義母は70歳を超えていますが、まだまだ自転車で色んなところへ出かけるくらい元気です。しかし、目の調子が悪いというころで、今年2月の始めに地方の総合病院の眼科の診察を受けました。目の状態は、右眼の視界にところどころ黒い点が見えてぼやけて見えるというのと、左眼の視界の真ん中あたりがごそっと何も見えないということでした。片眼ごとで見るとだめですが、両眼で見るとだいたいちゃんと見ることができ、テレビを見たり、車の運転もふつうに行っていました。本人は、白内障だと思っていたそうです。
地方の総合病院の眼科でいろいろ検査してもらった結果、右眼は白内障で、左眼は網膜はく離という診断が下りました。この病院では手術はできないので、その地方の大学病院の眼科に行くようにと言われ、早速診察の予約を取ったのですが、その予約日は2月29日でした。
そして、2月29日に大学病院の眼科の診察を受けたところ、手術が決定し、手術方法の説明や薬の服薬や手術後のことなどの説明を受け、手術日はあとで連絡するとのことでした。その後1週間ほどして連絡がきて、手術日は4月12日に決まりました。
網膜はく離に関する手術の情報が入ったファイルを病院からもらっており、そこに手術日前日に点眼しなければいけない薬のスケジュールなどわかりやすく載っていました。患者は、自分で薬局に行って、その薬や手術後に家で取り替える包帯などを入手して、用意しなければいけません。そして、手術は当日、病院へ行って、その日のうちに家に帰され、翌日また病院を訪れて、経過確認の診察を受け、すぐ家に帰るというものですが、眼に針をさしてガスを充填させて網膜はく離部分の網膜を正しい場所にまた貼り付けるという手術なので、ガスがちょうど患部に当たっているように、手術後は3日ほど、顔を下に向けてうつむいた状態でいなくてはいけません。就寝時には、顔が下になっても呼吸できるように、真ん中が空いたドーナツ型のクッションを使用しますが、これも自分で手配あるいは自製しなくてはいけません。
私がちょっと驚いたのは、診察を受けてから手術日までの長さです。最初の診察からは約2ヶ月半かかっています。これでも地方なので待ち時間は短い方かと思います。大学病院の医師からは6ヶ月以内に手術しなくてはいけないと言われたそうです。しかし、ネットなどでは、網膜はく離の場合、手術は早ければ早い方がよいという記述をよく見かけます。また、日本の病院の場合、網膜はく離だと入院して、術後は病院で3、4日過ごすようです。
オランダの病院は、確かにあまり長く入院させてくれません。「回復は家で」という感じです。私が自己の末梢血幹細胞移植を行った時にも、入院してすぐセミ隔離病室(二人部屋で同時に同じ治療をする男性と同室、入室時には皆マスクを着用)に入って、3週間後に白血球値が4.7になった途端、普通病室に移されることなく即退院となりました。同じ処置をした日本の病院の患者さんのブログなどを読んでいると、かなり長く入院されている場合が多く、オランダとは違うなあと思いました。
オランダでは、緊急な場合は別ですが、普通の手術だと、癌であれ、扁桃腺であれ、予約して手術を待ちます。その待ち時間は日本より長く、何ヶ月か待たされるのはよくあることです。
家庭医制度ですので、眼科や歯科は別ですが、それ以外だと家庭医からの紹介状がないと、専門医の診察を受けることはできません。日本のように、××胃腸科とか××神経外科とか××整形外科という医院はなく、専門医は総合病院の中にいます。日本だと、自己判断で医院を選んで専門医の判断をいくらでも受けられますが、オランダでは家庭医の良し悪しによってなかなか紹介状がもらえず、またもらえても病気の発端となっている専門のところではないところの科の紹介状だったためにその科では病気が発見できず、問題なしと返され、そうなると行くところはまた同じ家庭医しかなく、痛み止めなどでごまかして時間が経っていくうちに手遅れという場合もあると思います。
オランダの医療の良い部分は、医療費が無料(自己負担なし)ということです。もちろん、毎月医療保険を払っていますが、払っている限り、医療費は無料です。無料と言ってもほんとうにすべて無料かというとそうではなくて、痛み止めのパラセタモールや睡眠を助ける薬など、一部の薬の費用は自己負担しなくてはいけない場合があります。義母の場合は、包帯が自己負担(3ユーロ)でしたが、それ以外はすべて無料です。入院費はもちろん、入院中の食事代もろもろすべてです。ただ、そうなると日本で言う差額ベッド代なんていうものもない代わりに、ベッドを選ぶこともできません。医師の判断で、大部屋、少人数部屋、一人部屋が決められます。
長くなりましたが、オランダと日本では医療の面で違う部分がところどころありますので、気がついたときに書いていきたいと思います。
体調は良好です。
地方の総合病院の眼科でいろいろ検査してもらった結果、右眼は白内障で、左眼は網膜はく離という診断が下りました。この病院では手術はできないので、その地方の大学病院の眼科に行くようにと言われ、早速診察の予約を取ったのですが、その予約日は2月29日でした。
そして、2月29日に大学病院の眼科の診察を受けたところ、手術が決定し、手術方法の説明や薬の服薬や手術後のことなどの説明を受け、手術日はあとで連絡するとのことでした。その後1週間ほどして連絡がきて、手術日は4月12日に決まりました。
網膜はく離に関する手術の情報が入ったファイルを病院からもらっており、そこに手術日前日に点眼しなければいけない薬のスケジュールなどわかりやすく載っていました。患者は、自分で薬局に行って、その薬や手術後に家で取り替える包帯などを入手して、用意しなければいけません。そして、手術は当日、病院へ行って、その日のうちに家に帰され、翌日また病院を訪れて、経過確認の診察を受け、すぐ家に帰るというものですが、眼に針をさしてガスを充填させて網膜はく離部分の網膜を正しい場所にまた貼り付けるという手術なので、ガスがちょうど患部に当たっているように、手術後は3日ほど、顔を下に向けてうつむいた状態でいなくてはいけません。就寝時には、顔が下になっても呼吸できるように、真ん中が空いたドーナツ型のクッションを使用しますが、これも自分で手配あるいは自製しなくてはいけません。
私がちょっと驚いたのは、診察を受けてから手術日までの長さです。最初の診察からは約2ヶ月半かかっています。これでも地方なので待ち時間は短い方かと思います。大学病院の医師からは6ヶ月以内に手術しなくてはいけないと言われたそうです。しかし、ネットなどでは、網膜はく離の場合、手術は早ければ早い方がよいという記述をよく見かけます。また、日本の病院の場合、網膜はく離だと入院して、術後は病院で3、4日過ごすようです。
オランダの病院は、確かにあまり長く入院させてくれません。「回復は家で」という感じです。私が自己の末梢血幹細胞移植を行った時にも、入院してすぐセミ隔離病室(二人部屋で同時に同じ治療をする男性と同室、入室時には皆マスクを着用)に入って、3週間後に白血球値が4.7になった途端、普通病室に移されることなく即退院となりました。同じ処置をした日本の病院の患者さんのブログなどを読んでいると、かなり長く入院されている場合が多く、オランダとは違うなあと思いました。
オランダでは、緊急な場合は別ですが、普通の手術だと、癌であれ、扁桃腺であれ、予約して手術を待ちます。その待ち時間は日本より長く、何ヶ月か待たされるのはよくあることです。
家庭医制度ですので、眼科や歯科は別ですが、それ以外だと家庭医からの紹介状がないと、専門医の診察を受けることはできません。日本のように、××胃腸科とか××神経外科とか××整形外科という医院はなく、専門医は総合病院の中にいます。日本だと、自己判断で医院を選んで専門医の判断をいくらでも受けられますが、オランダでは家庭医の良し悪しによってなかなか紹介状がもらえず、またもらえても病気の発端となっている専門のところではないところの科の紹介状だったためにその科では病気が発見できず、問題なしと返され、そうなると行くところはまた同じ家庭医しかなく、痛み止めなどでごまかして時間が経っていくうちに手遅れという場合もあると思います。
オランダの医療の良い部分は、医療費が無料(自己負担なし)ということです。もちろん、毎月医療保険を払っていますが、払っている限り、医療費は無料です。無料と言ってもほんとうにすべて無料かというとそうではなくて、痛み止めのパラセタモールや睡眠を助ける薬など、一部の薬の費用は自己負担しなくてはいけない場合があります。義母の場合は、包帯が自己負担(3ユーロ)でしたが、それ以外はすべて無料です。入院費はもちろん、入院中の食事代もろもろすべてです。ただ、そうなると日本で言う差額ベッド代なんていうものもない代わりに、ベッドを選ぶこともできません。医師の判断で、大部屋、少人数部屋、一人部屋が決められます。
長くなりましたが、オランダと日本では医療の面で違う部分がところどころありますので、気がついたときに書いていきたいと思います。
体調は良好です。