤雅史 有料記事

北海道新聞2024年11月23日 20:28

ウポポイの広場を幻想的に彩るイルミネーション

【白老】胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」で23日、アイヌ文化にゆかりのある27種の動物のモニュメントを照らすイルミネーションが始まった。

 「コタンコロカムイ」(村の守り神)と呼ばれるシマフクロウや名前の由来がアイヌ語のラッコなどのモニュメントが施された一辺3.6メートルの立方体の木枠を10個設置。すだれのように垂れ下がった約8万3千個の発光ダイオード(LED)が幻想的な雰囲気を醸し出している。

 ・・・・・・

 点灯時間は午後3時半~午後5時。来年1月13日まで。同日を除く毎週月曜と年末年始は休館。ウポポイの入場料が必要。問い合わせはウポポイ、電話0144・82・3914へ。

※コタンコロカムイの「ロ」は小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1091978/


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イルミネーション点灯 町内の園児招き点灯式 ウポポイ

2024-11-24 | アイヌ民族関連

苫小牧民報2024/11/23配信

 白老町のアイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)で23日、アイヌ民族ゆかりの動物のシルエットが浮かび上がる幻想的なイルミネーションの点灯が始まった。点灯式は22日、町内の保育園、幼稚園全5園の園児約60人が参加して実施。約8万30…

この続き:452文字

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https://www.tomamin.co.jp/article/news/upopoi/155601/


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<冬に備える動物たち>④シマフクロウ 森守るカムイ 神々しく=斜里町

2024-11-24 | アイヌ民族関連

茂忠信 有料記事

北海道新聞2024年11月23日 12:34

落葉した木の横枝で羽を休めるシマフクロウ

 斜里町の知床半島の深い森。冬本番を控え、木々を覆っていた葉が落ちると、見通しが良くなるためシマフクロウと出合うチャンスが増す。

 フクロウの仲間では日本最大の全長70センチ。堂々とした姿、美しい胸部の縦じま、鮮やかな黄色い虹彩。アイヌ民族からコタン・コロ・カムイ(村を守る神)と呼ばれた神々しいたたずまいに思わず身が引き締まる。1980年前後に推定生息数が数十羽まで減少。絶滅が危惧されたが、保護活動が実り現在は道東でつがい100組ほどが確認されている。

・・・・・・・

(茂忠信、写真も)

 ※「コタン・コロ・カムイ」の「ロ」は小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1091881/


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アイヌ文化の魅力発信 「アートウィーク」開幕【釧路市】

2024-11-24 | アイヌ民族関連

釧路新聞ん2024年11月24日 日曜日

 釧路市阿寒湖のアイヌ文化から着想を得たさまざまなジャンルの芸術作品を、阿寒湖温泉街を巡りながら鑑賞する「阿寒アイヌアートウィーク2024」(釧路市主催)が、23日から始まった。阿寒湖アイヌコタンの作...

この記事は【会員限定】です。

https://kushironews.jp/2024/11/24/552892/


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和平合意10年、疎外されたままの先住民 フィリピン・ミンダナ、収奪された土地

2024-11-24 | 先住民族関連

共同通信2024/11/23

フィリピン南部ミンダナオ島のフィリス集落で、迫害について語るテドゥライの最高指導者レティシオ・ダトゥワタさん=2024年9月(共同)

 フィリピン南部ミンダナオ島でモロ・イスラム解放戦線(MILF)が政府軍との戦闘の末、包括和平合意を結んでから10年がたった。2025年5月には選挙を経てイスラム自治政府が発足する予定だが、非イスラム教徒の先住民族テドゥライは疎外され、先祖伝来の土地を奪われたまま。土地返還を求めるが、2018年8月以降だけで75人が殺され、迫害が続く。(共同通信マニラ支局=佐々木健)

 ▽聖地に戦闘拠点

 イスラム自治区のコタバト空港から重武装の警官13人に護衛され、車で1時間移動。舗装道路が途切れた後、さらに約30分間、山道を歩いて登り、フィリス集落にたどり着いた。 

 テドゥライの地域指導者ジョベル・テノリオさん(43)は集落の隣にあるフィリス山を指さし「私たちの聖地だ。テドゥライは各地に散り散りになってしまっても、心はここにある」と訴えた。1996年、一帯をMILFが戦闘拠点に変えたことで「大規模な戦闘が起き、先住民が犠牲になった」。

 ▽返還要求に脅し

 2014年の和平合意後も土地の大半はイスラム系の有力者らが占有を続け、バナナやココナツの栽培、鉱物資源採掘で利益を上げようと狙う。土地の権利回復を訴えるテドゥライの指導者らの殺害が相次ぐが、犯人が裁かれることはない。テノリオさんは「私たちは脅され続けてきたので、大半が声を上げることを恐れている」と説明した。

 和平を拒否するイスラム過激派からも被害がある。農業を営むルディ・マンディさん(53)は、過激派が2017年に集落を襲い、避難を強いられたと証言した。MILFに取って代わって駐屯している軍の援護で集落に戻ってこられたが、自宅は弾痕だらけになった。「軍がいなければ、生き残れなかっただろう」

 テノリオさんによると、軍駐屯地から離れた集落では同時期、過激派が民家27軒を焼き払い、先住民2人を縛って首を刃物で切りつけた後、銃殺したという。

 ▽抑圧の転嫁

 フィリス集落を含むMILFの戦闘拠点跡地には、元戦闘員の住居建設計画が進む。先住民を蚊帳の外に置いた和平交渉の結果だ。テノリオさんは「一緒に暮らしたくはない」と憤った。

 テドゥライの最高指導者レティシオ・ダトゥワタさん(49)は、MILF主導の暫定自治政府が、先住民の土地の所有権を認めず、和平合意で制定が決まった先住民保護の法律も骨抜きにしようとしていると批判。「この地域で抑圧されてきたイスラムの人々は今、少数民族を抑圧している」と嘆いた。

フィリピン南部ミンダナオ島で、フィリス集落に向かう道中、重武装で警護する警官ら=2024年9月(共同)

2017年にイスラム武装勢力の襲撃があった集落を指さすジョベル・テノリオさん=2024年9月、フィリピン南部ミンダナオ島のフィリス集落付近(共同)

地図

フィリピン南部ミンダナオ島のフィリス集落で、収穫したトウモロコシを見せるルディ・マンディさん=2024年9月(共同)

フィリピン南部ミンダナオ島のフィリス集落で、収穫されたトウモロコシを見せるテドゥライの最高指導者レティシオ・ダトゥワタさん=2024年9月(共同)

フィリピン南部ミンダナオ島で記念写真に納まる武装警官隊や先住民指導者、自治体代表ら=2024年9月(共同)

https://nordot.app/1232828554694116250


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台湾の大砲、東京Dの正しいアナウンスに感謝「ありがとう!」 長い呼び方が話題も…少数民族の名前は「誇り」

2024-11-24 | 先住民族関連

THE ANSWER 2024/11/23 07:13

米国戦に「4番・DH」で先発し、5打数2安打だった台湾代表の吉力吉撈鞏冠【写真:中戸川知世】(THE ANSWER)

ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12

 野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」は22日、東京ドームで4か国によるスーパーラウンドが行われ、台湾が米国に8-2で快勝した。捕手・吉力吉撈鞏冠は「4番・DH」で先発し、5打数2安打だった。少数民族のパイワン族出身。日本語での発音について少数民族団体から異例の要望が出されていたが、それに準じたアナウンスに「素敵だったよ。ありがとう!」と感謝した。

 球場に「ギリギラウ・コンクアン」というアナウンスが響き渡った。台湾の「4番・DH」で先発した吉力吉撈鞏冠。日本のテレビ中継では「キチリキキチロウキョウカン」と長いカタカナ名で紹介され、話題を呼んだ。これに対し、少数民族団体「原住民族青年陣線」が20日、フェイスブックで「台湾原住民族青年団体による日本のメディア各社への公開書簡」を公開。正しい読みをしてほしいと異例の要望を出した。

 発表された書簡では「いくつかの日本のメディアの放送では、彼のパイワン族の名前である『giljegiljaw kungkuan』について、漢字表記の『吉力吉撈・鞏冠』をもとに『キチリキキチロウ・キョウカン』と発音されており、パイワン語の発音とは大きく異なっています」と説明。「できる限りパイワン語の発音に沿った形で彼の名前を放送していただけるよう、心からお願い申し上げます」とした。

 さらに「できるだけ原音に近いカタカナ表記を参考までにご提供いたします」として、個人名は「ギリギラウ」、個人名の短縮形は「ギラウ」、家屋名は「コンクアン」であると示した。前日のベネズエラ戦では、球場の日本語アナウンスが「キョウカン」、スタジアムMCは「ジリジラウ」などと発音しているように聞こえたが、この日はともに「ギリギラウ・コンクアン」に近い音だった。

 ギリギラウはこの日、5打数2安打1得点で8-2の勝利に貢献。「チーム全員がとてもいい仕事をしたと思う。自分自身は試合を楽しもうとしただけ」と試合を振り返った。公開書簡については知らなかったというものの、この日のアナウンスに関しては「今日ははるかに良かった。とてもうまく発音していたと思う」と笑顔。「素敵だったよ。ありがとう!」と感謝した。

 米マイナーで2014年から6年間プレー。一時は朱立人(チュウ・リーレン、Chu Li-Jen)という漢名を使用していたが、2019年から現在の登録名に変更した。「僕の民族名なんだ。ユニホームにこの名前を入れることを決めた。自分の家族のことをとても誇りに感じているから」とその意図を説明した。

 なお、上記の公開書簡では「個人を呼ぶときは、個人名のみを用い、家屋名のみで呼称することはありません。giljegiljawはパイワン族の慣習的な短縮形でgiljawと呼ばれますが、これは親しい友人や家族の間で使われるものであり、正式な放送では使用を控えることをお勧めします」と補足されている。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)

https://news.goo.ne.jp/article/ans/sports/ans-484075


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深刻な“観光公害”どう解決?オーストラリアの世界遺産「ウルル」の成功例とは

2024-11-24 | 先住民族関連

長崎文化放送2024/11/23(土) 22:30

2024年の訪日外国人の数が、統計開始以来、最も速く3000万人を突破する一方、課題となっているのが観光客による悪影響「観光公害」。どうすれば改善できるのか、サタデーステーションが訪れたのは、かつて「エアーズロック」の名で知られていたオーストラリアの「ウルル」。「観光公害」解決のヒントがみえてきました。(11月23日OAサタデーステーション)

■“観光地ウルル”先住民にとっては「神聖な場所」

オーストラリア大陸のほぼ中央部に位置する巨大な一枚岩。かつては「エアーズロック」という名前で知られていましたが、現在は、先住民のアボリジナルが呼んでいた「ウルル」に改められました。世界的にも人気の観光スポットです。 しかし、以前はウルルに登る人の姿もありました。滑落する人や環境破壊。そして何より先住民の聖地をけがすなどを理由に登頂が禁止になりました。観光客による迷惑行為「観光公害」。日本でも問題になっています。 その“解決のヒント”を探しに私たちはウルルの麓へ。ウルルの高さは東京タワーより高い、348メートル。

ウルル-カタ・ジュタ国立公園 事務局 ミーガン・エバートさん 「実は私たちが目にしているのはほんの一部で、地中に6km埋まっています」

見る角度や時間によって様々な表情を見せる神秘的なウルル。「自然遺産」と「文化遺産」両方の価値が認められている世界でも稀な世界複合遺産です。

ウルル-カタ・ジュタ国立公園 事務局 ミーガン・エバートさん 「この先は撮影禁止です。神聖な場所なので気を付けてください」

先住民は今でもウルルで儀式をおこなっています。何万年も前から秘められた場所が数多くあるのです。

ウルル-カタ・ジュタ国立公園 事務局 ミーガン・エバートさん 「先住民にとってウルルはとても神聖な場所です。私たちはそれを理解して尊重しています」

■観光客の登山で…「ゴミやおむつが落ちてきた」

ウルルに登ることは先住民にとって古くからの掟を破ること。しかし観光客はウルルに登り傷つけたのです。ミーガンさんに案内してもらったのは。

ウルル-カタ・ジュタ国立公園 事務局 ミーガン・エバートさん 「ここはウルルの中でも最大の水場です」

準砂漠地帯にあるウルル。水は貴重な資源です。先住民はこの『ムティジュルの泉』を、水を求めてやってくる動物の狩り場として使っていたため決して水を汚しませんでした。しかし。

ウルル-カタ・ジュタ国立公園 事務局 ミーガン・エバートさん 「当時、登った人が頂上で用を足したりゴミやおむつなどが上から水場に流れてきたのです」

ウルルの頂上にはもちろんトイレはなく環境破壊が懸念されていました。

■登山禁止を決断した一方で「観光客は増え続ける」

そして、2019年10月。登山が禁止に。登った場合は、10000豪ドル(日本円で約100万円)以上の罰金が科せられる場合があります。

日本でも観光客による迷惑行為が横行しています。富士山では、ゴミ問題や禁止の焚火をする外国人の姿。同じ世界遺産の白川郷でもマナー違反が相次いでいます。一方で登山禁止によって“守られた”ウルル。管轄する国立公園は。

ウルル-カタ・ジュタ国立公園 事務局 スティーブン・ボールドウィンさん 「ウルルに登るということは神聖な教会に登るようなものなんです。登山が終了しても、私たちは訪問者数が伸び続けると確信していました」

■なぜ観光客が増える?価値ある観光資源は「文化の共有」

登山を禁止しても“観光客は増え続ける”。そう確信できた理由を見せてくれました。ミーガンさんに案内してもらったのは、台所の洞穴。実は、先住民はウルルで生活もしていました。

ウルル-カタ・ジュタ国立公園 事務局 ミーガン・エバートさん 「あちらを見てください。ここには光沢があります」

触ってみると他とは違い、つるつるしている箇所が。採取した種子などを挽く、すり鉢のように使っていたそうです。

ウルルを散策していると所々に“黒いスジ”があることに気づきました。黒いスジの正体は雨水が岩肌を伝って流れた跡。雨が降って水が流れると太陽がそれを乾かして岩肌を黒く焼くそうです。これで住民は水がどこにあるか、探す手掛かりにしていたといいます。先住民にとっては「生きる術」「知恵」。

“ウルル観光”では、こうした先住民の文化はこれまでも伝えてきましたが「文化の共有」こそが、最も価値のある観光資源だと気づきました。

■先住民の生活の術や知恵を知ることで、変化した「ただの岩」

先住民にルーツがあるニーシャさんは、先住民の知恵を伝えています。

エアーズロック・リゾート ガーデン・ウォークのガイド ニーシャ・ギブソンさん 「これはオーストラリア特有の花です」

手のひらにたたきつけると花の蜜が出てきました。

エアーズロック・リゾート ガーデン・ウォークのガイド ニーシャ・ギブソンさん 「先住民はこの蜜で一日を乗り切るための甘い飲み物を作っていたんですよ」

オレンジのキノコは薬に使われていたそうです。こうした生きる術も、ウルルの中で代々伝えられてきました。

ウルル-カタ・ジュタ国立公園 事務局 ミーガン・エバートさん 「小さな穴が見えますか?あれは窓になっています。子供たちはこの穴から大人の男性たちが狩りをしているところを見て学んでいたのです」

さらに文字を持たない先住民は、洞穴の岩壁に絵を描き生活の知恵などを伝えてきました。岩壁には今でもロックアート(壁画)として残されています。この文化が今はアート作品となり観光客に共有しています。

フランスからの観光客 「(ウルルは)“インスタ映え”のための場所ではなく、唯一無二の場所です」

シドニーからの観光客 「ウルルは何年か前までは、ただの岩だと思っていました。ただ、文化を学ぶことで価値あるものに変わりました」

■「カルチャーツーリズム」視点を変えて観光客増加へ

この文化の共有=カルチャーツーリズムを“新たな体験”に発展させているのが、ウルルに隣接するエアーズロック・リゾートです。先住民を身近に感じてもらおうとスタッフの3分の1はアボリジナルです。

エアーズロック・リゾート経営 マット・キャメロン・スミスCEO 「旅先では住む人にとって何が大切なのか理解し敬意をもって接することが大切です。お土産ではなく、知識を持ち帰る方が重要です」

文化を伝える手段として使ったのが最新技術。これが観光客増加のカギを握っていました。 それは、ドローンの最新技術などを使い文化を伝えることです。エアーズロック・リゾートが開催する「ウィンジリ ウィル(Wintjiri Wiru)」は2023年にスタート。1100台以上のドローンを使って古くから伝わる先住民の「創造神話」を伝えています。彼らにとって神話は人としての行いや規則を伝える手段でした。この神話を視覚的に加え、日本語含む7か国語でも伝えられています。また、先住民のアートなどをプロジェクション技術で表現した「サンライズ・ジャーニー」は2024年に始まりました。

ドイツからの観光客 「美しい朝の経験でした。目にすることでより没頭し文化を学ぶことができました」

メルボルンからの観光客 「長い間この環境で生き延びてきた。彼らの偉大さを感じました」

エアーズロック・リゾート経営 マット・キャメロン・スミスCEO 「新しい技術は、まず興味を持ってもらえます。そして様々な年齢層の心をつかむんです」

また、自然を傷つけることもないといいます。観光資源をいかに未来につなげていくか。 ミーガンさんがとっておきの方法を教えてくれました。案内してもらったのは、絶壁が見どころの場所。多くの人は、立ったまま見上げますがミーガンさんは寝そべり、空を見上げました。

ウルル-カタ・ジュタ国立公園 事務局 ミーガン・エバートさん 「こうやって見るのがベストなんです。岩がライトアップされたように輝いて見えるんです。何万年も前に先住民もこうやって眺めていたのでしょう」

視点を変えることで見えなかった価値が見えてくるのかもしれません。

高島彩キャスター: ウルルへの登山が禁止されてから5年がたったわけですが、観光客の数や経済にはどんな影響があったんでしょうか?

板倉朋希アナウンサー: ウルルを訪れた人の数を見ると、登山が禁止になった2019年を境にコロナの影響もありますが、一気に減って、その後少しずつ回復し、一昨年は22万人ほどがウルルを訪れました。そして観光収入額、ウルルを含むラセター地区でみると、登山禁止を境に一時は半分以下にまで減ってしまったんですが、その後順調に回復しています。これらを支えているのが、先住民の文化を感じられるアクティビティーで、例えばウルルのすぐ近くで食べられるカンガルー肉などのバーベキューもその1つで、先住民が昔から使ってきたスパイスが使われていて、彼らの食文化の一端に触れることができるということなんです。

高島彩キャスター: これを大自然の中で頂くわけですもんね、貴重な経験ですよね。

板倉朋希アナウンサー: 近くでリゾートホテルを経営するマットさんによりますと「登山が禁止されたことで観光客が先住民の文化などに目を向けるようになり、結果的に1人当たりの滞在日数や使う金額が増えた」ということなんですね。さらには環境負荷が減っただけではなくて、先住民への利益の還元も増えたということなんです。

高島彩キャスター: 日本でもオーバーツーリズムなど、とかく負の部分に注目が集まりがちですが、オーストラリアの取り組みはいかがですか?

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏: ウルルの取り組みをそのままそっくり今の日本に当てはめるのには、やや無理があるかなと思いますね。富士山の登山にしても、オーバーツーリズムは問題になりますが、あそこを登るのをやめるってわけにはいきませんし。オーバーツーリズムがもう1つ問題になっている京都では観光客が集まってますが、解決策が見えてこないですよね。ただ1つ言えるのは、日本の観光地でも何を一番大切にしなければいけないのか、何を守らなきゃいけないのか、それを改めて考え直す事によってウルルの例を1つ参考にしながら何かヒントが導き出せるかもしれませんね。

高島彩キャスター: 自然や文化を守るためにも、制限をかけて、価値を高めて、そして利益につなげる。そういった考え方もあるのかなと思いますね。

https://www.ncctv.co.jp/news/article/15521449


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京都でまちの魅力PR アイヌ民族伝統楽器の演奏も 白老町

2024-11-24 | アイヌ民族関連

苫小牧民報2024/11/23配信

 白老町は16、17両日、町制施行70周年や町の特産品、民族共生象徴空間(ウポポイ)などをPRするイベントを初めて京都市で開いた。大塩英男町長や町職員、白老アイヌ協会、町観光協会のほか文化庁、アイヌ民族文化財団の関係者19人が現地を訪れ、ア…

この続き:253文字

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https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/155604/


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フロリダマナティーの驚きの過去が判明、人間に翻弄される200年

2024-11-24 | 先住民族関連

ナショナルジオグラフィック2024年11月23日

フロリダマナティーの驚きの過去が判明、人間に翻弄される200年

 11月20日付けで学術誌「PLOS ONE」に発表された研究によると、フロリダマナティー(Trichechus manatus latirostis)の現在の頭数は、人類が北米に進出して以来最多かもしれないという。今、人間の活動がもたらす変化が彼らの生存を脅かしているが、実は過去200年間に頭数が増えたのも、人間の活動がもたらした環境変化のせいである可能性がある。

 フロリダマナティーはニシインドマナティーの亜種で、主にフロリダ州に生息している。フロリダ州魚類野生生物保護委員会によれば、同州の2021~22年のマナティーの頭数は8350~1万1730頭と推定されている。

 新しい研究によると、19世紀以前にフロリダで泳いでいたマナティーは、カリブ海に定着していてときどきフロリダにやって来る観光客のようなものだったという。ヨーロッパからの入植者による地形の大幅な変化と人間の活動がもたらした気候変動が始まった時期は、フロリダの海を訪れるマナティーが増えた時期と一致している。

 今、専門家は、マナティーをフロリダに引き寄せたのと同じ変化のいくつかが、マナティーの生存を困難にしているのではないかと懸念している。

非常に珍しかったマナティー

 今回、米南フロリダ大学と米ジョージ・ワシントン大学の考古学者たちが、1万4000年前以降の約200万点の動物の骨について記載されている67点の考古学報告書を分析した。すると、そうした骨の中にマナティーのものはほとんどなく、発見されたごく少数のマナティーの骨は道具や装飾品として使われていたことが明らかになった。

 研究者たちは、植民地時代より前のフロリダの海にはマナティーはほとんどおらず、マナティーの骨でできた道具や装飾品は、カリブ海でマナティーを狩猟する人々と交易していた米先住民から伝わったものではないかと考えた。

 もちろん、マナティーは当時からフロリダの海に生息していたが狩猟の対象ではなかったために、遺跡から骨が見つかっていないのだ、と考えることもできなくはないが、研究者たちはその可能性は低いと考えている。

 なぜなら、1528年から1595年の間にフロリダ半島中西部のタンパ湾に上陸した探検家たちの記録の中に、マナティーに言及したものがないからだ。彼らは食料源を探していたはずなので、マナティーがいたら必ず記録していたはずだ。より古い探検家の記録の中には、例えば「海のオオカミ」についての不明瞭な言及があるが、現在ではこれはアザラシを指していると考えられている。

 フロリダのマナティーに関する最初の信頼できる記述は、この地域が英国の植民地だった1700年代後半のものだが、その後も目撃記録は少ないままだった。「1800年代にマナティーが目撃されると、トップニュースになるほどでした」と、今回の論文の著者で、南フロリダ大学の考古学者であるトーマス・プラックハーン氏は言う。

次ページ:すみやすくなったフロリダの海

 ところが1920年代から1930年代になると、マナティーの目撃が印刷メディアで日常的に報告されるようになる。そして1950年代半ばには、タンパ湾のマナティーが「増えた」と報告されるようになり、同じくフロリダ州のメキシコ湾に流れるクリスタル川の「永住者」と呼ばれるようになった。

 これらのことから研究者らは、かつてフロリダにはマナティーは少数しかおらず、しかもこれらの個体はカリブ海から一時的に来ていただけだったが、1800年代後半から1900年代にかけてフロリダに定着するようになったと結論づけた。

「確実に言えるのは、1800年代までの考古学記録や歴史記録ではマナティーの存在はほとんど確認されていないということです」とプラックハーン氏は言う。「最も可能性の高い仮説は、当時はマナティーの数がそれほど多くなかったというものでしょう。フロリダは彼らの生息域の北限に近く、気温が許せば、ときどきフロリダまで北上してきていたのだと思います」

すみやすくなったフロリダの海

 1800年代以前のフロリダの海は、マナティーにとっては寒すぎた可能性が高い。1200年代に始まった「小氷期」と呼ばれる寒冷な時期の終わり頃だからだ。1800年代に小氷期の影響が弱まったことで、マナティーはカリブ海からフロリダへと生息域を北に拡大できるようになったのかもしれない。

 人間の活動による地球温暖化や、工業活動(発電所からの温排水など)に伴う海水温の上昇により、フロリダの海はマナティーにとってさらに快適な場所となった。

 今回の研究によると、1800年代後半から1900年代初頭にかけての新聞には、ヨットハーバーや運河の港などの海水温が高いところでのマナティーの目撃が報告されている。人間が作り出したこうした温水域が避難場所となり、マナティーの生息域を北へ広げた可能性がある。

 増えていったマナティーたちは、この頃から始まった人々の認識の変化や法律によって守られた。

 19世紀初頭の新聞記事では、マナティーはしばしば「魚」と呼ばれたり、「怪物」と表現されたりしていた。マナティーが海から陸に上がって歩き出すのではないかと心配する人々もいた。

「人々はやがてマナティーのことを、子育てをし、ベジタリアンの、人間を脅かすことのない哺乳類として理解するようになりました」とプラックハーン氏は言う。

次ページ:マナティーが直面する新たな問題

マナティーが直面する新たな問題

「マナティーの分布は、昔と今ではかなり異なっている可能性が高いと思います」と、米フロリダ国際大学の生態学者であり、今回の研究には関わっていないアーリン・アレン氏は電子メールで語った。「著者らが指摘しているように、過去75年間にフロリダの海岸線に沿って発電所がいくつも建設されたことで、マナティーは生息域をさらに北へと広げることができたのです」

 こうした温水域に生息するフロリダマナティーは、別の脅威に直面している。汚染により有害藻類ブルームが発生し、フロリダマナティーの主要な食料源である海草が減少しているのだ。

 アレン氏は海草が減った原因は汚染にあると考え、「マナティーの生息地、特に海草草原を保護し回復させるためには、一丸となった取り組みが必要です」と指摘する。

 2017年、米国の絶滅危惧種法(種の保存法、ESA)によるフロリダマナティーの分類は、約50年ぶりに「絶滅危惧(Endangered)」種から「準絶滅危惧(Threatened)」種に変更された。

 しかし2021年以降、フロリダ州の大西洋岸でマナティーの死亡数が増加したため、同地域には「異常大量死事象」が宣言されている。この事象は現在も続いており、アレン氏によると、主な原因は海草の減少による栄養失調だという。

 発電所周辺の温水域がマナティーの避難場所になっていることも難しい問題だ。

 一部の保全論者は、マナティーがこれらに代わる温水域を見つけるまでは、こうした産業施設を維持すべきだと主張している。

「発電所の閉鎖によるマナティーの大量死は誰も望んでいないので、暖かい避難場所の提供は極めて重要です」と、米エッカード大学の生物学者であり、今回の研究には関わっていないレイ・ボール氏は電子メールで語った。氏は自身の研究で、発電所が閉鎖された場合にマナティーにとって暖かい避難場所となる浮遊式の温室を提案している。

 プラックハーン氏は、発電所の温排水に頼っているマナティーを別の方法で保護することや、海草の減少に対処するための汚染管理について創造的に考えることが、マナティーの保護にとって重要だと主張する。

「私は、マナティーを絶滅危惧種から除外することを正当化する理由として自分の研究が利用されることを望んでいません」とプラックハーン氏は言う。「この研究が示しているのは、マナティーの数や生息域の拡大は主に人間が原因であり、私たちにはマナティーを幸福にする責任があるということなのです」

https://www.goo.ne.jp/green/column/natgeo-0000Bs7h.html


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地球温暖化のウソ? ホント?(13)気候変動問題の重要な視点!? 「気候正義」って、なに?

2024-11-24 | 先住民族関連

ウェザーニュース 2024/11/24 05:06

「気候正義」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
気候の正義?なに、それ?どういうこと? 
そのように思う人が多そうですね。今回は「気候正義」とは何か、気候変動問題の専門家である江守正多さん(東京大学 未来ビジョン研究センター教授)の監修のもと、解説していきます。

Q1/「気候正義」が大切って、本当? そもそも「気候正義」って、なに?

A/気候変動問題における不公正を是正していくことです。
「気候正義」は英語の「climate justice」の訳語です。
「climate」は「気候」で、「justice」は「正義」と訳されることの多い単語なので、「climate justice」は「気候正義」という意味になります。
しかし、どこか違和感のある言葉にも思えます。「気候の正義」って、何だろう? と、今ひとつしっくりこないという人も多いのではないでしょうか。この点について、江守さんは次のように話します。
「気候正義は、気候変動問題における不公正さの是正を求める考え方や運動のことです。気候変動問題では、温室効果ガスを排出する先進国とほとんど排出しない途上国、現世代とこれから生まれる世代などを比べると、後者の人々は原因への責任が小さいにもかかわらず大きな被害を受けます。これを是正しようとする考え方や運動が気候正義です。
ただ、『climate justice』の訳語を『気候正義』とするのは違和感を抱く人も多いでしょう。
日本では『正義』の反対は『悪』と思われがちですが、英語の『justice』の反対は『injustice』(不正義)です。
英語圏での『正義』は、多くの人が納得して、不平や文句が出ないような、バランスのとれた状態を呼ぶのだと思います。
たとえば、裁判所などのシンボルによく用いられる『正義の女神(Goddess of Justice)』は剣とともに天秤(てんびん)を持っています。なぜ? と思う人もいますよね。『バランス』に関する理解がないと、『正義の女神』が天秤を持っていることは理解しにくいでしょうね」(江守さん)

「climate justice」の「justice」は別の訳語のほうがよいのでしょうか。
「『正義』という言葉を使う人に対して、日本人は『私は正しく、あなたは間違っている』といったような、ちょっと独善的な正しさをイメージする人が多い印象があります。気候変動問題に関心がないと『あなたは間違っている』と言われている気がしてしまい、反発する人もいるかもしれません。
むしろ、この『justice』は『fairness(公正)』に近いととらえると、日本人にも理解しやすいかもしれません。
たとえば『climate justice』を『気候正義』ではなく、『気候の公正さ』と訳して使ってみるのも一案だと思います。
ただ、訳語が『気候正義』であっても、『気候の公正さ』であっても、これは日本人も考えなくてはならない重要な問題を提起しています」(江守さん)

Q2/「気候正義」はどんな問題を正そうとしているの?

A/発展途上国の人やこれから生まれてくる人などの不利益をなくそうとしています。

「CO2(二酸化炭素)などの温室効果ガスの排出量が小さい人たちは、気候変動の原因に責任がほとんどない人たちということができます。
しかし、その責任のない人たちが気候変動で深刻な被害を受けることが、気候変動問題における最も大きな不正義の構造です。
これに該当するのは、国でいえば、発展途上国の人たちです。さらに、同じ国の中でも、貧困層、人種的マイノリティー、先住民族など、弱い立場の人たちです。
もう一つ、大きな問題は、将来世代の人たちです。気候変動がこのまま進むなら、後から生まれてくる人ほど深刻な被害を受けます。今の大人よりも、子供や若い人。そして、これから生まれてくる人が受ける被害はさらに大きいのです」(江守さん)
先進国の強い立場の人たちが大量の温室効果ガスを排出し、それが気候変動、地球温暖化の大きな原因となっています。そして、受ける被害は発展途上国の人など、弱者といわれる人のほうが大きい。これは弱者の人たちの人権を侵害しているともいえます。この不正義、不公正を正していこうとするのが「気候正義」の姿勢です。

Q3/「気候正義」の考えはどのように広がっていったの?

A/アイルランドの元大統領やグレタさんなどが重要な役割を果たしました。
「アメリカでは『環境正義』という考え方が1980年代から出てきたといわれます。有色人種や先住民などの弱者が環境問題の被害にあいやすいことが問題視されたのです。2000年代に入ると、環境正義から派生して『気候正義』の考え方が出てきました。
気候正義という言葉が広まるにあたっては、アイルランドの元大統領であるメアリー・ロビンソンさんやスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんなどが重要な役割を果たしました」(江守さん)
Googleの検索件数を見ると、「climate justice」という言葉が世界で使われたのは、2009年10~12月に大きなピークがあります。

「これはデンマークのコペンハーゲンで開かれたCOP15(国連気候変動枠組条約第15回締約国会議)の機会にこの考え方が注目されたのではないかと想像されます。
2019年9月にもピークがあって、それ以降に『気候正義』の検索頻度が上がっているのは、グレタさんの呼びかけから始まったフライデーズ・フォー・フューチャー( Fridays For Future/未来のための金曜日)の影響が考えられます」(江守さん)
欧米諸国では、日本よりは「気候正義」という言葉や思考は広がっていると考えられます。
ただ、欧米諸国も含めて、気候変動問題にあまり関心のない人には知られていない言葉といえそうです。

Q4/「気候正義」をもっと広めるには、どうしたらいいの?

A/「人にされたくないことは人にもしない」という考えをまずは思い起こしましょう。
「気候正義」という言葉からは「自分だけがよければそれでいいの? そうではないでしょ」というメッセージが感じられます。
「気候変動問題を考えるときは、発展途上国の人やこれから生まれてくる人、さらには人間以外の動物や植物にも思いを巡らせてほしいですね。
たとえば仮に、近い将来、日本の国土が沈没するとか、日本という国が消滅するといったことが、科学的にわかったとします。そして、その原因は日本人にはなく、外国の人たちのせいだとします。もしそんなことが明らかになったら、日本人は当然、慌てふためいて、怒りもしますよね。
しかし、今、地球温暖化の影響によって、海面が上昇し、将来的には消滅の危機に陥る島国が実際にあります。その島国の人たちは地球温暖化に影響をほとんど与えてこなかったにもかかわらず、暮らしが脅かされ、国が消滅するという危機に向き合うんです。そうしたことに、ぜひ目を向けてほしいです。
孔子は『己の欲せざるところは人に施すなかれ』と言っていますが、多くの日本人にはこの考え方が自然にしみついているのではないかと思います。その延長で考えて頂いたら、『気候正義』はそんなに理解が難しいことではないはずです」(江守さん)
悪影響が出ている事柄の原因にほとんど関係がない人が、その悪影響を最も大きく受ける。素直に考えて、これはあってはならないことですね。
気候に関するこのありようを改めようとするのが「気候正義」です。広めていきたい考えであり、運動ではないでしょうか。
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ウェザーニュースでは、気象情報会社の立場から地球温暖化対策に取り組むとともに、さまざまな情報をわかりやすく解説し、皆さんと一緒に地球の未来を考えていきます。まずは気候変動について知るところから、一緒に取り組んでいきましょう。
監修/江守正多 東京大学 未来ビジョン研究センター 教授(@seitaemori)
「正義の女神」の像 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Themis225.jpg

https://news.goo.ne.jp/article/weathernews/nation/weathernews-http_weathernews.jp_s_topics_202411_200205_.html


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