スターアライアンスNote

世界を旅するために働く、Architectによる旅日記

’11 夏 トルコ 83

2011年11月29日 | ’11 トルコ

 

 

 

アヤソフィア博物館

 

 

東ローマ帝国時代に、正統派キリスト教の大聖堂として建設された 帝国一の格式を誇る教会 です。

コンスタンティノポリス総主教座 の所在地であったそうです。

東西教会の分裂以後は、正教会の総本山となっていました。

 

1453年5月29日、 コンスタンティノポリスを占拠した オスマン帝国のメフメト2世 は、

コスタンティノポリス総主教庁から大聖堂を没収、モスクへ転用 することを宣言したそうです。

この時アヤソフィア大聖堂に接続する総主教館は破壊され、

アヤソフィア内部は十字架が取り外されたそうです。

メッカの方向を示すくぼみであるミフラーブ が加えられましたが、

内部の改修は必要最低限にとどめられました。

その後に 4本のミナレット が建設され、礼拝堂内にはミンバルと呼ばれる説教壇も取り付けられました。

この聖堂は アヤソフィア・ジャミィ と呼ばれるようになりました。

オスマン帝国の君主が毎週の金曜礼拝に訪れ、

帝国において最も格式の高いモスクのひとつとされたそうです。

 

 

 

 

 

 

内部の装飾は、その際に漆喰で塗りつぶされました。

 

1931年、 アメリカのトーマスウィットモアの調査隊 により、壁の中の装飾が発見されました。

その後の修復により、現在の状態に保たれています。

 

ところどころに、漆喰が残っているのかはがれていまっているのか白い部分が見えています。

 

 

 

 

 

 

ドームの天井面に残る、聖母子のモザイク画です。

 

半円形のドームに描かれています。

2階から見ると側面から見る形になります。

 

バルコニーの端からはこんな感じになります。

 

 

 

 

 

 

部分的に残されたモザイク画もあります。

 

1階からだとこんなに近くでは見ることはできませんでした。

どうしても見上げる形になってしまいます。

 

やはり地元の方の忠告に従って正解でした。

ここへ訪れる際には、ぜひ2階から見学をはじめることをお勧めします。

 

 

 

 

 

 

反対側の回廊にある ” キリストと皇帝コンスタンティノス9世、皇后ゾエ ” のモザイク画です。

 

かなり奇麗な状態で残されています。

 

この絵は、ゾエが最初に結婚した相手ロマノス3世によって寄進されたものだそうです。

しかし後に、皇后ゾエが2度再婚しています。

その為、夫である皇帝の顔や銘文は恐らくその都度作り直されたようです。

 

昔の御主人の写真を、家に飾っておけないというような心境からなのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

このあたりからは、広場の向こうの ブルーモスク が見えます。

 

ドームが重なって造られるのが、 ビザンティン建築 の特徴です。

ここは、建築的には ” ハギア・ソフィア大聖堂 ” とも呼ばれています。

ギリシア語で ” 聖なる叡智 ” という意味だそうです。

 

 

 


 

 

 

この絵は ディシス と言われる、ビザンティン美術の最高傑作だそうです。

 

南の窓から入る光を効果的に利用し、 キリストの顔が立体的 に見えるよう工夫されています。

残念ながら、写真のカット以外の部分は剥げ落ちてしまっています。

 

いつも思うのですが、元々の作品を見てみたかった気がします。

 

モザイク画を間近で見ることができました。

そろそろ1階へ降りていくことにします。 



post a comment