Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

TVドラマ「Lost」

2014-06-06 09:12:01 | DVD/Blue ray
アメリカのTVドラマ「Lost(ロスト)」をすべて見終わりました。
先日の「Breaking Bad」と並行して、Netflixで見ていました。
アメリカでの放映は2004年から2010年までで、オランダでもTV放映されていて話題作だということは知っていたのですが、毎週同じ時間に見続けることは無理と思い、手を出さずにいました。
Netflixは好きな時に好きなだけ見れるのでほんとうに便利です。
さて「Lost」ですが、6年越しのシリーズだけあって長く、100話以上ありました。最初のほうはすごく面白くてどういう展開になるのかとワクワクドキドキでした。最後のほうは話が複雑になりすぎて、何かよくわからないけれど惰性でもう最後までみるしかないという感じでした。
ストーリーは、シドニー発ロサンゼルス行きの飛行機が島に墜落します。生存者たちが島で救援を待ちますが、なかなか来ず、島でサバイバルしようとします。島では不思議なことが次々におきます。そして島の謎を少しずつ発見していくとともに、それぞれの生存者の過去も明らかになっていきます。
知っている俳優がいなかったので、これまたキャラクターに感情移入がしやすく、またハワイでロケしたそうですが、景色も美しく、よかったです。
最後のシーズンでは、真田広之が登場し、日本語を少ししゃべりながらカリスマ的リーダーの役をしていましたが、この箇所がストーリー上どうして必要なのかよくわかりませんでした。
登場人物はそれどれ違ったキャラクターで、正統派のジャックが私のお気に入りでしたが、悪役のベンもなんとなく憎み切れない感じがありました。
ジャック役はマシュー・フォックス。最初は30歳くらいの設定かなと思っていたのですが、最後のほうでは白髪も見え、45歳くらいのようでした。実際は現在47歳だそうです。
いろんなメッセージがドラマから読み取れますが、ひとつは「起こったことは、もう起こってしまったことだ。あれこれ考えずに過去のこととして解き放たせなければならない」ということ。登場人物は、父親の酷い仕打ちや、戦争中の虐待や殺人、詐欺行為など、暗い過去を持っていますが、そういう起こってしまったことに人は現在も回想し悶々と苦しむわけですが、もう変えられない事実を事実として受け止めながらも、そこから解き放たれることの重要性を感じました。
また、「私を信じなさい」という言葉がよくでてきて、他にすべがない、または自分で責任をとりたくない人は、相手の言葉を信じて、その人の方策にのるのですが、かなりの確率で失敗します。これはどういう意味があるのかなと思いましたが、よくわかりませんでした。
いろいろなアナロジーが入っている物語だと思うのですが、まあ複雑すぎて、たいへんでした。
でも見ていて、面白かったです。こんなに長い物語を見たのは初めてではないかと思います。
監督はJ・J・エイブラムス。映画「スタートレック」(2009)や「SUPER8/スーパーエイト」(2011)も監督しています。
体調は良好です。


TVドラマ「Breaking Bad」

2014-05-22 11:41:04 | DVD/Blue ray
アメリカのTVドラマ「Breaking Bad(ブレイキング・バッド)」を最近ずっとNetflixで見ていて、やっとすべて見終わりました。
5シーズンで62話ありました。
外国のTVドラマだと、ひとりも知った役者が出ていなかったりするので、話の中の役=その俳優という感じで、没頭できます。
主役は、妊娠中の妻と高校生の息子がいる高校の化学教師。平凡ながらも幸せな生活を送っていますが、突然肺がん宣告されます。家族の今後を思い、ひょんなことから、昔の教え子と共に、化学の知識を使って、ドラッグ製造に手をだしてしまいます。
一度だけのつもりだったのが、そういうわけにもいかず、いろんなことがおこり、まきこまれ、ジェットコースターなみに話がどんどん展開し、目が離せなくなります。
第一話を見たら、もう最後まで見るしかなさそうです。
舞台はニューメキシコ州のアルバカーキー。砂漠が広がる荒涼とした土地の景色と大きな家が並ぶ住宅街、ちょっと珍しい風景も、魅力的でした。
ブラックコメディの要素も多く、残酷な場面もありますが、つい笑ってしまうところもあります。
家族ドラマとしてもよく描かれていると思いました。
主役のウォルター・ホワイト役のブライアン・クランストンと準主役のジェシー・ピンクマン役のアーロン・ポールの演技もとてもよかったです。
体調は良好です。


DVD「ラストエンペラー」

2013-08-08 16:00:40 | DVD/Blue ray
坂本龍一の印象的な音楽が有名な映画「ラストエンペラー」を見ました。
監督はベルナルド・ベルトルッチ。この監督作品では「1900年」がとてもよかったです。時代の変わり目に翻弄される人の姿を描くと絶品です。
「ラストエンペラー」は、1987年公開の作品。私は何年がのちにテレビで見たと思うのですが、あまりよく覚えていません。今回見たバージョンは3時間半もあるので、テレビで見たとしたら、かなりカットされていたと思います。
今回は中盤以降から、坂本龍一演じる甘粕大尉のシーンがかなりあり、こんなに出てたっけと思いました。また若いなあとも思いました。立花ハジメも通訳の役で出ているようですが、見逃しました。
「ラストエンペラー」を改めて見てみようと思ったのは、浅田次郎の蒼穹の昴シリーズを読み、「中原の虹」を読み終え、中国史に興味をもったからです。
「ラストエンペラー」はちょうど西太后が死期を前に、幼い溥儀に皇帝指名をするところから始まります。浅田次郎の本を読むことで、個々のシーンの意味づけがわかり、とても興味深く見ることができました。
この映画、ある程度の背景知識がないと理解しにくいと思います。
中国人が見たら変なところもあるのでしょうが、俳優が中国語ではなく英語を話すこと以外には、違和感なく、中国という舞台をきちんと見せているように思いました。
最近、家でDVDを見ることが多くなりました。先日見たベルギーのフランス語圏の監督ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ「少年と自転車」(Le gamin au vélo)は、父親に見放された少年シリルの物語で、ハリウッド映画のような眼を見張る映像はないですが、ヒューマンな人のつながりと、少年の心の動きが描かれていて、良い作品でした。
体調は良好というか、ここ数日気になることはあるのですが、発熱はないので良いということにしています。Hbが今週は6.5まで上がり、上昇傾向が顕著になったのでひと安心です。

DVD「How Art Made the World」

2013-03-28 13:36:15 | DVD/Blue ray
BBC製作のドキュメンタリー「How Art Made the World」を見ました。
これは2005年の作品でDVD5枚からなり、計270分あります。DVD一枚ごとの一話完結なので、暇な日曜日に一枚ずつ見ていました。
このDVDセットはプレゼントとしてもらったもので、それ以前にはこのドキュメンタリーのことはまったく知りませんでした。でも、良い作品として評判が高かったものだそうです。
ケンブリッジの考古学者Nigel Spiveyが進行役で、アンデスやエジプト、メソポタミアなどなど古代の遺跡で発掘された装飾品や壁に残るアートに共通性があることを示し、これらが人間の本能に根源をもつことを現代の実験などから明らかにします。
ゆっくりとした口調で、現地ロケがたくさん挿入され、アートはビジュアルに提示されるので、とてもわかりやすいです。
ときどきちょっと強引な結論じゃない?と思うところもなきにしにあらずですが、興味深く見ることができました。
第5話の実験で、「死のイメージを感じさせると、敵に対してより攻撃的な感情を持つ」ということを証明していました。このことが、宗教画のおどろおどろしいイメージや、戦争プロパガンダの手法に使われていることが理解できました。
たまにはこういう教育的な番組を見るのもいいものです。
見たときはああそうだなと思うのですが、見終わったとたんにどんどん忘れしまうのは、ちょっと悲しいです。
最近は、食事中に飲む薬も、注意していないと、「あれ、飲んだかな」とわからなくなってしまいます。
話がそれましたが、このドキュメンタリー、アートや古代文明などに興味のある人にはおすすめです。
体調は良好です。
写真は、関係ないですが、Stedelijkmuseumのマチスです。



DVD「The Killing(Forbrydelsen)」

2013-01-09 10:11:10 | DVD/Blue ray
年末年始は暇さえあれば、デンマークの女性刑事が主人公のテレビドラマシリーズ「The Killing(原題Forbrydelsen)」を見ていました。第一シーズンは20回あり、第二、第三シーズンは各10回あります。第一、第二シーズンはデンマークのオリジナル版に英語字幕が付いたものを、第三シーズンはオランダ語字幕のものを見ました。第三シーズンで完結です。あー、という驚きの最終回でした。
どのシーズンも11月に事件が起こります。デンマークの寒い鬱々とした冬の始まりの季節です。まだ雪が積もったりはしていませんが、それでも寒い感じが伝わってきます。
第一シーズンがとても良かったです。主人公の中年女性刑事サラは、スウェーデン人のボーイフレンドがおり、彼と同居するためにティーンエイジャーの息子と共にスウェーデンへ旅立つことになっています。送別会も終わり退職するその日に、事件が起こります。この殺人事件と、コペンハーゲンの市長選挙がらみの政治家たちの話が絡みあって話が進行します。次期市長候補の政治家トロールス・ハートマン役のラルス・ミッケルセン(Lars Mikkelsen)の演技がうまいのなんのって、なんか引き込まれてしまいます。
デンマークの俳優はまったくなじみがないので、役そのままの人物として、スムーズに頭に入ってきて、本当の物語を見ているような気になります。
このラルス・ミッケルセンは、映画俳優として最近活躍しているマッツ・ミケルセン(Mads Mikkelsen)の兄ですが、夫が指摘するまで気づきませんでした。そういえば似ています。
刑事サラが事件に集中していてスウェーデンへ行くことができず、ボーイフレンドがコペンハーゲンに会いにやってきます。車の中で、サラが、
「運命ってあるのかな。信じる?」と言うと、ボーイフレンドは、
「僕は信じないね。自分の人生は、自分でなんとかしたいからね」
というようなことを答えます。そこで会話は終わりますが、突然殺人者の餌食となった被害者のことを考えると、やはり人生には自分でコントロールできない何かが突然襲い掛かることがあります。運命なんて信じないって言える人は、そういう突然の不幸にあっていない幸福な人なんだろうなと思います。
少し話しはずれましたが、アメリカの刑事ドラマなどとは違う雰囲気が味わえます。それぞれのキャラクターに深みがあって、リアリティがあります。
事件の犯人もほんと最後のほうまではっきりしません。
刑事もの、ミステリーが好きな人にはおすすめです。第一話を見たら、途中でやめられないと思います。
体調は良好です。今週末にかけて寒くなるようなので要注意です。