ドイツのアーヘン(Aachen)という町へ行ってきました。
オランダのマーストリヒト近くの町で、車で2時間半くらいでした。
この町で五嶋みどりさんがシューマンのバイオリン協奏曲を弾く演奏会があったので行ってみようということになりました。
アーヘンに行くのは初めてでした。
早めのランチを家で済ませてから出発。夫の車で行く予定だったんですが、車に乗ろうと思ったら、タイヤがパンクしていることが発覚。急きょ、私の小さな車で行くことになりました。ナビにアーヘンの駐車場の住所を入力しようとしたら、なんと私の車のナビにはドイツの地図がインストールされていないことが発覚。夫のナビを取りに行って、住所を入力しましたが、小さな車にはそのナビをうまく取り付けることができず、助手席で私が手にもって見ることになりました。
そんなドタバタの出発でしたが、往路はスムーズに行き、劇場近くの駐車場に無事駐車しました。
まずは大聖堂だよね、ということで、見えている尖塔の方角へ歩いて、アーヘン大聖堂へ。
アーヘン大聖堂は、8世紀末頃から建てられたもので、時代ごとに少しずつ増築され、いろいろな様式の建物がくっついている形です。カール大帝が埋葬された場所としても有名で、神聖ローマ帝国の王たちの戴冠式が行われたところでもあります。世界遺産になっています。
中は、これまでオランダの教会では見たことがないような豪華さで、モザイクで模様が描かれ、その青の色の美しいのが印象に残りました。そして、ステンドグラスも特徴があり、とても美しいので、この教会を見るだけにもアーヘンを訪れる価値はあると思いました。
その後、市庁舎(Rathaus)へ行きました。こちらも大きな建物で、広場に面しています。
時間があったので、市庁舎の中を見学。一時期には、この市庁舎と大聖堂が通路などでつながっており、大聖堂で戴冠式があった後、この市庁舎のいちばん上の階にある大広間で晩餐会が行われていました。この大広間にはカール大帝を主人公にした大きなフレスコ画がいくつもあります。
この市庁舎の上のほうの階からの大聖堂の眺めが最高です。昔の皇帝たちが眺めていた景色なんだだろうなと思いました。
4時ころになったので、広場に面した
カフェで軽く夕食をとり、5時過ぎにカフェをあとにして、コンサート会場へ。アーヘンの劇場(TheaterAachen)は白い古い劇場風の建物で赤い旗が何本か立っていて、つい写真をとりたくなるものでした。正面玄関のドアを開けようとしたら、開けることができません。あれっと思って、違うところに入口があるのかなと、劇場の周りをくるりと一周しましたが、入口はありませんでした。プリントアウトしたチケットをよくよく見て見ると、TheaterAachenのマークはあるのですが、その脇のほうにEurogressという文字と住所が…。このEurogressというのが、コンサート会場だろうということで、そちらに移動しなくてはとなりました。このとき、5時半で、開演は6時だったので、30分しかありません。携帯のGooglemapで調べようとしたのですがうまくいかず、人に聞いたりしながら、急いでなんとかかなり町はずれにあるEurogressに到着。開演10分前でした。ほんと冷や汗をかきました。花がいっぱい咲いている公園に面しており、時間があればゆっくり散歩したいような場所にありました。
バイオリニストがよく見える席に座り、さてお目当ての五嶋みどりのシューマンのバイオリン協奏曲をと思いました。家で何度も聞いて予習していたので、最初の印象的な出だしを頭に浮かべながら待ちました。最初にオーケストラの人たちが登場し、その後、指揮者とバイオリニストが登場。と思ったら、バイオリニストは小柄の男性でした。「えっ」と夫と顔を見合わせました。曲が始まりましたが、それはシューマンとまったく違うプロコイエフか何かのような聞いたこともないモダンなバイオリン協奏曲でした。狐につままれたような気分で聞いて、休憩時にロビーでプログラムをもらって、見てみると、五嶋みどりさんは体調不良のため出演をキャンセルしたとのことでした。
なんのためにアーヘンまで来たのかと思いましたが、まあ大聖堂とか楽しめたので良しとしましょう。
でもほんと変なことばかりの一日でした。疲れました。
帰りの道も、少し渋滞に巻き込まれたりして、かなりへとへとになりました。
天気がよかったので、アーヘンの町は人々で賑わっていて、春を満喫しているようでした。