Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

Het Nieuwe Huis, Huize Lydia@アムステルダム

2016-09-11 18:49:21 | 建築
日曜日の今日は、オープン・モニュメントの日で、アムステルダムの遺産(ヘリテージ)指定指定となっている建物などが一般公開されます。今回は、60か所もありました。その中で、4か所を選んで行ってきました。
まずは、Roelof Hartpleinの近くにあるHuize Lydiaです。大きな建物で、家族向けの住居用ビルです。1927年に建てられており、当時はアムステルダム派建築の流行時期。この建物も、曲線がところどころにアクセントとして使用されています(写真)。
道をはさんですぐのところにあるのが、Het Nieuwe Huis。こちらは、独身者用の住居ビルです。ガイドツアーだったので参加しました。当時の月給が80~90ギルダーで、この独身者用住居は家賃が25ギルダーだったそうです。貧困者用というよりは、きちんとした収入のある人向けでした。一人住まいを基本としているので、部屋は一部屋で小さなトイレと洗面台、ベランダがあるだけです。シャワーなどは部屋にはなく、共同のシャワー室が部屋の外にあるそうです。また、料理なども共同の調理室があってそこでするようになっていたそうです。この建物は1928年建築で、やはりアムステルダム派の特徴があり、8階くらいまである建物なんですが、階段脇に続くステンドグラスはとても素敵でした。
どちらの建物も、現在も改修され、普通に人が住んでいます。
他には、Rioolgemaal F(1925)とPortiershuisje Olympische Stadion(1927?)を見学しました。
オープン・モニュメントの日は毎年あるので、チェックです。

Scheepvaarthuis(Amsterdamse School)@アムステルダム

2016-07-24 08:48:21 | 建築
今年はAmsterdamse School(オランダ表現主義とも言われます)の100周年記念の年なのでいろいろな催しが行われています。
Amsterdamse Schoolの初期の代表的作品がScheepvaarthuis。現在は、Amarathホテルとして使用されています。
そこの見学ツアーがあったので参加してきました。
まずは11時にホテルのBARに集合。ここで、コーヒーか紅茶とマドレーヌをいただきます。
11時半から13時が見学ツアー。ガイドの説明を聞きながら、建物の外観、内部のインテリアなどを見て回ります。
Scheepvaarthuisは名前通り、複数の船会社が入居したビルのことです。外観は船にまつわるデコレーションがいっぱいです。窓のフェンスや、レンガの模様などは、船のアンカーのモチーフです。また、5メートルくらいことに突き出ている頭の彫刻は、皆、海のヒーローたちです。彫刻の下部には名前が彫られています。
当時の先端技術をふんだんに使い、電燈やセントラルヒーティング、リフトなどがあります。
二階、三階、四階とそれぞれ違う会社が当時入っており、階段を上ってその階につくと、正面に会社の受付窓口が並ぶ形になっています。
インテリアも当時のアムステルダム派のもので、目を引くものが多いです。
現在ホテルとして一泊1800ユーロの部屋になっている部屋を見ることもできました。机や椅子などが当時のもののようでした。
屋上からは、アムステルダムの風景が眺められます。
見学ツアーのあとはランチでした。簡単なサンドイッチでした。
916年に建てられたAmsterdamse Schoolの叡智が集結したScheepvaarthuisをくまなく見ることができ、またホテルの雰囲気も味わえ、楽しいツアーでした。




De Dageraad見学@アムステルダム

2016-05-10 13:21:14 | 建築
1920年頃のオランダの建築に、Amsterdamse School(アムステルダム派)という特徴がある建築が見られます。
この様式は、角が曲線になっていたり、細部の装飾にこだわった、面白い建築様式です。
アムステルダムはもちろんのこと、同時代に立てられたオランダ各地の建物にこの様式が見ることができます。
今回(日曜日)は、アムステルダムの南にあるDe Dageraadという集合住宅を見に行きました。20分ほどのガイドツアーがあり、外部から建物を見ながら、説明してくれます。また、中の部屋を見ることもできました。
De Dageraadは、Michel de KlerkとPiet Kramerの建築で、294の労働者用住居と6つの店舗からなります。オリジナルの設計では窓が現在のものより小さく、居間が暗いなどという問題が出たため、30年後くらいに窓を大きくしたり、改築が行われました。
ところどころに装飾的な丸みがあったりして、興味深い建築です。
体調は良好です。



Sanatorium Zonnestraal@Hilversum(オランダ)

2015-10-25 09:16:32 | 建築
オランダのヒルバーサム(Hilversum)にあるSanatorium Zonnestraalに行ってきました。
1928年に建てられたサナトリウムで、建築がとてもユニークなので、オランダの国家遺産に認定されています。
当時、結核患者には日光と新鮮な空気が良いということで、医師からこの二つがふんだんに取り込めるような建物にしてほしいという要望のもと、この建物群はデザインされました。できるだけたくさんの窓がついたモダンな建物です。
最新のボイラーシステムで建物内の暖房を行なっていました。
車で玄関に乗り付けられる形のメインの建物のほか、入院棟が4つありました。また、従業員が住んでいた建物や作業所だった建物などもありました。
フランク・ロイド・ライトの思想を取り入れ、四方が自然に囲まれた立地です。
建築家はJan Duiker。このSanatorium Zonnestraalができたあと、ル・コルビジェたちが見学に来たそうです。
Zonnestraalは現在では大きな敷地全体を自由に見てまわれます。ただ、建物の中に入ったり、全容を知るには、ガイドツアーがおすすめです。ガイドツアーは1時間強くらいで、毎月最終日曜日に行われています。この大きな施設を作るためにどのように資金を集めたかという興味深い話も聞けます。
面した森にはウォーキングコースもあり、建物内にはカフェがあるので、ゆっくりと午後を過ごすのに良いところです。
少し自然のなかを歩きましたが、ちょうど秋晴れの良い日で、紅葉も見られ、また足元にはキノコがところどころにはえており、秋を満喫できました。
体調は良好です。




Van Nelle Fabliek@ロッテルダム

2015-09-13 15:14:11 | 建築
この週末はオープンモニュメントデーだったので、ロッテルダムのファン・ネレ工場(Van Nelle Fabliek)の見学に行ってきました。
ファン・ネレ工場はユネスコの世界文化遺産に登録されています。
とても広い敷地に大きな建物が立っています。ガラスがふんだんに使用されたユニークな建物です。
ファン・ネレは、タバコ、紅茶、コーヒーを製造していた工場で、この場所で1995年まで操業していました。
見学ツアーが実施されており、11時からの回に参加しました。
見学者の中に実際にここで働いていた人が参加しており、その人によると、タバコ、紅茶、コーヒー以外にもサロマ(SAROMA)という家庭で簡単にプディングが作れる粉末も製造していたそうです。
工場部分は直線の建物ですが、玄関近くにある建物は曲線を描いています。この建物は管理棟で、社長室があり、その部屋から工場がうまく見渡せるようになっています。
立地は、鉄道、港などが近く、当時新興住宅地が近くにあり、労働力も得られやすかったことが考慮に入れられました。
モダンで目立つデザインの建物にしたのは、広告の効果が念頭にあったそうです。
見学ツアーは全部で1時間弱でした。工場棟の階段は二手に分かれており、女性用と男性用になっていました。当時は、女性と男性はやる仕事が異なっており、一緒にすると風紀の面でよくないという考えだったそうです。
その階段を3階まで上がると、息が切れて、脚ががくがく状態でした。やはりまだまだ体力がダメです。
展望台があるのですが、そこは8階にあたるとのことで、このときはエレベーターも使用できたのでよかったです。
見学のガイドは、建築を勉強している大学院生でした。
体調はなんか爽快感はないのですがOKです。


Villa Jongerius@ユトレヒト

2015-06-21 08:40:58 | 建築
今週の土曜日はDag van de Architectuur(建築の日)で、いろいろな建築物が公開されていました。
車で簡単に行けてそばに駐車できるところという観点で探して、この「Villa Jongerius」に行ってきました。
この日、10時からのガイドツアーに参加しました。
まずは視聴覚ルーム的な大きな部屋で、この建物の所有者だったJan Jongerius氏の孫にあたる人が歴史を説明し、その後建築物の修築の担当者が説明、その後短いビデオを見ました。
その後二組に分かれ、別のJan Jongeriusと同じ名前の直系の孫の人が、各部屋や庭、オフィスビルを巡りながら、説明をしてくれました。
1930年代に建てられたもので、アールデコ調であり、家族が住んでいたヴィラの後方から小道でつながって、Jongerius氏の会社のオフィスビルがあります。
ヴィラのバルコニーにつきでた屋根、左右対称性、角が丸みを帯びたフォルムなど特徴があります。
中の部屋は、当時は家族が住んでいたのでベッドルームや応接室などだったのですが、今は完全に改装され、会議などがをおこなうことができる空間に変わっています。でも、窓わくなど要所要所に当時の雰囲気が残っており、特に玄関ホールの天井一面にとても大きなステンドグラスがあり、印象的です。
階段やフロアには大理石がふんだんに使われており、また唯一当時のままのプライベート礼拝室は、以前は四方にフレスコ画があったことがわかります。
当時はとても繁盛した会社を運営していたJongerius氏ですが、52歳で突然亡くなってしまい、1950年代には会社は破産して、建物全体がオランダ国防省の管轄になっていました。かなり放置されていて、廃墟に近くなっていたのですが、最近になって、Jongerius氏の孫たちが協会を作り、再生させました。オフィスビルの建物はまだまだ修築中です。
ツアーは1時間でした。いいツアーでした。この日のツアーは、4回あるそうですが、全部すでに満員になっているとのこと。
現在は、貸し会議室などとして使用されており、ユトレヒト駅から徒歩10分、専用駐車場(約70台分)とローケーションも良く、銀行のトップ会議や市長の審査会議などで使用されているそうです。
見学ツアーは10月に有料でまたやるみたいです。(今回のツアーは無料でした)
体調は良好です。





オランダ要塞巡り(4)Fort Blauwkapel

2007-09-22 19:48:46 | 建築
今週末は、Fort Blauwkapelへ。この要塞は、要塞の敷地をユトレヒト市が買取り、住宅区画プロジェクトを行ったもので、要塞建物と古い教会や建物、新しい住宅がうまく調和しています。ちょうど敷地全体は、要塞なので星型をしていて、堀に囲まれており、特徴的でした。まだ、このプロジェクトは進行中の様子で、新しい橋などが徐々にできてくる予定だそうです。
見学後、市内でショッピングなどをして帰宅。

オランダ要塞巡り(3)Fort Lunet I + Fort Lunet III

2007-09-15 19:45:14 | 建築
さて、今週末もオランダの要塞巡りへ。Fort Lunetが公開されるのは珍しいことなので、この日を逃さずに、Fort Lunetへ。実際にはIからIVまであるのですが、公開されているのはIとIIIだけなので、これらを見ることにしました。元々は1820年代に作られたもので、それぞれは規模的にはあまり大きくありません。Lunet Iには古い要塞部分から地下通路でつながた形で、1955年に建てられた原爆用要塞があり、その中も見学できました。かなり広い面積を占め、いく部屋もあり、通信室や戦略会議室などに分かれていました。非常に厚い(30cmくらい?)ドアで密閉される形ですが、全体的に何かとてもチープな感じで、こんなんで原子爆弾を使った戦争をサバイバルするのは難しいんじゃないかなって思いました(もちろん、現在は使われていません)。
この日は4人で見てまわり、その後、Bilthovenにあるレストランへ。魚料理が美味しいとのことで、オイスターや海老などを食べました。ほんとうに美味しかった…。レストランは満員でした。

Radio Kootwijk

2007-09-09 19:43:08 | 建築
オランダは今週末、オープンモニュメントデーで、普段は見られない様々な建築物やモニュメントが公開されています。それで、今日は、ラジオ・コートワイク(Radio Kootwijk)という以前はインドネシアとの通信に使われていたアールデコ期の建物を観に行きました。コンクリートの建物で、建物全体がスフィンクスの形をしています(デコ調のデフォルメがあるので説明されないとわかりにくいですが…)。内部は色使いや階段部分、床のパターンなどが、特徴的でした。この建物の周りはヒースの草原になっており、ちょうど花盛りで、紫色に色づいており、とても綺麗でした。自然散策のツアーに参加し、1時間くらい歩きながら、色々な説明を聞きました。

オランダ要塞巡り(2)Fort Kijkuit ほか

2007-09-08 19:39:07 | 建築
先週末に引き続いて、オランダ要塞巡りをしました。駆け足で3つの要塞を見ました。最初の二つFort Kijkuit(写真)とFort Werk bij Maarsseveenは小規模であまり見学者も多くなかったですが、最後の行ったFort Ruigenhoekはかなりの規模で、たくさん建物があり、見学ツアーもあって、良かったです。通常は公開されておらず、この週末のみ公開だったので、わざわざ行った甲斐がありました。