Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

クラシックコンサート:Elgar, Prokofjev en Rachmaninoff@コンセルトヘバウ(アムステルダム)

2013-08-30 11:44:01 | Concert
チェロのAlisa Weilersteinが聞きたくて買ったチケットだったんですが、一か月前にソリストが変更になってしまいました。とても残念。彼女のElgarを是非ライブで聞きたかったのに。
交替のチェリストは、Johannes Moser(ヨハネス・モーザー)。ドイツ生まれのカナダ人で、1979年生まれです。現在売り出し中という感じでしょうか。彼のElgarも良かったです。アンコールでバッハのサラバンドを弾いてくれました。
オーケストラは、Radio Filharmonisch Orkest。指揮はJames Gaffiganでした。
演目は、
Prokofjev - 交響曲第一番 in D, op. 25 'Klassieke'
Elgar - チェロ協奏曲 in e, op. 85
Rachmaninoff - 交響的舞曲 op. 45
今回、2階の真正面の席にしました。来賓が来ると座る席あたりです。ここだと、一階席が見えず、舞台のオーケストラが視界にばーんと見えます(写真)。前に少し広い手すりがあり、そこにパンフレットなどが置けるのも便利です。足元も広めでゆったり。
休憩後のラフマニノフの交響的舞曲は総勢90人近くの大所帯のオーケストラで、とてもダイナミックな曲なのですが、音の波が襲ってくる感じが体感でき、またホール全体が音を包み込んで鳴っているような不思議な感じがして、とてもよかったです。こういう音はやはりコンサート会場でしか楽しめないなあと思いました。
10時頃に終了し、外へ出ると、ミュージアム広場ではUitmarktのコンサートが行われています。広場を歩きながら、少しコンサートを見て、なんかお腹がすいたので、フライドポテトを買って食べました。無農薬のじゃがいもを使ったもので、少し甘みがあり美味しかったです。寒くなってきたので、早々に帰路につきました。
Uitmarktは秋から始まるシアターやコンサートのシーズンの告知を含めたフェスティバルです。これが始まると、夏も終わったなあと思います。
体調は良好です。




血液内科定期受診2013年3回目

2013-08-29 10:24:30 | 医療・病気
3か月ぶりの血液内科受診。担当はいつものK医師。
フリーライトの結果は、λが41で減少。κも減少し、比率が0.7なので、問題なしとのこと。この比率が、0.5から0.8の間だと良いとのこと。なぜλとκが減少したのかは不明。4月に大量に抗生物質を使ったことと、2回免疫グロブリンを受けていたことが影響しているのかしら。
薬がもうないので、レナリドミド(レブラミド)とデキサメタゾンの処方箋をもらいました。この処方箋、前回から用紙が変わったのですが、K医師によると、今年の一月からこの薬は病院の予算になったので、病院内の薬局でのみ渡すことができる形になったそうです。
オランダは医療予算の削減が大きなトピックになっています。一定の保険額を毎月支払う変わりに、医療サービスを受けた場合にお金を払うことはありません。薬も一部をのぞいて、実質無料です。入院しても、余分にお金を払うことはありません。入院中の食事代も含まれています。差額ベッド代なんか聞いたこともありません。
しかしお金の流れはあり、みんなから集めた保険料と政府からの予算が、病院用、薬局用というふうに分けられて分配されるのです。K医師の説明による病院用予算とはこのことで、薬局用の予算ではないということです。
免疫グロブリンを月一回の投与を受けることになったという話をすると、「それは腎臓内科医の指示ですか?」と聞かれました。「そうです」と答えました。もしかしたら、病院内でも、科ごとに予算の割り付けの問題があるのかなと思いました。
免疫グロブリンの投与で、IgGは増加しました。現在6.4。以前は4くらいでした。免疫力の向上がその目的です。このまえ、看護師さんからは「これは高価な薬だから」と言われました。だいたい5万円くらいでしょうか。
K医師との面会は5分もかからない程度。3か月後の次の予約をとって、終わりました。
体調は良好です。血圧が少し高め。

本「ボクの音楽武者修行」

2013-08-28 14:58:01 | Book
小澤征爾著「ボクの音楽武者修行」を読了。
クラシックのコンサートにはよく行くけれど、クラシック音楽のことはよく知らないので、少し知識を得たいなあと思い、読みました。といってもクラシック音楽自体についての話はあまりなかったです。
1959年に貨物船で神戸からマルセイユへ出発し、マルセイユからパリまではスクーターで行き、ブザンソン国際指揮者コンクールに参加し1位となり、またその後アメリカのバークシャー音楽祭でのコンクールでも成功をおさめ、ついにはニューヨーク・フィルの副指揮者になるまでの話が、当時小澤征爾が家族に送った手紙などの収録とともに、時系列に沿って書かれています。
まだ海外に日本人がほんとうに少なかった時代の頃のことで、才能がある、あるいはお金のある、あるいは名誉のある人のみが海外にいた時代。その少数の人が助け合って海外で暮らしていた様子がよく出ています。
やはり日本人の日本食に対する思いは強く、和食をどこで食べたとか、うれしかったとかの記述が多く出てきます。
今では、オランダでは中規模以上に町には寿司レストランがあり、アムステルダムやアムステルダムフェーンに行けば日本食材もだいたい手に入ります。また、和食のお弁当の配達まであります。なんと恵まれていることか。というか、海外に住んでいる日本人の数がすごく多くなっているからですよね。今じゃ、海外に住んでいるからということのみで友達になるのは以前に比べて難しいんじゃないかなと思います。
この本、若さ特有の生き生きとした感じが筆致によく表れています。意欲があるこんな若者なら、良識のある大人なら是非手助けしたいと思うのでしょう。彼は、いろんな人に助けられ、成功を収めていきます。読んでいてすがすがしい感じがしました。
体調は良好です。涼しくなったので風邪をひかないように気をつけなくちゃ。




David Byrne & St. Vincent@Vredenburg(ユトレヒト)

2013-08-25 11:15:08 | Concert
David Byrne & St. Vincentのアルバム「Love This Giant」のコンサートツアーがとても好評だと聞いていました。オランダではユトレヒトでの一回限り、早速チケットを取りました。
David Byrne(デヴィッド・バーン)はトーキングヘッズで有名ですが、その頃のビデオなどを見ると鳩が豆鉄砲をくらったような顔だなあと思っていました。ちょっと奇人って感じでした。今は、白髪になり、少しふっくらとして、昔の面影はあまりありません。もう60歳ですからね。
一方、St. Vincentは30歳くらいのスレンダーな女性ミュージシャンのAnnie Erin Clark(アニー・エリン・クラーク)です。
この二人のほかに、コンサートでは、8名からなる金管楽器隊(サックスやトロンボーンなど)と、ドラマー、キーボードがいます。舞台装置は、照明器具のみであっさりしていますが、曲ごとに違うフォーメーションで金管楽器隊とメインの二人が動きまわり、とても洗練された感じのする格好いいコンサートでした。
椅子席に座りたかったので早めに会場に行ったのですが、実は全席椅子席でした。前から4列目の正面に座れて、すごく良いポジションで、すべてがしっかり見れて良かったです。広いホールなんですが、ほとんど満席でした。客層は若い人から、白髪の人までとても幅広かったです。
曲は、「Love This Giant」の中からほとんどでしたが、トーキングヘッズの頃の曲や、St. Vincentの曲も何曲かありました。セットリストはこちら
メインの二人の動きが機械人形のような踊りが印象的でした。
デヴィッド・バーンもずっと動き回っていて、コミカルな踊りを披露して、チャーミングでした。
アンコールになると皆立ち上がり、熱狂的な拍手と床を踏み鳴らす音で、会場は興奮の空気が立ち込めました。デヴィッド・バーンも嬉しそうに笑い、とっても良い雰囲気でした。
アンコールは2回。計2時間弱、気持ち良いビートに身体をあずけながら、ポップな音楽を堪能した夜でした。
素晴らしかったです。
日本ではコンサートの撮影や録音は禁止のところが多いようですが、このコンサートでは開始前に、デヴィッド・バーンの声で、録音、撮影は好きなだけOKですが、ipadで撮影して他の人の邪魔をしたり、ガジェットでの撮影に夢中になってショー自体を楽しむことを忘れたりしないでね、というようなメッセージが流れました。

体調は良好です。

レナリドミド+デキサメタゾン 第45サイクル開始

2013-08-23 12:15:57 | 医療・病気
レナリドミド(レブラミド)10mg、デキサメタゾン0.5mgを週3回服用、4週目はデキサメタゾンのみ週3回服用というサイクルの45回目が始まりました。
低かったHbは鉄剤やEPO系の薬剤の投与で、だんだん上がってきました。今週の検査では7.1、私の基準ではノーマルな範囲内に戻っています。
実は、先週の初め頃に排尿時に違和感があり、膀胱炎の可能性があるので、尿の検査をすることになりました。尿のサンプルを提出したのが、先週の木曜日なのですが、その時には違和感は軽くなっていました。そしてその翌日には通常通り問題なくなっていました。検査結果まで時間がかかり、昨日結果をもらったのですが、少量のバクテリアが発見されたとのことでした。結局、現在、問題はないということもあり、すぐに抗生物質を始めることはせず、もう一回、採尿検査をして、バクテリアが確実になくなっているかみることになりました。
今は体調は良好です。

Jeff Heijne(ギター)@Ciel Blue(アムステルダム)

2013-08-22 12:42:51 | Concert
毎年恒例のアムステルダムのGrachenfestival(運河フェスティバル)の一環として、ホテルオークラ内のレストランCiel Blueで、Jeff Heijne(ジェフ・ハイン)のギターコンサートが日曜日(18日)にありました。この日2回コンサートがあったのですが、3時からのほうに行ってきました。
ジェフ・ハインは、1992年生まれで、まだ20歳そこそこの青年。クラッシックギターを勉強し、フラメンコに魅せられました。コンサートではフラメンコの曲、Alegrias、El mar en Silencio、Buleriasなど、曲の間に少し説明を加えながら、1時間弱演奏を披露しました。
とても技巧がすばらしく、右手で弾きながら、同時にギターの板を指でポンと叩いて、太鼓のリズムの音を奏でるなど、ギター一本なのに音が幾重にも重なって独特の雰囲気が醸し出されました。
最近CDをリリースしたそうで、このCDの利益がGISTのリサーチ団体に寄付されるそうです。というのは、彼の弟さんが、このGISTという病気((消化管間質腫瘍)になったからで、病気の治療法解明のために少しでも貢献したいそうです。
場所が23階のレストランなので、アムステルダムが一望できる眺めでした(写真)。ワンドリンク付きで、リラックスするのによかったです。
体調は良好です。


本「謎解きはディナーのあとで」

2013-08-21 08:52:02 | Book
東川篤哉著「謎解きはディナーのあとで」を読了。
本屋大賞を受賞して話題に一時なっていたので、読みたいと思っていました。
ユーモアミステリーで、とても読みやすく、短編集なので、ちょっとした時間の暇つぶしには最適です。
主人公は超大金持ちのお嬢様で、しかも刑事。事件現場にシルバーのジャガーで乗り付けるちょっと困った上司も一流企業の御曹司。でもこの二人、推理能力はいまひとつです。事件を解決するのはいつも、お嬢様に使える執事。30代そこそこの黒づくめの服を着た少し口の悪い執事ですが、お嬢様刑事が事件内容を語ると、それをもとにあっという間に犯人を推理してしまいます。
まあ日本ではドラマ化もされているそうなので、ほとんどの人は知っている作品なのでしょう。
面白く、すいすい読める分には良かったですが、やはり中高生が読んで面白いものなんでしょうね、私にはちょっと物足りないというか、わざわざ読みたい類の本ではありませんでした。
ミステリーのトリック好きならいいのかも知れませんが、なんかちょっと軽すぎて、続編を読みたいという感じではないです。
体調は良好です。

Museum Van Loon@アムステルダム

2013-08-18 11:20:14 | Wblog:お出かけMuseum
日曜日、朝は曇っていたので折り畳み傘を持って出かけました。しかし、ゆっくりと晴れ間が広がってきて、傘は使うことなく荷物となりました。風が少し冷たく感じる涼しげな夏の日。アムステルダムを楽しむには良い日です。
まず行ったのが、Keizersgracht(運河)沿いにある17世紀のお金持ちの邸宅がミュージアムとなっている「Museum Van Loon」へ。たまに行くFOMA(アムステルダム写真博物館)の運河を挟んだ向かい側にあり、一度いってみたいなあと思っていました。
立派なお屋敷で、素敵な中庭があり、その向こうに豪華な厩があります。このKeizersgracht(運河)沿いには17世紀に豪商などお金持ちの邸宅が立ち並んでいたそうで、今でも立派な建物が並んでいます。中庭のほうから見ると、また違った雰囲気です。
部屋ごとにテーマがあり、「羊の部屋」と呼ばれる寝室には、羊の模様がが壁、ベッドカバー、枕カバーなどに、少し入っていました。
東インド会社の要職に付いていたVan Loon氏だけあって、日本の伊万里の大きな陶器の5点セットもありました。また東洋風の屏風や家具もありました。
それぞれの部屋で説明のビデオが回っていましたが、それは見ずに見て回ったので、1時間弱ですべて見て回れました。
写真は、中庭から厩を見たものです。
この後場所を移動してランチをし、それからGrachtenfestivalの一環のコンサートへ行きました。
体調は良好です。

本「Slaap」

2013-08-15 14:51:22 | Book
Lars Kepler(ラーシュ・ケプレル)著「Slaap」を読了。
「Hypnose(邦題「催眠」)」「Contract(邦題「契約」)」「Getuige」と読んできたヨーナ・リンナ刑事シリーズの第4作目です。原語はスエーデン語ですが、私はオランダ語版を読んでいます。
一つの章というか区切りが短く、2、3ページなので、気軽にどんどん読めてしまいます。
前作の「Getuige(目撃者)」は私としてはいまひとつだったのですが、今回の「Slaap」(眠り)はとてもよかったです。原題は「Sandmannen」なので、「砂男」か「サンドマン」ですね。原題のほうが内容と合っているかもと思います。
今回は、主人公ヨーナ・リンナが宿敵として恐れる男Jurek Walterが登場します。Jurekは何人もの人を誘拐し、監禁した末に殺している殺人鬼ですが、何年も前にヨーナが逮捕し、現在厳重監視の刑務所にいます。
十何年か前に著名な小説家の幼い息子と娘が行方不明になります。結局見つからず、近くの湖で溺れたのだろうということになりましたが、ヨーナはひそかにJurekの仕業だと考えていました。そして、突然この息子が十何年かぶりに発見されます。この息子は20代前半の青年に成長しており、彼によると、窓のない暗いカプセルのような部屋の中にずっと妹と一緒に閉じ込められていたといいます。独りそこに残された妹を救うために、危険な作戦が実行に移されます。
このシリーズはヨーナ・リンナの人生の物語としても読めます。
この本を最後まで読むと、大きな展開があり、早く続きを読みたいと思いました。しかし、まだ次作は発売されていないんです。
噂によれば、10作で完結となるような長いシリーズの構想があるとか…。
それにしても、このスエーデンのシリーズと、ノルウェイの刑事ハリー・ホーレのシリーズは読みごたえがあり、いいです。でも時々頭の中で、この二つがこんがらがってしまうこともあります。
今回の作品では、ソ連時代のカザフスタンにあったレーニンスクのことが、私の知らなかった歴史の一片として、とても興味深かったです。Wikiでいろいろ調べてしまいました。
体調は良好です。昨夜は久しぶりにぐっすり眠れました。

De Degitale Kunstroof@ユトレヒト

2013-08-11 09:56:39 | Wblog:お出かけMuseum
3Dプリンターのニュースが少し前にありましたが、3Dプリンターを使った展示「De Degitale Kunstroof(デジタル アート泥棒)」というのがあったので、興味をもって行ってきました。
ちょっとわかりにくい場所にある横長の直方体を二つ斜交いに上下に重ねたような建物で行われている展示会でした。
入口そばに、人がちゃんと座れる大きさの白いデザイン椅子が展示されています。大きなものですが、これも3Dプリンターで作ったものだそうです。木の質感までうまくコピーされており、木で作って白いペンキを塗ったように見えます。
中のほうでは、実際に3Dプリンターが何か製作中でした(写真)。横には、作ったものが並べられています。紐状の色付きプラスチックがインクの変わりとなって、ノズルから溶けて出てきて、それを塗り重ねることで、物が製作されていきます。ノズルから出てくる時点での温度は220度。一つ何か作るのにすごく時間がかかるようです。
2階は、1ユーロコインを3Dプリンターで作ったものの展示がありました。1ユーロ作るのに、実質30ユーロかかっているそうです。その他、3Dプリンターで作ったオルゴールなどの展示がありました。
展示規模がとても小さく10分くらいですべて見てしまえます。入場料は5ユーロしたので、ちょっと物足りない感じがしました。
使っていた3Dプリンターはこちらのサイトで買うことができます。キットで自分で組み立てる場合は、1,194ユーロ(12万円くらい)です。まだまだ家庭に一台となるには高すぎますね。
体調は良好です。眠りが浅くて、不順です。