先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

シシャモ回復、菩薩像に祈り むかわ・永安寺で除幕式

2024-11-14 | アイヌ民族関連

松本悌一 有料記事

北海道新聞2024年11月13日 21:53(11月13日 22:16更新)

 【むかわ】町中心部にある永安寺の境内に、シシャモの資源の回復を願い「柳葉魚(ししゃも)観音菩薩像」が完成した。

 像は高さ約3・2メートル、重さ約2トン。川に流れた柳の葉がシシャモになったというアイヌ民族の伝説に、フクロウの神が登場することから、菩薩像は右手に柳の葉をくわえたフクロウを、左手には籠いっぱいのシシャモを持っている。

 石崎紀彦住職(50)が「シシャモが取れなくなり、シシャモ文化を含めてなくなってしまうのではないかと危機感を持った。シシャモに戻って来てほしい」との思いを込め、・・・・・

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1087769/


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アイヌ語地名の歴史学ぶ 平取町民らがバスツアー

2024-11-14 | アイヌ民族関連

石井純太 有料記事

北海道新聞2024年11月13日 18:54

町立二風谷アイヌ文化博物館の長田館長(左端)の説明に耳を傾ける参加者

 【平取】バスで沙流川流域を巡り、アイヌ語地名から町の歴史を学ぶ勉強会が町内で開かれた。町立二風谷アイヌ文化博物館の長田佳宏館長が地名の成り立ちなどを解説した。

 町内には国が選定する「重要文化的景観」に含まれる地域があり、町教委が「文化的景観現地説明会」として毎年行っている。今回は4日、町民ら20人が参加し、二風谷を起点に、紫雲古津までの間をバスで往復した。

 長田館長は現在の二風谷地区は、カンカン、ピパウシ、二風谷の三つのコタン(集落)で形成され、今に至ると説明。・・・・・・

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1087642/


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旅客船の安全確保に「強い決意」 中野国交相インタビュー

2024-11-14 | アイヌ民族関連

鈴木孝典 会員限定記事

北海道新聞2024年11月13日 17:26(11月13日 18:26更新)

 中野洋昌国土交通相は13日、北海道新聞などのインタビューに答え、知床半島沖で2022年に起きた小型観光船「KAZU I(カズワン)」の沈没事故に触れ「関係職員と一丸となって、旅客船の安全確保を強い決意を持って進めたい」と述べた。

 ・・・・・・・

 また、国交省の所管する胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」について、施設を通じて民族の文化や歴史を発信することが「(アイヌ民族に対する)差別の解消にとって非常に大事だ」と強調。引き続き誘客に力を入れる考えを示した。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1087564/


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<釧根ガイド>今週のイベント 一部抜粋

2024-11-14 | アイヌ民族関連

有料記事

北海道新聞■17日(日)■2024年11月13日 4:00

釧路 私設資料館「なつかし館蔵」開放 午後1~5時、なつかし館蔵釧路駅前店(北大通13)。中野吉次館長の貴重な収集品を見学できる。毎週日曜開館。1階アイヌ資料館は無料、2階昭和ロマン館は200円。竹内さん090・8709・3451

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1086518/


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北海道・阿寒湖アイヌコタンを舞台に、現代に息づくアイヌの世界観を体感する短編映画『urar suye(ウララ スエ)』を公開

2024-11-14 | アイヌ民族関連

2024年11月13日(水)16時16分 PR TIMES

『駆け抜けたら、海。』の十川雅司が監督、ミュージシャン xiangyu(シャンユー)が主演。アイヌとの交流を通して、自分らしさにもう一度出会いなおす旅を描く。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-25e40729550c974430ac6594950f32af-1400x787.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

株式会社ロフトワーク(東京都渋谷区)は北海道釧路市からの委託により、阿寒湖アイヌコタンを舞台に現代アイヌ文化の魅力を伝える短編映画『urar suye(ウララ スエ)』を制作しました。阿寒湖アイヌコタン公式YouTubeチャンネルにて公開します。

『urar suye』は、夢を叶えることを困難に感じるひとりの若者が、阿寒湖の大自然を舞台にアイヌ文化と出会い、深い交流を通して、より自分らしく生きるための身体感覚とマインドセットを獲得する物語です。監督を務めたのは、同性の親友との恋愛模様を描いた短編映画『駆け抜けたら、海。』(2023)を手がけた、若手気鋭の映画監督・十川雅司氏。

自然や身の回りのものに「カムイ(神)」が宿るとされるアイヌの世界観から、現代を生きる人々に向けて、社会や自然とのつながりを実感し、人間らしさを見つめ直すきっかけを提供する作品です。また、本作品に続く短編映画の第二弾が、2025年3月に公開予定です。

短編映画『urar suye』公開URL https://youtu.be/d42C4JWc1u0

ポスター

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-550338452b681a4c54692cafe29cfad1-1000x1450.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]ポスターデザイン:ddd.pizza

ストーリー

東京で音楽活動をしているユカリ(xiangyu)は、自分のアーティストとしての将来性を信じきれず、思い悩んでいた。そんな中、ユカリは大学の同級生であるダンサーのサヤに誘われ、釧路にある阿寒湖アイヌコタン(「コタン」は、アイヌ語で「集落」)を訪れることに。

アイヌコタンは〈創り手の街〉とも呼ばれており、人々の暮らしの中に伝統的に受け継がれた木彫りや刺繍、歌や踊りが息づいている。さらに、アイヌの世界観では、山や川、動物、樹木といった自然物や、火や雷などの自然現象、道具などに「カムイ」が宿ると信じられていた。

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-5f03b2dd158bed2b882998750d2bd01d-1300x731.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

ユカリはアイヌコタンを巡りながら、人々の日々の営みとカムイの存在を全身で感じることで、自分自身と世界とのつながりを捉えなおしていく。

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-61b1cdb8d911a8fd0ddfeda91757375f-1300x731.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

映画の見どころ

本作は、ユカリが阿寒湖アイヌコタンに住む人々との関わりを通して、アイヌの文化に触れ、その世界観の一端を感じることで、自分らしく生きるためのきっかけを得ていく姿を描いています。 

歌い継がれた「ウポポ」との出会い:

アイヌの伝承歌謡・ウポポを初めて聴いたユカリ。自然への尊敬や繋がりから生まれたウポポの歌声に、少しずつ心が動きはじめます。作中で歌われている『霧の歌(urar suye)』は、映画のタイトルにも採用されています。

阿寒の自然の中で感じる、カムイの存在:

ユカリは阿寒湖畔の森を訪れ、人々が信じている「カムイ」とは何かを知ります。山や湖、生き物や道具に宿る魂やカムイの存在を確かめるように歩くたび、五感が研ぎ澄まされ、世界との繋がりを実感します。

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-729735c8518c50be42ec7941f3adf5ce-1000x563.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ][画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-6487e4b6c05058478ef25c8aa5bd0af9-1000x563.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-69742afa947a17f0abb5ce2ba5f23b75-1000x563.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ][画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-2ac365928d2ec70caf1453e487c295d3-1000x563.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-45044b827ed89d31b60b76e406424c40-1000x563.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ][画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-986ec61be87125e5e570bf32714835d5-1000x563.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

監督・出演者からメッセージ

監督 十川雅司

[画像11: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-7f1326da21e4eb1821b38421352de439-500x500.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]「旅」は思いもよらない出会いに溢れています。振り返れば、今回の物語のシナリオ制作も旅のようなものでした。

映画を作るにあたって阿寒湖アイヌコタンに滞在し、現地でたくさんの人に出会い、お話を聞かせていただきました。

アイヌのこと、自然のこと、カムイ(神)のこと。そして、そこで生きる方々の人生について。

この物語は、現地で出会ったアイヌの方から取材した内容をもとに構成しました。ですので、当初考えていた案から思いもよらないシナリオになりました。

映画のタイトルであるアイヌの歌『urar suye』は、〈霧の歌〉とも呼ばれており、取材時にアイヌの方から教えいただきました。

「霧を払って海を渡り、進んでいくんだよ」と「クマ送り(アイヌの儀式)」で子熊の霊魂に言い聞かせ、安心させるための歌詞になっています。

「どこに向かえばいいのかわからない」。

将来に悩んでいる若者にとって、目の前の未来は霧に包まれていています。

そんな心細い心象風景を描きながらも、同じ不安を抱えている人にとってこの映画が少しでも寄り添える作品になればと思い、アイヌの歌と共にメッセージを込めて映画のタイトルにしました。

流動的で答えのないこの現代で「自分にとって本当に大切なものは何なのか?」そういうことを立ち止まって考える機会として、この映画が視聴者の方を旅へ誘うような作品になればいいなと思っています。

プロフィール:

徳島県出身。大学で演劇に没頭。卒業後は、映画制作に興味を持ち、深田晃司監督をはじめ、様々な監督のもとで助監督を務め映画づくりを学ぶ。傍ら、精力的に自主映画を監督。『駆け抜けたら、海。(2023)』が国内外22の映画祭にノミネート、賞を受賞。同作品がMIRRORLIAR FILMS season5の一つに選出され、日本全国15スクリーンで劇場公開を達成する。

主演 xiangyu(シャンユー)

[画像12: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-55ff460b06d2c9e18c531495e8fcda20-500x500.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]学びたい、と常々思っていたアイヌ文化。なかなか学ぶ時間を設けられずにいましたが、そんな時に、丁度この映画のお話をいただきました。

一週間弱という短い期間でしたが、現地でアイヌの皆さんと交流したり、その土地の空気に触れることでなんだか心が洗われるような感覚がありました。

この映画の主人公であるユカリは、私ではないけど私の分身のようなキャラクターで。

自分も音楽という表現活動をしている中で葛藤が多々あるので、劇中のユカリの気持ちが痛いほどわかり、わかるからこそわかりたくなくて、撮影中はずっとずっと苦しかった思い出があります。

そんな苦しい自分の心をやさしく包んでくれた阿寒の土地は、行ってみないとわからない独特の空気があると感じました。かたくなっていた自分の身体を、勇気を出して委ねてみると不思議なくらいほろほろと解れていって、呼吸するのがすごく楽になりました。

十川監督とは初めてご一緒しましたが、お互いにどういう考えでこのシーンに臨んでいるか、たとえ時間がかかっても、魂をぶつけ合えてとても勉強になりました。多くのシーンをご一緒したデボさんにもたくさんアドバイスを頂き、本当に人としての学びが多い現場で、ありがたい時間でした。

東京で暮らしていると、日々何かに追われていて、自分がどういう生き方をしたかったのか分からなくなることがよくあります。そんな時には、ぜひ阿寒湖へ行ってみるのはどうでしょう? この作品がそのきっかけとなったら嬉しいです。

プロフィール:

2018年9月からライブ活動開始。 日本の女性ソロアーティスト。読み方はシャンユー。 名前は本名が由来となっている。23年11月1日gimgigamをサウンドプロデュースに迎えAmapiano、Gqomなどを取り入れ、町に落ちている“落とし物”を題材にしたコンセプトEP『OTO-SHIMONO』をリリース。今年リリースした最新曲「ラスイチのピザ」「ずっといるトマト」「はっちゃKO」では、ブレイクビーツ、ボルチモアブレイクス、バイレファンキ、アマピアノなどを取り入れた新しいサウンドを披露している。

出演 秋辺デボ

[画像13: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-65ca78b021f018f171e51adafca04b90-500x500.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]阿寒の森や湖、川に囲まれ日本一酸素濃度の高い空気を胸いっぱいに吸い込む!

いつの間にか木と水と光がアロマとなって躰の中と外から染みこむのがわかる!

自分という存在が小さく感じられる!

それがとても幸せなのだ!

無力感では無い充実していく感覚に細胞がリフレッシュされて染みてきたものが阿寒の自然界と一体化しようと頭のてっぺんから足の裏からまで飛び出して行く! 繋がっているのがわかる! 人ひとりのサイズを超えて神経細胞がデッカイ自然と混ざり合うのだ!

都会から来た彼女はカメラの都合を楽々と飛び越えて行った!

人の都合を聞いてくれない自然界は人の都合よりもより大きなものを彼女に与えてくれたのだ!

人も自然界の一部であり全体になった瞬間が映像に捉えられていると俺は思う! 自然は厳しく優しい! 人と自然は分け隔てられない! 来ればわかる分からないものが有ります!

プロフィール:

阿寒湖出身で、高校を卒業後、父に木彫りを学び、4年後父が営んでいた店の裏口に自分の店「ヌカンノ」を開店。その後、お店を継ぎ現在の「デボの店」として経営をしながら、俳優業やアイヌ舞踊のプロデュースなども手がけている。

制作背景

短編映画『urar suye』は、釧路市による令和6年度アイヌ文化関連観光プロモーション事業の一環として制作されました。本作は、アイヌの美術・工芸だけでなく、日常生活や周辺環境を含めた「生きたアイヌ文化」の魅力に焦点を当てています。また、アイヌ固有の世界観が現代の都市生活者の課題感をときほぐし、エンパワメントし得る可能性を、広く伝えることを目指しています。

阿寒湖アイヌコタンについて

[画像14: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-ecd599131f4b78526b84d4a1aafe6d6c-790x527.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]本作の舞台となっている「阿寒湖アイヌコタン」は、約120人が暮らす北海道内有数のコタンです。

アイヌの信仰「全てのものに魂が宿る」の意識のもと、触れ合う・つくる・食べる・受け継ぐ・解き放つ・自然と生きる、といった体験ができる場所としてアイヌの文化を発信してきました。 北海道の雄大な自然と共存し、豊かで神秘的な精神世界を築いたアイヌの文化や歴史を体感できる場所です。

阿寒湖アイヌコタン Webサイト https://www.akanainu.jp/

関連イベント

「阿寒アイヌアートウィーク2024」オープニングイベントにて、『urar suye(ウララ スエ)』特別上映会を開催

[画像15: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/4703/138/4703-138-261ca75be195e6bd3160f4ddc35b510e-1000x573.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]短編映画『urar suye』の舞台となった阿寒湖アイヌコタンで開催される、「阿寒アイヌアートウィーク2024」のオープニングイベントを、2024年11月23日、アイヌ文化伝統・創造館「オンネチセ」にて開催。プログラムの一環として、本作の上映会を開催します。阿寒アイヌアートウィークの詳細はWebサイトをご覧ください。

阿寒アイヌアートウィークWebサイト https://akan-ainu-artweek.jp/

*来場者が多数の場合、入場制限を行う可能性がございます。

制作チーム

脚本・編集・監督:十川 雅司

出演:

xiangyu

Koharu Hiyori

秋辺 デボ

床 みどり

山本 栄子

郷右近 富貴子

鰹屋 エリカ

プロデューサー:伊達 善行 / 株式会社ロフトワーク

コ・プロデューサー: 許 孟慈 / 株式会社ロフトワーク

撮影監督:西岡 空良

撮影助手:大西 恵太

録音・整音:久保 琢也

音楽:高橋 遼

ヘアメイク:河本 花葉

制作応援:神出 空

ポスターデザイン:ddd.pizza

製作:釧路市

監修:阿寒アイヌ工芸協同組合

企画・制作:株式会社ロフトワーク

協力:

有限会社 阿寒ネイチャーセンター

株式会社阿寒湖バスセンター

阿寒観光汽船株式会社

阿寒湖アイヌシアターイコㇿ

株式会社プリズム

一般財団法人 前田一歩園財団

民芸喫茶 ポロンノ

ハポの店

阿寒摩周国立公園阿寒湖管理官事務所(環境省)

阿寒湖アイヌコタンの皆様

この事業はアイヌ政策推進交付金(内閣府)を活用して釧路市の委託により行っています。

https://news.biglobe.ne.jp/economy/1113/prt_241113_6748330721.html


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ノルウェー国会が先住民に歴史的謝罪、現代の闘争と「和解」の皮肉とは

2024-11-14 | 先住民族関連

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会役員 11/13(水) 17:23

焚火を囲んで対話する先住民と国会議員 筆者撮影

11月12日はノルウェーの先住民にとって特別な日となった。先住民族のサーミ人、クヴェン人、フォレストフィン人に対して、ノルウェー国会は過去の同化政策を公式に謝罪したのだ。

2018年、ノルウェー国会の「真実和解委員会」は、先住民に対する国家の扱いについて調査を開始。2023年夏に、700ページを超える報告書が提出された。言語、教育、名前、文化、産業など、先住民が失ってきたものと、今も受ける差別と苦しみの証拠をまとめたものだ。

1997年に、ノルウェー国王はサーミ人に対しては謝罪はしているが、クヴェン人とフォレストフィン人に対しては同様の謝罪はされなかった。

この日、国会では複数の政党の代表が謝罪したが、極右の進歩党は先住民に対して変わらず否定的な態度を隠さなかった。

国会で謝罪されれば問題が解決するわけではない。ノルウェーでは、先住民は今もメンタルヘルスの悪化に苦しみ、暴力や差別を受けている。謝罪されたくらいで消える傷ではないのだ。

この日は国会の外の広場に、サーミ人の移動式住居であるラヴヴォが設置された。先住民の象徴でもある「焚火の周りを、円で囲って対話する場」で、国会議員と先住民らが思いを言葉にして交流した。

「サーミ国会議長に『ラヴヴォを一緒に建てましょうか』と声をかけられたときに感極まりました」と、スヴァイン・ハルヴァルグ国会議員(保守党)が涙を流すシーンもあった。

今、国と先住民サーミの間には新たな亀裂が走っている。風力発電の建設がサーミのトナカイ放牧を困難にしているのだ。これは「グリーンコロニアリズム」と批判され、過去のアルタ闘争に続く「フォーセン闘争」とも呼ばれている。どちらも産業開発によって起きる、自然の土地を巡る対立だ。

だからこそ、「真実和解委員会」の報告書のタイトルでもある「和解」は皮肉だともサーミ人から指摘されている。過去の歴史を反省して、和解しようなんて気が本当にあるとはフォーセン闘争からは感じられないからだ。

それでも、この日はノルウェーの政治の権力が集まる場と、先住民たちにとって、新たな歴史を刻む日となった。

焚火を囲みながら、自由党のグルンデ・アルメランド国会議員が言った言葉が、筆者の頭の中で今もグルグルと連呼している。

「私はノルウェーの小さな村で育って、子ども時代に先住民のことを知る機会はなかった。社会科の教科書にもちょっとしか書かれていなかったから、大人になってから何が問題なのかを理解するのに時間がかかりました」

これは多くのノルウェー人にとって同じだろう。先住民は同化政策の影響で自らの言語やアイデンティティを奪われて、自分たちを語る術を失った。そして抑圧した側の子どもたちも、学習機会の欠如で、問題の根幹が分からずに育つ。そして、分断が強化される。

現場にいた先住民には、「これからの国会予算がどのように分配されるか」に注目するもの者もいた。先住民のことを学ぶ制度と教育に税金が分配されなければ、同化政策の傷跡は修復されないからだ。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/ac06c12de6042d687123fa37f2732cbe9d3c26d5


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米アラスカ州、消える先住民の村 北米初の「気候難民」 止まらぬ変化、迫られる対応・第3部「未来が見える場所」(エピローグ)〔66°33′N 北極が教えるみらい〕

2024-11-14 | 先住民族関連

時事通信11/13(水) 8:00

子供たちの遊び場に残されたバスケットボールのゴール=7日、米アラスカ州ニュートック

 小型のプロペラ機が飛び去ると、ツンドラを渡る風の音だけが残った。

 かつて子供の笑い声であふれた広場は、バスケットボールのゴールが倒れたまま。米アラスカ州西部ニュートックは気候変動で移転を迫られ、「北米初の気候難民」と呼ばれた先住民族ユピックの村だ。30年近く要した全住民の移住は、来月終わる。近く消滅するその村を12年ぶりに訪れた。

【写真】温暖化で永久凍土が解け、傾いた電柱

 ◇残る未練

 「思い出のある場所を離れたくない」。ニュートックの住民ジョセフ・スチュワートさん(61)は家の中を見回した。

 一家6人が暮らす8畳一間ほどの家は床が傾き、灰色にくすんだ壁には黒いカビが浮かぶ。村には下水処理設備がなく、バケツにためたふん尿を定期的に川岸へ捨てる。洪水が起きれば、それが村に流れ込んでくる。

 衛生環境の悪さから、孫の一人はぜんそくを患う。川の対岸に造成された新しい村に移れば、広くきれいな家をもらえる。「移らなければならないのは分かっている」。わずかな家財道具を箱に詰め始めたが、名残惜しさは拭えない

 ◇難航した移転計画

 永久凍土の融解は、ニュートックをぬかるみに変えた。ほとんどの家は土台から傾き、電柱は倒れる寸前。波を抑える効果を持つ海氷が減少し、ベーリング海近くに位置するニュートックにも高波が押し寄せるようになった。川岸の浸食は年平均22メートルに達し、学校のすぐそばまで川が迫る。「もはや人の住める場所ではない」。村の自治組織トップのカルビン・トムさん(30)は断言する。

 1996年に村全体の移転計画が持ち上がった。だが、政府との土地交換交渉や資金集めが難航。紆余(うよ)曲折を経て、最初の集団が川の対岸に造成された村マータービックに移転したのは、2019年10月になってからだった。

 その後の5年間で全住民の8割が移ったが、住宅建設が遅れ、いまだ71人がニュートックにとどまる。トムさんは「10月中に仮設住宅を完成させ、本格的な冬が来る前に全員の移住を終える」と話す。

 ◇北極が教える未来

 等間隔に並んだマータービックの住宅は全て同じ規格で、個性はない。ただ、住民は「家は広く、倒壊におびえなくて済む」と口をそろえる。学校教師のローマン・スタインスプリングさん(30)も「子供たちはニュートックを懐かしむこともあるが、安全な場所に引っ越して笑顔が増えた」と変化を見て取る。

 アラスカ州に点在する約220の先住民族の村のうち、永久凍土の融解や土壌浸食、洪水などの危機に直面する村は144カ所。温暖化は北極で最も早く進み、その影響は世界へと広がっていく。

 北極が教える未来を学び、激変する環境にどう対応するか。日本にとっても、遠い世界の出来事では済まされない。「気候変動に一時停止ボタンはない」。ある研究者が北極関係の国際会議で発した言葉が重く響く。

 10月上旬、ニュートックの小さな飛行場に向かっていると、雪がちらつきだした。「初雪だ」。隣を歩く年老いた女性が空を見上げた。冬が過ぎ、春が来ればすべての建物が取り壊され、村は消える。 

https://news.yahoo.co.jp/articles/fd0bf3a0ed65b2efe053d1d1c0641f5954863f10


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雪氷圏から世界のリーダーへ、COP29でのメッセージ

2024-11-14 | 先住民族関連

2024.11/13 09:41 プレスリリース

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411129814-O2-rCuzXl7K

UNFCCC気候会議での雪氷圏の変化による地規模の影響に焦点を当てたハイレベル会合サイドイベント

オスロ、ノルウェー, 2024年11月12日 /PRNewswire/ -- ノルウェーの北極評議会議長の主導の下、アゼルバイジャンのバクーで開催されるCOP29では、極地、山岳地帯、脆弱な低地地域の主要な利害関係者および権利保有者が、雪氷圏の変化とその世界的な影響に取り組みます。「雪氷圏からのメッセージ - 変化する雪氷圏での地球規模の影響」と題されたハイレベル会合サイドイベントは、2024年11月12日16:45~18:15に開催されます。バングラデシュ、パキスタン、ドイツ、ネパール、イヌイット周極評議会、世界気象機関、国際統合山岳開発センター、国際雪氷圏気候イニシアチブ、北極評議会の北極監視および評価プログラム、南極研究科学委員会などがこれに参加します。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411129814-O1-Alr7nD3P

地球上のすべての人々が雪氷圏に依存しています。雪、氷河、氷床、海氷、永久凍土は地球の気候を安定化させ、淡水の重要な貯留層および供給源となっているとともに、生態系を維持し、その暮らしを支えています。しかしながら、人為的な排出により、雪氷圏で生じている急速な変化、海面上昇、水資源の喪失、温暖化の加速、異常気象、多様性、生態系、人間の生活への重大な影響など、地球規模の悪影響をもたらしています。

北極評議会議長のモーテン・ヘグランド氏は次のように述べています。「ノルウェーは、北極評議会の議長国として、雪氷圏の重要な役割を認識し、極地と高山地域からの緊急メッセージを増幅することに取り組んでいます。」「私たちはこれらの問題に対処する際、科学研究と先住民の知識を活用しなければなりません。共同する上で北極評議会が不可欠な存在ではあるものの、この懸念事項は世界全体に共通するものです。気候変動は取り返しのつかないものですが、これを遅らせるには地球の気温の上昇を1.5℃未満に抑える必要があります。」

サイドイベントでは、科学者、先住民族、国家政策立案者が直接観察して対応している変化が焦点となる予定です。そこでは、排出量への対処が喫緊の課題とされていることが強調されることになっているとともに、最新のデータと政策提言に基づいた、断固たるアクションが提唱される予定です。

雪氷圏地域では先住民族の人々が人口のかなりの部分を占めています。「イヌイットは、雪氷圏に住む民族です。私たちは、移動、狩猟、そして土地での安全な生活と海洋資源の収穫に関して、海氷、そして氷雪の特性と本質的に深くつながっています。近年の氷不足はイヌイットに著しい悪影響をもたらしており、私たちの健康、福祉、生活にも響いていますし、それは私たちの集団的権利および人権にも影響を及ぼしています」とイヌイット周極評議会議長のサラ・オルスヴィグ氏は述べています。

録画されたイベントの様子はこちらからご覧いただけます。イベントについて詳しくは、こちらをご覧ください。

写真 - https://mma.prnasia.com/media2/2552788/Narsap_Sermia_Glacier.jpg?p=medium600

ロゴ - https://mma.prnasia.com/media2/2552702/Arctic_Council_Logo.jpg?p=medium600

https://www.zakzak.co.jp/pressrelease/kyodo_prwire2/6IDAOZ2Y5NKWFH3IXRQRNH2PLA


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アイヌ伝説の猟師が語った、最強の猛獣ヒグマの「最大の欠点」とは?【羆吼ゆる山】

2024-11-14 | アイヌ民族関連

山と渓谷 2024.11.13

長きにわたって絶版、入手困難な状況が続いていた伝説の名著『羆吼ゆる山』(今野保:著)がヤマケイ文庫にて復刊。「赤毛」「銀毛」と呼ばれ恐れられた巨熊、熊撃ち名人と刺し違えて命を奪った手負い熊、アイヌ伝説の老猟師と心通わせた「金毛」、夜な夜な馬の亡き骸を喰いにくる大きな牡熊など、戦前の日高山脈で実際にあった人間と熊の命がけの闘いを描いた傑作ノンフィクションです。本書から、一部を抜粋して紹介します。

文=今野 保、トップ写真=PIXTA

毒の効き目を調べる

熊が何かに襲いかかるときは、前足を振り上げて立ち上がる―これが熊の習性の中でも最大の欠点である、と清水沢造(編集部注:アイヌの老猟師)は言っていた。

かつて狩猟を生業としていたアイヌの人々は、この天のカムイから授けられた獣を狩るのに、昔は弓矢をもってしていた。熊が立ち上がったとき、一の矢で急所を衝くことができれば、それでもどうにか倒すことはできた。

しかし、羆は蝦夷地最大、最強の猛獣であり、それを殺獲する武器として弓矢はいかにも非力であったし、危険も大きかった。一の矢で急所を外したあげく羆に襲いかかられ、命を落とした人も少なくなかったといわれる。

そうした状況の中で彼らが苦心の末に作りだしたものに、ブシという毒薬があった。それは、ヘビノダイハチ(ヘビノタイマツ、またはマムシグサ)に含まれている毒素と、ブシ(トリカブト)に含まれている毒素とを煮詰めて抽出した毒薬であったが、製法が人によって異なり、それゆえ、毒の回りに早い遅いがあったという。抽出を終えた段階で、もう一つやらねばならぬ作業があった。それは毒の強弱、つまり効き目を試すことである。

ドロリと煮詰まった液体を、ほんの耳搔き一杯分ほど自らの舌の上に乗せ、じっと正座するのである。やがて、額に汗が噴き出し、顔面は蒼白となり、全身が小刻みに震えだす。この時点でマキリ(小刀)の刃を用いてその薬をこそぎ落とし、口をすすいでしまう。このように自分の体に現れる徴候をもって、毒の効き目ははっきりと確かめられるのである。

この液体を、十勝石(黒曜石)で作った矢尻に塗って、熊の体に射込むのだが、これまた当たりどころにより、毒の回りに早い遅いがあった。しかしブシを用いるようになってからは、獲物は確実に倒せたし、危険の度合いも低下した。

こうして、この毒薬を用いてのアマッポ猟はたちまちのうちに広まり、全道的に行なわれるようになったという。

ところが、明治の初め頃から猟銃が持ち込まれるようになって、アイヌの人々の中にも銃を使う者が増えてきた。彼らは、狩猟者としてそれを必要とするがゆえに、猟銃の取扱いにはきわめて精通し、大正から昭和にかけての沢造たちの時代になると、操作法に心を砕いて、一瞬でも早く正確に射撃できるよう、各々が鍛練をしたものであった。

なかでも「腰矯(こしだめ)」という、銃を腰のあたりに当てて発砲する技法に惹かれた沢造は、一年あまりの時間をかけて、あらゆる角度からの練習を重ね、ついにそれを己れのものとして完成させた。

沢造にはまた、熊の習性を知悉(ちしつ)する者だけが使える、得意の手があった。それは、走り寄ってくる熊に対して大声を発し、その熊を立ち上がらせる、というものである。立ち上がって襲いかかろうとする寸前に腰矯にした銃を発砲すれば、弾丸が熊に致命的な打撃を与える確度は増す。

「襲いかかってきた熊の前に立ち塞がって大声を張り上げれば、たいていの熊は立ち上がるものだ」と沢造は平然として語っていたが、それを聞いたとき私は、ある種の畏怖を覚えた。その言葉に私がおののいたのは、そのような技に恐れを抱いたからというよりも、猟を生業とする者の凄みを感じとったからに違いない。

(本記事は、ヤマケイ文庫『羆吼ゆる山』を一部抜粋したものです。)

https://www.yamakei-online.com/yama-ya/detail.php?id=3609


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『円かなる大地』武川佑著 東えりか氏が選ぶ一冊

2024-11-14 | アイヌ民族関連

日本経済新聞2024年11月14日 5:00 [会員限定記事]

時は戦国、舞台は蝦夷(えぞ)。アイヌ民族の盛大な祝言のさなか、幼い娘が羆(ひぐま)に喰(く)われた。仕留めに向かうのは謎の大男シラウキ。四ツ爪と呼ばれる羆とは浅からぬ因縁を持つ者だ。

4日後、四ツ爪はこの地を治める和人、蠣崎季廣(かきざきすえひろ)の娘、稲姫を襲う。稲を助けたシラウキは蠣崎氏の居城に招かれるが、そこでの諍(いさか)いで稲を拉致せざるを得ない展開になる。

アイヌの優しさに触れ話をき...

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD061TM0W4A101C2000000/


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【イトウという魚】ソコにいた!?でっかい道の小さなマボロシ

2024-11-14 | アイヌ民族関連

釣りビジョンマガジン 11/14(木) 7:04配信

朝の気温が一桁台になってきた晩秋の北海道。魚たちの動きも次第に鈍くなり、アングラーたちも冬の訪れを目前に感じる時期ではないだろうか。それでもアメマスなど冷水に強い魚は元気に釣れてくれる。むしろ10月~11月がベストシーズンとも聞く。そんな北の大地で今回狙うのは〝幻〟とも称される魚類、イトウ。北海道在住の私にとって身近な存在とも言えるのだが、釣り上げた経験はない。さらに事前情報は皆無。独自に情報を入手して挑んでみることにした。

【画像】ようやく出会えた!これが北海道のイトウだ!

たまに聞くけど、イトウってなんだ?

まず今回のターゲットであるイトウについて。ご存じの方も多いと思うが、日本最大級の淡水魚であり、2m近くまで成長する個体もいるらしい。諸説あるが、日本三大怪魚にも名を連ねている。魚類はもちろん、小さい鳥やカエルを食べることもあるという。北海道に昔から住んでいたアイヌ民族の伝説では、シカを飲み込むほどの大きさになった逸話もあるとか。漢字表記すると魚へんに鬼。まさに鬼と呼ぶにふさわしい獰猛さを持っているのだ。

よく聞く釣り場としては、北海道の道北地域の河川・湖や道東地域の湿原河川などが挙げられるが、開発などの影響で生息場所や産卵場所が少なくなり、個体数が減少しているそうだ。これにより出会える確率も少なくなり、〝幻〟というフレーズに拍車がかかっているのだろう。アングラースピリットを掻き立てる要素の多い魚でありターゲットとして人気も高いが、釣り場や釣る際のレギュレーションを遵守したり、キャッチ&リリースを徹底するなど保護を意識する必要もある。

まずは独自にリサーチ!広大な十勝川のどこにいるのか?

今回釣りをするのは十勝川。YouTubeやSNSでもイトウの釣果が盛んにアップされている河川だが、この十勝川・・・とんでもなく広い。流域面積は全国6位で北海道では石狩川に次ぐ2位。つまり、日本トップクラスの大河川なのである。ちなみに河口から水源までの流路延長は150km以上あるらしい。

私も上流域でニジマスを狙ったり下流域でアメマスを狙ったりと、割となじみのある川ではあるものの、この大河のどの場所にイトウが棲んでいるのかまったく見当がつかない。しかしながら、北海道に住んでいるアングラーの端くれとして、何としても幻の魚に出会ってみたい。そんな思いから、まずは研究論文、インターネット、SNSなどを駆使して、リサーチしてみることにした。

大まかな可能性をリサーチ!

色々とリサーチしていると、多くの情報が見受けられたが、概ね

1 水深がありゆったりとした流れ

2 若干の濁りがある

3 草木などのカバーがある

という3つの要素が多くの情報の中で共通していることが分かった。

前述した3つの条件すべてに当てはまりはしないものの「十勝川なら中流域のあそこらへんだろう」というイメージはできた。そしていよいよ釣行へ。広い川幅に対応できる8フィートのロッドを用意し、ルアーで狙っていく。

え?そんなはずじゃなかったのに!想定外の出来事が起こる・・・

事前にGoogleマップの航空写真で調べて、狙っていたポイントに入ると、雨などの影響なのだろうか流れが少し変わっている。元々1本の流れが、大小2本の流れになっていたのだ。普段の自分であれば、ビッグファイトを求めて大きい流れの方を中心にやるところだが、いったん冷静に。今一度ポイントを見直してみる。

できる限りイトウの好むポイントに近づけたい。小さい流れの方で、水量は少ないものの〝流れが緩やか〟で、〝多少のカーブや倒木などの変化のある場所〟を発見。規模は小さいものの、湿原河川チックで〝いかにも〟という雰囲気を醸し出している。このエリアを中心に攻めることにした。

まさか!?消極的なルアーセレクトが結果を生む!

イトウは水深の深いところを好むという情報もあったので、アップストリームにルアーをキャストして底をズル引きする戦法に。最初はシルバー系のシンキングミノーで攻めていたが、お察しの通り根がかりでロスト・・・。お財布事情的にもミノーは失いたくないと考え、スピナーにルアーチェンジすることにした。

ルアーケースには、黄色と赤のカラーを用意していた。秋には赤系のカラーが実績もあり、有効なイメージを持っているので迷わず赤系をチョイス。なんでこの色なのかは、以前釣りビジョンマガジンで書かせていただいた通り。

何度か流心脇をズルズル引きながら、時折トゥイッチを入れていると突然HIT!引きはそこまで強くなかったが、フリフリと頭を振るようなファイトで、いつも狙っているニジマスとは違う感じがした。

近づいてみるとなんと!20数cmのイトウであった。雑誌で見るような両手で抱えるサイズではなかったが、幻の魚に出会うことができたのだ。この後、せっかくなので大きいほうの流れでもやってみると、同じルアーでニジマスがフィッシュ。かわいいサイズだが、パワフルな引きを楽しませてくれた。

魚種により、釣り方を変えていくことの大切さを改めて実感

普段釣りをすると、より大物を求め、大きい流れやプールに注目しがちだが、今回は小さな流れの方が、よりイトウの住む湿原河川、ゆったりとした道北の流れにマッチしているだろうと、グッとこらえて小さな流れを選択をした。そして、小型ながらもメインターゲットとしていたイトウと出会うことができた。魚種やフィールドの状況によっては、むしろ小さな流れの方がポテンシャルを持っているかもしれない。そんなことを考えさせられた、今回の釣行であった。

また、普段はルアーロストが多いためミドルレンジを中心に攻めるのだが、今回はイトウということで、勇気を出して底を狙ったことも功を奏したと自負している。冷静になって、我慢の釣りを展開することができれば、出会いの幅が広がっていくのだ。また知識と経験を深めてチャレンジしていきたいと思う。

田村壮太朗 7歳から渓流釣りを始め、北海道・道東をメインにフィールドに釣り歩く。年間釣行日数は100日以上。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0bb899bcb204cff513925acf2c7bd0aeade552b6


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