Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

クラシックコンサート:Janine Jansen (IKFU)

2010-12-27 09:56:34 | Concert
オランダの気鋭のバイオリニストJanine Jansen(ジャニーヌ・ヤンセン)の演奏が聞けるとのことで、ユトレヒト国際室内楽フェスティバル(IKFU)の一環のコンサートへ行ってきました。前半はシューマンとクルターグの曲で、後半のモーツアルトの曲で、この後半にて、ジャニーヌ・ヤンセンがバイオリンとして登場します。彼女のバイオリンの弾き方は、上半身をとてもダイナミックにつかい、かつ滑らかです。弦楽五重奏曲(KV516)だったので、バイオリン2人、ビオラ2人、チェロ1人という構成だったのですが、明らかにもう一人のバイオリニストとは、動きが違って見えました。もちろん彼女はかなり背が高く、手足も長い感じだったので、長い腕というのは、バイオリニストとしては、ちょっと窮屈ではないかなとも思いました。その腕をうまく動かすためには、上半身を動かさなくてはならないのかもしれません。音はとても美しく、恍惚な時を過ごしました。
前半で演奏されたクルターグの曲は1990年作曲とのことで、すごく現代的なものでした。新鮮な感じがしました。
会場は室内楽にしては広すぎると思いましたが、ほぼ満員で、私たちは前の方でした。私の隣には、なんとTVプレゼンテーターのPaul Witteman(オランダでは有名)が座っており、私は全然気づいていませんでしたが、休憩時に夫から知らされて、びっくりしました。
今回はソロの演奏は聞けなかったので、いつかジャニーヌ・ヤンセンのソロを生で聞いてみたいです。
体調は良好。 コンサート会場では咳をしている人も多かったので、風邪には気をつけたいと思います。


血液内科定期受診

2010-12-24 14:19:29 | 医療・病気
Merry Christmas!!!
クリスマスイブの今日、血液内科のK医師の診察日です。定期チェックの訪問です。
血液検査の結果ですが、フリーライトの検査結果は、λの値が前回より若干減っており(56→47)、その他の血液の値もOKなので、良いとのことでした。λの値が減少傾向でいるということは、薬が効いているということで、病気が悪化してはいないということです。
ずっとそうなのですが、デキサメタゾンを服用すると数時間後に体温が37.8度くらいまで上昇することについて、尋ねてみました。また、以前の健康だった時は体温が36度台だったのですが、現在は37度台であることについても、問題ないのでしょうか?と尋ねてみました。K医師によると、血液内科医としては、38.5度以上の熱があって初めて発熱ととらえるので、37度台ならば、問題なしと考えていいでしょう、とのこと。もちろん、薬の影響で熱が上がるし、あまり気にすることはないそうです。
CRPの値も最近数ヶ月、10とか12とかで、以前は5以下の時もあったのですが、この値は何か問題あるのでしょうかと尋ねました。CRPは100を超えると大事ですが、10とかあまり僕らは気にしません、とのこと。
何かアバウトな返答だなあと思いながらも、すべてが正常二重丸の値でないと納得しない日本人的考え方の私のほうが神経質すぎるのか、とも思いました。
ともあれ、今年は、一度も入院することなく過ごすことができそうですし、確かに38.5度を超える熱が出てたいへんだった記憶もありません。脚の痛みとか、背中の痛みとかはありましたけれど、感染症の面からは、風邪も引かず、無事に過ごせています。個々の検査数値は正常値から外れているものもいくつかありますが、2年前のことを考えれば、現在までよく回復したほうではないかと思います。
オランダは、雪景色のホワイト・クリスマスです。オランダでは、クリスマスイブはふつうの日で、あまり特別なことはないです。明日の25日が、クリスマス当日、美味しい料理を食べたり、パーティをしたりします。
体調は良好です。

Restaurant: Mes Amis(マーストリヒト)

2010-12-22 09:21:09 | Restaurant/Cafe
先日のマーストリヒト旅行のときに訪れたレストラン「Mes Amis」の記録です。
お料理の写真があるといいのですが、ついつい食べることに専念してしまい、忘れてしまいました
ワインレストランと銘打っているこじんまりとしたレストランです。小さなレストランがたくさんあるtongersestraatにあります。マーストリヒトの中心広場から歩いて行ける距離ですが、10分くらいは歩かなくてはいけません。
私たちは、Mes Amisメニューという4品コースを注文しました。それぞれ、チョイスができるのですが、私は、
前菜に燻製サバのパテ、次にザワークラウトのクリームスープ、メインに鴨フィレ・カシスソース、デザートにクリームブリュレとバニラアイス、をいただきました。
どれもとても美味しかったです。特にメインの鴨は、パリパリの皮とその下の脂身部分と赤身の肉のバランスが素晴らしく、ソースもよくマッチしていて、満足の味でした。
私はお酒は飲めないのでミネラルウォーターでしたが、夫はワインアレンジメントをチョイスし、それぞれの料理に合ったワインを楽しんでいました。
お店全体の雰囲気もよく、落ち着いた感じで、会話も弾みました。
マーストリヒトは、ベルギーに近く、オランダ内ではレストランのレベルが全体的に高いところです。他にも良いレストランはたくさんあると思いますが、この「Mes Amis」はリーゾナブルで、気軽に行けるレストランとしておすすめです。ただ、小さいので、予約は必要だと思います。
レストランのウェブページはこちら--->です。
体調は相変わらずです。結局、マーストリヒト旅行から発症した脚の痛みは日曜日まで(つまり約1週間)続きました。今は、全快です。

レナリドミド+デキサメタゾン 第10サイクル開始

2010-12-17 09:25:20 | 医療・病気
雪が降って、風景が銀世界となっています。私は、雪がほとんど降らない場所で育ったので、雪を見ると、うれしく、わくわくした気分になります。木々にも積もって、美しいです。
さて、今日から、レナリドミド10mg+デキサメタゾン2mgの週3回服用(3週間+1週間レナリドミド休薬)が、第10サイクルに入りました。血しょう板の値も、正常値の下限ぎりぎりか、少し下回るくらいで安定しており、Hbはアラネスプの投与や鉄剤の投与で、7.9まで上昇(一時6.9くらいだった)し、特に問題なさそうです。
ただ、CRPは0にはならないし、微熱がかなりいつもあるし、正常というわけではないことは、認識しておかなければと思います。
先日のマーストリヒト旅行でたくさん歩いたせいか、火曜日、水曜日と右足の付け根のいつものところに痛みが出ました。そして、木曜日、金曜日と、今度は反対の左足の筋肉に痛みがあります。脚が痛いとうまく歩けませんので、家でじっとしているしかありません。回復するのに、いつまでかかるのかなと思います。
その他の体調は良好です。

マーストリヒト1泊旅行(後半):ファルケンブルグ

2010-12-13 08:23:58 | 旅行(オランダ国内)
ホテルで一泊した翌日、朝はゆっくり起きて、10時過ぎにチェックアウトしました。そして、マーストリヒトの近郊にあるファルケンブルグ(Valkenburg)へ出発。車だとすぐの距離です。
ここには、今は廃墟となったお城(写真)があります。朝の寒い空気の中、高台にある城を目指して歩きました。気温は氷点下だと思われ、とても寒かったです。オランダは平らですが、マーストリヒト近辺は南ということもあって、丘陵がちの地形で、オランダでは珍しい眺めが楽しめます。廃墟から見える、小さな山(丘?)など高低がある風景は、Valkenburgの町並みとコントラストを醸し出して、美しかったです。街自体も古くからの観光地のような風情で、レストランやカフェがたくさんあり、歩いていて楽しかったです。
廃墟を見学した後は、観光スポットのFluweelengrot(洞窟)で行なわれているクリスマスマーケットへ行きました。ライムストーンでできた洞窟(かなり広いです)の中に、クリスマスにちなんだお店がたくさん並んでいます。
オランダにはこういうマーケット形式で、小さなお店が広場などによく出ていますが、はっきりいって、あまり買いたいと思うものは、私にはありません。ただ、ちょっと見て回るには楽しいです。洞窟の中では、日本人の訪問者を数組、見かけました。このマーケット、人気があるようですね。
それにしても寒くて、街は少し散策しただけで、ギブアップです。早々に、カフェに入り、暖かいワッフルと紅茶で暖をとりました。
そして、その後、帰途につきました。
体調は良好でしたが、寒さと廃墟のお城の見学にはかなりアップダウンを歩いたので、脚が相当疲れました。

マーストリヒト1泊旅行(前編)

2010-12-12 16:19:28 | 旅行(オランダ国内)
ほんとうは9月頃に行く予定だったマーストリヒトですが、どうも予定が合わず、ついに12月に決行となりました。
車で行くので、雪などになるとウィンタータイヤを履いていない車でのドライブは心配だなあと思っていたのですが、寒いながらも小雨の天気でなんとか無事にマーストリヒトのホテルに到着しました。
天気は小雨が降ったり、止んだりでしたが、夜にかけて、曇りになりました。傘をさすこともなく、一応のりきれたので、ひとまずは良かったです。夜にかけて、とても寒くなりました。氷点下2、3度だったと思います。
さて、マーストリヒトはオランダの南端部で、ベルギー、ドイツの国境の近くです。街を歩いているとフランス語が聞こえてきたりします。素晴らしい教会がある古い街なので、観光客も多いです。この日は、クリスマスマーケットが開かれていて、町にはデコレーションも多く、華やかな雰囲気の中、賑わっていました。石畳の道で、中心部は歩行者専用になっており、この日は、時間によって、クリスマスソングを歌う聖歌隊の歌声が聞こえてきました。
街を少し見てまわった後で、ボンネファンテン美術館(Bonnefantenmuseum) に行きました。建物がサイロのような形の変わった部分があり、目を惹きました。以前マーストリヒトに来た時には、残念ながら閉館日で入館することができなかったので、今回はちゃんと開館日を確認してから行きました。マース川沿いに歩いて行ったのですが、美術館の入り口がわからず、もしや閉館なのか?と思い出したころ、cafeの入り口からトライしてみたところ、そこを突き抜けて、美術館に入ることができました。大きめの空間がたくさんある、ゆったりとした美術館でしたが、私にとってはあまり感動できる作品がなかったです。というか、あまり知っている芸術家の作品がなかったです。ヨゼフ・ボイスのポスターが数点あったのが少し興味を引いたくらいでした。その美術館のcafeで紅茶とケーキを食べてゆったりくつろぎました。中心部まで戻るには、川沿いに歩いてかなりの距離があるので、少し英気を養わなければ、バテちゃいます。
中心部でショッピングなどで時間を潰して、6時予約のレストランへ。このレストランについては、あとで詳しく投稿します。
8時半頃、レストランを出て、広場のほうへ歩き、イルミネーション(写真)を少し楽しみましたが、外気がすどく冷たく、早々にタクシーを拾って、ホテルへ帰りました。
体調は良好ですが、さすがにたくさん歩いて疲れました。

本『ジーン・ワルツ』

2010-12-08 11:53:04 | Book
海堂尊著『ジーン・ワルツ』を読了。といっても、読み終わったのは2、3ヶ月前のこと。Blogに記録するのを忘れていました。
チームバチスタのシリーズの登場人物は出てこないけれど、なんとなく世界がつながっていることが感じられます。海堂氏の本は、エンターテインメントで楽しく、面白く読ませながら、医学の世界が抱えている問題について、知識が得られるところが、私にとって、大きな魅力です。登場人物もそれぞれ特徴があって、文章も私には相性が良く、新しい作品が出ると是非読みたいと思う作家の一人です。
この作品と関連している『マドンナ・ヴエルデ』という作品があるそうなので、いつか読みたいです。
なんか、あまり内容とか憶えていなくて、うまく感想が書けませんでした。
体調は変わらずです。
10月に行ったLanzarote旅行の記事が一応完成しました。こちらからどうぞ→→→

映画「Winter's Bone」

2010-12-05 10:32:17 | Movie
先週はずっと氷点下の気温で、外気は-8度、体感温度-15度とか。こんなんじゃ、外には出られないと思っていたのですが、日曜日には気温も上がり、1度とか2度とかになり、Koopzondag(お店が開いている日曜日、ふつうオランダは日曜はお店は閉まっています)なので、午後から街へ出かけました。路上にはまだ雪が残っており、溶けかけて、ところどころ滑りやすく、ちょっと危険でした。街では買い物もしたけれど、メインは映画でした。
映画のタイトルは「Winter's Bone(ウインターズ・ボーン)」。日本では、東京国際映画祭で上映になったようですが、広くでは未公開のようですね。サンダンス映画フェスティバルで最優秀映画賞等を受賞し、低予算ムービーながら、アカデミー賞に絡んでくるのではないかと、評判の高い映画です。私は、町山智浩氏がTBSラジオ「キラキラ」の中で紹介していたのを聞いて、関心を持ちました。
米国ミズーリ州の山間にあるOzark地域に住む人々に焦点を当てた映画で、そこの荒んだ感じの生活にまずびっくりします。主人公は17歳の女の子で、父親は失踪、母親は病気のため、幼い弟と妹の面倒を一人でみています。貧乏で、ほとんど食べるものもない生活、そこに父親を見つけないと、住んでいる家が没収されるということになり、なんとか父親を見つけようと、その地域の人たちに聞きまわっていきますが、そこはとても閉鎖的な集落で…。
陰鬱なトーンの映画ですが、社会背景などを考え見ていると、とても興味深いものがあります。掘っ立て小屋のような家、でもそこそこガラクタのようではあれ、物は多い生活。アメリカって、都市部は高層ビルなど華やかな部分も多く、また田舎も大きな家で裕福というイメージがあり、また貧しいのは黒人やヒスパニックというイメージですが、白人のコミュニティでこんなに荒れ果てた感じの場所があるのだということに、アメリカの抱えている問題を見る気がします。まあ、ドラッグの問題とも深くかかわっているのでしょうけれど。
オランダは国土が狭いし、山など、遮られる場所がないので、どこもかしこも見通された感じがあります。すごく貧困な集落は存在しないのではないかと思います。車でどこにでも数時間で行けますし。あらゆるところに目が行き届いてるという雰囲気です。反対に言えば、どこもかしこも似たような雰囲気で、大きな地域性があまりないように思います。あるお店もどこもだいたい同じですし。
映画の時期は冬なので、寒い冬にマッチする映画でした。観た後に、暖かい飲み物を飲んで、ほっとしたくなりました。
体調は変わらず。

本『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』

2010-12-01 09:09:28 | Book
リリー・フランキー著『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』を読了。何年か前に本屋大賞を受賞した作品で、ずっと読みたいと思っていました。この本で話題になるまで、リリー・フランキーという人のことを全く知りませんでした。いろんな人がこの本を絶賛して、リリー・フランキー氏自体もメディアでよく目にするようになり、なんかカッコつけた感じの人だなあと思っていました。
やっと文庫になって手に入れ読んだ感想は、泥臭い人だなあということでした。自伝的小説ということで、作者自身の体験を事実に基づいて書いているようです。私の兄の世代の人のようで、時代の雰囲気とか、私自身の思い出と少し重なる部分もあって、面白かったです。でも、東京に出てからの引越しと貧乏暮らしの記述は何か別の時代のことのようでした。母親とのつながりについて詳しく書かれているのですが、こんなに母親に愛されて、この作者は幸せな人だなあと思いました。こんな母親ばかりじゃないと思いますけれど。息子と母親の関係は、やはり娘と母親の関係とは違うんじゃないかなとクールに考えながら読みました。
「泣いてしまうから、電車の中では読むな」というようなキャッチフレーズがついていましたが、私は泣けませんでした。どうしてかなあ。
語り口が軽妙で、わかりやすい表現で、読み物としては楽しめました。
体調は変わらず。
オランダは今週は氷点下です。現在-7℃。