Donna Tartt(ドナ・タート)著「Het Puttertje」を読了。
ドナ・タートはアメリカの作家で、この「Het Puttertje」が第三作目。処女作の「The Secret History」(オランダ語では「De Verborgen Geschiedenis」)を読んで、とてもよく感動したので、この作家のことが気になっていました。三作ともかなりの長編で、この「Het Puttertje」(英題「The Goldfinch」)も925ページあります。重い本なので外で読めず、家で暇を見つけて読んでいたら、かなり時間がかかってしまいました。
この本、最初のシーンがアムステルダムから始まります。主人公がアムステルダムのホテルの部屋にいる場面です。このままアムステルダムを舞台とするのかなと思いきや、すぐに場面はニューヨークへ。
「Het Puttertje」は、Carel Fabritius(カレル・ファブリティウス)が1654年に描いた絵のタイトルです。足を鎖でつながれた小鳥の絵で、B4サイズくらいの小さな絵です。ファブリティウスはレンブラントの弟子で、フェルメールの先生だった人物ですが、この絵が描かれたのと同じ年1654年にデルフトの弾薬庫の大爆発の巻き添えで32歳で亡くなっています。この爆発でアトリエも全滅し、彼の作品は約14作ほどしか現存していません。その中でも代表作と言われるのが、この「Het Puttertje」(英題「The Goldfinch」)です。日本語では、「ゴシキヒワ」という名がついています。
本の中では、この絵が大きな役割を果たします。ところどころオランダ絵画の話も出てきて、興味深いです。
ニューヨークに住んでいた主人公のテオは、13歳の時に母親と美術館でこの絵を見ます。そのときに、大きな事件が起こり、彼の人生が転機を迎えます。彼がその後移り住むラスベガス郊外の荒涼とした雰囲気やニューヨークの雑踏と活気など、町の雰囲気がよく伝わってきました。
しっかりとした小説で、心理描写も多く、話がなかなか先に進まなくてつまらなく思う人もいるでしょうが、私は楽しめました。
この作品は、2014年のフィクション部門のピューリッツァー賞を受賞しました。過去の2作の小説は日本語版が出ているので、この本も近いうちに翻訳されると思います。
絵の「Het Puttertje」は、デンハーグにあるマウリッツハイス美術館が所蔵しています。この美術館は最近改装増設オープンしたばかりです。そのうちに一度訪れて、生でこの絵を見たいと思っています。
体調は良好です。
ドナ・タートはアメリカの作家で、この「Het Puttertje」が第三作目。処女作の「The Secret History」(オランダ語では「De Verborgen Geschiedenis」)を読んで、とてもよく感動したので、この作家のことが気になっていました。三作ともかなりの長編で、この「Het Puttertje」(英題「The Goldfinch」)も925ページあります。重い本なので外で読めず、家で暇を見つけて読んでいたら、かなり時間がかかってしまいました。
この本、最初のシーンがアムステルダムから始まります。主人公がアムステルダムのホテルの部屋にいる場面です。このままアムステルダムを舞台とするのかなと思いきや、すぐに場面はニューヨークへ。
「Het Puttertje」は、Carel Fabritius(カレル・ファブリティウス)が1654年に描いた絵のタイトルです。足を鎖でつながれた小鳥の絵で、B4サイズくらいの小さな絵です。ファブリティウスはレンブラントの弟子で、フェルメールの先生だった人物ですが、この絵が描かれたのと同じ年1654年にデルフトの弾薬庫の大爆発の巻き添えで32歳で亡くなっています。この爆発でアトリエも全滅し、彼の作品は約14作ほどしか現存していません。その中でも代表作と言われるのが、この「Het Puttertje」(英題「The Goldfinch」)です。日本語では、「ゴシキヒワ」という名がついています。
本の中では、この絵が大きな役割を果たします。ところどころオランダ絵画の話も出てきて、興味深いです。
ニューヨークに住んでいた主人公のテオは、13歳の時に母親と美術館でこの絵を見ます。そのときに、大きな事件が起こり、彼の人生が転機を迎えます。彼がその後移り住むラスベガス郊外の荒涼とした雰囲気やニューヨークの雑踏と活気など、町の雰囲気がよく伝わってきました。
しっかりとした小説で、心理描写も多く、話がなかなか先に進まなくてつまらなく思う人もいるでしょうが、私は楽しめました。
この作品は、2014年のフィクション部門のピューリッツァー賞を受賞しました。過去の2作の小説は日本語版が出ているので、この本も近いうちに翻訳されると思います。
絵の「Het Puttertje」は、デンハーグにあるマウリッツハイス美術館が所蔵しています。この美術館は最近改装増設オープンしたばかりです。そのうちに一度訪れて、生でこの絵を見たいと思っています。
体調は良好です。