Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

本「蜜蜂と遠雷」

2017-05-30 09:49:03 | Book
恩田陸著「蜜蜂と遠雷」を読了。
今年の直木賞作品です。著者は受賞前からもう十分有名だったので、今頃直木賞という印象でした。
以前に「夜のピクニック」を読んだことがあり、青少年向けの作品だなあと思いました。それであまり他の作品には手をだしていなかったのですが、今回の作品は国際ピアノコンクールがテーマということで、クラシック音楽に興味があるので、面白いかなあと思い、読むことにしました。
ピアノの曲が、文章でこれほどまでに情感豊かに表現できるのかと、やはり著者の筆力に驚嘆しました。
たくさんピアノ曲が文中に出てくるのですが、どれも実際に聞いてみたくなります。
最後まで読んで、バルトークのピアノ協奏曲第三番を、早速聴いてみたりしました。
このコンクール、浜松国際ピアノコンクールをモデルにしているそうです。そう知って読むと会場のある町の様子が浜松らしく感じます。浜松浜松国際ピアノコンクールの第四回優勝者はアレクサンダー・ガヴリリュク、私が気に入っているピアニストです。
題名の蜜蜂は、コンクール参加者の「蜜蜂王子」とあだ名が付けられる風間塵という少年から来ています。彼の父親は養蜂家で、ピアノを持たない生活をしているにかかわらず、ピアノの腕前がすごい、天才少年です。この少年の年齢設定は16歳くらいだと思うんですが、なんか本の4分の3くらいまで会話の様子などから10歳位の印象でした。そこがちょっと、気になりました。
つい最近まで、実は題名を「蜂蜜(はちみつ)と遠雷」だと思っていて、題名の意味がいまいちストンとこないなあと思っていたのですが、「蜜蜂(みつばち)と遠雷」だとわかり、シックリきました。ミツバチの羽音も遠雷も自然の音です。
すごく楽しく読めました。次へ次へと、コンクールの結果はどうなるのかと、スリルもありました。
クラシック音楽が好きでない人にはちょっと退屈かもしれないけれど、クラシック音楽、ピアノが好きな人にはおすすめです。



ランチ:Bar Beton@ユトレヒト

2017-05-26 10:17:33 | Restaurant/Cafe
久しぶりにユトレヒトの「Bar Beton」へ。カフェです。
ずいぶん昔に行って、サンドイッチが美味しかった記憶があり、ぜひもう一度行ってみたかったのです。
しかし、以前のようなサンドイッチはなく、自家製ツナサラダサンド(写真)を注文しました。
これはこれで美味しかったのですが、まあどこのカフェでも食べられそうなものでした。
アイスティーも自家製で、3種類から選べます。クランベリーのアイスティーにしたのですが、甘さがほどよくとても口に合いました。
ちょうどこの日は30度近くなる暑い日で、アイスティーがとても美味しく感じられました。
お昼の忙しい時期で、ウェイターさんはあまり機敏ではなくて、注文など時間がかかりました。
お客は学生など若い人が多いです。店内にWifiがあるらしく、ラップトップを広げて長いするお客さんも数人いました。
雰囲気はよく、気持ちのよいカフェです。

本「宇宙はなぜこのような宇宙なのか」

2017-05-20 17:08:39 | Book
青木薫著「宇宙はなぜこのような宇宙なのか」を読了。
講談社現代新書で、副題は人間原理と宇宙論とあります。
宇宙はどうなっているのか、また物質の最小単位は何なのかという、とっても大きなことととっても小さなことが実はつながっているのではないかということに興味があります。
宇宙や素粒子物理学などをわかりやすく解説した入門書を読んだりしますが、読んだときはふむふむと思うのですが、そのうち細かなことは忘れてしまいます。
この本は、人間原理について説明していると同時に、簡単に歴史にそって、宇宙の捉え方の変化を解説しているということだったので、頭の整理ができるかなと思って、読んでみました。
とてもわかりやすく、読みやすく書いてありました。
宇宙が私たちがいて、観測して、あれやこれや推測している宇宙以外に、まだたくさんの宇宙がのだという理論が今はメジャーだということがよくわかりました。
こういう本を読むのは、何となく現実世界からの逃避なのかもしれませんが、好きです。

ランチ:Breda@アムステルダム

2017-05-17 20:48:11 | Restaurant/Cafe
先週行った「Guts&Glory」の姉妹店「Breda」に行ってきました。
どちらもアムステルダムにあるお店ですが、Bredaはダム広場から徒歩10分弱のところにあります。
コンセプトは同じで、コースメニューのみです。ただBredaのほうはテーマ設定がなくて、ただ時期ごとにかわるコースメニューになります。
ランチとディナーがあり、私たちはランチだったので、3コース、4コース、5コースから選ぶわけですが、ランチ後にコンサートに行く予定だったので、3コースにしました。
まずはパンが出てきます。とても美味しいパンです。
アミューズで、人参とジンジャーのスープ、人参のマリネ(クリーム付き)、一口サイズのクミン風味のものが出てきました。スープがとても濃厚で美味しかったです。
一品目は、チコリ、白身魚のマリネ、コーヒーパウダー、マヨネーズで、コーヒーの香りがチコリに合って、サプライズの一品でした。
二品目は、ラムのステーキ(写真)で、レンズ豆のムーズがついていて、エキゾチックな風味で、肉の焼き加減が絶妙で、美味しくいただけました。
ここでデザートのアミューズ。ゆず風味のアイスと乳酸が効いたメレンゲで、少量ですが、口直しによかったです。
三品目はデザートで、キャラメル風味のアイス、リンゴのコンポート、チョコのクランブルで、楽しめるアンサンブルでした。
12時過ぎにレストランに入り、ゆっくりとこれらをいただき、1時半過ぎでした。
かなりお客さんは次々と入って来ていて、予約客も多いようです。
お店自体はカジュアルな感じです。テーブル間は狭めですが、天井が高いので、開放感はあります。
どの品も美味しかったので、また来たいです。

クラシックコンサート:Alisa Weilerstein(チェロ)+Nederlands Philharmonisch Orkest@Concertgebouw(アムステルダム)

2017-05-14 20:27:09 | Concert
先週に引き続き、この日曜もアムステルダムのコンセルトヘバウへ。同じく午後のコンサートです。
若い(と言っても35歳ですが)米国人チェリスト、Alisa Weilersteinがお気に入りで、今回ショスタコーヴィチを弾くので、是非聞いたみたいと思いました。オーケストラは、Nederlands Philharmonisch Orkest(ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団)。指揮は、Alisa Weilersteinの弟のJoshua Weilersteinです。
プログラムは、
J. Adams - Short Ride in a Fast Machine, Fanfare for Orchestra
Sjostakovitsj - チェロ協奏曲第一番 in Es, op. 107
Rachmaninoff - 交響曲第二番 in e, op. 27
でした。
ショスタコーヴィチは、予想通りとてもよかったです。重い響きのチェロの音、精緻な音の積み重なる感じが、すごかったです。かなり長いカデンツァがありますが、引き込まれるように聴きました。
休憩後のラフマニノフでは、Wolfgangというアプリを携帯電話にインストールして、見ながら聞きました。パンフレットにこのアプリのことが載っていて、コンサート中に曲の解説が表示されるアプリなのです。ラフマニノフの協奏曲第二番の演奏にそって、リアルタイムで短い解説がケータイのスクリーンに現れます。今どの楽器が演奏しているのかとか、作曲家がどういう意図でこの部分を書いたのかということがわかり、それなりに面白いアプリだと思いました。でもやはりライブで観ているので、ケータイなどは見ずに、じっくりと目の前で繰り広げられる音の世界を楽しんだほうがいいなあと感じました。それに、やはり薄暗いなかで字を読むので目が疲れるし。
コンセルトヘバウでのクラッシック鑑賞はいつも良い印象で終わり、気持ちいいです。

ランチ:Guts&Glory@アムステルダム

2017-05-10 14:30:14 | Restaurant/Cafe
アムステルダムでお気に入りのレストラン「Guts&Glory」へ。
毎回テーマがあり、テーマにそったコース料理を出すレストランです。アラカルトメニューはありません。
今回のテーマは「JAPANESE」です。このレストランに日本人コックはいませんので、彼らなりに「日本食」をアレンジして出す創作和食です。
いつもは3コースくらいにするのですが、今回は5コースにしました。
まずはアミューズ。これが、ツナサンドイッチ。ふわふらの白い食パンのツナサンドです。日本のコンビニに売っているものと同じような感じで、そうそうこれも日本の食だよね、って思いました。
そして、一口サイズの品が3品。寿司ごはんのミニライスコロッケ、ナスの甘酢浸し、海苔卵焼き。どれも美味しかったです。
一品目は、ホワイトアスパラガス、葉野菜のお浸しのような品。シンプルな味でユズが効いていました。
二品目(写真)、お刺身三種。白身魚、鯖、鮭。それぞれ工夫が凝らしてあります。鮭は刺身ではなく火が通っています。それぞれ味が違って楽しめました。
三品目は、担担麺。小さなお椀に本格的な担担麺でした。麺は日本のラーメンのような美味しい麺です。そして旨味のきいた辛いスープ。ナッツが入っていました。おいしかったです。
四品目、ビーフステーキ。オランダ産のリブアイです。シイタケのソース付。甘みがあってとても美味しかった。お肉は追加料金で和牛にもできます。
ここで、アミューズというか、締めのお味噌汁が出てきました。ネギとワカメのシンプルなお味噌汁ですが、ダシが効いていておいしかったです。
アミューズで一口サイズのプラムとプリン。甘さが口の中に広がります。
五品目のデザートは、ゴマのアイスクリームと梨のコンポートソース。キャラメルが効いていて、味わい深かったです。
夜は7コースのまで選択できるそうです。
どれもとても美味しくて満足しました。好奇心のあるシェフが日本へ行き色々と食べて美味しかったものを、自分なりにアレンジしてコース仕立てにしたって感じで、とても好感がもてました。
サービスも気持ちよく、また新しいメニューになったら是非行きたいです。

クラシックコンサート:Isabelle Faust(Violin)+RCO@Concertgebouw(アムステルダム)

2017-05-07 10:02:55 | Concert
久しぶりのアムステルダムのコンセルトヘバウ。日曜の午後です。
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、指揮チョン・ミョンフン、バイオリンが私が好きなレオニダス・カヴァコスだったので、もう期待いっぱいでチケットをとりました。が、数日前にカヴァコスがプライベートな事情でキャンセルし、急きょバイオリンはIsabelle Faustに。とっても残念でした。
プログラムは、
Brahms - Vioolconcert in D, op. 77
Beethoven - 交響曲第三番 in Es, op. 55 'Eroica'
Isabelle Faust(イザベル・ファウスト)はドイツ人のバイオリニストで、以前にもコンサートで聴いたことがあります。前回も思いましたが、高音がとてもきれいです。
今回の第一楽章のカデンツァはティンパニと共演するもので、このあいだ聞いたベートーベンの協奏曲もそうだったなあと思いました。
髪はショートカットで、黄色っぽいオレンジ色のドレスに黒のケープをまとった姿はとても舞台栄えしていました。
アンコールもやってくれて演奏も良かったけれど、やっぱりカヴァコスが聞きたかった。去年もカヴァコスの公演のチケットをとっていて、それもキャンセルされました…。
チョン・ミョンフンは、格好いい指揮だなって思いました。スポーティな感じ。ちょっとクールな感じ。
昼間のコンサートはホール内が明るくて、二階席だったので聴衆の姿やホールの装飾などに気が散って、思考がかなりいろいろと飛びました。少しホール内が暗めのほうが私にはいいのかも。



夕食:Cafe Burger@Hilversum(オランダ)

2017-05-04 13:49:19 | Restaurant/Cafe
ずいぶん前のことですが、ヒルバースムで映画を観たあと、午後6時を過ぎていたので、映画館の近くにある「Cafe Burger」へ。
人気店なのか、すでにもう満席近かったです。
名前の通り、ハンバーガーがメインのお店です。
チーズバーガーのコンプリートを注文。コンプリートというのは、サラダとポテトフライ付きということです。オランダ産のフランス牛の肉で作ったバーガーで、ボリュームたっぷりでおいしかったです。
バーガーが大きかったので、サラダとポテトはいらなかったくらいです。単品なら、ソロという注文になります。
他に、チキンバーガー、鮭バーガー、メキシカンバーガーなどいろいろ種類がありました。
お腹がすいていたからかもしれませんが、オランダで食べたハンバーガーの中では指折りのおいしさでした。

本「ジヴェルニーの食卓」

2017-05-01 14:11:42 | Book
原田マハ著「ジヴェルニーの食卓」を読了。
実在の印象派の画家(モネ、マティス、ピカソ、セザンヌ)をそれぞれそばにいた人の視点から描く短編集です。
史実に基づいたフィクションなので、実際の画家の背景がよくわかって、絵を思い浮かべて読むと、とてもいいです。
特に、モネとマティスの話がよかったです。すごく簡単に気軽に読めます。
この本を読んだあとは美術館に行きたくなります。なので、実際に行ったのですが、行った美術館には印象派の作品がまったくといっていいほどなくて残念でした。
この作家の美術関連の他の作品も是非読んでみようと思います。